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個人年金保険の年金受け取り時の税金、知らないと損するポイントとは

個人年金保険の年金受け取り時には税金がかかります。また、契約者・受取人の関係や受け取り方によっては、税金の種類も違ってくるため、かかる税金の額も違ってきます。ここでは、あらかじめ知っておきたい個人年金保険の年金受け取り時の税金について、解説します。

個人年金保険の満期金の受け取り時にかかる税金の種類と計算方法を解説

個人年金保険の年金受け取り時には税金がかかることは、ご存知のことと思います。

しかし、個人年金保険の契約形態によっては、その税金の種類も計算方法も違ってきます


個人年金保険に加入する際は、支払う保険料に対して、受け取る金額がどれくらいになるかということも大事な検討項目ですが、税金の金額が違ってくると、その計算も狂ってくることになりかねません。


後であわてないように、個人年金保険の受け取り時には税金がどのようにいくらかかるのか、把握しておきましょう。

保険料負担者の契約者と受取人の関係によって、税金の種類が変わる

個人年金保険の受け取り時の税金は、契約者と受取人の関係によって違ってきます。

このため、予想外の税金がかかることのないよう、個人年金保険を契約する際は、契約関係に注意を払う必要があります。


契約者と受取人が同一の場合、受け取り時の税金は所得税になります。


契約者と受取人が異なる場合は、受け取り時の税金は、贈与税ならびに所得税になります。

個人年金保険の契約者と受取人が同じ場合、受け取り時に所得税がかかる

個人年金保険の契約者と受取人が同じ場合は、受け取り時の税金は所得税になります。


公的年金である老齢年金は雑所得扱いとなるため、個人年金保険の受け取り時の税金も雑所得扱いだと思いがちですが、個人年金保険の契約者と受取人が同じ場合は、受け取り時の税金は一時所得税の扱いとなることもあるので、注意が必要です。

それでは、一括受け取りの場合と、年金方式での受け取りの場合で、実際受け取り時の税金がどのように違うのか、具体的に見ていきましょう。


以下のモデルケースで、実際に計算してみます。

  • 契約者/受取人:40歳男性
  • 保険料払込期間:60歳満了
  • 月額保険料:17,000円
  • 年金開始:60歳
  • 年金支払期間:10年間
  • 年金額:50万円(一括受け取り金額:460万円) 

一括受け取り時は、一時所得扱い

基本的に個人年金保険の年金支払い開始後は、年金方式で受け取るのが多いですが、分割して受け取る代わりに、一括で受け取ることもできます。

その場合、受け取り時にかかる税金は同じ所得税のなかでも一時所得税の対象となります。


一時所得の計算

一時所得は、

総収入金額-必要経費-50万円(特別控除)

で計算します。


モデルケースの場合の一時所得の金額は、

460万円ー17,000円x12か月x(60歳ー40歳)-50万円で、2万円ということになります。


一時所得の課税所得は、一時所得の1/2ですから、この場合は1万円(2万円x1/2)となります。


所得税は、この1万円を給与所得など他の所得と合算して計算します。



年金受け取り時は、雑所得扱い

年金方式で受け取る場合、受け取り時の税金は雑所得の扱いとなります。

雑所得の計算

雑所得は、

総収入金額-必要経費

で計算します。


個人年金保険の場合、総収入金額は毎年受け取る年金額、必要経費はその年金額を受け取るために支払った保険料となります。


モデルケースの場合の雑所得の金額は、

50万円(=総収入金額)-50万円x460万円/(50万円x10年間)(=必要経費)  

で、4万円となります。


雑所得の所得税は、この4万円を給与所得など他の所得と合算して計算します。

個人年金保険の契約者と受取人が異なる場合の税金は、1年目が贈与税、2年目以降が所得税

個人年金保険の契約者と受取人が異なる場合は、少々複雑です。

受け取る年金額には、受け取り1年目には贈与税が、2年目以降には所得税がかかります。


受け取り1年目

始めて年金を受け取る際には、贈与税がかかります。


個人年金保険にかかる贈与税は、今後受け取ることができる年金の権利(年金受給権)の評価額に対してかかります。


年金受給権の評価額は、

  • 解約返戻金
  • 一括で受け取るときの金額
  • 予定利率等をもとに計算した金額

のうち、もっとも大きい額となります。


評価額をかりに一括で受け取るときの金額とすると、モデルケースの場合は、

460万円ー110万円(贈与税基礎控除)=350万円  

が、贈与税の課税金額となります。


これを贈与税率表(*)に照らしてみると、税率は20%で控除額は25万円ですから、

350万円x20%-25万円=45万円

が贈与税の金額となります。


(*)国税庁ホームページ No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)


受け取り2年目以降

2年目以降は、所得税(雑所得)の対象となります。


モデルケースの場合、年金受取総額は500万円(50万円x10年間)ですが、そのうち460万円はすでに初年度で贈与税の対象となっているため、残りの40万円(500万円―460万円)のみが、雑所得の対象となります。

途中で契約者変更をしても、贈与税はかかる

では、契約者を途中で変更すれば贈与税を回避することができるでしょうか。

残念ながら、契約者を変更するまでに支払った保険料分は、贈与税の対象となります。


もし、あやまって契約者と受取人が異なる契約をしていたことに気づいた場合は、これ以上贈与税の対象となる金額が増えないよう、早めに契約者変更をしましょう。

まとめ

個人年金保険の年金受け取り時には税金がかかります。

税金の種類は、


  • 契約者と受取人が同一か異なるか
  • 受取方法が一括方式か年金方式か


によって異なります。


契約者と受取人が同一の場合は、受け取り時に課税される税金は所得税になります。そしてその場合でも、一括方式では一時所得、年金方式では雑所得の扱いとなります。


契約者と受取人が異なる場合は、受け取り1年目は贈与税、2年目以降は所得税が課税されます。


贈与税は税率が高いので、よほど特別な理由がない限り、契約者と受取人は同一にして、贈与税を回避するようにしましょう。


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