年収はボーナスを含む?年収と残業代やボーナスとの関係、定義を紹介

ボーナス(賞与)の言葉や意味は知っているけど年収に含まれるのかなど気になっている方も多いと思います。また、会社がどれくらいボーナスを支給しているのか知っておく必要があります。この記事では、ボーナスは年収に含むのか、残業代は含むのかなどといった情報を説明します。

年収はボーナス(賞与)を含む?

就職や転職の機会に年収を気にする方はいると思います。また、住宅、車などのローンの申込時に年収を問われることがあると思います。


そんな時に次のような疑問を持つことがありませんか。


”年収ってボーナス(賞与)も含めるの?”

”年収ってそもそも何?手取りと何が違うの?”


そこでこの記事では、「年収ボーナス(賞与)の関係」について

  • ボーナスは年収に含まれる
  • 年収から逆算してボーナスを計算する方法
  • ボーナスがあるとないでのどちらが年収が多い?
以上のことを中心に解説をしていきます。

この記事を読んでいただければ、年収とボーナスとの関係について理解をしていただくことができると思います。

ボーナス(賞与)は年収に含まれる

2018年度のボーナスの平均額は、約40万と言われます。


これは、5人以上の従業員がいる企業でボーナスが支給される企業の平均額と言われています。報道などでは、約90万と言われていますが、これは上場一部企業の中でも大企業に分類される企業の平均額の為、実際の平均額と差異があります。


そのボーナス(賞与)は、年収に含まれるのか疑問に思ったと思います。


ズバリ、お答えさせて頂きます。


ボーナスは、年収に含まれます。


そもそも年収ってなんだと疑問に思ったと思います。そこでこの後、細かく内容についてご説明をさせて頂きます。

年収とはボーナスや残業代も含めた総支給額(額面支給額)のこと

年収とは支給される給与・ボーナスなどを含めたすべての金額になります。


会社に勤められている方であれば、源泉徴収税や住民税などの税金と積立年金の福利厚生費の部分を引かれていないものになります


簡単に言うと、会社から支給される総支給額(額面支給額)=年収です。

つまり、残業代も年収に含まれます。


日本では、年度制を採用している企業が多いですが、4月から翌年3月まで総支給額が年収ではありません。


1月から12月までの総支給額が年収になります。


年末に年末調整を行うことがあると思います。


その際に、源泉徴収票を受け取ると思いますが、そこに総支給額(額面支給額)と記載があるものが年収になります。

年収に交通費を含むかは会社や状況による

先ほど、会社から支給される金額すべてが年収に含まれると言いましたが、交通費については会社により異なる場合があります。


年収に含まれない場合 

所得により、月額の交通費が10万円以下の場合、通勤手当となり非課税になります。税法


その場合は、年収には含まれません。多くの方がこちらに当てはまると思います。 


年収に含まれる場合

給与と交通費の区別がない場合は、年収に含まれます。


この場合は、正社員の方よりも派遣社員の方に多く見られます。 


一部が年収に含まれる場合

所得税法により、月額の交通費が15万円までは非課税分を超えた部分が年収に含まれます。


例えば、新幹線を使用しての通勤で月額の交通費が18万円の場合、15万円は非課税の為年収には含まれませんが、残りの3万は年収に含まれます。


通勤距離のかなり長い方に見られます。  


上記のいずれかに自分が当てはまるのか考えてみてください。

参考:年収と手取りの違いは?

年収と手取りというキーワードをよく聞くことがあると思います。


社会人になったばかりの頃、年収=手取りと思っていた方も多いのではないでしょうか。


年収とは会社から支給される金額すべてを含むものです。


毎月の給与、ボーナス(賞与)、残業代などを合計したものすべてが年収になります。


一方、手取りとは会社から支給された金額から税金や社会保障費などを引かれて実際に自分の手元に入るお金です。


手取りが自由に使えるお金と思って頂ければわかり易いと思います。


例として、1か月の給与が25万、月の税金•社会保障費が7万、ボーナスが60万、ボーナスの税金•社会保障費が10万とした場合で見てみます。

年収;1ヶ月の給与25万×12ヶ月+ボーナス60万×2回=420万

月の手取り;1ヶ月の給与25万–税金•社会保障費7万=18万

ボーナスの手取り;ボーナス60万–税金•社会保障費10万=50万

年間の手取り金額;月の手取り18万×12ヶ月+ボーナスの手取り50万×2回=316万

つまり、一年の間に年収と手取りに104万差があるのがわかります。自分で使えるお金が100万近く違いがあると大きく変わると思います。


上記を理解して頂くと、年末調整の際にもらう源泉徴収票の見方がわかってくると思います。


源泉徴収票に書かれている”支払金額”の欄には、ボーナス(賞与)が含まれた年収が書かれています。


一方で、その年に支払った税金や社会保障費を引いたものが年間の手取りになります。


住宅ローンやクレジットカードの申込時などには、ボーナスを含んだ年収を記載することになります。

また、ボーナスを含んで年収を考えることでライフプランなどの計画を練る際に参考になります。

年収から逆算してボーナスを計算する方法

ここまで、年収にボーナスが含まれることがわかったと思います。


では、実際に年収に含まれるボーナスの割合を考えたことがありますか?


逐一、給与明細を確認している人はすぐに自身の年収に占めるボーナスの割合を把握していると思います。


しかしそうでない方のためにここでは、年収から逆算してボーナスを計算する方法について見ていきたいと思います。

ボーナスと年収の比率や割合

ボーナス(賞与)の割合と言っても法律で定められているものではありません。


多くの企業は、月収を基本としてボーナスを決めます。


企業などの利益が出た場合には、ボーナスを増やすなどしています。


経営状態に合わせて「月収の何ヶ月分」と定める企業が多いようです。


ボーナスと年収の比率や割合は、大企業・中小企業の企業規模で分けるというよりも会社の方針などで変わってきます。


大企業の場合は、月収の約2.5ヶ月分が多いと言われます。


一方で、中小企業は、月収の1ヶ月分としている企業支給せずに月収の割合を高くしている企業が多いようです。

年収500万円の場合の計算

ここでは、例としては年収500万円(額面での金額)の場合で計算をしてみます。


ボーナスを月収の2.5ヶ月分として計算をしてみます。

ボーナスが夏・冬の二回として一年間で17ヶ月分の月収を受けていることになります。

月収;年収500万÷17ヶ月=29.4万

ボーナス;月収29.4万×2.5ヶ月=73.5万

月収として12ヶ月で受け取る金額;29.4万×12ヶ月=352.2万

ボーナスとして受け取る金額;73.5万×2回=147万

上記より、年収に占める割合ボーナスの割合は、30%になります。


年収と月収がわかっているがボーナスの割合を知りたいという場合を考えてみます。月収を30万としてシミレーションしてみます。


ボーナスをXとします。その場合次の式が成り立ちます。

年収500万=月収30万×12ヶ月+(X;ボーナス)

計算すると、ボーナスXは、140万になります。つまり、ボーナスが4.6ヶ月分であることがわかります。


年収と月収が分かれば、ボーナスの割合、月収の何ヶ月分なのかを求める事できます。

ボーナスがあるとないとではどちらが年収が多い?

ボーナスがない会社だからと言って年収が少ないと思う人がいるかもしれません。


それは、一概にそうとは言えません。


ボーナスは、会社の業績などによって支給するかどうかが大きく左右されます。


そのため、ボーナスを支給しないが、月収を多く出す会社もあります。


例えば、年収が400万でボーナスがある方と年収が420万でボーナスがない方では、月収はボーナスが出ない方の方が多くなります。


そのため、年収に占めるボーナスの割合を把握することがとても重要になります。


年収が同じ場合、ボーナスがない方が残業代は増える

では、ボーナスが支給される会社とそうでない会社であれば、どちらが残業代が増えるのか見ていきましょう。


まず、残業代の計算方法について下記になります。

残業代;残業単価×残業時間×割増率

割増率は、通常残業で125%、深夜残業で150%です。


これは、ボーナスで変動するものではありません。


そのため、ここで重要になるのが、残業単価です。


残業単価により、残業代に差が出ます。


残業単価の計算方法は下記になります。

残業単価;(基本給+固定的な手当)/平均所定労働時間×割増率

それでは、例として次の場合でそれぞれ比較して見ます。

  1. 年収がボーナスが2.5ヶ月分支給されて380万の場合
  2. 年収がボーナスが支給されず380万の場合


月収を(基本給+固定的な手当)として、平均所定労働時間を160時間とします。


月の残業時間を20時間とします。


①年収がボーナスが2.5ヶ月分
支給されて380万の場合
②年収がボーナスが支給されず
380万の場合
月収
380万/17ヶ月=22.3万380万/12ヶ月=31.6万
残業単価22.3万/160時間×125%=1,742円
31.6万/160時間×125%=2,468円
残業代1,742円×20時間=34,840円2,468円×20時間=49,360円


上の表を見て頂ければわかるように、残業単価だけで”726円”差があり、20時間残業しただけで”14,520円”差が出ます。


そのため、ボーナスが出ない会社の方残業代が増えることがわかります。

ボーナスはモチベーションの維持にうってつけ

では、なんのためにボーナスがあるのかと疑問に思った方がいるのではないでしょうか。


今まで述べてきたように、ボーナスは会社の業績によって支給されるかどうか決まることが多いです。ボーナスが支給される会社の方は、多くもらうために業績をあげようと努力をされると思います。


そのため、仕事へのモチベーションとしてボーナスを支給する会社もあります。頑張った分の評価の対価として、ボーナスをもらうが仕事へのやりがいとなることもあります。


自身のやりがいとなると思い企業を選ぶこともポイントとなると思います。

まとめ:年収とボーナスの関係

年収とボーナスとの関係について解説をしてきましたが、いかがだったでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 年収とは、ボーナスや課税対象となるものすべてを含んだ支給総額であること
  • 年収に含まれるボーナスの比率を把握することが大切
  • ボーナスが支給がないからといって給料が少ないわけではない

でした。


就職・転職の際に、細かく見ていくことでご自身の仕事へのモチベーションにつながるのでご参考にして頂ければと思います。


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