がん保険と医療保険の違い。~どっちに加入していたら安心?~

多くの方が医療保険に加入されていますが、がん保険も加入した方がいいのでしょうか。どっちに加入加入しておけばいいのでしょうか。今回は、医療保険とがん保険の違いについて、保障の対象や内容、制度の違いやそもそもの加入目的の違いについて説明します。

がん保険と医療保険の違いを比較しながら徹底解説

もしも病気や怪我で長期入院などの事態になってしまった場合に役に立つのが、医療保険です。その病気の中にはがんも含まれるため、医療保険に加入しておけばとりあえず病気に対してのリスクはほとんどカバーできます。


しかし、近年はがん保険と言われる、がんの治療に特化した保険も登場しています、医療保険でもがんを保障してくれるのに、何故がん専門の保険が出てきたのでしょうか。


実は、がんは他の病気とは異なるリスクがあるのです。そのため、がんに特化した保険があるのですが、そのリスクを詳しく知っている人はあまりいないのが現状なのです。


そこで、この記事では「医療保険とがん保険の違い」について、

  • 医療保険とがん保険の保障の内容
  • 医療保険とがん保険のそれぞれの特徴とメリット
  • 医療保険とがん保険のどちらに加入すべきなのか

以上のことを中心に解説していきます。


この記事を読んでいただければ、これから病気に対する備えの保険である医療保険とがん保険について、それぞれの違いを詳しく知ることができ、保険選びのお役に立てていただけることでしょう。


是非最後までご覧ください。

どちらの保険も医療費を保障する生命保険

がん保険も医療保険も、どちらも入院、あるいは手術した際に入院給付金や手術給付金、診断一時金などの給付金が出る商品が主です。

どちらも、医療費を保障する生命保険であるという点で共通しています。


では、なぜ医療保険に加えてがん保険という保険が販売されているのか、その違いを説明します。

がん保険と医療保険の「保障対象」の違い

医療保険とがん保険の違いについて、簡単に申し上げますと、医療保険は病気やケガで入院や手術をした際に保険金が給付されますが、がん保険はがんになった際に保険金が給付されます。

言い換えますと、がん保険はがん以外の場合には給付されません。
  • 「医療保険」 → すべての病気・ケガに対応
  • 「がん保険」 → がんのみを対象

例えば30歳の男性が月々支払い保険料が同程度の医療保険とがん保険に加入したとします。その保障の内容についてみてみましょう。


終身医療保険 支払保険料 月々 2,342円

支払事由支払限度保険金額
入院給付金(病気・ケガ)1入院あたり60日
10,000円
手術給付金回数無制限入院中の手術  20万円
入院外の手術   5万円
放射線治療給付金 20万円
先進医療通算2,000万円
所定の先進医療にかかる技術料と同額

終身がん保険 支払保険料 月々 2,580円

支払事由支払限度保険金額
初めてがんと診断された時
(上皮内新生物も含む)
1回のみ100万円
がんの治療を目的に入院を開始した時2年に1回50万円
入院給付金無制限10,000円
がん手術給付金無制限
20万円
がんを直接の原因として

先進医療による療養を受けたとき
通算2,000万円先進医療にかかる技術料と同額
がんで10日以上の継続入院後に退院したとき無制限1回10万円


医療保険は怪我や病気を満遍なく保障


上記の表のように、医療保険は怪我や病気の際の入院費用手術費用を補てんするための保険であるといえます。

ベースは入院給付金と手術給付金ですが、がんになった際の放射線治療にも給付金が出る医療保険もあります。

がんも含めて満遍なく病気やケガになるリスクを金銭面からサポートする商品であると言えます。

がん保険は悪性新生物・上皮新生物などがんに特化

他方、がん保険はがん(悪性新生物や上皮内新生物)になった際の入院費用や手術費用だけでなく、一時金として、上記のケースでは100万円と高額な保険給付をいただけるというのが、昨今のがん保険の特徴です。

逆に言いますと、がん保険はがんになった際には給付金が保険会社から支払われますが、他の病気の入院では一切保険金が支払われません。


日本人の2名に1人ががんになると言われている昨今の状況を踏まえ、がんになった際の経済的な不安を解消するための商品であると言えます。

がん保険と医療保険の「保障内容」の違い

では、がん保険医療保険の保障内容の違いについて、具体的にお話をさせていただきたいと思います。

その違いを踏まえてこそ、医療保険が必要なのか?がん保険が必要なのか?あるいは、医療保険とがん保険、両方とも必要なのか?ということが判断できます。


医療保険は入院給付金と手術給付金のみが主流

医療保険の主たる保障(「主契約」といいます)は入院手術です。

概ね、どの生命保険会社も、入院したら日額5,000円や10,000円との給付額を決定し、その10倍であるとか、20倍の手術給付金が設定されるという商品になっています。


上記の例でもあるように、がんの放射線治療についても給付金が出るケースなど、医療保険でもがんについての手厚い保障がある場合もあります。


この、入院給付金及び手術給付金をベースに特約として様々な保障をつけることができるケースもあります。


例えば、生活習慣病になった場合にはさらに入院給付金を上乗せられるようにしたり、がんや心筋梗塞、脳卒中、などのいわゆる三大疾病といわれる大きな病気、それに加えて、肝硬変、慢性膵炎、慢性腎炎などになった場合に、一時金が出るようにするという特約もつけることができる保険もあります。


各保険会社の商品によって支払い事由となる病気の範囲や病状の程度も異なるので、ご自身が気になる病気がある場合には、健康なうちに、気になる病気をサポートしてくれる商品を選ぶことも必要です。


また、三大疾病になった場合には保険金の支払いをしなくてもよくなるという特約もある医療保険もあります。


加入されているご自身の医療保障がどうなっているのか、既に医療保険に加入している人も一度保険証券を確認されるのがよろしいかと思います。


例えば、入院何日目から入院給付金が出るのか?あるいは、日帰りで手術した場合には手術給付金が出るのか?など確認されるのがよいでしょう。


簡単なポリープの手術では入院もさせてもらえず、手術したその日にすぐに帰らされるというケースがほとんどです。


過去の商品ですと、入院して5日目からしか入院日数がカウントされないという商品も多々ありました。


また、日帰り手術では手術給付金がでないという商品もあります。先ほどのポリープ除去手術では折角今まで医療保険に加入していても保険金が出ない可能性もあります。


そして、悪いことにポリープが発覚してしまうと医療保険に加入しづらくなってしまうのです。


保険会社は現在の健康状態ではなく、将来の健康状態について判断します。なぜなら、保険は20年後、30年後のリスクを保障するものだからです。


既にポリープができている人は将来重大な病気になる蓋然性が高いと判断します。そうすると保険会社は保険金を支払う可能性が高くなりますので、なるべくそういう人たちには保険に加入してもらいたくないと判断するのです。


医療保険の加入をお断りされたり、3年間や5年間などの期間を区切って、ポリープができている部位が病気になっても保障しないとか、あるいは、通常の保険料より保険金を高額にするとかいった特別な条件を付加される可能性が高くなります。

がん保険はそれらに加え一時金や通院給付金もつく

がん保険については、現在は保障の考え方が大きく異なってきています。

従来は、医療保険と同じように、入院給付金が主たる契約の内容となっており、手術をしたら入院給付金の20倍とか40倍とか手術の内容で手術給付金の金額が変動するという保障の内容が主でした。


そして、それに加え、がんと診断されたら一時金100万円とか、がん治療の通院をしたら日額3000円、あるいは抗がん剤を治療をしたら月々10万円といったオプションを付加することができました。


現在でもそのようながん保険が存在しています。


しかし、現在の最新のがん保険は保障のベースが一時金に変わってきています


どういうことかといいますと、まず、がんと診断されたら100万円といったがん診断一時金がメインとなり(主契約といいます)、それに加えて入院したら日額5000円とか、手術したら10万円とか、通院したら日額5000円とかをオプションで加えることができるということです。

  • 従来型のがん保険 主契約 → 「入院給付金 日額5000円」
  • 最新のがん保険  主契約 → 「がん診断一時金 100万円」

それでは、なぜ、このようにがん保険の保障の内容が変化してきたのかを説明します。


がんで入院した場合の入院日数の減少がその大きな要因となっています。


厚生労働省が発表した平成26年度の患者調査によるとがん(悪性新生物)で入院した患者の平均入院日数は19.9日です。部位別でみると、「気管,気管支及び肺の悪性新生物」が20.9日と最も入院日数が多くなっています。


つまり、肺がんで入院したとしても、約20日で退院するということが医療現場の現状と言えます。


従来型のがん保険の主流である、入院した場合の入院給付金をベースに考えると、入院日額10,000円をベースとしたがん保険に加入、手術給付金として20万円の保険金がいただけたとしましょう。


肺がんで入院・手術した際にもらえる保険給付金は


10,000円×20日+200,000円=400,000円


一時金のオプションを付け加えていなければ保障されるのは40万円ということになります。

高額療養費の還付制度もありますので、自己負担を考えると医療実費分はカバーできる可能性は高いです。


しかしながら、がんはけして治らない病気ではありません。そして、がんになってからも入院はしていなくとも、治療はずっと継続されます。


そうなると、従来型の入院給付金をベースとしたがん保険ですと将来の治療費が不足してしまいます。


それを賄うために、抗がん剤治療をした際や通院した際に保険金を受け取ることができるというオプションをつけることができるがん保険も多数あります。


つまり、がん保険の加入状況によっては、長い期間、生命保険会社に保険料を支払ってがん保険に加入していたので、安心だと考えていても、抗がん剤治療等の、将来のがんの治療にかかる費用については保険料が支払われない可能性があるということです。


先進医療給付金について


また、がん保険と医療保険の給付金の違いについて、注意が必要なものが、先進医療給付金です。 


先進医療についてはここでは詳しい説明は省略いたしますが、簡潔に言いますと、国が指定した、高度な治療で、治療費が高額なものと思ってください。 


がんの治療ですと重粒子線治療や陽子線治療などが現在のところ先進医療として指定されており、重粒子線治療の技術料で300万円程度が全額自己負担でかかります。このような高額な先進医療技術料相当額を保障するのが先進医療給付金です。


先進医療給付金は、医療保険もがん保険も通算で2,000万円や1,000万円までと限度が設定されています。ここで、注意が必要なのは保障の範囲についてです。


上記の表にも記載していますが、医療保険の場合の先進医療がすべての病気やけがをカバーします。しかしながら、医療保険とは違い、がん保険の先進医療は「がんを直接の原因として先進医療による療養を受けたとき」となっています。


先進医療で最も実施件数が多いのは白内障の治療ですが、がん保険の先進医療特約では白内障治療の「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」については給付金が出ないということになりますが、医療保険の先進医療では給付金が出ます。


ここで、注意が必要なのは先進医療給付金については支払った技術料の実費に対して補償されますので、複数の保険商品から加入ができないということです。つまり、一人一つと考えて頂ければ結構です。


ですので、先進医療についてはがん保険で加入するよりも、医療保険で加入する方が幅広くケアできますので、医療保険で加入しておきましょう。

がん保険と医療保険の免責の有無についての違い

また、医療保険とがん保険の違いとして大きなことの一つに「免責」というものがあります。

免責とは読んで字のごとく、「責任を免れる」ということです。これは非常に重要なことなので、保険加入の際には必ず説明されなければならない事項となっています。


責任を免れるのは保険会社です。


責任を免れる、つまり、保険会社が保険金を支払わなくてもよい期間というものが、がん保険には設定されています。


この免責期間について説明させていただきます。

がん保険は加入してすぐに癌が発見されても保険金が出ない

一般的な生命保険の場合、契約の申込みをして、生命保険会社が契約を承諾した場合は、告知または診査、第1回保険料の払い込み、のいずれか遅い日から保障が開始されます。


一般的な生命保険及び医療保険では、告知し、保険料を支払えば、極端な例えとなりますが、その直後に交通事故により入院しても入院費用が支払われます。


しかし、がん保険の場合は、加入後、すぐに癌が発見されても保険金が出ないのです。

ここが医療保険との大きな違いです。


この免責期間内にがんと診断されても保障はされませんし、がん保険の契約そのものが無効になります。


そもそも、なぜがん保険にはこのような免責期間が定められているのでしょうか。

それは、癌は発病しても自覚症状がないことが少なくないからです。


知らない間にがんに罹患しているということが通常ですし、仮に自身が癌に罹患しているということを知っていながら嘘の告知をすれば告知義務違反で契約自体、無効となってしまいます。


このように、自覚症状がないため、契約の公平性を維持するための期間として免責期間が設けられています。


がん保険は加入したからといってすぐに保障が開始されるわけではありませんので、がん保険に新しく加入するとき、および、がん保険に加入し直すときにはくれぐれも注意するようにしましょう。

免責期間は責任開始日から90日程度

では、具体的な免責期間とはどれくらいなのでしょうか。

一般的に免責期間は責任開始日から90日程度です。


責任開始日とは、保険契約の申込み、告知受領、第一回保険料の払い込みのすべてが終了した日をいいますので、90日間以内にがんと診断されたら免責期間中ですので診断給付金等がでないことになります。


逆に考えますと91日後以降にがんと診断されたら問題なく給付金がでるということになりますので、ご注意ください。


また、既に加入しているがん保険を見直し、新しくがん保険に加入する場合は、新しく加入したがん保険の免責期間が過ぎたことを確認してから、以前のがん保険を解約するよう慎重に手続きを行った方がよいでしょう。


他の保険も同じですが、健康状態によっては加入したくても加入できないケースもありますので、がん保険も健康なときに加入しておくと安心できるでしょう。

医療保険には免責期間が設定されていないことが多い

他方、医療保険はがん保険と違い、免責期間は定められていないことがほとんどです。

上記しましたが、一般的な生命保険及び医療保険では、告知し、保険料を支払えば、極端な例えとなりますが、その直後に交通事故により入院しても入院費用が支払われます。


しかしながら、医療保険の入院給付や手術給付であっても、がんの治療のための入院や手術については、がん保険と同じく免責期間が設定されているということに注意が必要です。


保険の種類ではなく、給付の原因ががんなのか、それ以外を原因とした入院なのかという点で、線引きされていると理解されたらよろしいでしょう。


入院時の日数や保険金の補償額の限度について

次に、入院時の日数や保険金の保障額の限度について、医療保険とがん保険の違いについてみてみましょう。

保険は加入してさえいれば無制限に保障を受けれる場合と、たとえば1回の入院では60日までとか、総トータルで1000日までといったように、支払いの限度がある場合とがあります。


医療保険とがん保険はその保障の程度で違いはあるのでしょうか。

医療保険には制限がある場合がほとんど

まず、医療保険についてですが、医療保険には制限がある場合がほとんどです。

1回当たりの入院に対して支払われる入院給付金には限度があります。


例えば、「30日」「60日」「120日」「180日」など、契約によって1入院の限度日数は異なります。この入院の日数については保険商品によっては選択できるケースがほとんどですので、加入の際には入院日数も含めて検討すべきです。


一般に日数が少ない方が保険料が安くなります。しかし、30日を限度としたら31日目からは入院給付金が出ないことになりますので、注意が必要です。


また、一度退院した後、同じ理由で再入院した場合は前回の入院日数に加えて、一つの入院とみなされます。どういうことかと言いますと、例えば、入院限度60日という契約条件だった場合、30日間入院をして一度、退院しその後再入院するとします。


そうすると、再入院した際に受けられる入院給付金の日数は下記の通り、残り30日分となります。

  • 60日(入院限度日数)-30日(最初の入院の日数)=30日(再入院の限度日数)

60日の入院限度日数があるから安心していたとしても、再入院の場合は注意が必要です。


ただし、同じ理由で再入院した場合でも、退院と再入院の間に期間があいていれば、それぞれ別の入院とみなされます。


どれくらいの期間があけばよいかというと、概ね180日を経過していれば、それぞれ別の入院とみなされます。


入院だけではなく、保険契約を通して支払われる入院給付金にも日数制限があります。それを通算限度といい、「730日」「1,000日」など、契約によって異なります。



がん保険は基本的に無制限

がん保険は医療保険とは異なり、基本的に入院給付金では、一入院の限度日数やトータルの入院の通算限度が無制限となっています。

これは、がんになると一つの入院の日数自体が長期になる傾向が高いこと。そして、永続的に入退院を何度も繰り返す傾向にあるからです。


そのような、長期の入院や治療に対する経済的な不安を解消すべくがん保険は、医療の現場に寄り添って開発されていると言えます。


がん保険と医療保険の「保険加入目的」の違いについて


そして、がん保険と医療保険についてどちらに加入すればいいのかという疑問の根本を解決する考え方として、その保険加入の違いについて説明させていただきます。

がん保険も医療保険も、入院や手術に対する医療費の補てんという点では共通します。


私の知人が健康診断の結果、心臓に異常が見られたため、緊急入院、手術を行いました。トータルで約一か月入院し手術も行い、医療費としてトータル400万円ほどかかったようです。


実費負担は3割ですので、実費分としても120万円かかったわけですが、そこから高額療養費の還付制度、あるいは、会社の健康保険組合の還付の結果、自身が負担したのは結局12万円程度だったとのことです。


このように、日本の社会保険制度は非常に優れていて、400万円の総トータルの医療費について12万円程度の自己負担で済んだと喜んでいました。


12万円程度なら貯蓄から支払いが可能だという方々もいらっしゃるでしょう。


これが、貯蓄が十分にある方々は医療保険の加入は不要だといわれる理由です。


逆に言いますと、医療保険はそのような貯蓄もない、あるいは、貯蓄が不十分な方々に安心して入院、手術をうけてもらうための保険だと言えます。


また、入院が長期にならなければ、職場にも復帰しやすいですし、後遺症さえなければ治療さえ終われば今まで通り働いて収入をキープすることもできるでしょう。


しかし、サラリーマンなら休業中の給与も一定程度保障されますが、会社勤めではない、自営業者の方々はどうでしょうか。


自営業者の方々について、特に一人あるいは家族で事業をされていらっしゃる場合、一か月の入院といえども、一か月稼働ができない場合の収入の減少に対し、その減少分を保険会社に補てんしてもらうべく、医療保険についても充実した保障の医療保険に加入をしていた方が安心と言えます。


がん保険はがんによって家庭が困窮することを防ぐ保険

上記の医療保険とがん保険の加入の目的は違います。


現在のがん保険は先ほども申し上げましたが、ベースががんと診断された際の一時給付金がメインとなっています。


がんになって、本当に恐ろしいことは何でしょうか? 


入院した際の医療費ではありません。


本当に恐ろしいのは、将来にわたる医療費と、現在の収入の減少なのです。


想像してみてください。40代の働き盛りの男性。かつ、一家の大黒柱のご主人が、がんと診断されたとしましょう。


子どもはまだ小学生です。


がんで入院、手術をして保険会社から上記の例で40万円の保険金の支払いをうけました。

入院・手術代は保険金の受取で大丈夫でした。 


それでおしまいでしょうか?


違います。


男性はこれからも一家の大黒柱として働き続けなければならないのです。 


治療は継続します。病院に通院しなければなりません。


抗がん剤治療には副作用もあります。体調がすぐれません。 


もう一度繰り返し申し上げますが、「男性はこれからも一家の大黒柱として働き続けなければならない」のです。 


通院を継続して、そして抗がん剤治療の副作用と闘いながら、がんになる前の収入を維持できるでしょうか。そして、将来のがんの治療費に対する備えは貯金でできているのでしょうか。 


最悪の場合は、会社を辞めなければならないケースもでてきます。


将来のがんの治療費には貯金で賄えるというご家庭もあることでしょう。 


しかしながら、考えてみてほしいのですが、まともに働けない状態、かつ、将来に対しいくら治療費用がかかるのか不明な状況の中、貯金が治療費で消えていくことは不安にならないでしょうか。 


現在では、がんは生きながらえることができる病気という認識に変わってきています。 


がんに対しての本当に必要な備えとは、入院や手術に対する治療費ということではなく、退院後の収入の減少や将来の治療費に対する経済的な損失であると、現在のがん保険は考えます。  


ですので、将来の治療費や収入の減少に備えてまずは、がん診断一時金として保険給付を行うことで、経済的な不安を取り除いていただきたいと考えています。 


上記の医療保険とがん保険の違いの表に戻って頂きたいのですが、入院・手術に対しての備えに対しては医療保険でカバーできます。 


入院費用や手術費用をカバーするという点も重要なことは間違いはありません。 


繰り返しになりますが、本当に必要ながんに対する備えというのは、将来のがん治療費と収入の減少に対する備えなのです。 


そして、最新のがん保険の中では、ステージ別に一時金の額を変動するというがん保険も販売されています。 


ベースとなる、がん診断一時金で100万円が支払われます。 


がんには病状によりステージというものが設定されていますが、同じ胃がんでもステージによって治療費は大きく異なっているにもかかわらず、一律に100万円という考え方はがんをとりまく医療の現状にそぐわなくなっているのではないか、と考えるのです。 


がんの病状が進み、ステージが進行すれば当然、治療内容も高度になってきます。それに伴い、治療費も増加していく傾向にあります。


それに対応するために、ステージ1、あるいはステージ2と診断されたらその時点でがん診断給付金として100万円が支払われ、そのまま進行しステージ3やステージ4に移行すればさらに100万円のがん診断一時金が支払われるという、内容になっています。 


あるいは、がんと診断された際に、既にステージ3やステージ4と診断された場合には基本のがん診断給付金の2倍が支払われるという内容です。


つまり、基本の給付金は100万円ですが、最初に診断された時にはすでにステージ3やステージ4の場合には200万円のがん診断給付金が支払われるという保険商品も販売されているのです。 


また、がん治療のために通院した場合にでる通院給付金についても考慮すべきです。


通院給付金について特約で最初につけることができる保険商品もあります。多くの方々が通院給付特約をつけると保険料金があがるために付加することをためらいます。


しかし、がんの治療のために通院するということは身体が万全で元気な状態での通院とは異なります。


抗がん剤の副作用で苦しんでいる中、遠方の病院まで自分で車を運転していけるでしょうか。バスや電車を乗り継いで行けるでしょうか。タクシー代もばかになりません。


そのような際に、保険会社に交通費がわりとして通院給付金をだしていただけたら、経済的にも安心できるのではないでしょうか。


このように、がん保険は医療保険とは違い、根本的な加入目的として、がんとなった際の将来の治療費と、収入の減少に対する補てんという経済的な損失をカバーするために加入する保険であると言えます。

まとめ:がん保険と医療保険の違いについて

がん保険と医療保険の違いについて見てきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のこの記事のポイントは、

  • 医療保険は病気や怪我の入院・手術費用に対して給付金が出るのに対し、がん保険はがんの治療費に対して給付金が出る
  • 医療保険は病気や怪我全般に対して入院日数に応じて給付されるものが多いが、がん保険はそれに加えて診断給付金が給付されるものが多い
  • 医療保険には免責期間が無いが、がん保険には通常90日程度の免責期間が設定されている
  • がん保険は治療の費用だけではなく、その後のケアの費用も含めたがんに対するトータルな保障がある

です。


近年は医療保険でもがんに対する診断給付金が特約で用意されていたり、がん保険でも三大疾病を追加で保障する特約が用意されていたりと、お互いの保険の垣根が薄くなりつつあります。


しかし、基本的には医療保険は病気や怪我に対するトータルな保険、がん保険はがんを手厚く保障してくれる保険ということに変わりはありません。


自分ががんのリスクをどこまで許容できるかによってどちらの保険を重視するかは変わりますが、どちらにせよがんへの備えは怠らないようにしましょう。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

ランキング

  • がん保険は不要?「がん保険はいらない」という不要論を徹底検証!
  • 主婦が気になるがん保険。「わたしにがん保険は必要なの?」
  • 妻にがん保険って本当に必要?妻はがん保険に加入すべきなのか
  • がん保険に入らないのは大丈夫?がん保険の重要性を再確認しよう!
  • がん保険のメリットとデメリットは?きちんと知り適切な保険選びを!
  • がん保険に未加入でがんに罹るとどうなる?必要なお金はどのぐらい?
  • がんだけでなく、他の7大疾病も保障してくれるがん保険とは?
  • がん保険は何歳まで必要かについて加入前に考えてみることが必要
  • がん保険は本当に必要なのか?がん保険の必要性について考える
  • がん保険になる対象についてはまずしっかりと確認しておこう
  • がん治療は諦めないで!公的医療保険による治療費補助の程度とは?
  • がんになったときはどのくらい治療期間が必要になってくるの?
  • がんにかかったときの治療費のうち自己負担額はいくらかかるの?
  • がん保険の女性特約の必要性は考え方や環境によって変わります
  • 20代30代も必見のがん対策、全女性のためのがん保険に関する全情報
  • 独身男性・独身女性が加入するがん保険のポイントはここだ!
  • 女性らしく生きるために。独身女性のがん保険選びでの3つのポイント
  • 女性が加入するがん保険の掛け捨て型と貯蓄型の違いについて
  • がん保険の診断給付金はどうして必要なのかについて考えてみよう
  • がん保険の複数加入で、保障を上手に組み合わせて良いとこどりしよう
  • がん保険における治療給付金とは?治療給付金の重要性を考える
  • がん保険に入っていてがんと診断されたらどうするかを考えよう!
  • 再発したらどうしよう…の心配は今のがん保険で解決できる?
  • 【図解】がん保険とは?7つの基本保障内容と覚えておくべき3つの特徴
  • がんのリスクに対応するための、必要ながん保険の特約の選び方
  • がん保険における先進医療特約の必要性を徹底的に考えてみる
  • がん保険の抗がん剤治療特約が必要な人は一体どういう人なのか?
  • がん保険での通院保障は必要?メリットとデメリットの比較検討!
  • がん保険のリビングニーズ特約と余命宣告との関係を詳しく説明します
  • がん保険に在宅療養給付金がついてるけど家で療養すればもらえるの?
  • 高度先進医療である陽子線治療の負担金をカバーするのが、がん保険
  • がん保険に加入しているときの治療法として免疫療法は選べるか
  • がん治療で話題の分子標的薬にがん保険を賢く活用するには?
  • がん保険に払込免除の特約は必要?詳しく調べてみたら驚きの結果が