個人年金保険と生命保険の目的、加入すべきタイミングの違いについて

個人年金保険は死亡保障付きの所定の年齢以上になったら年金として保険金を受け取ることができる貯蓄タイプの保険で、生命保険は死亡時に保険金を受け取るタイプの保険です。個人年金保険と生命保険の違いを加入目的、加入タイミングの観点から解説します。

個人年金保険と生命保険の役割・加入目的の違い

死亡時の保障が一般的な生命保険と個人年金保険とではまったく違います。個人年金保険は基本的に死亡時のためではなく満期後に年金として保険金を受け取るための保険です。一般的な生命保険は死亡した際にまとまった保険金を受け取るための生命保険です。個人年金保険の加入者は、死亡した場合、それまでに支払った保険料総額に近しい金額を受け取れるという死亡保障もありますが、一般的な生命保険の金額に比較すると、小さい金額なので、死亡保障を期待して個人年金保険に加入する人はいないでしょう。また、個人年金保険は受取人を本人にすることもできます。

個人年金保険に加入する目的

実は低金利の時代に個人年金保険に加入するメリットはあまりありません。あえていうなら、生命保険料控除が受けられることと、強制的に普通預金よりも高めの利率で毎月お金を貯められることくらいでしょう。もし、投資などに使うつもりのない資金が眠っている場合、加入するのもいいかもしれません。

生命保険に加入する目的

個人年金保険ではない一般的な生命保険に加入するメリットは、やはり万が一があった際の金銭的な生活保障でしょう。こちらは残された家族のための保険という意味合いが強いので、子どもができてから独立するまでの期間や、稼ぎ時の働き盛りの年代には加入しておいた方がいいかもしれません。

個人年金保険や生命保険に加入するタイミングの違い

一般的な生命保険も個人年金保険も、どちらも生活の金銭的保障のために加入する保険です。日々の生活資金に困窮している状態で加入するものではありません。

日々の生活と貯蓄と保険のバランス

まずは日々の生活を無事平穏に過ごせることが一番です。その次に貯蓄のことを考えましょう。普通に貯蓄していくだけでは万が一の保障や将来の資金が調達できないとなった際にはじめて生命保険や個人年金保険の出番になります。ある程度節制した生活を送ることも必要ですが、ライフプランを考えバランスをうまく取るようにしましょう。

個人年金保険に加入するタイミング

個人年金保険は、老後の生活の安心を確保するための保険ですが、加入するときには健康状態の告知が必要であり、若いうちから加入した方が月々の保険料が安くなります。しかし、個人年金保険に若いうちから加入することはあまりおすすめしません。中途解約のリスクやインフレリスク、保険会社が破綻するリスクが高いことが理由としてあげられます。さらに若いうちから加入せずに、40代50代から加入しても、それほどは受け取る年金額に変わりはありません。

生命保険に加入するタイミング

生命保険は、保険を使う機会がなさそうな、若くて健康であればあるほど月々の保険料が安くなります。また持病を抱えてしまうと生命保険の加入に制限が出てきてしまったり、保険料が高くなったり、加入できなくなってしまうこともあります。 生命保険は結婚するタイミングや子供ができたタイミングで加入する方も多いですが、それよりも若いうちから加入することも一つの選択肢としてあると思います。


また、生命保険といってもさまざまなタイプがあります。例えば、掛け捨て型の生命保険なら万が一の保障が無いと必ず困ってしまうような時期に合わせて加入するのがいいでしょう。契約年齢が上がるにつれ月々の保険料が上がっていくのが生命保険ですので、終身型の生命保険には思い立った時に加入するのをおすすめします。

現在の個人年金保険や生命保険に加入するときに注意すること

個人年金保険は貯蓄型の生命保険ですが、基本的に途中で解約すると損をしてしまう仕組みになっています。また、一般的な生命保険も契約内容によっては解約すると保障が全て消えてしまうこともあります。一度加入したからには最後まで解約せずに満期まで終える覚悟をすることが必要です。

今の個人年金保険は利率がよくなってから加入したほうがお得です

もし個人年金保険に入りたいと思っているなら、今は個人年金保険をおすすめできません。現在はマイナス金利政策で、金利が低く、個人年金保険の予定利率が低いからです。個人年金保険は長期固定金利のために、加入した時の金利で運用されます。そのため利率がよくなってから、加入した方がお得と考えられます。現在、もし大きなリターンを得たいならば、個人型確定拠出年金(iDeCo)や投資信託などが人気なのでおすすめです。


生命保険と個人年金保険

生命保険だけでも個人年金保険の役割はできる

個人年金保険は老後の貯蓄に特化した保険ですが、一般的な生命保険でも貯蓄に強いタイプの商品はあります。生命保険にかけられる予算やライフプランにもよりますが、人によってはわざわざ月々の保険料が高めの個人年金保険よりも生命保険に加入した方が受け取れる金額が多くなる場合もあります。

終身型の生命保険を早めに払い終える

掛け捨てではない終身型の生命保険には解約返戻金というものが存在します。大抵は途中で解約すると損をするものですが、払い込みが満了してから寝かせておくと、ある時期から支払保険料よりも解約返戻金の方が高くなり、途中解約にメリットが出てきます。なお、解約返戻金を少なく設定することで月々の保険料を安く抑えるタイプの生命保険もあるので契約前に確認しておく必要があります。

まとめ

個人年金保険と生命保険のそれぞれの役割、加入目的、加入すべきタイミングなどの違いを紹介しました。個人年金保険は人によっては会社でやっている財形などを利用した方が貯蓄性があるかもしれません。また、生命保険に加入していなかったことで万が一の時に困窮してしまうかもしれません。今や将来両方のリスクを考えつつライフプランに合わせてうまく活用できるようにしましょう。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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