がんの検査費用はいくら?がん保険加入前に知っておくべきこととは?

本記事では、がん検診とPET検診、検査費用、費用を抑える工夫、加えてがん保険加入のタイミングについて紹介しています。他の病気と比較して検査費用が高額ながん検診が無料、もしくは低価格になることもあります。ぜひがん検診やがん保険をお考えの際はご活用ください。

がん検診とその検査費用について解説します

がんを防ぐ方法としてがん検診を検討されている人も多いと思います。


でも検査費用が高そうでとても受けることができ無いと感じますよね。


それから、がん保険との関係も気になるところだと思います。


でもがん検診の検査費用は格安にする方法があることをご存知でしょうか。


また、がん保険とがん検診も注意すべきポイントがあるのです。


そこでこの記事では「がんの検査費用とがん保険との関係」について


  • がん検診にはどのようなものがあるのかについて
  • がん検診の検査費用について
  • 検査費用を安く抑えられる各種公的な制度について
  • がん検診のエースであるPET検診について
  • PET検診で健康保険が適用される条件について
  • がん保険の加入とがん検診の受けるタイミングについて
以上のことを中心に解説していきます。

この記事を読んでいただければ、がん検診について理解を深めることができます。

また、がん保険との関係についても十分な知識を得ることができます。

是非最後までご覧ください。



がん検診とは?

がん検診とは、その名の通りあなたの体に「がんを発症しているか」を調べる検査です。

がんは昭和56年以降、日本人の死亡原因の第1位であり続けてきました。

しかし現在は医学技術の進歩により早期発見で治療可能な病気です。

しかしながら、初期には自覚症状がありません。

そして体に異常を感じた時には深刻にがんが進行している場合があります。

したがって、厚生労働省からも、定期的ながん検診が推奨されています。

がん検診は、広く浅く体全体を検査して異常を発見することが目的の健康診断や人間ドックと違い、がんを発見することを目的として行なわれます。


がん検診は、がんの種類によって検査・検査費用が異なります。


がん検診の種類と検査費用は?

がん検診の検査費用と流れについて説明します。


総合検診や総合検診+PET/CT検査、体の部位ごとの単独検診に分けられます。





【検査費用】

  • 総合検診:10万円前後
  • 総合検診+PET/CT検査:20万円前後
  • 胃がん検診:バリウム検査13,000円前後/胃カメラ検査25,000円前後
  • 肺がん検診:20,000~45,000円(切除すると高め)
  • 大腸がん検診:15,000~65,000円(同上)
  • 乳がん検診:3,500~5,000円(補助なし)
  • 子宮頸がん健診:5000円前後

(他の検査の検査費用の参考)

人間ドック:20,000~60,000円

健康診断:5000円前後(簡易定期診断)

     10,000円前後(通常定期診断)

     20,000~30,000円(生活習慣病診断)


【検査方法】

  • 総合検診:各部位検査を全て行う
  • 総合検診+PET/CT検査:各部位検査に加えてPET検診とCT検査
  • 胃がん検診:バリウム検診(バリウムを飲んでX線で検査)、胃カメラ(口と鼻から麻酔後、内視鏡検査)
  • 肺がん検診:胸部CT検査
  • 大腸がん検診:肛門から内視鏡検査
  • 乳がん検診:エコー検査/マンモグラフィー(乳房専用のレントゲン)
  • 子宮頸がん検診:問診・視診・細胞診の後、異常がある場合は、精密検査としてコルポスコープや組織診を行なう。


がん検査費用を安くするには?

このようにがん検診の検査費用は高額になります。


でも「保険証を使えばもっと安くなるのでは」と思うかもしれません。


ところが、保険証は「病気になってから」使うことが原則になっています。


そのためがんになる前の検査費用では保険証が使えません。


検査費用が高額だと簡単にがん検診を受けられません。


そこで政府はがん検診を促すために様々なサービスを提供しています。


この章ではそう言ったがん検診の検査費用を補助するサービスを解説します。


公的な制度を利用することで検査費用を安く抑える

では、検査費用を抑える制度にはどのようなものがあるのでしょうか。


【厚生労働省のがん検診無料クーポン券 】


がん検診の受診率を向上するという目的のもと、一定年齢の方々に検診(子宮頸がん検診・乳がん検診・大腸ガン検診)無料クーポンが配布されます。


対象年齢(平成29年度)は、

子宮頸がん検診(対象:女性)

  • 20歳(1996年4月2日〜1997年4月1日)
  • 25歳(1991年4月2日〜1992年4月1日)
  • 30歳(1986年4月2日〜1987年4月1日)
  • 35歳(1981年4月2日〜1982年4月1日)
  • 40歳(1976年4月2日〜1977年4月1日)

乳がん検診(対象:女性)

  • 40歳(1976年4月2日〜1977年4月1日)
  • 45歳(1971年4月2日〜1972年4月1日)
  • 50歳(1966年4月2日〜1967年4月1日)
  • 55歳(1961年4月2日〜1962年4月1日)
  • 60歳(1956年4月2日〜1957年4月1日)

大腸ガン検診(対象:男性と女性)

  • 40歳(1976年4月2日〜1977年4月1日) 
  • 45歳(1971年4月2日〜1972年4月1日) 
  • 50歳(1966年4月2日〜1967年4月1日) 
  • 55歳(1961年4月2日〜1962年4月1日) 
  • 60歳(1956年4月2日〜1957年4月1日)

【地方自治体のがん検診】


全国の地方自治体では、がん検診の検査費用に対して人々の検査費用負担を減らして受診率を向上させようという動きがあります。


各地域で検査費用の負担額は異なり、ホームページから確認できます。


地域によっては、無料でがん検診が受けられ、それ以外でも一般的に数千円で受けることができます。


【がん検診助成制度】


市町村が実施するがん検診や郵送のがん検診を受診する場合に受けることができる助成制度になります(重複不可)。


20歳以上の女性被保険者や被扶養者、または任意継続被保険者・被扶養者が市町村主催のがん検診を受診した際に限度6000円として補助されます。



【一定年齢以上の女性は無料・低価格で子宮頸がん検診が受診可能】


一般的に子宮頸がん検診は自費で検査費用5000円ほどかかります。


しかし、20歳以上だと様々なサービスが受けられます。


1つは、自治体が発行する無料クーポン券です。


20歳になった時点で送られてきます。


それ以外の年齢でも無料クーポン券が受け取れる場合があるため、各自治体のHPを確認してみましょう。


さらに、20歳以上であれば、2年に一度低価格で受診することが可能です。




がん早期発見のためのPET検診とは?

がんは早期発見ができれば高い確率で死に至らないとされています。


しかしがんの早期発見は難しいとも言われています。


なぜなら早期のがんは小さいため、検診で細胞を調べても網にかからない可能性があるのです。


そういった問題を解決する検査法としてPET検診と呼ばれるものがあります。


PET検診は身体に傷もつけずに全身をくまなく見ることができる検査なのです。


この章ではPET検診の内容と検査費用やについて解説します。


PET検診とは

PET検診とは、全身のがんを一度に調べることができる検査です。

PETは"Positron Emission Tomography"の略で、「陽電子放射断層撮影」と呼ばれます。

この検査の特徴は、痛みが少なく、特殊な検査薬を点滴で体内に投与します。

その検査薬ががん細胞に目印をつけるのです。

こうして一般的ながん検診よりも小さながん細胞まで発見できることです。

この検査方法によって、より早くがん細胞を発見し、治療を始めることができるようになりました。

欧米では、"PET First"という言葉があるほど、がん検診の場で定着しており、日本でもその有用性ゆえ全国で定着しつつあります。


PET検診の流れ


【当日まで】


検査を予約し、事前に問診票記入や検便を行なっておきます。


【当日】


人間ドック同様、検査の5時間以上前から絶食を行ないます。


静脈に薬剤を点滴で注入し、全身に行き渡るまで待ちます。


専用の台に仰向けになりスキャンをします。


【検査後】


薬剤が体内から排出されるまで約1日かかると言われています。


※薬品がつかないよう妊婦さんや乳幼児への接触がないよう注意してください。

※トイレの後は、しっかり手を洗うようにしましょう。


そして、PET検診結果が送られてくるまで待ちます。


さて、近年普及しているPET検診ですが、メリットとデメリットをまとめると以下のようになります。


PET検診のメリット

  • 全身を検査できる。
  • 痛みが少なく精神的な負担が少ない。
  • 従来では発見できなかった、非常に小さながんまで発見できる。

PET検診のデメリット

  • 消化器官粘膜の早期がんの発見には向かない。
  • 糖を必要としないがんが発見できない。
  • 元々糖を集積する泌尿器科系・脳・心臓・肝臓のがんの発見が困難。
  • 肝細胞がん、胆道がん、白血病に対して効果が薄い。
  • 糖尿病の方には向かない。


したがって、PET検診と他の検査と併用することで、できるだけ早期がん発見の可能性をあげるという方法もあります。


PET検診の費用について

検査を行なう機関や地域によって費用は異なりますが、通常だと10万円前後が目安のようです。

PET検査には、MRI等のオプションを追加する場合は、検査費用がもう少し高くなります。

また、平成22年4月から、早期胃がんを除いた悪性腫瘍の健康保険の適用が認可されました。


そのため健康保険が適用されれば3割負担で済むことになります。


健康保険適用後だと料金が75,000円ほどで、その3割負担となるため(診断料等を含めて)、35,000円ほどで考えておくのが良さそうです。


しかし、予防目的で検診する場合は保険が適用されないため、注意が必要です。


PET検診で保険が適用される場合と適用されない場合の違い

ではPET検診にて健康保険が使えるのはどのような時なのでしょうか


以下に主要な基準をまとめました。

健康保険が適用されるケース


  • 悪性腫瘍で、他の検査で進行具合がわからない(胃がんを除く)場合
  • 難治性部位てんかんで外部手術が必要な場合
  • 虚血性心疾患で、心不全のため心筋組織のバイアビリティ診断が必要な場合
  • すでに大型の血管炎の診断がついていて、他の検査では判断ができない場合


健康保険が適用されないケース


  • 悪性腫瘍か良性腫瘍の判断のためのPRT検診
  • 同月、複数回の同病名のPET検診
  • 同月、ガリウムシンチグラフィを受けた方
  • 不明熱の鑑別や疑い症例に対する診断のための検査




がん保険の責任開始日以降にがん検診を受けた方が良い

最後に、がん保険とがん検診の関係について注意点を解説します。


結論からいうと、がん保険に加入してすぐにがん検診を受けることはお勧めしません。


これにはがん保険独自のルールによる理由があります。


がん保険に加入したからと言ってすぐにがんによる保険金が支給されるわけではないのです。


そこで最後の章では、


  • がん保険の「免責期間」について
  • 契約内容にある「診断確定日」と「検査開始日」について
以上のことを中心に解説していきます。

最後まで是非お読みください。

がん診断確定日でがん保険の保険金がおりない場合もある

がん保険には、「免責期」というものがあります。

その期間にはがんを発症してもがん保険による保障が受けられません。

それは、「がんになったから、がん保険に入って補助金をもらおう」とがん保険を悪用されないようにするためです。

そのため多くの場合、免責期間が設けています。

がん保険加入後いつから保障が受けられるのかを知っておく必要があります。


実は、先述したがん検査では、がんであろうものが発見されても「診断確定」されるわけではありません。


より詳細情報を得るために行なう病理検査や病理診断(細胞を採取して顕微鏡で検査を行う)によってがんであることが診断確定されます。


そして、そのがんが確定診断された日が「がん診断確定日」となります。


がん保険の商品によってがん診断確定日が異なるため、注意が必要です。


大切なのは、契約するがん保険が、「がん診断確定日」をいつに定めているかを知ることです。


そして、その日以降にがん検診を受けるようにすることです。


例えば、あるがん保険ががん診断確定日を「検査を受けた日」と定めていた場合、がんが確定されたのが責任開始日以降であっても、がん保険がおりることはないのです。




がん検査の費用とがん保険加入前に知っておくべきことのまとめ

がん検診の検査費用とがん保険との関係について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回この記事のポイントは


  • がん検診には様々な種類があること
  • がん検診は保険証が使えないため高額になること
  • 行政が積極的な受診を進めるために検査費用を助成していること
  • がん検診には精度の高いPET検診というものがあること
  • PETは高額だが健康保険が使えることがあるということ
  • がん保険に加入したからといってすぐに保険金が出るわけではないこと
です。

がん検診はがん予防のための最善かつ最高の手段だとされています。

検査技術も日々発展しているので、早期発見も容易になってきています。

検査費用も気にしなくてもよくなっているので、ぜひ受けてみてください。

あとはがん保険適用のタイミングだけ注意すれば万全です。

ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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