三大疾病の一時金は500万がいい?必要性を分かりやすく解説!

三代疾病保険の加入を考えるときに気になるのは一時金です。三代疾病の一時金は500万円ほが多いようですが、どれくらい必要なのでしょうか。今回は、三代疾病のリスクと治療費から三代疾病保険の必要性、そして三代疾病保険に加入する際の注意点についてまとめました。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

三大疾病の一時金は500万円がいいのか解説!


三代疾病とは「がん(悪性新生物)」「心疾患」「脳血管疾患」のことを言い、日本人の死因原因の上位を占めている病気です。


三代疾病は自覚症状なく進行するケースが多く、死亡・障害のリスクが高いことに注意が必要です。


三代疾病で500万円準備している人が多いらしいけど本当?

三代疾病の一時金があると安心だけど500万円もつけたら高くならない?

そもそも三代疾病保険って必要なの?


このようにいろいろな疑問があると思います。


この記事を読んでいただくと


  • 三代疾病の一時金は500万円も必要か
  • 三代疾病にかかるリスクや治療費はいくらか
  • 三代疾病の一時金を検討するときに注意するポイント

について参考になります。


ぜひ、最後までご覧ください。

三大疾病保険とは



三代疾病保険とは、「がん(悪性新生物)」「心疾患」「脳血管疾患」にかかり、保険会社の定める所定の状態になったときに一時金を受け取れる保険です。


三代疾病の保障を手厚くしているため、病気やケガを広く保障する一般的な保険よりも保険料が高くなっています。


三代疾病保険は、一時金が50万円、500万円、1000万円以上などと幅広く設定されており、高額になってきています。


最近は、一時金で受け取るか年金で受け取るか選べる保険会社もあり、加入者のニーズが多様化してきているといえます。

三代疾病保険の一時金が100万円ぐらい必要な理由



三代疾病の一時金は50万円から500万円以上のものまで、大きい金額を設定することができます。


三代疾病で亡くなる人は多いので、500万円など大きい金額を準備しておくと安心です。


しかし、500万円の保障をつけると保険料は高くなるため、家計の負担とならないよう一時金を設定することが重要です。


ここでは、三代疾病保険と三代疾病にかかるリスク、三代疾病で受け取れる一時金、高額療養費を利用した場合の治療費についてみていきます。


三代疾病の一時金が、100万円ぐらい必要な理由についても解説していきます。


そして最後に、がんの実際の治療費のデータを参考に、三代疾病保険の一時金はいくらあればよいのか、お伝えします。

三代疾病にかかるリスクは加齢によって増加する

三代疾病にかかるリスクは年齢と共に上昇し、治療が長引くと経済的負担もかかってきます。


三代疾病のそれぞれについて、統計データを用いながら三代疾病にかかるリスクを解説していきます。


がんにかかるリスク

日本人が一生涯のうちにがんだと診断される確率は、2人に1人と非常に高くなっています。

また、2021年にはがんに罹患する人は100万人以上になると予測されており、2019年と比較すると1万人以上の増えるとみられています。

また、生涯では男性の方ががんに罹患する可能性は高いですが、40代では女性の方リスクが高いことも報告されています。

三代疾病の中でもがんは日本人にとって身近な病気ですので、健康なうちに備えておくことが重要です。

心疾患にかかるリスク

厚生労働省「患者調査」平成29年は、心疾患の罹患者数は35歳以上から急激に増えていることを報告しています。

心疾患は20代後半頃から自覚症状のないまま進行していく病気で、喫煙やお酒の飲み過ぎ、運動不足などが原因とされています。

三代疾病の中では、若い人も注意する必要がある病気です。

三代疾病特約などで早めに準備しておくことが必要です。

脳血管疾患にかかるリスク

厚生労働省の「性別・年齢階級別脳血管疾患患者数」(2017年)では、脳血管疾患の患者数は30歳以降から徐々に増え始め、男女ともに60代で急増するという結果でした。

脳血管疾患は、高血圧や糖尿病、喫煙など生活習慣が原因になっていることが多いと知られています。

また、脳血管疾患では高血圧が最大の要因となっています。

次いで、喫煙が第二の要因となっていますので、健康診断などで高血圧を指摘された方や喫煙者の方は、脳血管疾患のリスクが高いといえます。


ここまで三代疾病にかかるリスクが高いことをお伝えしましたが、死亡リスクも高いのでしょうか。

三代疾病の死亡リスクは高い

三代疾病による死亡リスクも、加齢とともに高くなっていることに注意が必要です。


三代疾病のうち、死亡総数(男女)では、50代以降から心疾患と脳血管疾患が死因理由の上位に上がってきています。


特に、がんで死亡する人の数は40代以上で1位になっていることが多く、罹患数も死亡数も高いということになります。


三代疾病にかかるリスクと死亡リスクをみると、30代以降から上がるといえます。

三代疾病の一時金の受け取れる回数

三代疾病保険の一時金の受け取り回数は、1回のものもあれば、無制限のものもあります。


また、無制限だとしても、年に1回や2年に1回など制限があることに注意が必要です。


生命保険(死亡保障付きの保険)の場合の一時金は1回限りで、三代疾病一時金か死亡保険金を受け取ると三代疾病の保障は終了します。


三代疾病保険以外にも、がん保険などに三代疾病の特約をつけることができる商品もあります。

高額療養費を利用したときにかかる三代疾病の医療費

かかる医療費は病気の種類や治療期間にもよりますが、高額療養費制度を利用すれば三代疾病にかかる自己負担を減らすことができます。


高額療養費制度とは、その月の初めから終わりまでの間に限度額以上の医療費を払った場合に、その超えた金額が返ってくる仕組みです。


厚生労働省「医療給付実態調査」平成30年度の疾病分類別、診療種類別、制度別 件数・日数(回数)・点数(金額)から、がんの平均治療費は約65万円(入院)、約5.4万円(外来)という結果でした。


また、心疾患の平均費用は約197万円、脳血管疾患は約136万円(脳梗塞の場合)かかることも報告されています。


三代疾病にかかる自己負担額は、がんが19万円、心疾患が59万円、脳血管疾患が40万円ほどになります。


高額療養費制度を利用すれば、診察費用や薬代などで払った費用が所得に応じて返ってきます。


注意すべき点は、個室の費用や入院時の食費、先進医療にかかった医療費は高額療養費制度の対象にならないことです。


このように三代疾病の治療には大きな費用がかかり、500万円の準備をしている人が多いのも納得です。

【結論】三代疾病の一時金はがんの治療費から決定しよう!

ここまで三代疾病の罹患・死亡リスクや治療費についてみてきましたが、いくらあればいいのか気になりますよね。


先ほど、厚生労働省が平成30年に行った医療給付実態調査で、がんの平均治療費は約65万円とお伝えしました。


しかし、受ける治療は人によって異なり、かかる費用は年間50万円以下から500万円以上と幅広くなっています。


三代疾病の必要額を予想することは難しいですが、がんの平均治療費から考えると「100万円ほど準備していれば安心」といえそうです。


ただし、これはがんのデータを基にしており、心疾患と脳血管疾患の平均費用はがんよりも高いです。


そのため、家計に余裕のある方は500万円準備できると安心です。


もし、三代疾病の保険選びに迷った場合はファイナンシャルプランナーに相談するのもおすすめです。


以下のボタンから無料相談に申し込みできますので、ぜひご利用ください。

三大疾病保険に加入する時の2つの注意点


三代疾病保険に加入する際には注意すべき点が2つあります。


それは、支払い条件と保障期間(一生涯か一定期間か)です。


ここでは、三代疾病の保障を考えるときの2つのポイントについて詳しくみていきます。

①三代疾病の支払い条件を確認する

三代疾病保険の支払い条件は疾病ごとに異なります。


支払い条件をチェックするときには、以下のポイントを確認しましょう。


  • がんの免責期間と支払い条件 
  • 心疾患の保障の範囲と日数
  • 脳血管疾患の保障の範囲と日数

三代疾病で最も多いがんの支払い条件は、上皮内新生物(良性のがん)は対象外で、悪性新生物でないと保険金が支払われない内容になっています。


また、がんの保障は契約から90日間保障対象外なことと、初めて悪性新生物と診断されたときのみ一時金が受け取れることに注意が必要です。


心疾患と脳血管疾患の支払い条件は、がんの一時金給付よりも厳しく、60日以上労働の制限や麻痺が続いたと診断されたときに一時金が受け取れます。


このように、三代疾病保険の一時金の支払い条件は厳しいですが、死亡保険金を先に受け取るというイメージで加入している方もいるようです。

②保障は一生涯か一定期間か確認する

三代疾病保険の加入を検討するときには、保障期間について考えることが重要です。


保障期間は一生涯タイプであれば安心ですが、その分保険料も高くなります。


働き盛りの時だけ、子供が独立するまでなど一定期間だけ三代疾病に備えたい場合は、定期タイプの保険を選ぶと良いでしょう。


また、三代疾病の一生涯の保障をつけたい場合は、今加入している保険に三代疾病特約を付加するという方法もあります。

三大疾病の保障は三代疾病保険以外でも準備できる


ここまでに、家計に余裕があれば、500万円の三代疾病の保障を準備すると安心ということをお伝えしました。


しかし、三大疾病保険で、500万円など大きな一時金を受け取るためには、保険料が高くなるため加入しないことを考える人もいるでしょう。


保険料を抑えるために、がん保険の診断一時金についてや、住宅ローンに付加することのある三代疾病保険についてご紹介します。

がん保険の診断一時金を活用する

がん保険には主に3つの給付金が存在します。


  • がん診断給付金(一時金) がんと診断されたときに受け取れる一時金です。
  • がん入院給付金 がんで入院したときに受け取れる給付金です。
  • がん手術給付金 がんで手術をしたときに受け取れる給付金です。

がん入院給付金とがん手術給付金は、医療の進歩により、入院・手術が減っていることから支払われることが少なくなってきています。

がんは通院で治す時代ともいわれているので、通院給付金のあるがん保険も人気です。

がん診断一時金は、がんと診断されれば受け取れる給付金なので、かけておくと安心です。

また、がんだけでなく三大疾病にかかったときに一時金が受け取れる保険商品もあります。

ただ、がんは近年では500万円もの医療費はかからないと考えられているのか、一時金が100万円くらいの商品が多いです。

一方で、ネット保険などではがんの診断一時金を500万円に設定し、他の給付金の額を抑えているものもあります。

ですが、個人の状況に応じて終身の保険を準備しておくべきか、保険料を抑えるべきか、三代疾病保険ではなくがん保険を選ぶべきかなど迷ってしまうと思います。

そこでほけんROOMでは、ファイナンシャルプランナーが、みなさんの保険の悩みを解決するために、無料保険相談を受け付けています。

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団体信用生命保険に付加することで準備する

住宅ローンを組んでいる人であれば、団体信用生命保険に入ることが多いと思います。


団体信用生命保険は、住宅ローンの支払い中に、被保険者が死亡・高度障害の状態になってしまったときに、保険金がおりて、ローンが相殺される仕組みです。


三代疾病の保障は団体信用生命保険の特約でも備えられます。


借入金額の0.2%から0.3%ほどの金利で三代疾病特約を付けられることが多いです。


500万円ぐらいの保障が欲しい場合は、団体信用生命保険に三代疾病の特約をつけることを考えてもいいでしょう。

まとめ:三大疾病の一時金は500万円あるといいが保険選びは慎重に!

ここまで、「三大疾病の一時金が500万円がいいのか」ということと、「三大疾病の一時金はいくらが正解か」ということを、統計データを参考にみてきました。


いかがでしたでしょうか?


この記事のポイントは、


  • 三大疾病の一時金を500万円準備すると、保険料も高くなる。
  • 三大疾病にかかるリスクは高く、医療費も高くなるかもしれない。
  • 三大疾病に備えるときは、支払い条件と支給事由に注意する。
の3点です。

500万円の一時金を準備しておけると、もしもの時に安心ですが、個人の状況によって選ばないと家計の負担となってしまいます。

500万円準備したい場合はがん保険や団体信用生命保険の特約付加も考えてみましょう。

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