がん遺伝子治療のメリット・デメリットは?保険は適用になるのか?

近年、注目されている「がんの遺伝子治療」ですが、いろいろな情報が溢れており、実際には効果があるのか気になります。がん遺伝子治療のメリット・デメリットを解説します。また、遺伝子治療は保険適用になるのか、がん保険の必要性も考えていきましょう。

がんの遺伝子治療の現状と保険適用について

がんの新たな治療法として、期待されているのが、遺伝子治療です。


1990年にアメリカで世界初の遺伝子治療が実施されて以来、世界中で実に10,000名を超える患者がこの治療を受けています。しかし残念ながらはっきりした治療効果が出ていないのが現状です。さらに、治療を受けた患者が白血病を発症するなど、重大な副作用が相次ぎ安全性が課題となっていました。


ところが最近、技術革新が進み、より身近な治療として注目されています。


アメリカの臨床試験のデータベースであるClinical trials.govから推測すると、現在実施中の臨床試験は全世界で約200試験程度あるようです。近年アメリカでは、有効性や安全性が確認され、薬事承認されたものもあります。一方、日本では、10試験程度の臨床試験が実施中です。

がん遺伝子治療の特徴と効果

遺伝子治療のメリット

・副作用が少ない

がん遺伝子医療は、がん細胞の核内にがん抑制遺伝子を導入することで、遺伝子に傷がつき細胞死する機能を損なってしまったがん細胞の異常な増殖を止め自然な細胞死へと導きます。使用する複数のがん抑制遺伝子は、正常細胞に悪影響がないため、ほとんど副作用がありません。


・耐性にならない

がんには、最初から特定の抗がん剤が効かないがん細胞(自然耐性)や、抗がん剤を使用している過程で、薬剤耐性遺伝子が働き効果が得られなくなるがん細胞(獲得耐性)が含まれています。がん遺伝子医療は、がん細胞の核内で作用するため耐性となることがなく、抗がん剤の効果が得られにくい耐性を持ったがん細胞にも有効です。


・治療範囲が広い

がん遺伝子医療は、全身の細胞レベルで効果があり、一定の大きさのがんが存在する初回のがん治療や再発がん治療ばかりでなく、マイクロ転移や微細ながん細胞からの再発予防や、がん発生予防にも有効であり、治療適応範囲が非常に広いといわれています。


・病期に関係ない

どの部位のがんでも、がん細胞の発生や無限増殖には、がん抑制遺伝子の異常が深く関わっているため、がん遺伝子医療はがんの病期に関係なく有効です。


・治療の併用ができる

抗がん剤や放射線治療などの、他の治療を受けていても、影響なく遺伝子治療をうけることができます。むしろ、兼用により相乗効果を示します。


・場所を選ばない

通常の治療法は、点滴投与です。がん腫瘍へ直接注入も可能です。比較的簡単な治療なので、入院や特別な施設などもいりません。通常の生活をしながら通院で治療もできます。



上記、良いことばかり書きましたが、遺伝子治療はデメリットもあります。以下で、見てみましょう。


がんの遺伝子治療は保険の適用外である

遺伝子治療のデメリット


・治療費が高額

遺伝子治療は、自由診療となり保険の適用外になります。よって、治療費は全額自己負担になります。高額療養費制度にも適用されません。そのため、治療費はとても高額になります。(ただし、医療費控除制度の対象にはなりますので、領収書などは必ず保管し、控除を受けましょう。)


・効果が確立していない

遺伝子治療は、理論上は優れた治療法なのですが、まだ十分な有効性が確認されていません。 高額で治療を受けても、必ず効果があるとは限らないのです。まだ新しい治療法なので、将来はより効果の高い遺伝子治療が開発されることを期待したいです


遺伝子治療は自由診療なので保険の適用外

がんの治療では、先進医療の治療が多くあります。先進医療とは、大学病院や保険機関で開発された、最先端の医療技術です。 さら 厚生労働大臣が認可したものに限られます。


先進医療は、一般的な保険診療を受けるなかで患者が希望し、医師が必要性と合理性を認めた場合に行われ、重粒子線治療や、陽子線治療などが特に注目されています。遺伝子治療もこの先進医療に含まれます。


先進医療は、自由診療であり、保険診療の適用外になります。


なぜ保険の適用にならないのかというと、現時点での実績結果の症例数が少ないことから、治療の効果や安全性がまだ不十分と判断されているからです。今後、効果が確立されれば、保険の適用になる可能性もあります。

治療費はいくらかかるのか

治療方法・遺伝子の種類・治療回数で、金額が変わってきます。また、治療費を公開していない病院もあり、治療する病院によって価格が違ってきます。


インターネットで公開している例を見てみますと。


例1)Rクリニック

初診料32,400円

1回324,000円

3回928,800円

6回1,782,000円

12回2,916,000円        


例2)Sクリニック

1クール6回 

6回 1,296,000円


例3)Aクリニック

1クール目(点滴6回)

治療技術料+治療たんぱく費

¥1,500,000~(税別)

2クール目(点滴5回)

治療技術料+治療たんぱく費

¥1,100,000~(税別)


先進医療の中でも特に受ける人が多いのが、陽子線治療と重粒子線治療です。どちらも平均技術料だけで250万円を超えていますから、入院費用なども含めると、300万円近くになります。


遺伝子治療も、最低でも200万~300万円ほどはかかると見られます。

民間保険に入っていないで全額実費で払うには、きつい金額になってきますね。

先進医療や自由診療にも備えた「がん保険」に入っておくなどの対策が必要になってくるかと思います。がんの治療は、本当にお金がかかりますので、保険に入っておくことで、治療費用を心配することなく希望する最善の治療を選択し、安心して治療ができれば、治る可能性も高くなるのではないでしょうか。


がんの遺伝子治療のトラブル

がんの遺伝子治療は、自由診療なので高額ですが、効果は確立されていませんので、トラブルが多く起きています。


がん治療の効果が現れない事がある

遺伝子治療は、「医学的に治療効果が確認されていない治療(医学的には臨床的に有効性があると評価できない治療)」です。

成功例や、メリットばかりが大きく取り上げられていますが、効果があらわれないことも多いのだと知っておくことが重要です。

がんの遺伝子療法は詐欺なのか

遺伝子治療は、医学的に治療効果が確認されていない治療ですが、効果のあった実例が報告されていることも事実です。その点、遺伝子療法は詐欺であるとは一概に言えないでしょう。どの治療でも効果が表れるかは、個人差があるのはやむ負えないところです。


ただその問題以上に、遺伝子治療は詐欺と言われる所以は別のところにあるのです。


がんの治療で、ホームページ上や、市中一般病院内に置いてあるフリーペーパー等で、大々的に治療効果を宣伝しているのをよく目にします。 末期がん患者やその家族がその宣伝を見れば、あたかも末期がんであってもかなり高い確率で延命することができるかのような印象を与えるでしょう。そして、わらをもすがる思いで高額な治療をはじめます。


それらの過大広告に、問題があるのです。実は、治療効果の実証が取れていない記事であったり、虚偽の体験談であったり、患者や家族に対し、治療効果等について適切な医学的説明を行っていなかったりすることが多いのが現状です。がん患者や家族の心の弱みに付け込んだ悪質な詐欺と言えるでしょう。

専門家の中でも意見が分かれている

<賛成派>

遺伝子治療は、今までの医療では治せなかった病気も治すことが出来るようになる可能性を秘めており、今後の医学の発展に大きく貢献する治療法です。


<反対派>

遺伝子治療には、遺伝子を操作するという危険性があります。遺伝子操作といえば、大豆など遺伝子変換された作物の問題が話題にされていますが、これと同様の問題があります。特にウイルスや異種のタンパクを導入するなどで、これが十分検証されずにどんどん進められるのは安全面、多分に倫理面での問題が絡んできます。 


また、現在はまだ安全面で確立されていない点なあります

例) ガンの遺伝子治療にガン抑制遺伝子P53の導入があります。P53を患者のがん細胞のDNAに組み込むのですが、そこでアデノウイルスにP53遺伝子を持たせて、がん細胞に感染させます。ウイルスのDNAは細胞のDNAに入る性質があるのでP53も患者のDNAに入ります。しかし、患者はそのウイルス感染によって死亡してしまいました。

まとめ

がんの遺伝子治療について解説してきました。治療を受けたいと思うかは、皆さん次第です。


遺伝子治療は、高額な費用がかかりますが、もしも、がんの告知を受けたときは、最善の治療を受けたいと思うものです。そんな時に役に立つ保険に入っていれば、費用を気にしないで治療を受けられるでしょう。

あなたの加入している保険は、がんの先進医療や自由診療には対応していますか?また、がんの告知を受けた時に、大きなお金が手に入れば、それでいろいろな治療の可能性を試せるかもしてません。そんな時はリビングニース保険なども役に立ちます。


がんの治療はお金がかかります。まずは生命保険・医療保険を見直しておくことをお勧めします。

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