がん保険の種類にはどんなものがあるの?その種類と特徴をご紹介!

がん保険とは、がんの金銭的サポートに特化した保険です。がん保険は保険期間別にみれば「定期型」と「終身型」の2種類が、保障内容からみれば診断給付金、入院給付金、手術給付金、通院給付金の主に4種類の保障があります。また、がん保険は税金控除の対象にもなります。

がん保険を種類ごとにわかりやすく解説

常に日本人の死因の上位を占めている病気である「がん」。厚生労働省によれば日本人の死因の中で30%近くの方が、がんで亡くなっています。


がんは、食生活の乱れ・人間関係・仕事上のストレス等の蓄積、または遺伝により発症してしまう厄介な病気です。 


がんを発症してしまうと、深刻な生命のリスクが伴うことの他に、その治療費も高額になってしまいます。


がん治療には、公的医療保険制度を活用することは可能ですが、この制度が適用外となるがん治療もあります。 


最近では、がん治療に関して金銭的サポートを目的とする民間の「がん保険」に注目が集まっています。 


そこで今回は、がんへの備えとして加入する民間のがん保険の種類、その特徴、および注意点をご紹介します。 


この記事を読めば、民間のがん保険の基本的な知識を得ることができ、ご自分が保険を選ぶ際の有効な資料になることでしょう。 




自分にあったがん保険を見つけるためにがん保険を知ることが大切

がん保険へ加入を希望したい方の健康状態、経済状態、家庭環境は様々です。よくマスメディアやインターネットでは、人気のがん保険を紹介している雑誌やランキングサイトがあります。


人気ランキング等で紹介されたがん保険は、確かに保険選びの参考にはなりますが、ご自分の事情を考慮に入れず、人気だからということで保険を選ぶのは早計です。


まずは、がん保険の資料を複数集め、自分の希望に合った保険商品を選ぶべきです。以下では、がん保険の保険期間別の種類や、がん保障の種類を説明します。


これらを考慮に入れがん保険に加入する場合、保険期間はどんな種類が理想か、どんな保障を重視する保険に入りたいのかを絞り込んでいきましょう。

保険期間別にみるがん保険

がん保険では保険期間によって、「定期型がん保険」と「終身型がん保険」の2つの種類があります。どちらも保障の内容は手厚いものが多いですが、保険期間に制限のあるものと無いものがあります。


なお、がん保険にも医療保険と同様に、保険期間の満了や解約をしても支払った保険料が一切戻ってこない「掛け捨て型」と、保険期間の満了や解約をした場合に一定の返戻金が受け取れる「貯蓄型」の2つの種類があります。


ただし、がん保険はその大部分が掛け捨て型であり、貯蓄型は非常に少ない状況です。

保障期間の定められているの定期型がん保険

定期型がん保険とは、加入契約から5年や10年という定められた期間内で、がん保障が可能な保険のことです。

 

定期型がん保険は、期間がはっきり決められているので、期間満了後にはより保障が充実したがん保険に変更したり、保険加入者のライフステージに変化があったため、その変化に伴い新たながん保険に加入を検討したりする等、保険の見直しが行い易いというメリットがあります。 


また、がん保険の保障内容に不満が無く、期間満了の時に継続をしない旨を保険会社に告げなければ、自動的に更新され、再び定められた保険期間まで保障が開始されることになります。 


定期型がん保険は、支払保険料が安い商品が多く、毎月の保険料が1,000円に満たない保険もあります。ただし、契約更新の度に支払う保険料が値上がりするので、その分、負担は大きくなります。 

保障が一生続く終身型がん保険

終身型がん保険とは、保険加入者が亡くなるまで、または契約を解約するまで保障されるがん保険です。

 

終身型がん保険は、一度契約をすれば支払保険料は一生涯上がることがありません。そのため、保険料が比較的安い20代・30代の時に加入すると、加入契約した当時の保険料のまま保障を継続することができます。 


ただし、保障内容も加入契約時のまま固定化されることになります。そのため、加入を継続中に後から登場したがん保険が、ご自分に合った内容の保険商品であることも想定されます。

保障内容からみるがん保険の種類

がん保険はがんに関しての保障内容に限定されますが、がんの各治療に対応したきめ細やかな保障が設けられています。

こちらでは、がんの主な4種類の保障を説明していきます。

がんと診断された際に給付される「診断給付金」

ご自分が、がんと医師から診断確定されると、保険会社からまとまった一時金(50万~300万程度)を受け取ることができます。これが「診断給付金」です。 


がんであることが確定し入院・治療に移る場合に、事前にまとまったお金を受け取れるならば、金銭的にはもちろんのこと精神的にも安心することでしょう。 


ただし、診断給付金には注意点があります。それは、生命保険会社によって一時金の受け取り金額はもちろんのこと、受け取ることができる条件も異なるという点です。


例えば、①診断給付金を受け取る条件が悪性新生物(悪性のがん)にまで進行していないと受け取れない、②上皮内新生物(初期のがん)も診断給付金を受け取れる条件に含まれるが、悪性新生物(悪性のがん)と比較して受け取る金額が減額される、というように各社とも異なります。 


ただし、診断給付金が上皮内新生物(初期のがん)であっても、悪性新生物と同額で受け取れる保険商品があります。

癌治療の入院時に給付される「入院給付金」

がん治療で入院した時に受け取れる給付金が「入院給付金」と呼ばれています。がん入院給付金は、加入契約時に入院1日○○○○円という形で、受け取る給付金を決めます。


生命保険会社では、概ね日額5,000円~15,000円の範囲で入院給付金が選べるよう設定されています。

多くの保険会社は、入院給付金(日額)をベースに様々な保障を付け加えたプランを提供しています。 


入院日数が長引けば、それだけたくさんの給付金を受け取ることができます。加入契約時に受け取る給付金(日額)が既に決定しているので、実際の入院費がどの位かかったかということは問題にならず、契約で定めた金額を受け取ることができます。 


また、がん保険の場合は、支払限度日数も無制限である場合が多く、長期の入院を要する患者には頼りになる保障内容といえます。


ただし、がん保険の平均入院日数の目安は19.9日と言われ、入院日数が近年減少傾向にあります。そのため、入院給付金を受け取ったのは良いが、短期間で退院したために当初の予想より受け取った給付金が少なかった、というケースも想定されます。

がんの手術時に給付される「手術給付金」

がん治療で手術した時に受け取れる給付金が「手術給付金」と呼ばれています。がん手術給付金は、手術1回○○○○円という形で受け取る給付金です。


生命保険会社にもよりますが、手術1回につき2.5万円~20万円程度の手術給付金を受け取ることができます。


また、がん保険では手術の支払限度回数は無制限の場合が多く、手術をすればその都度、給付金が受け取れます。


手術の他、がん治療の「化学(薬物)療法」や「放射線治療」を受ける際に、給付金が受け取れるがん保険もあります。

抗がん剤治療などで通院する際に給付される「通院給付金」

がん治療のため、通院する場合に受け取れるのが「通院給付金」です。通院給付金も、通院1日につき○○○○円という形で受け取れます。


この通院給付金は、主契約で保障されている保険商品もありますが、特約で付加して保障の対象になる場合もあります。 


ただし、こちらも生命保険会社で受け取る条件が異なり、通院による治療を受けることが条件で給付金が受け取れる場合や、「がん治療ために入院し退院した後○○日以内が対象」という条件がつく場合もあります。 

がん保険の保障開始期間にも数種類ある

大部分のがん保険には、加入してから約90日間は「免責期間」という保険の免責条項が設けられています。つまり、加入してから約90日間は保障が適用されないということになります。


この免責期間が終われば、契約した通りの保障内容の効力が発生します。がん保険の効力が発生する日を「責任開始日」と呼びます。生命保険および医療保険にはあまり見られない、がん保険の特色といえます。


ただし、保険に加入するとすぐに保障が開始されるがん保険の種類もあります。加入してすぐ保障されるので、責任開始日に影響されることもない便利な保険商品といえますが、前述した診断給付金や通院給付金が保障されていない等、制約もあります。

 

契約後90日はがんが見つかっても保険金がでない

契約した後90日は、保険加入者にがんが見つかっても保険金が受け取れないのには理由があります。


なぜなら、がんは自覚症状が無いことが多く、保険加入者が気づかないまま保険に加入しているケースがあるからです。 


そのため、生命保険会社としてはがん保険に加入してすぐに保障を認めるのではなく、その保険加入者が、がんに罹患しているかいないかを、しばらく様子をみることが必要であるため免責期間を設けているのです。 

90日以降、責任開始日となる

契約して90日以降になれば、責任開始日となり保障されることになります。免責期間で保険加入者が、がんに罹患しているかいないかを見定め、その後に責任開始日が設けられているのは、「がん保険の公平性」を保つ目的があるからです。


がん保険は生命保険・医療保険と同じく、数多くの保険加入者が保険料を出し合い相互に保障することで、この保険制度が成立しています。 


この保険制度は、保険加入者が支払った保険料をその保険加入者本人の保険料分として、他の保険加入者と厳然と分けて管理・運営されているわけではありません。 


つまり、保険加入者全員分の共通の財源として生命保険会社は保険料を集められているのです。もしも、がん保険に入ってすぐに保障が適用されるとしたら、ある保険加入者が契約して間もない内にがんと診断されれば、その保険加入者へいきなり給付金や一時金が支払われることになってしまいます。 


たとえ当該保険加入者が、がんを発症したことを良いことにワザとがん保険へ加入したわけではないにしても、健康管理をしっかり行い、がんにならないために努力をしている大多数の保険加入者と比べて、著しく有利な結果になってしまいます。 


そのため、がん保険に加入してすぐに保障されるのではなく、一定の免責期間を経た後に責任開始日となるのは、がん保険加入者全体の公正・公平性に配慮するためだからです。 

年末調整時のがん保険の税金控除について

年末調整とは、事業所に勤務する従業員の所得税額について、年末に1年間の所得や従業員個人の生活事情と照らし合わせて再計算を行い、過不足額を調整する方法です。


がん保険料も年末調整時に税金控除の対象になります。ただし、事業所に勤務する従業員の場合、年末調整の時にがん保険料等について申告しないと、原則として税金控除の対象にはなりません。


年末調整で行う控除申告には、ご自分の勤務する事業所から取得した①「給与所得者の保険料控除等申請書兼配偶者特別控除申告書」と、生命保険会社から送付された②「生命保険料控除証明書」が必要です。

がん保険は介護医療保険料控除の対象に

年末調整の際に申告する生命保険料控除は、旧契約(平成23年12月31日以前に契約)では「一般の生命保険料控除」と「個人年金保険料控除」の2種類のみでしたが、新契約(平成24年1月1日以後に契約)は「一般の生命保険料控除」、「介護医療保険料控除」、「個人年金保険料控除」の3種類に区分されました。


がん保険は生命保険料控除の内、旧契約では「一般の生命保険料控除」、新契約では「介護医療保険料控除」に該当します。


申告の際に注意すべきなのは、旧契約である「(旧)一般の生命保険料控除」と「(旧)個人年金保険料控除」は適用されなくなったわけではなく、現在も控除対象とされています。


つまり、旧契約である上記2種類の控除と、新契約である「(新)一般の生命保険料控除」、「(新)介護医療保険料控除」、「(新)個人年金保険料控除」の3種類、合計5種類が生命保険料控除の対象になります。


そのため、ご自分の加入したがん保険が旧契約に該当するならば「(旧)一般の生命保険料控除」枠として、新契約に該当するならば「(新)介護医療保険料控除」枠で申告する必要があります。

がん保険の控除額について

介護医療保険料控除の控除額は、がん保険料等の年間に支払った金額によって異なります。がん保険の控除額(所得税)について旧契約・新契約にわけて説明します。


○旧契約(平成28年12月31日以前)の場合


年末調整の際に控除対象になるのは、「一般の生命保険料控除」と「個人年金保険料控除」の2種類となります。控除額は以下の表の計算式で算出します。控除の最高額は各5万円で、合わせて10万円までです。がん保険は「一般の生命保険料控除」に該当します。


支払保険料(1年間)控除額
25,000円以下全額控除
25,001円~50,000円以下支払保険料(1年間)×1/2+12,500円
50,001円~100,000円以下支払保険料(1年間)×1/4+25,000円
100,001円以上一律50,000円

○新契約(平成24年1月1日以後)の場合


年末調整の際に控除対象になるのは、「一般の生命保険料控除」、「介護医療保険料控除」、「個人年金保険料控除」の3種類です。控除額は以下の表の計算式で算出します。控除の最高額は各4万円で、合わせて12万円までです。がん保険は、「介護医療保険料控除」に該当します。


支払保険料(1年間)控除額
20,000円以下全額控除
20,001円~40,000円以下支払保険料(1年間)×1/2+10,000円
40,001円~80,000円以下支払保険料(1年間)×1/2+20,000円
80,001円以上一律40,000円

○もしも年末調整で申告し忘れたら


がん保険料を含めた所得税の生命保険料控除は、年末調整の際に毎年行うべきですが、忘れてしまったり、仕事が忙しかったりして申告ができないこともあります。


その場合は、税務署へ「還付申告」を行いましょう。還付申告の方法は「確定申告」と同じ方法で、確定申告書に年末調整の際に提出するはずだったがん保険料等の控除分を記載します。


その後、税務署へ①確定申告書の他、②源泉徴収票、③生命保険料控除証明書を提出します。なお、還付申告の有効期間は、年末調整で申告ができなかった年の翌年1月1日より5年間となります。


仮に年末調整の際に申告ができなくても、税務署へ直接申告するという形で提出できますが、手続きに手間取るケースや、「いつか申告する」と油断して期間内に出し忘れるケースもあり得ます。後悔しないためにも、しかるべき時期に申告は終わらせておきましょう。

まとめ

民間のがん保険には様々な種類があり、保障内容もそれぞれ工夫を凝らした保険が多いです。保険選びの際には、生命保険各社の保険商品を比較しながら、ご自分に最も合った保険を選択しましょう。

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