ボーナスの貯金額の平均はいくら?年代毎の貯蓄の目安と貯金法を紹介

ボーナスを貯金に回す方はかなり多いと思います。多くの方のボーナスの貯金額はいくらほどなのでしょうか。大体の相場を知って、自分のボーナスの貯金額への参考にしたいですよね。そこで今回の記事では、ボーナスの貯金額の平均と、効果的な貯金方法について解説していきます。

ボーナスの平均的な貯蓄額っていくら?

ボーナスが待ち遠しい季節になってきましたが、使い道を決めていない方も多いのではないでしょうか。
実は2017年の消費者庁の調査によると、ボーナスの使い道(予定)は、2位がローンの返済、1位がなんと「貯金」となっております。

もちろん、目的をもって貯金されている方もいらっしゃると思いますが、特に使い道がないために、結果的に貯金をしている方も多いかもしれません。 ボーナスの平均貯金額は年収や家族構成、年齢によって異なりますし、何に備えてどれほど貯金すればよいのでしょうか。

この記事では、
  • ボーナスの平均貯金割合
  • 年代別の平均貯蓄額
  • 人生の3大イベントに必要な貯金額
  • ボーナスが少なくても貯金をする方法
について詳しく説明していきます。
貯金を考えている方やこの先どういったお金が必要なのか知りたい方にとって、参考になる情報をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。

※会社によって「賞与」と呼ばれますが、この記事では賞与を「ボーナス」で統一します。 

ボーナスの平均的な貯金割合


ボーナス貯蓄割合別一覧表 ※無回答者、貯蓄額不明者は除く

貯蓄割合該当者割合
ボーナスなし37.9%
ボーナスあり
貯蓄なし
20.5%
10%未満6.9%
10–19%9.4%
20–29%5.2%
30–39%3.0%
40–49%1.7%
50–59%5.9%
60%以上5.3%

「ボーナスなし」と答えた人は回答者の約4割弱です。ただし、ボーナスが「ない」からといって悲観することはありません。
例えば、以下の2名はどちらも年収360万円です。支給方法が違うと考えるとよいですね。

Aさん:月々20万円×12ヶ月+ボーナス夏60万円、ボーナス冬60万円
Bさん:月々30万円×12ヶ月


話を表に戻します。ボーナスをもらった方で最も多い貯金割合は「貯金なし」でした。
次のボリュームゾーンは「10〜19%」となっております。
冒頭の消費者庁の調査では多くの人が貯金を予定していたにもかかわらず、実際はなかなか貯金をするのは難しいことがわかりますね。

ボーナスの貯金割合については他の記事でより具体的に求めていますので、是非そちらを参考にしてみてください。


年代別の平均貯金額っていくら?

実際に年代別の平均貯金額を知ることで、今の自分の貯金額は多いほうなのか、それとも同じ年代の方より少ないほうなのかを比べてみることができます。


社会人になってからの年数が長い方は、会社での立場が昇進したりすることで、毎月の収入が増えてくることが想像できます。それに比例して、貯金額も増えていくのでしょうか。


中には、夫婦で共働きをしていても、子育てにかかる費用でお金を使うことが多く、なかなか貯金ができないという方もいるのではないでしょうか。


ここでは、厚生労働省や国税庁による調査結果をもとに、二世帯以上の家庭の平均貯金額を年代別に見ていきたいと思います。

20~30代の平均預金額

二世帯以上で暮らす20~30代の方の平均預金額は、約600万円となっています。20~30代の方の平均月収(手取り)は43万4,585円です。この平均月収に対する毎月の貯金額の内訳としては次の通りです。


貯蓄割合貯蓄額
20代10~15%未満4万3000円~6万5000円
30代5~10%未満2万2000円~4万3000円


20代の方の毎月の平均貯金額と比べて、30代の方の毎月の平均貯金額は少なくなっていることが分かります。


30代になると、の買い替えやマイホームを購入することによる支出が増え、貯金にまわすことができるお金が少なくなる方がいることが、理由の一つとして考えられます。

40代の平均貯金額

二世帯以上で暮らす40代の平均預金額は、約1,012万円となっています。40代の方の平均月収(手取り)は48万6,087円です。この平均月収に対する毎月の貯金額の内訳としては次の通りです。


貯蓄割合貯蓄額
40代10~15%未満4万9000円~7万3000円


40代の方の毎月の平均貯金額は、20~30代の方の平均預金額とあまり差がありません。しかし、実は40代になると子供が大学に入学する歳になる方が多いため、支出自体は増えているのです。


40代の方は、職場での立場が変わることで収入が増え、これによって貯金額を減らすことのないように補うことができるのです。

50代の平均貯金額

二世帯以上で暮らす50代の方の平均預金額は、約1,778万円となっています。50代の方の平均月収(手取り)は51万1,894円です。この平均月収に対する毎月の貯金額の内訳としては次の通りです。


貯蓄割合貯蓄額
50代10~15%未満5万1000円~7万7000円


50代になっても、毎月の平均貯金額はこれまでとほぼ変化はありません。50代になると考えられる支出として、住宅ローンの返済や子供の教育費の他に、親の介護にかかる費用も挙げられます。


しかしこれも40代の方と同じように、職場での立場が変わることで収入が増え、これによって貯金額を減らすことのないように補うことができるのです。

各年代の理想とされる貯金額の目安は?

一般的なライフスタイルを例に、各年代の貯金の目的と目安の貯金額を紹介していきます。

目安の貯金額は、主にボーナスで貯金して達成を目指すことになると思いますが、月々の貯金も可能な方は不足分をボーナスで補うかたちで検討してください。


ただし、先にご紹介したデータの通り、ボーナスはなかなか予定通りに貯金できないケースが多いので、ある程度余裕をもって貯金計画を立てることがポイントです。


20代は結婚資金や万が一の時の生活費の確保を

20代ではまず結婚資金や万が一に備えて貯金額を設定しましょう。結婚の平均必要資金は2人合わせて約381万円です。以下、詳細をご確認ください。


結婚に必要な2名分の資金(単位:万円) 


費目必要資金
結婚式費用127.4
新婚旅行費用61.6
新生活費用72.3
緊急予備資金120.0
合計381.3


結婚式費用

先ほど結婚式費用は359.7万円とご紹介しましたが、御祝儀の平均相場が232.3万円となりますので、実際に必要な額は127.4万円と算出しています。
但し、後払いができない式場もありますので、約360万円を用意することが必要なケースもあります。事前に確認してください。

新婚旅行費用
場所や旅行のプランによって異なりますが、約60万円が平均です。

新生活費用

新生活は家具や家電を揃えたりと何かとお金がかかります。一般的には72.3万円ほど必要になるということですが、人によっては大きく上下しますのでしっかり夫婦で話し合うことが重要です。


緊急予備資金

万が一の備えとして6ヶ月ほどの生活費を貯金しておきましょう。月20万円として半年で120万円となっています。

30代で結婚を見据える夫婦は住宅資金と教育資金の準備を

30代で結婚となる場合、住宅資金や教育資金の準備も必要になります。


住宅資金については先ほどご紹介した通り、頭金の平均が100〜500万円ということでした。頭金を支払うメリットとしては、以下のものがあげられます。

  • 住宅ローンの金利を抑えることができる
  • ローンを組む総額が減るので、当然ながら月々のローン返済額が減る


教育資金については、通学する学校で異なります。

幼稚園から大学まで全て国公立の場合・・・約1,000万円

幼稚園から大学まで全て私立の場合・・・約2,500万円

が必要です。


上記は自宅から通学する前提かつ大学は文系で試算しています。

通学する大学によってこのあたりの費用は大きく変わりますので、大学の学費についてはこちらをご参照ください。


ただし、これらの金額を全て貯金で賄う必要はありません。一般的に最もお金のかかる大学用にまずは300万円を貯めておくと、奨学金や子供のアルバイト代を含めれば、大学進学に際してある程度の選択肢は確保できるラインとなります。


参照:文部科学省 平成28年度子供の学習費調査

   日本政策金融公庫 平成30年度教育費負担の実態調査結果

40・50代は老後資金の準備を

40、50代では老後の資金の準備を目的に貯金額を設定します。

平均寿命は上昇の一途をたどっていますが、65歳から300ヶ月(90歳まで)の資金はどれほど必要なのでしょうか。


ここでは、公的年金など収入では賄いきれない費用を「必要な老後資金」として算出しています。


各世帯に必要な老後資金(単位:万円)


世帯生活費介護費用、葬祭費用
夫婦1,2601,400
単身1,170700

参照:金融庁 金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書


いかがでしたでしょうか。夫婦世帯で合計2,620万円、単身で1,870万円が必要になります。

退職金で賄う方がほとんどかと思いますが、退職金がいくら支給されるかは不確定な面も大きいので、ある程度は貯金等で賄うことが重要です。


65歳以上も働く計画を立てている方も多いかと思いますが、不透明な将来の収入に頼ることなく、現在の生活から固定費を見直し、貯金をするなどして計画的に資金を準備してください。

ボーナスが少なく貯金があまりできない場合はどうしたらいい?

結婚・マイホーム購入・教育費・老後の資金を考え、ボーナスを貯金にまわす予定でいたのに、「実際は思っていたよりもボーナスが少なくて期待外れだった。」という経験はありませんか?


例えば、自営業をしている方やフリーランスの仕事をしている方には、ボーナス自体がありません。


ボーナスに頼ることなく貯金をしていくためには、毎月の収入から、いかに貯金をすることができるかが重要になります。


元となる収入が少ない方や、毎月貯金をするほど生活費に余裕がないという方は、実際にどのようにして毎月お金を貯金にまわしていけば良いのかを考えなければいけません。


現在の家計やライフスタイルを見直してみると、余計な支出を抑えることができるようになるかもしれません。

まずは家計の収支を把握しよう

家計の収支を把握せずに、ただ闇雲に貯金を貯めていくことに固執してしまうのは、生活水準も下がり、健康的な貯金とは言えません。


貯金をしていくための第一歩として、まず初めに現在の家計の収支を把握しておきましょう。


レシートや領収書を捨てずにとっておき、毎日家計簿をつけていくことで、1ヶ月の家計の収支を可視化することができます。


家計の収支を項目別に分けてみると、何に対する支出が多いのかが分かります。毎月必ずかかる費用と、抑えることができる費用を明確にすることにより、自分のライフスタイルに合った貯蓄目標金額を設定する事ができるでしょう。

固定費の見直しをしよう

毎月支払わなければいけない支出のうち、以下の3つにかかる費用は毎月ほぼ同じ金額です。これを、固定費と言います。


  1. 居住費
  2. 保険料
  3. 通信費

住宅ローンの組み直しや、加入している保険の見直しをすることで、基盤となっていた毎月の支出額の一部を減らすことができるかもしれません。通信費に関して例を挙げてみましょう。


  • 夫婦2人暮らし
  • スマートフォン2台
  • パソコン1台あり


【現在の通信費/月】

通信費
スマートフォン5600円
スマートフォン5600円
パソコン5000円

通信費計 1万6200円


格安SIMに乗り換えた場合の通信費/月】

通信費
スマートフォン1700円
スマートフォン1700円
パソコン2980円

通信費計 6380円


大手キャリアにこだわりがない場合、格安SIMに乗り換えるだけでも、通信費を大幅に削減することが可能になります。

浪費をなるべく少なくしよう

お金の使い道の中には、「消費」と「浪費」と呼ばれるものがあります。この二つ、言葉は似ていますが全く別の意味を持つので覚えておきましょう。


消費とは、ご飯を食べるための食費や、水道・電気を使用するための水道代・光熱費などのように、生活をしていくために必ず必要な費用の事を言います。


それに対して浪費とは、お店に行ったらすごく自分好みの服や雑貨をみかけて、特に買う予定で来た訳ではないのだけれども我慢できずに買ってしまった。など、衝動買いによる無駄遣いともいえるものを浪費と言います。


消費と違って浪費は、我慢をすればなくすことのできるものです。ただ、我慢のしすぎは逆にストレスの元となっていつか爆発してしまう可能性もありますので、どうしても我慢ができないときは、浪費はほどほどにしておきましょう。

まとめ:ボーナスは目標に応じて貯金しよう

最後に、今回の記事のポイントをまとめてみましょう。


  • ボーナスをもらった方で最も多い貯金割合は「貯金なし」
  • 次に多いボーナスの貯金割合は「10〜19%」
  • 二世帯以上で暮らす20~30代の方の平均預金額は「約600万円」
  • 二世帯以上で暮らす40代の平均預金額は「約1,012万円」
  • 二世帯以上で暮らす50代の方の平均預金額は「約1,778万円」
  • ライフプランに合わせて、程度余裕をもって貯金計画を立てる
  • 家計の見直しをすることが費用

家計の見直しをするために家計簿をつけていく方法をご紹介いたしましたが、その他にお金の専門家であるファイナンシャルプランナーに相談をするという方法もあります。


ファイナンシャルプランナーと一緒に、今後どのようなイベントでまとまったお金が必要になるのかを、あらかじめキャッシュフロー表を使って予想しておくことができ、より詳しくそれに向けての貯金額の目標を立てることができます。


自分のライフスタイルでは、どのようにボーナスを貯金に割り当てることができるのかを、改めて考えてみることが大切です。


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