がん保険に入らないのは大丈夫?がん保険の必要性を再確認しよう!

がんは全員がかかる病気ではありませんが、がん保険に入らない状態で一家の大黒柱ががんにより入院し働けなくなると、その方自身だけではなく、支える家族の生活も破たんさせてしまいます。自分の経済状況と将来のことを考え、がん保険に入るのか入らないのか一度考えましょう。

がん保険に入らないという選択は正しい?

がんに罹患した際の治療費に備えるために、がん保険に加入している方は多いことでしょう。 


がんの治療費は高額になるという話をよく聞くことがあるため、できるだけの備えはしておきたいものです。 


しかし、日本では高額療養費制度などの公的な医療保障制度が充実しているため、がん保険は必要ないと考えている方もいらっしゃいます。 


とはいえ、本当にがん保険は必要ではないのか心配な方もいらっしゃるでしょう。 


そこではここでは、がん保険には入るべきかそれとも不要なのかを考えるために、 


  • がん罹患率はどのくらいか? 
  • がんになった時にかかる費用について 
  • がん保険に入らない理由 
  • がん保険に入らない場合に入るべき保険 
  • がん保険は必要か不要か? 


以上のことを中心に解説していきます。 


この記事を読んでいただければ、がん保険に入らないという選択が正しいのかどうかがお分かりいただけると思います。 


ぜひ最後までご覧ください。  

がん罹患率について

がんは、最近では「がんは2人に1人がなる病気」と言われ、とても身近な病気のように言われていますが、実際のがんの罹患率はどのようになっているのでしょうか。



国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」によると、2014年のがん罹患率(全年齢)は人口10万人当たり男性が810.6人、女性が558.0人となっています。


つまり、1年あたりの全年齢でのがんの罹患率は男性が約0.8%、女性が約0.6%ということになります。


また、がんの罹患率は年齢層によって大きく異なり、詳細は後述しますが、男女ともに高齢になるにつれてがんの罹患率が圧倒的に大きくなっています。


つまり、「2人に1人はがんになる」とは、一生涯のうちにがんに罹患する確率を言ったものであり、世代別にみると、高齢者ががんになる確率が圧倒的に高く、若いうちにがんに罹患するのは比較的まれなことだと言えます。




がんになる人の大半は高齢者

がんの罹患率は年齢層によって大きく異なり、国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」によると、男性の場合、20~24歳のがん粗罹患率は20.9なのに対し、40~44歳は109.9、60~64歳は1280.4、80~84歳は3792.5となっており、高齢になるにつれてがんの罹患率が圧倒的に高くなっています。


同様に女性の場合も20~24歳のがん粗罹患率は25.6なのに対し、40~44歳は278.8、60~64歳は760.2、80~84歳は1560.4となっており、こちらも高齢になるにつれてがんの罹患率が大きくなっています。

がん保険に入らないひとの割合(非加入率)

では、がん保険に加入している方はどのくらいいるのでしょうか?


生命保険文化センターによる平成28年度「生活保障に関する調査」(速報版)によると、がん保険・がん特約の加入率は、37.8%となっており、民間の生命保険会社に限ると34.1%となっています。



つまり、逆に考えると約10人に6人以上ががん保険に入らない状態ということになります。

がんになった時にかかる費用は?

がん保険に入るべきか考える際に、がんになった時にかかる費用はどの位になるのかを知っておくことは大切なことです。 


「がん治療は高額になる」となんとなくは分かっていても、具体的な金額までははっきりと分からないものです。 


そこで、主ながんになって入院した場合の平均的な費用についてまとめてみました。 


がん名1日あたりの入院費用入院全日数にかかる総費用
胃がん14,400円278,000円
直腸がん17,110円351,000円
結腸がん15,610円259,000円
肝臓がん14,880円280,000円
子宮がん15,9990円219,000円
乳がん16,870円211,000円


※入院費用には、食事代やその他生活費も含む 

<参考:厚生労働省「医療給付金実態調査平成26年度他」  


がんの治療費は自己負担分で1年間に平均86万円程といわれていますが、給付金(民間の医療保険などを含む)が平均62万円程支払われるため、自己負担は実質平均24万円程となっています。 


年間の自己負担額が24万円程であれば貯蓄で賄えると考える方もいらっしゃるでしょう。 


しかし、先進医療を受けた場合、これよりも高額な費用となることがありますし、がんは再発する病気ですので、一度の入院で終了とはいかないこともあります。 


さらに、がん治療で休職することになると、その間の生活費についても備えておく必要があり、貯蓄だけで賄えるか不安になります。 

がん保険に入らない理由

前述の通り、10人のうち6人はがん保険に入っていないという状況ですが、どのような考えからがん保険に入らないと判断したのでしょうか。 

主な理由としては、次のものが挙げられます。 

  • 日本では公的な医療保障制度が充実しているため、自己負担額が高額にならない 
  • 仮にがんにかかったとしても保険の適用外となる先端治療を受けないと考えている 
  • がん治療費も医療保険でカバーする 

では、それぞれの理由について詳しく説明していきます。 

高額療養費制度や傷病手当金制度などの公的保障で十分

日本では、公的な保険制度として、高額療養費制度や疾病手当金制度があります。 

まず、「高額療養費制度」とは、医療機関などで支払った金額が、暦月(月の初めから終わりまで)で一定額を超えた場合に、その超えた金額が支給される制度です。 

高額療養費制度の対象となる医療費は、1つの病院においてその月の医療費の支払額が21,000円以上のものに限られます。 

また、たとえ1つの病院であっても、医科と歯科、外来と入院は分けて計算されます。 

なお、70歳以上の方はこれらの条件に関わらず自己負担分はすべて合算することができます。 

高額療養費制度では、事前に申請することにより、自己負担額分を立て替えなくても済む方法があります。 

「限度額適用認定証」または「限度額適用・標準負担額減額認定証」を窓口で提示すれば、実際の支払いが自己負担限度額までとなります。 


さらに、サラリーマンの方などが加入する全国健康保険協会(いわゆる「協会けんぽ」)の健康保険には「傷病手当金制度」というものもあります。 

この制度は、病気やケガで会社を休み給料が受け取れない場合、申請することで平均賃金の約3分の2に当たる金額を休んだ日数に応じて受け取れるものです。 

このような制度があることにより、わざわざがん保険に入らない場合でも、公的な保障制度だけで治療費や生活費を賄えると考える方もいらっしゃいます。 

がんの治療費用はそこまで高額じゃない

がんの治療費用はがんの種類や病状などによって大きく変わります。


しかし、最先端の健康保険が適用されない治療をせず、通常の治療の範囲内であれば保険適用となる場合が多く、さらに前述の通り「高額療養費制度」もあるため、実質的な治療費用は抑えられます。


よって、がん保険に入らない場合でも、治療費用を賄えると考える方もいらっしゃいます。

医療保険の保障内容で対応できる

「がんによって」保険金が下りるためには、大抵の場合、通常の医療保険にがん特約をつけたり、あるいはがん保険自体に加入する必要があり、通常の医療保険のみでは保障を受けられません。


しかし、通常の医療保険のみでも、一般的には、入院した時に受けられる「入院給付金保障」や、手術をした時に受けられる「手術給付金保障」があります。


したがって、がん保険に入らないまま、医療保険に加入していれば入院費や手術費用は賄うことができるので、がん保険に入らないで医療保険で十分だと考える方もいらっしゃるわけです。

がん保険に入らない場合は、どの保険に入っておくべき?

ここまでの説明を見てみると、必ずしもがん保険に入る必要がないと考える方もいらっしゃるでしょう。


しかし、何の保険にも入らない場合、万が一のことが起こったら、医療費を支払えないという事態になりかねません。


そこで、ここではがん保険に入らない場合でも入っておいたほうが良い保険をご紹介していきます。

医療保険

医療保険については、先ほど少し触れましたが、一般的に入院時に受けられる「入院給付金保障」や、手術時に受けられる「手術給付金保障」があり、入院費や手術費用に充てることが可能です。


実際の保障内容はそれぞれの保険の約款によりますが、どんな病気による入院や手術でも保障を受けられる場合が一般的です。

三大疾病保険

三大疾病保険とは「がん」・「心筋梗塞」・「脳卒中」と診断された場合に保障を受けられる保険です。


がん保険は「がん」のみが保障対象だったのに対し、三大疾病保険は「がん」を含む3つの病気に対応することができます。

女性疾病保険(女性の場合のみ)

女性疾病保険は女性特有の病気(例えば乳がんや子宮がんなど)と診断された場合に保障を受けられる保険です。


女性の場合には、このように特化した保険に加入するのも有効的な備えと言えます。

がん保険は必要?不必要?

結論から申し上げると、「がん保険は必要か不必要か」という問いに答えを出すのは、たやすいことではありません。 


というのも、保険というものの捉え方は人それぞれであり、また置かれている状況もそれぞれに異なるからです。 


貯蓄がたくさんある方は、保険に入らないという選択をしても貯蓄で充分賄うことができるでしょう。 


また、逆に収入が少ない方は、がん保険の保険料を支払うことにより、家計が苦しくなることも考えられます。 


そのような場合、がんに特化した保険に加入するよりも医療保険にがん特約を付帯するなどして、幅広い種類の疾病をカバーする方が効率的です。 


また、がんになった際の医療費が心配な方は、がんに手厚い保障のついたがん保険に加入しておけば、安心して毎日を送ることができます。 


いずれにしても、現在のご自身の状況を考えて、がん保険が必要であるかどうかをもう一度じっくり考えることが大切と言えます。 

まとめ:がん保険に入らない選択について

がん保険に入らないという選択をすることについて解説してきましたが、いかがしたでしょうか? 


今回のこの記事のポイントは、


  • 1年あたりのがん罹患率は、男性が約0.8%、女性が約0.6%で大半は高齢者 
  • 約10人のうち6人はがん保険に入っていない 
  • 1年間にかかるがん治療費の自己負担は24万円程 
  • がん保険に入らない理由は次の3つ 

  1. 高額療養費制度や疾病手当金制度などの医療制度が充実している
  2. がんになっても先進医療は受けない 
  3. がん治療費は医療保険でカバーする 


です。


がん保険は必要か不必要かは意見が分かれるところですが、大事なのはどの位の人が加入しているのかではなく、「自分はどうしたいかです。 


貯蓄で賄ったり、医療保険でカバーするというのも方法の一つです。 


また、いざという時の安心を手に入れておきたい方はがん保険に加入しておくと安心です。


一度、がん保険についてじっくりと考えてみてはいかがでしょうか。 


なお、ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。   


この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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