【裁判事例や冤罪事件事例のまとめ】痴漢冤罪の判例を無罪・有罪全て紹介!

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痴漢冤罪事件の判例について気になりますよね。痴漢冤罪の判例は、無罪、有罪それぞれあり、痴漢がでっち上げの詐欺の場合無罪、痴漢をした証拠が残る場合は有罪になります。今回、痴漢冤罪の判例を無罪/有罪それぞれ紹介し、有罪の場合の人生、冤罪詐欺の対策まで紹介します。

痴漢冤罪事件の判例を無罪/有罪それぞれ紹介


痴漢で起訴された場合の有罪率99%と言われています。 


それは、痴漢事件は物証がほとんど残らず目撃者も少ないため、被害者女性の証言が軸になるからです。裁判所では、被害者女性は嘘を付いていないことを前提に、被害者女性の証言や被告人の自白をもとに有罪となるケースが多いのです。 


しかし、冤罪事件の中には被害者女性の勘違いによって起こるケースや、悪質な場合、金品目当てで事件をでっち上げる「痴漢冤罪詐欺」という詐欺も存在します。


 実際の冤罪事件の判例はどんなものがあるのか、そして冤罪事件に巻き込まれた際にはどういった対処をするべきなのか、実際の有罪そして無罪それぞれの判例を元にご説明します。 


また、その時の対処法として、痴漢冤罪保険と言う保険もございます。


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痴漢冤罪事件の無罪の判例

痴漢冤罪事件で無実の判例として有名なのは、「三鷹バス痴漢冤罪事件」です。


この事件は三鷹私立中学校の男性教諭(30)が2011年12月22日の夜、同僚とお酒を飲んだ帰りに勤務先の中学校に忘れた財布を取りに戻ろうとバスに乗った際、目の前に立っていた面識のない女子高生に「スカートの上からお尻を触った」と容疑をかけられた事件です。


この事件では、一審の時点でも無罪の証拠が十分に揃っていたのにも関わらず、被害者女性の証言が正しいとされ、迷惑行為防止条例違反の罪で、40万円の罰金という有罪判決が出ました。


しかし、無実の罪に納得できない被告人は控訴し、第二審では状況が打って変わり、事件からおよそ2年後の2014年7月15日に逆転無罪判決が出されました。

判例で無罪になった理由

この判例で無罪になった理由は「犯罪の証拠がない」と認められたからです。


この男性教諭はバスの中で、左手でつり革を持ち、右手で携帯を操作していたので、一見犯行は不可能だと思われていました。


しかし一審では、車載カメラで右手で携帯を操作しているのは確認できるが、左手の位置を確認できるのは一部の時間帯だけだとして「左手犯行説」を打ち出され、犯行が可能性論(不可能とまでは言えない)で有罪判決となりました。


しかし二審では、問題の左手は一審で認定されていた20秒以外の時間も、つり革を掴んでいることが確認できるとした映像解析が認定され、犯罪の証拠がないと認められたのです。


高裁では一審判決には事実誤認があると認められました。

痴漢冤罪事件の有罪の判例

痴漢犯罪事件において有罪判決が出された事件には次のようなものがあります。


”ある教員が通勤途中の電車で、乗り合わせた通学途中の女子高校生に対し,背後からその臀部をなで上げるように触ったとして、迷惑行為防止条例違反に処され罰金40万円が課されたました。”

痴漢冤罪事件において、有罪になった場合
  • 「迷惑行為防止条例違反」(6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金) 
  • 「強制わいせつ罪」(6ヶ月以上10年以下の懲役。罰金刑はなし) 
 のどちらかに処されます。

この事件で裁判所は、被告人が被った不快感や羞恥心が小さくないことは想像がつくが、否認して不合理な弁解をしており、反省の態度が見られないなどから刑事責任は重いとしながらも、痴漢行為が短時間であり、前科がないことなどから罰金刑に処しました。

判例で有罪になった理由

この判例が有罪になった一番の理由は「被害者の証言だけではなく、信頼できる目撃証言があったこと」です。


日本には、痴漢有罪になる6要件というものがあります。

  1. 詳細で具体的である 
  2. 臨場感があり迫真性がある 
  3. 被告人を陥れるために虚偽申告をする動機がない 
  4. 供述内容に不合理・不自然な点がない 
  5. 経験則に背反していない 
  6. 主観的確信に満ちている

上記の要件をすべて満たしたときに、有罪と見なされます。この他にも可能性論(不可能ではない)や、被害者の意見が時間が経っても一貫していると判断されたとき、有罪になるケースもあります。



痴漢事件では真犯人を特定するのが難しいと言われていますが、この事件は目撃者もいるため、被告人が真犯人であるとの判決が下されたのです。

痴漢冤罪事件の判例から見る無罪と有罪の違い

上記の判例でも分かる通り、裁判での判決基準は「犯人を被告人と断定できるか」という部分にあります。


実際に無罪判決になった判例では、被害者女性の証言の信憑生や、被告人を犯人と断定する証拠がないとのことで無罪判決になっています。一方、有罪になった判例では被害者女性の証言に加え、目撃証言もあったため、犯人として断定できると判断され有罪判決となっています。


昔は痴漢事件で起訴された場合、無罪になるケースはほとんどありませんでした。しかし今では「推定無罪」の原則のもとに、被害者の証言だけを鵜呑みにしない、被告人男性の供述にも耳を傾ける裁判になってきています。


このように被告人側の勝率も高まってきています。そして今では、弁護士事務所もあります。


万が一事件に巻き込まれた時は、「どうせ有罪になるんだろう…」と諦めずに、まずはプロに相談することをお勧めします。

「なぜ有罪?」痴漢冤罪の判例で裁判所がおかしいことも

痴漢冤罪の判例の中には、明らかに裁判所の判決が被害者側に傾いているケースがあります。


前述の三鷹バス痴漢冤罪事件でも、裁判所の判決が明らかにおかしいとネット上でも物議を醸していました。


実際に被告人弁護を担当した池末弁護士は、この事件に対してこうお話ししています。


「女子高生は、思った通りに言っただけで、勘違いしたのは、ある程度仕方がないでしょう。しかし、それを鵜呑みにした検察や裁判所は、やはりおかしいと思っています」


このようにどんなに無罪である証拠が揃っていても、有罪判決が出てしまうケースもあります。


痴漢冤罪の有罪後の人生



痴漢冤罪で有罪になってしまったら、今までの生活が180度変わってしまいます。


痴漢犯罪は前述の通り、

  • 迷惑行為防止条例違反
  • 強制わいせつ罪

に処されます。痴漢は刑事事件ですので、前科が付きます。そのため、不当な刑事処分を受けたり、社会的にも罰を受けることがあります。


もし冤罪で警察に捕まり、無罪になっても、今までと全く同じ生活はできません。実際に仕事を失ったり、引きこもったり、さらには疑われたことに絶望して自殺してしまう方や、周囲を道連れに心中しようとする事件もありました。


冤罪で有罪になったら、さらに社会的に罰せられることになります。「仕事に戻りたいから早く出たい」、「数十万の罰金で済むなら…」と嘘の供述をしたら戻れると考えるのは間違いです。


では、冤罪で有罪判決になってしまったらどのような影響が出るのか出るのか、考えられる事例を4つ見ていきましょう。

会社をクビになる

会社の場合、懲戒解雇処分が考えられます。


まず、痴漢で逮捕されたらすぐに解雇されるわけではありません。たとえ判決前に懲戒解雇処分になったとしても、その後無罪を証明できれば、その解雇通知は無効になるケースが多いです。


しかし、有罪となれば話は別です。有罪判決になった場合は解雇に値すると、会社が雇用契約書に定めているケースが多く見られます。(民間企業ではそれぞれの会社の取り決めによって異なります。また公務員ですと民間企業よりもさらに厳しい処分を科されると予想されます。)


しかし有罪になってしまえば、解雇処分になる確率が大きく上がるので、1日でも早く釈放されて会社に戻りたい!と自白してしまうケースがありますがそれはむしろ逆効果と言えます。

マスコミに実名報道される

痴漢行為で逮捕された場合、実名で報道される可能性があります。


犯罪に関する報道は、”公共の利害に関する事実の報道”となり、名誉毀損には当たらないため、実名で報道されることがあります。


実名で報道されるかの基準は法律で定められた決まりはありませんが、特に学校の教員や公務員、社会的地位が高い職業に付いている場合は実名報道の可能性が高いです。


また被害者の立場や犯行が卑劣な場合なども可能性が高いと言われています。


一度インターネットに広がってしまった名前は、一生ネット上に残ってしまう可能性もあります。そうなった場合、会社の人や近所の人も事件が伝わってしまい、いくら後から「冤罪なんだ」と弁解しても、弁解しきれないほど広がってしまいます。


実名報道は、会社に復帰や転職するなどの社会復帰も難しくしてしまいます。

罰金刑などお金を徴収される

有罪ともなれば最低でも100万近く徴収されてしまいます。


上記でもお話しましたが、痴漢事件で有罪になった場合、迷惑行為防止条例違反もしくは強制わいせつ罪に処され、軽い刑でも6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。


さらに、起訴されて有罪判決になれば、それまでの裁判費用(弁護士を雇うお金など)や訴訟費用(証人や国選弁護人の旅費や日当費など)が被告人に対して請求されます。


裁判費用の相場は裁判の内容や難易度によっても大きく変わりますが、国選弁護士の場合、最低20〜30万円、私選弁護士の場合、60〜80万円かかると言われています。訴訟費用も遠方から来られる方がいれば高額になってしまう可能性もあります。


家族や子供に影響が与えられる



有罪判決になると、本人だけでなくその家族もまた、社会的被害を受けます。

子供は、学校で周りの友達やその保護者からの目に耐えられず、不登校になってしまったり、妻や両親も、ご近所では噂が立ち、冷ややかな目で見られ引越しを余儀なくされたり、親戚づきあいもギクシャクしてしまうケースも見られます。

インターネットに名前が挙がったことにより、本人そして家族も晒され、嫌がらせの的になってしまいます。

冤罪被害にあった時には自分のためでけでなく、家族のためにもちゃんと戦わなければいけません。

痴漢冤罪保険では、このような被害になる前に、弁護士が相談に乗ってくれます。

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痴漢冤罪の事件事例

痴漢冤罪には被害者の勘違いで起こるケースもあれば、女性によって故意的に行われるケースもあります。


例を挙げると、大阪市営地下鉄御堂筋線痴漢捏ち上げ事件(2008)では、交際していた男女が赤の他人を装い、被害者女性と目撃者を演じ、通りがかった男性を痴漢犯として仕立て上げ、示談金を騙し取ろうとする事件がありました。


このように今や、痴漢をビジネスとして金品をはだまし取る悪質な手口が起きているのです。

「痴漢冤罪詐欺」はでっち上げ女性に気をつけて

痴漢冤罪詐欺集団」というものをご存知ですか?


痴漢詐欺集団とは金銭も脅し取ることを目的に痴漢をでっち上げるグループを指します。悪質な場合、女子高生だけで詐欺を働くグループも存在します。


痴漢冤罪詐欺集団の悪質な手口とは

バスや電車の中でターゲットを決め、ターゲットの前にメンバーの一人の女子高生が、しれっと立ちます。しばらくしたら泣き出すなどし、違う制服を着た他のメンバーが、男性を問い詰めるのです。そして降車したのち、示談を持ちかけ金銭を要求します。

被害者女性の証言に加え、赤の他人を装った女子高生の虚偽の目撃証言もあるので、警察に行っても女子高生に有利に働くと行った手口です。


痴漢をビジネスとし、犯行に及んでいるなんとも怖い集団です。電車やバスに乗る人なら誰でも巻き込まれてしまう可能性があるので注意が必要です。

被害者の意見が尊重されがち


前述の通り、痴漢事件は物証も少なく、目撃者の少ないため真犯人を特定するのが難しいため、被害者女性の意見が尊重されやすいです。


そして三鷹バス痴漢冤罪事件のようにいくら無罪の証拠があり、無罪だろうと誰もが思っても有罪になってしまうくらい、痴漢事件では被害者の意見が正しいという前提で進められてしまいます。


今村核弁護士は、ほとんどの痴漢事件が『被害者に、あえて嘘をついて被告人を陥れる動機がない』という定型文に当てはめられ、被告人が裁かれていると言います。


この事件のように、被害者の虚偽の供述により人生を壊されてしまう人が少なくないのです。

痴漢冤罪に巻き込まれないための対策

痴漢冤罪事件から逃れる方法はあります。たとえば、

  • 電車で手を挙げている
  • 満員電車を避ける
  • 女性を避ける

などが挙げられます。怪しまれる行動をしないというのは、いちばん冤罪事件から逃れる方法です。

しかし、万が一巻き込まれてしまったら次のような対策をしましょう。

痴漢事件で被害者の証言が重要視されてしまうのは物証の少なさにあります。


たとえば、その痴漢がでっちあげだった時、物証さえあれば逆に損害賠償を請求できるケースもあります。なので、少しでも多く証拠を残し、そしてすばやく弁護士に相談することをお勧めします。


痴漢のような難易度の高い事件では、プロの弁護士に裁判から損害賠償請求まで一貫して相談することが、問題解決への近道となります。

痴漢冤罪の判例まとめ

この記事では痴漢冤罪事件について判例を元にお話ししました。

本記事のポイントは、

  • 痴漢冤罪事件の無罪/有罪それぞれの判例、理由
  • 痴漢冤罪事件で判決が分かれるポイント
  • 有罪になってしまったあと予測できる社会的な影響
  • 冤罪痴漢に巻き込まれないようにするには
  • 冤罪痴漢に巻き込まれた時の対処法
でした。いかがでしたでしょうか?
ご紹介した判例は一部に過ぎず、もっと多くの冤罪事件が起こっています。

お分かりいただけたように、痴漢冤罪は人生を奪ってしまう本当に怖い事件です。無罪になっても、自殺や道連れ心中をしてしまうくらい疲弊し、精神的にも社会的にも深い傷を負ってしまいます。

有罪になってしまったら、さらに過酷です。無実の罪で刑罰を受けるだけでなく、長い間、当人そして家族もまた社会的にも罰せられてしまいます。

まずは、巻き込まれないように電車やバスの中では細心の注意を払い、疑われない行動を心がけ、自分の身を守りましょう。

そしてもし巻き込まれた時にはやってないことを自白したり抱え込まずに、すぐに弁護士に相談しましょう。

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