年金制度の始まりは戦時中?年金制度の成り立ちと歴史を紹介!

年金制度はどのような経緯で誕生したのでしょうか?日本に年金制度ができた当初の状況とどのような経緯で今に至ったか、年金制度の始まりから今に至るまでを詳しく解説します。日本の年金制度は海軍軍人の為の海軍退隠令が始まりで、戦時中に今の制度の基礎が完成しました。

日本の年金制度の始まりはいつから?年金制度の歴史を解説!

最近何かと話題の年金制度ですが、日本における年金制度はいつどのような経緯で始まった制度かなのでしょうか?


この記事では年金制度の始まりから今までの歴史と今後について

  • 年金制度の始まり
  • 年金制度の歩み
  • 年金制度の必要性
  • 年金の今後
以上のことについて解説していきます。


年金についての不安がある方もそうでない方も、今一度年金制度の成り立ちの今までの歩みを知っておくことで、現在の年金制度がどのような状態にあるのか、現在の状況に至る過程を含めて知る事でより正しく理解できると思います。


ぜひ最後までご覧ください。


年金制度の始まりとは?年金の歴史を解説

年金制度の始まりは明治時代の1875年です。


なんと140年以上も前のことです。


最初は「海軍退隠令」として、海軍の人たちに対して国を守るために誠心誠意尽くしてくれた「お礼」として年金を受け取ることができました。


当初は年金という意味合いよりも「恩給」としての意味合いが強かったのです。


その後、陸軍軍人にも与えられ警察官や教職員などの公務員にもしだいに広がっていきました。


そして、1923年「恩給法」が制定され公務員のための年金制度が確立されました。

1939年:船員保険として年金制度の前身が誕生

当初は軍人や公務員に対する「恩給」としての意味合いがあった年金制度ですが、民間人に対しても設けることになります。


それが1939年に始まった「船員保険法」です。


なぜこの時期に民間に対しての「船員保険法」が制定されたのでしょうか。


民間の船員は軍人ではないですが、軍隊が各地て戦うための重要な輸送インフラである船舶は敵国から攻撃される危険性がありました。


そこで、海軍同様に危険な仕事であったため船員保険法という年金制度が始まったのです。

1941年:労働者の年金保険が始まる

太平洋戦争が始まり、国をあげての総力戦となりました。


軍人や公務員以外にも国のために働く人たちに手厚い補助を設けて、より一層国に忠誠心を植え付ける必要がありました。


そして、1941年「労働者年金保険法」として工場で働く男子労働者を対象とした制度が始まります。


その後、1944年には女子労働者も対象となりました。


これが現在の厚生年金の始まりです。


現在の年金制度の始まりは実は戦時中だったのです。

1961年:国民皆年金体制が誕生

戦前の年金制度は、戦争のための制度という側面が強力でした。


戦後の日本はアメリカのGHQ指導の下、年金制度についても先進国の仲間入りをしようとしました。


そこで、国の為に働く人だけでなく全ての国民のための制度にする必要が出てきました。


また、当時は年金制度に加入していない国民が多数居たとが大きな社会問題となっていました。


今後は真に国民のための年金制度が必要である、ということで1961年に国民皆年金体制が誕生しました。

日本が成長するうちに年金制度が必要不可欠になった



戦争からの復興も目覚ましい、1964年には東京オリンピックも開催されました。


その後、日本はいざなぎ景気と言われる好景気で、高度経済成長期に突入しました。


国民のライフタイルも大きく変わり農村部から都市部へと移り、主要産業も農業漁業から重工業へと移ります。


当時は今では考えられない年10%以上の成長率で経済が拡大していきました、現在の日本の経済成長率が1%前後ですので、その差は歴然です。


急激な経済成長とともに年金制度も充実させることになりました。


なぜならば、国民のライフスタイルの変化と経済の高成長とともに人口の急増、そして老齢化に対応する必要があったからです。

国民年金の強制加入の始まり

しかし、追い打ちをかけるように新たな問題が発生しました、当時結婚を機に専業主婦になる女性が多く、年金は任意加入のため無年金の女性が多くいました。


これに対処するため1986年から基礎年金制度で専業主婦の国民年金制度への強制適用が始まりました、さらに1991年には学生も強制加入となりました。


また、急激な人口増加はその後急激な高齢化をもたらします。高齢者人口の増加と同様に出生率も上がって現役世代も増加すれば良いですが、そうはなりません。


それにより新たな問題が発生します、高齢者人口の増加による年金財源の枯渇の懸念です。


年金は自分の積み立てたお金を受け取るのではく、自分が払ったお金が現在の年金受給者に渡る、賦課方式と言われる世代間扶養で成り立っています、これは人口が増え続けている場合には成り立つのですが、人口が減少し高齢化により高齢者の割合が増えると維持が難しくなります。


こうなれば、現役世代からの年金支払額を増額させたり、運用で高いリターンを求める必要がでてきました。


特に団塊世代と呼ばれる1947年~1949年に生まれた人たちが一気に年金受給が始まり、年金財政が傾き始めます。


さらにこの団塊の世代の子供たち、いわゆる団塊ジュニア(1971年~1974年生まれ)の人たちが年金受給が始まればさらに年金財政の悪化が懸念されています。


それでは将来年金は破綻するのでしょうか?答えはNOです、年金制度が破綻する事はまずあり得ません。詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。


年金破綻は嘘?年金が破綻しない理由と保険料を払うメリットを解説!

個人年金保険やiDeCoについて!年金の「今」は?

今後人口は減少し、高齢者人口が増加していくことは目に見えています。


金融庁の2,000万円のレポートで話題のように公的年金だけでは無く、自分で老後の生活資金を積み立て、年金と自分で積み立てたお金の両方で生活する事で長寿命化していく老後も安心して生活できます。


政府もそれを認識済みで、個人で積み立てるための様々な制度が存在します。


国は公的年金を補う制度として、個人年金保険やiDeCoといった制度を設けています。

年金制度の今:個人年金保険とは?

個人年金保険は主に民間の保険会社が販売する保険商品の1つです。



商品は大きく確定年金と終身年金の2つに分けられます。 


 確定年金は、10年や15年など期間を定めて年金を受け取れるものです。



仮に被保険者が死亡しても遺族が残りの金額を受け取ることが可能です。


 一方終身年金は一生涯年金を受け取ることができるタイプです。



早期に死亡する場合に備えて、確定年金と終身年金を組み合わせたタイプの「保証期間付終身保険」があります。 



個人年金保険を支払っている間は年間で最大で所得税が40,000円、住民税が28,000円の控除を受けることができます。



ただし個人年金保険は注意点があります。 


個人年金保険は固定金利の商品のため、この先インフレになったり、金利が上昇しても将来の受取額が変わりません



一方、公的年金は「マクロ経済スライド」という物価に連動して受取額を変更する仕組みがあります。

年金制度の今:iDeCoとは?



iDeCoの始まりにより、多くの人が個人型確定拠出年金の運用を行えるようになりました。



これは自分で金融商品を運用して、老後の資金をを確保する目的で始まりました。 



運用の結果次第では積立てた金額以上に年金を受け取ることも可能です。 iDeCoがもっとも優れているのが、掛け金全額が税額控除を受けることができるのです。

 

会社勤めの方であれば、最大で年間27万円もの控除を受けることができます。



iDeCoは雇用形態や勤め先の企業年金の有無などで掛け金の上限額が決まっています。 


このように個人年金やiDeCoの始まりは、裏を返せば公的年金だけに頼らず自分でも資金を準備してほしい、という国からのメッセージでもあるかもしれません。  


iDeCoについてもっと詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

まとめ:年金制度の始まり

年金の始まりから、今後について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 年金制度の始まりは明治時代
  • 現在の年金制度の基礎は戦時中に始まった
  • 少子高齢化により自分でも老後の資金を用意する必要性がある
です。

年金制度は明治時代から始まり、当初は国の為に働いた官吏のための恩給というでした。

その後対象者が増え、戦時中に今の厚生年金の基礎が完成し、戦後に国民年金制度が誕生します。

公的年金の給付額は基本的に現役時代に受け取っていた給料の半額程で一定しており、今後もこの水準が維持されると考えられています。

今の時代は年金に対する不信感が強まっていますが、iDeCoなどの制度を利用して公的年金の他にも生活を支える事ができる資金作りが必要です。

政府も年金作りに積極的になっており、優遇制度も多々設けています。

このような制度を活用して、現役時代も老後も安心できる生活を送りましょう。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。 


参照:厚生労働省「公的年金制度の歩みとこれまでの主な制度改正

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