若い頃はがんの進行は早いのか?がん保険の早期加入のニーズは?

若いとがんの進行が速いというのは果たして本当でしょうか?がんの進行速度を決める要因について、乳がんや前立腺がんを例に出しながら、考えてみます。また、がんの遺伝子的な要因や、若い頃からのがん保険の必要性についても解説していきます。

若い頃のがんの進行が速いというのは本当か

若くしてがんで亡くなった方の話を聞いた際、「若いからがんの進行が早かったんだね・・かわいそうに」という言葉をよく耳にします。


しかし、若い人はがんの進行が速いという説は、実は、科学的に根拠がないそうです。若くても進行の遅い人はいるし、逆に高齢でもあっという間に進行してしまう人もいます。


実際は、がんができた臓器やタイプによって進行の早い遅いという事はありますが、年齢が直接的に影響してくることはないそうです。



小林麻央さんは33歳で進行性乳がんになった

歌舞伎俳優の市川海老蔵さんの妻であるフリーアナウンサーの小林麻央さんが33歳で深刻な進行性の乳がんと報道され、34歳で若くして亡くなられました。麻央さんのがんはどのようなものだったのでしょうか。


真央さんは2014年2月に胸のしこりに気が付いたそうです。その時の検査では見つからず、同年10月に生体検査で乳がんと判明しました。既に脇のリンパ腫に転移しており、入院して放射線治療などを行っていましたが、がんであることは極秘にしていました。2016年6月に海老蔵さんの会見でがんであることが明かされました。10月に乳がん判明から初めての手術を受けました。根治手術ではなく、乳がんの患部や転移した脇のリンパ節を切除する局所コントロール、QOL(生活の質)を落とさずに守るための手術だったそうです。骨や肺にも転移したようですが、その後2017年1月から自宅で療養、4月に再入院し、5月に退院し在宅医療で家族と最後の時間を過ごしていたそうです。6月21日に様態が急変し、22日夜に亡くなられました。


麻央さんは、若いから進行が速かったわけではありません。がんが見つかった時点でかなり進行しており、腫瘍が粘膜や筋肉の層を越えて体の深くまで浸潤している状態でした。がんの進行度を表すのをステージといいますが、(ステージ0,1,2,3,4の順で4が最も進行している状態)麻央さんの場合、公表時点ですでにステージ3~4であったようです。


<30-34歳の女性の部位別がん罹患率>(2010年データ)

子宮 37.5(うち子宮頸部30.2)

乳房 24.0

甲状腺 16.7

卵巣 8.3

胃 6.3

悪性リンパ腫 5.2

肺 2.1

大腸(結腸と直腸あわせ) 2.0


上記のデータからもわかるように、30~35歳では女性特有の子宮がんと乳がんが多く、全年齢で最も死者数の多い大腸がんは少ないです。女性は若いころに女性特有のがんになる可能性が高いようです。乳がんを、年齢別に見ると、30代から増加し始め、40代後半から50代前半でピークを迎えて、その後減少します。しかし、30歳前半でかなり進行した状態でがんが見つかった小林麻央さんのケースは、珍しいようです。


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若い人のがんの進行速度が速いという俗説は本当か

若い人だから、がんの進行が速いという俗説がありますが、これは結論から言うと間違っているようです。がんの進行速度は、がんの種類タイプで決まります。


年齢と進行速度に関連はない

がんの種類とタイプによって進行速度が違いますが、年齢との直接の関係はないとみられます。

若い人がかかりやすいがんは進行速度が速い傾向にある

高齢者の男性がかかりやすいがん前立腺がんがありますが、前立腺がんは、大腸がんや肺がんなどに比べて生存率が高い疾患です。これは、進行のゆるやかながんが多数含まれること、治療への反応がよいことなどに起因します。ただ、前立腺がんでも、進行の早いタイプもありますので、きちんと検査することが大切です。


しかし、前立腺がんは一般的には進行が遅いとされているため、逆に、若い人のがんは進行速度が速いと思われるようです。



では、がんの進行速度を決める要因は何か

進行が速いタイプのがんとはがんの進行が早いのは、低分化腺がんと呼ばれる がん細胞が散らばって広がる タイプのがんです。低分化腺がんの細胞は 分裂のスピードが速いので、 すぐに増殖して転移してしまうのが特徴です。一方、がん細胞がまとまってできる 高分化腺がんと呼ばれるタイプは、 進行が遅くなります。


例えば胃がんの場合、若い年齢では低分化腺がんと言われる、がん細胞がバラバラのがんが多く、これらは進行が早いです。高齢者の場合、高分化型腺がんのケースが多くこれらは進行が遅いです。

がんの進行速度を決める病期

がんの進行速度を決めるのに、そのがんの「病期(ステージ)」が関係しています。「病期」はがんがどこまで進行しているかを判断する指標です。


早期がん、進行がんの定義は臓器により違いますが、いずれのがんでも0期に近いほど早期、4期に近いほど進行したがんと言うことができます。一般的に0期のがんは、上皮内がんと言われるような浸潤のないがんです。対し4期は、遠隔転移や多数のリンパ節転移があるなど著明に進行したがんです。その間で、大きさやリンパ節転移の有無により1~3期に分けられます。


例えば乳がんの10年生存率は、1期95%、2期86.2%、3期54.7%、 4期14.5%となっており、胃がんの10年生存率は、1期93.9%、2期 55.8%、 3期38.1%、4期7.0%です。いずれも、病期に応じてかなり予後に差がでています。(全がん協生存率・2000-2003年部位別臨床病期別診断症例より)

がんの進行速度を決める組織型

同じ臓器のがんでも、がん化している細胞の種類や分化度などにより、いくつかの種類に分けられます。これを組織型といいます。がんの進行速度には、この組織型も関係しています。進行の遅い比較的おとなしいタイプから、急速に進行するタイプまで様々です。


胃がんでは、スキルス胃がんと呼ばれる未分化型のがんがあり、胃壁を這うように胃全体に浸潤するがんで、発見された時にはすでに進行していることが多く、手術ができた場合でも5年生存率が10-20%程度といわれています。若い女性に発症しやすいという報告があり、黒木奈々さんもこのタイプでした。


また、乳がんでは、組織型に加えて、ホルモン受容体や、細胞増殖にかかわる膜タンパクであるHer2の発現状態によって分ける「サブタイプ」と呼ばれる分類が採用されており、この種類によって予後が変わります。若年で発症する乳がんには、予後の悪いタイプが多いというデータがあり、比較的早期のがんでは、若年者の予後が非若年者よりも悪いことが報告されています。ですが、比較的進行したがんでは両者の間に差は見られていないようです。つまり、若年者に悪性度の高い乳がんが発生しやすく、予後に影響している可能性があるといえそうです。このように、がんによっては若い人に悪性度の高い組織のタイプが発生しやすいものがありますが、甲状腺がんのように、同じ組織型、同程度の大きさ・リンパ節転移の程度であれば若年者のほうが予後が良いとされているがんもあります。

がん家系は存在するのか?

親戚にがんになった人が多いと、がんになりやすいと言われてますが、実際はどうなのでしょうか?


遺伝性のがんのほとんどは、がん抑制遺伝子の生まれつきの異常が原因です。がん抑制遺伝子は、体の細胞ががんになるのを抑制する働きを持っていますが、このがん抑制遺伝子を通常なら父親と母親から1個づつもらい2個あります。しかし、1個に異常があって機能しないという状態にがんになる確率が高くなるのです。しかし、この遺伝性といわれるがんは、全体の5パーセント以下だそうです。

若い頃からがん保険に加入すべきなのか

20代~30代でのがん保険加入率は、高くはありません。若いうちは、がん保険の必要性を感じないのでしょう。では、若い頃はがん保険に加入する必要はないのでしょうか。


若いうちは発症率が低くとも、もしもがんになってしまったときのリスクが非常に高いのです。特に働き盛りの時期に、家庭を持って子供もいたら、経済的なダメージがさらに大きくなります。がんになれば、治療が長引いて高額な医療費がかかります。


医療保険と、がん保険どちらに入るべきかは、一概には言えませんが、医療保険ですと幅広く全ての病気に対応はできるのですが、がん保険に必ずついている通院保障診断一時金などはありません。がんになった場合は入退院を繰り返したり、通院での治療で大変長引くことが考えられます。普通の医療保険ではカバーしきれない高額な医療費がかかってくるでしょう。また、保険適用外の先進医療を受けるには数百万という金額が必要になってきますが、これらは医療保険ではカバーできません。一方、がん保険はがんの治療に特化しているので、細かいところまで保証されてきます。


さらに早期にがん保険に加入すれば、月々の保険料は低額で済むメリットがあります。例えば、加入年齢が20代で2,000円程でも、加入年齢40代になれば3,500円~4,000円程の保険料になるなど、加入年齢によって保険料が変わってくるのです。しかも、加入条件は健康であることが必要になりますので、何か異常が見つかってからでは加入できなかったりするので、健康で若いうちに加入しておくことをお勧めします。



まとめ

私たちにとって、がんは身近な病気であり、若くてもかかってしまう可能性が大いにある病気です。がんについて、最低限の知識を持って生活していきましょう。

若いうちからの検査や生活習慣の見直しも大切です。


そして、もし自分がなってしまった場合のことも考えて、がん保険に入っておくのも必要になってくるのではないでしょうか。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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