更新日:2022/05/19
日帰りの手術・入院でも医療保険を賢く使う方法や通院との違いを解説!
日帰り手術も手術給付金が支払われます。但し対象の手術とそうでない手術があるので注意しましょう。ここでは、対象外となる手術は何か、日帰り手術で代表的な大腸ポリープ切除を具体例としてかんぽ生命・アフラック・住友生命、県民共済で手術給付金がいくら支払われるか紹介します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 日帰り入院と通院(外来)の違い
- 日帰り入院手術と外来手術の違い
- 日帰り入院・手術で医療保険を”カシコク”使う3つのポイント
- ポイント①:給付金の請求費用と入院日額金のバランスを吟味!
- ポイント②:受診前に日帰り手術と外来手術のどちらかを確認!
- ポイント③:日帰り入院だけでなく通院保障も絶対必要!
- 日帰りでも給付金の請求対象の手術と対象外の手術について
- 【対象】大腸ポリープなど、日帰りで実施することが多い手術
- 【対象外】保険金給付の適用とならない主な日帰り手術
- 日帰り手術ではいくら保険金が給付されるのか?
- 手術給付金は定額ではなく、倍率が設定されている
- 保険の見直しが必要?|平均入院日数の短縮化医療保険も変化している
- まとめ|日帰り手術で保険が適用される場合もある
目次
日帰り入院と通院(外来)の違い
日帰り入院手術と外来手術の違い
日帰り入院手術と外来手術で、手術給付金の倍率が異なるケースがあるのは、すでにご紹介した通りです。
では、その違いはどこにあるのでしょうか?
外来手術とは、入院をせずに手術を受けて、その日のうちに帰宅することをいいます。一方、日帰り入院手術は、手術を受けてから病室に入院して入院治療を受けたあと、その日のうちに退院することをいいます。
どちらも同じように感じてしまうかもしれませんが、違いは、病室に入院して処置を受けたかどうか。ここが、判断の分かれ目です。
実際の手術では、手術のあとは病室で眠り目が覚めてしばらくしてから帰宅するなど、一旦病室のベッドに横になるケースがほとんどでしょう。しかし、病室のベッドを使ったからといって、これらのすべてが入院としては判定されません。
実務上では、入院費の支払いがあったかどうかを基準に判断されることになります。
しばらく病室に入っていたとしても、入院費の請求をされない場合は、入院扱いとならず、外来手術扱いです。
日帰り入院・手術で医療保険を”カシコク”使う3つのポイント
- 給付金の請求費用と入院日額金のバランスをみる
- 受診前に日帰り手術と外来手術のどちらになるかを確認する
- 通院保障も必要!
ポイント①:給付金の請求費用と入院日額金のバランスを吟味!
手術がなく、日帰り入院だけの場合は入院のみの給付金請求となります。こういったケースでは病院の領収書で入院給付金の請求をすることができる場合があります。
診断書が必要な場合は、診断書の作成費用だけで3,000円~5,000円くらい必要になるので、入院給付日額が最低保障額の3,000円であったり5,000円であれば、入院給付日額と医療機関への支払い額が同じかマイナスになる可能性も出てきます。
保険会社へ給付金支給の請求する費用も考えて申請をする必要があります。
もしくは、入院一時金の保障がある保険に加入しているとお得になるので、一時金のついた保険への加入もしくは見直しを検討してみるのもいいですね。
ただし、簡単に契約内容を変える事で年齢条件によって保険料が上がってしまう可能性があるため、いくつかの保険会社の見積もりをとり、比較検討をし保険の見直しも視野にいれてみてはいかがでしょうか。
ポイント②:受診前に日帰り手術と外来手術のどちらかを確認!
日帰り入院は1日であることや、保障のことがよく分からずに請求漏れにならないよう、日帰り入院であるかどうかを判断するためのポイントを紹介します。
診察時に直接担当医に確認する
一番確実なのが担当医に聞くことです。入院が必要かどうかを判断するのは担当医なので、確認しましょう。
医療費の精算時に窓口で確認する
医療費を支払った後、受け取った領収書から「入院などの診療報酬点数」が記入されているかどうかを確認します。
領収書の内容を自己判断せず、窓口担当者に確認をしておけば間違いはありません。
保険会社に確認して請求書を取り寄せる
保険会社の窓口へ電話をし、該当する病気・治療内容・入院であったことなどを、治療費を支払った時の領収書の内容をもとに、現状を伝えながら給付金が受けられるか確認をします。
ポイント③:日帰り入院だけでなく通院保障も絶対必要!
医療費の崩壊を防ぐための政府の施策や、医療技術の進歩にともない数年前から入院日数が短期であることが主流となっています。
長期入院のイメージが強いがんですが、実際の入院日数は短く、がんの中でも平均在院日数が長い胃がんでも19.2日と1ヶ月以内です。
がんの入院治療は長期化するよりも、退院後の抗がん剤の通院治療が長期化します。抗がん剤治療は症状や進行具合にもよりますが、3ヶ月~半年通院治療をすることになることから、家計への負担も意外と大きいものになってきます。
がん罹患率が高くなる60代以降の高齢者やがんの遺伝子検査の結果に漠然とした不安がある方は、通院のみの治療にも保障が出るタイプの保険を備えておくと、より手厚い保険になります。
日帰りでも給付金の請求対象の手術と対象外の手術について
今は、日帰り手術も保険金がもらえるケースが多いのですが、すべての手術が対象になるわけではありません。
もちろん、契約している保険会社への問い合わせが必要ですが、保険金がもらえる手術かどうか目安をつけておきたいですよね。あらかじめ知っておけば、保険会社への連絡をうっかり忘れることを防ぐことができます。
そこで、ここでは、
- どんな手術が日帰り手術になるのか
- 保険金給付の適用にならない日帰り手術とは?
について、お伝えします。
【対象】大腸ポリープなど、日帰りで実施することが多い手術
- 痔
- 鼠径(そけい)ヘルニア
- 胆石症
- 下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)
- ポリープ
【対象外】保険金給付の適用とならない主な日帰り手術
日帰り手術であっても、保険金がもらえないケースもあります。病気の治療を目的としない手術がその代表ですが、他にも、手術として扱われない処置があります。
具体的には、
- 美容整形手術
- 抜歯やインプラント
- 疾病を原因としない不妊手術
- 傷の処置
- 抜歯
- 魚の目やタコの切開
- 視力矯正(レーシック)
などです。
美容目的だったり病気が原因ではなかったりするケースをはじめ、手術の範囲に入らないような処置も対象外となっています。
また、一般的に保険の手術給付金の対象範囲は、公的な健康保険を基準にしているものが多いです。健康保険の対象外となる自費診療の手術は、民間の保険でも手術給付金がもらえないと考えられます。
保険会社独自の基準がある保険商品もありますので、実際に手術を受けたときは、保険会社に問い合わせをしてみるとよいでしょう。請求できたのに自分で判断してしまって請求もれになってしまうというケースもあります。もったいないので、確認だけはしてみてください。
ただし、保険加入時に申告していなかった疾病を原因とする手術の場合は、告知義務違反にとなり、保険金給付がもらえません。加入するときは、正直に申告しましょう。
日帰り手術ではいくら保険金が給付されるのか?
保険金がもらえるかもしれないとなれば、気になるのは、日帰り手術でもらえる金額ですよね。
一般的な医療保険では、「日帰り手術はいくら」というような定額ではありません。日帰り手術の保険金の決め方は、保険会社によって違うのですが、いくつかパターンがあります。
ご自身が契約している医療保険ではいくら給付されるのか知っておきたいという人も多いのではないでしょうか。
そこで、ここでは、日帰り手術の保険金について、
- 手術給付金はいくら?
- 日帰り入院手術と外来手術による違い
をお伝えします。
手術給付金は定額ではなく、倍率が設定されている
手術給付金は、定額ではありません。では、
どのように決められるのかというと、入院日額を基準にした「倍率」によっていくらになるのかが決まります。
入院日額が多いと手術給付金も多くなる仕組みです。そのため、保険加入時は、手術給付金とのバランスも考えて入院日額を決めることをおすすめします。
- 手術の内容により倍率がいくつかある保険商品
- 手術内容に関係なく一律で決まっている保険商品
など、倍率の決め方は保険商品によって異なります。
倍率がいくつかあるタイプでは、「入院給付金日額の10倍・20倍・40倍」というようにどのような手術かによって倍率が決められていて、それによってもらえる金額も変わってくる仕組みです。
他には、「入院給付金日額の10倍」のように一律のタイプや、外来手術か日帰り入院手術かによって倍率が異なるタイプもあります。
また、特約をつけることで手術給付金が増えるタイプの商品もありますから、つけるかどうか慎重に検討したいところです。
例えば、女性特約やがん特約、先進医療特約があります。
保険の見直しが必要?|平均入院日数の短縮化医療保険も変化している
最近では入院する期間が短くなっていることをお気づきの方も多いと思います。腹腔鏡や内視鏡などによる体への負担があまり無い手術を行うことができるようになったため、それに伴い入院期間も減少傾向にあるのです。
入院は患者さんへのストレスの他に、入院準備などの多くの負担がかかってしまうため、期間が短くなることで患者さん自身への負担も軽くなる可能性もあります。
しかし、ここで問題になるのが医療保険の入院給付金です。
昔の医療保険では、入院5日目からの給付など、入院期間が長期になった場合に保険金の給付があるものが一般的でした。しかし、入院期間の短くなった最近では、このような医療保険では給付を受けられない、受けることができても少額になってしまう可能性が高くなっているのです。万一の際に利用できない保険では、保険の意味がありません。
こうした医療の変化に応じて、最近の医療保険では、日帰り入院や日帰り手術などの短期治療も給付の対象になるよう変化しているのです。
もし医療保険へ加入したのがだいぶ前だな、と感じた場合、一度保険の見直しを行うことをおすすめします。自分で見直してもよく分からない、保険の知識のある人に相談したい、といった場合、プロに相談することもおすすめです。
まとめ|日帰り手術で保険が適用される場合もある
- 日帰り手術でも保険金がもらえる
- 保険金がもらえない手術もあり、保険会社による
- 日帰り手術の保険金額は、入院日額を基準に倍率が設定されている
- 保険商品によって、倍率の決め方が違う
- 日帰り入院手術か外来手術かによって倍率が異なる商品もある
医療保険や医療特約の中に日帰り入院で給付金が受け取れるものがあります。次にその違いについて説明していきます。
通院は、医師による治療が必要で、患者が病院や診療所など医療機関に赴き治療を受ける事を言います。
医療保険の通院給付金は、入院前後の通院、入院の原因となった病気やケガに関わる通院が対象となり、単純に通院だけに対しての保障はありません。
日帰り入院は、入院基本料などの支払いが必要になる入院した日と退院した日が同じ日をいいます。
例えば、早朝5時に救急入院したものの、状態が落ち着いたので同日夕方に退院した場合などが当てはまります。