国民年金の5年後納制度が終了!今後の老後の受給額の対策方法を解説

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国民年金の5年間の未納分の特例後納制度の終了後、老後の受給額が減額される不安を抱く方も多いはず。しかし、特例の後納制度が終了した今後でも、直近2年までの後納(後払い)、追納(追加保険料納付)は可能です。やり方やメリットに触れながら、2019年以後、特例の後納制度が復活する可能性があるのか、解説します!

国民年金の特例後納制度が2018年の9末で終了【2019年】

国民年金の未納がある方に年金機構から届いたであろう「5年の特例後納制度」の最終通知。


通常およそ2年までしか過去の国民年金の未納分を払えないところが、過去10年分(平成24年10月1日から3年間)、過去5年分(平成27年から3年間)の保険料を後納できる、メリットの大きい制度でしたが、平成30年の9月で終了しました。(詳細:日本年金機構


国民年金保険料の未納分が気になって、老後の年金の減額が不安…という方もいると思いますが、まだ今後でも「2年の後納」「追納」などによる対策余地があります。


この記事では、特例後納制度が終了後の国民年金について

  • 国民年金の特例後納制度が実施された理由と今後の延長の可能性
  • 今後できる2つの対策「2年の後納」「追納(後払い)」とその違いは?
  • 「後納」「追納」のやり方・年金のお得な活用方法とは?

を解説します。


最後まで読んで理解して、老後の年金不安を少しでもなくせるようにしましょう。

5年間の特例後納制度が実施されていたワケとは?

国民年金の特例制度の第一弾が平成24年(2012年)から実施されました。


当時、「消えた年金問題」や「政治家の国民年金の未納問題」で公的年金制度について騒がれましたが、国民年金の未納による不利益を理解しないまま、うっかり支払い忘れた人が多く、将来の受給資格が無くなったり、受給額が減ったりする不安を解消するために、実際されました。


会社員であれば年金の支払いは給与から天引きされるところですが、個人事業主の方や学生の期間、転職の間の無職期間など、「うっかり年金を払うのを忘れてしまってた」ということはよくあります。


通常だと2年以降は、納付の期限切れ(時効)となり、保険料を納付することが出なくなるため、10年後納・5年後納システムは、利用した人にメリットが大きな制度でした。

国民年金が滞納・未納の場合どんなデメリットがある?

「将来どうせ年金なんて雀の涙しかもらえないし」と思っている方もいるかもしれませんが、国民年金保険を滞納している方は、未納のデメリットを理解できていないので要注意です。


未納分がある方は、国民年金の受給額が減ってしまいますし、条件を満たせなかった場合には、国民年金の受給資格が剥奪されます。


国民年金の受給資格期間(年金を受け取るために必要な加入期間)は最低で10年間の国民年金保険料の支払いが原則で、これに満たない場合、65歳から年金を受け取ること自体ができなくなります。


さらに、このようなデメリットがあります。

  • 障害年金や遺族年金が支給されない
  • 財産の差し押さえが実行される

財産の差し押さえは、年収が一定数高く、低所得者ではない場合で未納している方が該当するので、もし差し押さえが実行される場合に後納すれば良いかと思いますが、問題は前者です。


国民年金には、「障害年金」「遺族年金」「老齢年金(老後の年金)」の3つの保障が実はあります。


「障害年金」や「遺族年金」は、万が一の場合に、家族において生計を支える大事な手段になります。

障害年金や遺族年金が支給されないとどうなる?基準は?

国民年金保険料が未納・滞納状態であるままだと、不慮の事態が発生した場合に障害年金や遺族年金を受け取ることができませんが、障害年金・遺族年金の重要性を解説していきます。

  • 障害年金は、病気やケガによって重い障害を負い、生活や仕事などが制限されるようになった場合に支給されます。
  • 遺族年金は、国民年金の被保険者が亡くなった場合、その人によって生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」に支給されます。

具体的に、遺族年金がもらえる金額は下記の通りです。

遺族年金の受給金額

遺族年金の受給金額

障害年金や遺族年金は、以下に該当する基準で支給の可否が決定されます。

  • 障害は初診日、死亡は死亡月の前々月までの被保険者期間のうち、保険料納付済期間が3分の2未満である
  • 初診日または死亡月の前々月までの1年間に保険料の未納がある


障害年金や遺族年金の保障のレベルは、どの民間の保険よりもコスパがよいので、民間の保険に入っている方はすぐに国民年金保険料の支払いを検討しましょう。


まず、何から手をつけたら良いのか個人的なサポートが欲しい場合には、有料/無料のサポートがありますので、お問い合わせください。

国民年金の特例後納制度の終了後に活用できる後納と追納とは?

国民年金保険の重要性が理解できたところで、「心配になったけど、どう対策すれば良いの?」の疑問が思いつきます。

2年の後納制度・年金額を増やせる追納制度がありますので、確認していきましょう。

後納制度と追納制度の違いとは?特例後納制度とも比較

後納制度は終了してしまいましたが、国民年金保険料の後払い・追納制度は引き続き利用できます。


国民年金はの納付期限後2年間は保険料の後納が可能です。


特例後納制度・後納制度・追納制度の違いは以下の通りです。

特例後納後納
追納
(後払い

未納の保険料
が対象
未納の保険料
が対象
学生時代などの
免除・猶予を受けた
保険料が対象
納付期間が
10年/5年に延長
納付期間は
2年
納付期間は
10年
年金額+
受給資格期間
を増やせる
年金額+
受給資格期間
を増やせる
年金額を増やせる
終了現行現行

学生免除期間や猶予期間分は保険料の追納(後払い)が可能

例えば学生時代や失業した場合など、経済的に厳しく、国民年金の保険料を納めることが困難な場合は、保険料を免除されたり(保険料免除制度)・保険料の支払いに猶予期間を設けたり(保険料納付猶予制度)する制度を利用できる可能性があります。


国民年金保険料の免除や猶予の承認を受けた期間がある場合は、保険料を全額納付した場合と比べて年金額が低額となります。


しかし、免除・猶予の承認を受けた期間の保険料については、後から納付(追納)することにより、将来の年金額を増やすことができます。


参考:日本年金機構「国民保険料の追納制度


追納ができるのは追納が承認された月の前10年以内の免除・猶予期間に限られています。

(例:平成31年(2019年)8月分は令和11年(2029年)8月末まで)

事務的なミスでの未納は国民年金の納付時効が撤廃される

平成28年(2016年)4月1日から、「事務処理誤りにかかる特例制度」がスタートしました。


通常、国民年金保険料の納期限は2年間で、この期間に後払いをしないと期限切れで年金が未納となってしまいます。


今までは、日本年金機構・厚生労働省・年金事務所・市区町村役場・収納機関等が事務処理ミスをしたとしても、後払いできるのは過去2年分までとされており、それ以上の未納分を納めるには、裁判などで訴えるしかありませんでした。


しかし、この制度のスタートにより、事務処理ミスが原因で未納となった国民年金保険料については、2年間の納付時効期限が撤廃され、全ての未納期間の後払いが可能となりました。

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国民年金の未納が長期の場合は、任意加入制度を利用すべし

国民年金への加入は20歳から60歳に達するまでで、加入期間は最高40年(480ヵ月)となります。


国民年金の受給資格期間10年が原則で、65歳から年金を受け取ることができます。 


60歳までに受給資格を満たしていない場合や年金額の増額を希望する場合は、60歳以降でも国民年金の任意加入制度を利用することができます。


国民年金の任意加入制度の概要や申請方法について見ていきましょう。

国民年金の任意加入制度とは

国民年金の任意加入とは、受給資格期間が10年に満たない場合や年金額の増額を希望する場合に、任意で加入できる制度です。


任意加入は、以下すべての条件を満たさなければなりません。

  1. 日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満
  2. 老齢基礎年金の繰上げ支給を受けていない
  3. 20歳以上60歳未満までの保険料の納付月数が480月(40年)未満
  4. 厚生年金保険・共済組合等に加入していない

なお、年金の受給資格期間を満たしていない65歳以上70歳未満の人も任意加入できます。


令和元年度(2019年)の保険料は、月額16,410円で、60歳未満の国民年金保険料と同額です。

国民年金の任意加入の納付方法・申請窓口を解説

国民年金の任意加入は、60歳の誕生日の前日より手続きをすることができます。


任意加入の申請窓口・必要な持ち物・納付方法について見ていきましょう。


申請窓口

以下いずれかの場所で申請が可能です。

  • 住所地の市区役所・町村役場の国民年金担当窓口
  • 近くの年金事務所


必要な持ち物

  • 年金手帳または基礎年金番号通知書
  • 預貯金通帳
  • 印かん(金融機関届出印)


国民年金保険料の納付方法

  • 口座振替(クレジットカード払い不可)
  • 遡って納付することはできない

国民年金保険料の納付はクレジットカード払いが可能ですが、任意加入の場合は不可となります。


また、任意加入は申出のあった月からの加入となり、遡って加入することや納付することはできません。

まとめ:国民年金の後納制度を活用する方への今後のアドバイス

国民年金保険料の後納・後払い・追納の概要やメリットについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 後納制度の終了後も後払い・追納制度は利用できる
  • 後払いの納付期間は2年、追納の納付期間は10年
  • 保険料免除・猶予を受けていた場合は追納ができる
  • 保険料を未納にすると、障害年金や遺族年金を受給できない
  • 保険料の未納を続けると財産差し押さえが実行される
  • 年金制度は破綻せず、将来年金がもらえないことはない
  • 保険料納付が厳しい場合は免除・猶予・特例制度を利用する
  • 国民年金の任意加入制度で年金額を増やせる

でした。


国民年金保険料の後納制度は終了しましたが、後払い追納制度は引き続き利用できます。


後払い・追納をすると、将来の年金額を増やしたり、受給資格期間を延ばすことが可能になります。


これらの対応をせず、未納状態を続けていると、最終的には財産差し押さえが実行されてしまうので注意してください。 


みなさんもこれを機に、国民年金保険料の支払いについて確認し、必要に応じて後払いや追納を検討してみてはいかがですか?


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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