がん保険は必要?加入を考える上で知りたいがんの基礎知識まとめ

日本人の2人に1人がかかるがん。治療費が高額になるのでがん保険に加入する人も多いですが、本当にがん保険は必要でしょうか?今回は、がん保険加入を考える時に知りたいがんの罹患率や治療費、がん保険の保障内容や必要性といった「がんに関わる基礎知識」を紹介します。

がん保険の必要性について解説

がんを含む様々な病気・ケガの入院・手術を保障する医療保険に対して、がん保険では「がん」だけが保障の対象です。


それならば、がん以外も保障される医療保険に加入すればよく、あえてがん保険に加入する必要はないと思われる方もいるのではないでしょうか。


また公的な保障もある中で、掛け捨て型の商品も多いがん保険に加入するのであれば、その必要性について考える必要があるといえます。


この記事では、がんにかかる確率やその治療費、がん保険の保障内容などをふまえて、がん保険の必要性について考えてみましょう。


がんにかかる確率(男女別・年齢別)

高齢化の進行などを原因に、がんの罹患数は1985年以降増加し続けており、2012年には1985年の約2.5倍にも達しています。 


2013年の推計では、生涯でがんにかかる確率は男性で62%女性で46%(国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」・2013年データ)となっており、男女とも2人に1人の確率でがんにかかるということになります。

現在の年齢別・将来がんと診断される確率(男性)

現在の年齢10歳
20歳30歳40歳50歳60歳
10年後0.1%0.2%0.5%2%6%15%
20年後0.4%0.8%2%7%20%38%
30年後0.9%2%7%21%41%-
40年後2%8%21%41%--
50年後8%21%41%---
60年後21%41%----
70年後41%-----
生涯62%62%62%62%63%62%

現在の年齢別・将来がんと診断される確率(女性)


現在の年齢10歳20歳30歳40歳50歳60歳
10年後0.1%0.4%1%4%6%9%
20年後0.5%2%5%9%14%21%
30年後2%
5%11%17%26%-
40年後5%11%19%29%--
50年後11%19%29%---
60年後19%29%----
70年後29%-----
生涯46%46%46%46%44%41%

(出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」・2013年データより抜粋)

男性は50歳以降から急激にがん罹患率が上がる

男性が生涯でがんにかかる確率は62%と女性に比べ高くなっていますが。

しかし実は50代までのがん罹患率は女性の方が高く、50代以降に男性のがん罹患率が急激に上がっていることがわかります。


年齢階級別罹患率【全部位】(全国推計値・2013年・対人口10万人)

全国年齢階級別推定罹患率(全部位・2013年・対人口10万人)

(参考:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」罹患データ(全国推計値)を元に作成)

女性は男性よりも若いうちからがん罹患率が高い

50代以降に急激に罹患率の上がる男性に対し、女性は30代から徐々に罹患率が上がっていき、比較的若いうちからがんの罹患率が高いことがわかります。


がんは高齢になるほどかかりやすい病気といわれます。


しかし女性特有のがんである乳がん子宮頸がんなどは20代から罹患率が上がりはじめ、40代前後でピークを迎えており、若いから大丈夫というわけではありません。


年齢階級別罹患率【乳がん・子宮がん・子宮頸がん】(全国推計値・2013年・対人口10万人)

(参考:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」罹患データ(全国推計値)を元に作成)

がんと診断されてからの5年生存率(部位別)

昔は、がんというと「不治の病」というイメージがありました。

しかし現在では、がんを早期に発見できるようになってきたことや、医療技術の進歩などによって、がんにかかったとしても適切な治療によって克服できる病気となっています。


とはいえ、がんが命に関わる重大な病気であることにはかわりなく、がんと診断されてからの5年相対生存率(5年後に生存している割合)は62.1%(男性59.1%・女性66.0%、2006年〜2008年診断例)となっています。


また皮膚がんや乳がん、前立腺がんなどでは生存率が9割を超える一方、すい臓がんでは1割を切るなど、がんにかかる部位によっても生存率には大きな差があります


主な部位別5年相対生存率

男性女性
全部位59.1%66.0%
前立腺97.5%-
皮膚92.2%92.5%
甲状腺89.5%94.9%
喉頭78.7%78.2%
乳房-91.1%
子宮-76.9%
子宮頚部-73.4%
大腸72.2%69.6%
65.3%63.0%
食道36.0%43.9%
肝臓33.5%30.5%
白血病37.8%41.3%
27.0%43.2%
すい臓7.9%7.5%
(出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」・2006年〜2008年診断例より抜粋)

がん治療にかかる費用

がんは適切な治療を受けることで治せる病気ともなってきていますが、治療には当然お金がかかります。

では、がんの治療には一般的にどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

がんの種類ごとの入院日数と費用の相場

統計によると、主ながんの治療における平均的な入院(在院)日数と治療費は以下のようになっています。


がんの平均在院日数・1入院費用

平均在院日数1入院費用
胃がん15.7日962,738円
大腸がん
(結腸・直腸)
(結腸がん)
13.4日
(直腸がん)
13.3日
(結腸がん)
899,667円
(直腸がん)
935,836円
肺がん
(肺・気管支)
13.0日748,269円
乳がん10.1日718,590円
(参考:公益社団法人全日本病院協会・平均在院日数/医療費(重症度別)・2017年7月〜9月退院患者の平均)

がんの治療にどのくらいの費用や期間がかかるかは、がんの進行度(ステージ)や治療法の選択によっても違います。


例えば胃がんの1入院費用は、初期のステージⅠであれば平均890,974円であるのに対し、進行したステージⅢでは平均1,420,685円となっています。


一般的な治療法の大部分は保険診療の対象となり、保険診療にかかる医療費については3割負担、高額療養費制度もあるため、実際の自己負担額はこれよりも少なくなります。


がん=長期入院というイメージがありましたが、入院の短期化が進んでおり、がんで入院しても1〜2週間で退院できるケースも多くなっています。

抗がん剤治療はかなり費用が高い

がんの三大治療法のひとつである「抗がん剤治療」は、手術前にがんを小さくしたり、転移や再発予防に有効な治療法として多く用いられています。

抗がん剤治療では、間隔を開けて数回の投与(服用)を1クールとして、それを何クールも繰り返し行うというのが一般的です。


退院後に通院によって治療が続けられることが多く、治療期間は数ヶ月〜数年の長期に渡ります


この費用は1クールで数万円〜数十万円かかり、それが長期に渡って必要となることから抗がん剤の治療費は高額になりがちです。


実際には後述の高療養費制度などを利用することで負担を抑えることができます。


それでも決して負担は小さいとはいえず、治療が長引くほど負担は大きくなります。

治療費以外にも、差額ベッド代やかつら代がかかる

また抗がん剤には髪の毛が抜けるといった副作用があり、ウイッグ(かつら)が必要となるケースもあり、その購入費がかかります。


そのほか、個室(1人室)など1部屋4人以下の病室を希望する場合の差額ベッド代や、入院に必要となる衣類や日用品の購入費などもかかってきます。


差額ベッド代(1日あたり)
1人室7,478円
2人室3,043円
3人室2,704円
4人室2,325円
平均6,155円
(参考:厚生労働省・主な選定療養に係る報告状況・1日当たり平均徴収額、平成27年7月1日現在)


これらの費用は保険の対象とならず、意外と大きな負担となることもあります。

がん治療は高額だが、公的保障も充実している

がんになってしまうと治療にはお金がかかり、それまで通りに仕事ができなくなって収入が減ってしまうなど、経済的な負担が生じます。

しかし健康保険や介護保険など、経済的な負担を軽減する公的保障も充実しています。


がん保険の必要性を考える上では、これらの公的保障の内容をふまえた上で不足する保障に備えるということがポイントとなります。

「高額療養費制度」により、1ヶ月の自己負担限度額に上限がある

日本ではもともと国民皆保険制度があり、保険診療にかかる医療費の自己負担は3割で済みます。 


とはいえ100万円近い医療費がかかれば、3割でも30万円であり、負担は重くなってきます。 


このように治療費が高額となってしまった場合に利用できるのが「高額療養費制度」です。


高額療養費制度を利用することにより、一般的な所得の方の場合、212,570円が高額療養費として還付され、実質的な負担は87,430円ですみます。


加入する健康保険組合などで交付してもらえる限度額適用認定証を提示すれば、病院の窓口負担は限度額までとなり、後から還付してもらう必要がなくなります。 


 通常は還付までには数ヶ月かかるため、なるべく事前に限度額適用認定証の交付を受けておくとよいでしょう


1ヶ月の医療費の自己負担額限度額は年齢や所得区分によって決まり、70歳未満の場合には以下のように計算されます。


現役世代(70歳未満)の場合の1ヶ月の医療費の自己負担限度額

所得区分
(70歳未満)
1ヶ月の医療費の自己負担限度額

【年収約1160万円〜】
標準報酬月額83万円以上
所得額901万円超世帯
252,600円+(総医療費−842,000円)×1%

【年収約770〜1160万円】
標準報酬月額53〜79万円以上
所得額600万円超901万円以下世帯
167,400円+(総医療費−558,000円)×1%

【年収約370〜約770万円】
標準報酬月額28〜50万円以上
所得額210万円超600万円以下世帯
 80,100円+(総医療費−267,000円)×1%

【年収〜約370万円】
標準報酬月額26万円以下
所得額210万円以下世帯
57,600円

【低所得者】
住民税非課税の場合など
35,400円

このように高額療養費制度によって、1ヶ月の医療費が50万円でも100万円でも、それぞれ自己負担額は82,430円、87,430円となり、ほとんど変わらない負担で治療を受けることができます(所得区分③の場合)。


しかし抗がん剤治療などでは、高額療養費制度の対象となるような高額な医療費が長期間に渡って続くこともあります。


そうなると月8万円程度の負担に抑えられるとはいえ、それが続けば負担は大きくなります。


そこで高額療養費制度にはさらに「多数該当高額療養費」という制度が用意されています。


多数該当高額療養費の対象となるのは、年間(直近12ヶ月間)で3回以上高額療養費に該当した場合で、4回目以降の自己負担限度額が以下のように引き下げられます。


所得区分
(70歳未満)
1ヶ月の医療費の自己負担限度額
(多数該当高額療養費)

年収約1160万円〜
140,100円

年収約770〜1160万円
93,000円

年収約370〜770万円
44,400円 

年収〜約370万円
44,400円

低所得者
24,600円

民間保険では給付に限度があるのが一般的ですが、公的医療保険の一部負担金や高額療養費制度には上限はなく、むしろ保障が手厚くなっていくという特徴があります。

働けない間の収入の3分の2を「傷病手当金」が保障してくれる

がんになると心配なのは、医療費の負担だけはありません。

治療や療養のために仕事を休むことになったり、仕事が制限されることで収入が減少するということもあります。


会社員や公務員が加入する健康保険では、病気やケガのために会社を休むことになり、十分な報酬を受けられなくなった場合には、直近12ヶ月の平均給与(標準報酬月額)の3分の2に相当する「傷病手当金」が、最長で1年6ヶ月間支給されます


支給は連続して3日以上会社を休んだ後、4日目以降休んだ日数分について行われます。


給与が支払われる場合にも、上記の金額との差額分が支払われます。


このように会社員であれば、働けなくなってもすぐに収入がなくならないため、多少の安心感があります。


一方で自営業など国民健康保険の加入者には傷病手当金の制度がありません


そのため、もし働けなくなってしまえば収入がなくなることもあリ、収入減少に対して備えておく必要性が高くなります。

末期がんなら「介護保険」で自己負担が1割で済む

40歳以上の方が加入する介護保険が、末期がんにおける在宅療養でも利用できることはあまり知られていません。

介護保険を利用することによって、介護用ベッドや車イスなど在宅療養に必要となる介護用品のレンタルや、訪問介護サービスなどの自己負担は1割となります。


ただ末期がんといっても介護が必要となる人はそれほど多くありません。


しかし症状が進行して体力が急激に低下し、介助がなければ生活に支障がでるケースもあります。


介護保険が利用できるということを知っていれば、そのような場合に役に立つかもしれません。

がん保険の保障内容

ここからは、がん保険の保障内容について解説します。

どのような費用に備えるための保障なのかを考えながら、その必要性について考えてみましょう。



がんと診断されると受け取れる「がん診断給付金」

がん診断給付金がんと診断された時点で一時金を受け取れる保障です。

この保障では治療方法によらずまとまった一時金を受け取れるため、治療費への不安が和らぎ、安心して治療に専念することができます。


また、がんの治療法は多様化しており、通院での治療が増え、入院する場合でも入院期間は短くなってきています。


これによって入院保障を中心とした従来のがん保険では十分な保障が確保できないケースも今後増えてくると予想されます。


そのため一時金保障に重点を置いたがん保険が主流となりつつあります。


給付金額

診断給付金は契約内容にもよりますが、50万円〜300万円程度で設定されることが多くなっています。


給付回数の違い

商品によって1回のみ受け取れるタイプと、長期に渡る治療や再発してしまった場合に複数回受け取れるタイプがあります。


がんは治る病気となってきており、生涯で複数回がんにかかる方も少なくありません。


また経済的な負担は治療が長期になるほど大きくなるため、備えとしては複数回支払われるタイプの方が安心だといえます。


ただ保険料は通常複数回受け取れるタイプの方が割高です。


とはいえ保険料の割安な商品であれば保険料にほとんど差がないケースもあるため、複数の商品を比較してみるようにしましょう。


給付要件の違い

複数回給付金が受け取れるタイプの商品でも、入院していることが条件となるなど、2回目以降の給付要件には保険会社による違いがあります。


またがんの程度(悪性新生物・上皮内新生物)によって給付金額が違う保険会社もあります。


上皮内新生物と診断された場合、診断給付金100万円の契約でも100万円受け取れる保険会社と、10万円しか受け取れない保険会社があるのです。


上皮内新生物は完治する可能性が高く、治療費もそれほどかからないケースも多いのも事実です。


しかし実際にそうなってから話が違うということにならないよう、給付要件については契約する前によく確認しておくべきだといえます。

入院給付金

入院給付金がん治療のために入院した日数に応じて、1日いくらという形で受け取れる保障です。

例えば入院日額1万円のがん保険に加入していれば、15日入院すれば15万円が支払われます。


がん保険でも医療保険の入院給付金と基本的には同じですが、次のような違いがあります。


  • がんによる入院のみが対象
  • 支払限度日数が無制限(1入院・通算)

通常医療保険では、60日型や120日型など1入院あたりの入院給付金の支払限度が決まっています。


それに対してがん保険の入院給付金には、この支払限度がないことが特徴です。


最近では、がんなどの入院は日数無制限で保障される医療保険も増えてきています。

手術給付金

手術給付金がんの治療のための手術を受けた場合に受け取れる保障です。

給付は手術1回いくらという形で行われ、手術の内容によって給付額の違いを設けている保険会社もあります。


そのほか放射線治療や抗がん剤治療、ホルモン剤治療に対して給付が行われる商品もあります。

通院給付金

通院給付金はがんの治療のために通院した日数に応じて、1日いくらという形で受け取れる保障です。

通院保障のある医療保険もありますが、通常は30日程度が支払の上限となっています。


それに対してがん保険の通院保障では、通院日数無制限で保障されるのが特徴です(*)。


(*診断日や退院日、最後にがん治療を受けた日から1年以内といった制限もあります。)

先進医療給付金

先進医療給付金は、がんの治療のために先進医療を受けた場合、先進医療にかかる技術料相当額を受け取ることができる保障です。

先進医療の中でも陽子線治療や重粒子線治療は、体への負担が少なく、適応対象のがんでは有効な治療の選択肢とされます。


しかし300万円近い費用がかかる上、公的保険適用外のため、高額な技術料が全額自己負担となってしまう問題があります。


先進医療給付金があればこの費用をすべてまかなうことができるため、お金の心配もなくなって治療の選択肢が広がります。

女性特約

女性特約女性特有のがんに対して保障を手厚くするための特約です。

乳房切除や子宮全摘など女性特有のがんにおける治療に対して、通常の手術給付に上乗せする形での給付や、入院給付金の上乗せなどが主な保障内容です。


また治療後の乳房再建に対する保障などもあり、治療後の生活の質(QOL)の向上にもつながります。

一部で、がん保険は不要と言われる理由

がん保険は、がんになってしまった場合の金銭的な支えとなる一方、以下のような理由でがん保険は不要だという意見もあります。

入院日数が短期化しており、日数無制限のメリットが小さくなったから

まず、入院日数が短期化してきたことによって、入院給付金を日数無制限で受け取れるというがん保険のメリットが小さくなったという意見があります。
退院患者の平均在院日数(胃がん)
2005年34.6日
2014年19.3日
(参考:厚生労働省・患者調査 平成17年/平成26年)

2005年と2014年の胃がんの平均入院日数を比較すると、確かに入院は短期化しています。


保険の必要性を考える時点では将来どうなるかはわからないため、「平均」は重要な「目安」となることは確かです。


しかしあくまで「平均」であり、自分ががんになったときにも短期の入院で済むとは言い切れません。


保険は本来、起こる確率は低いものの経済的な負担が大きなリスクに備えるものです。


その点では長期入院に対して日数無制限で保障されるがん保険のメリットがなくなったとはいえないのではないでしょうか。

十分な貯蓄があれば、公的保障で対応できるから

十分な貯蓄があれば、公的保障もあるのでがん保険は必要ないという意見もあります。

これはその通りだと思います。


日本は公的な医療保険制度が充実しており、一般的な治療であれば保険診療でカバーされるため、医療費が際限なくかかるという心配は少ないといえます。


とはいえ全く負担がないわけではなく、いつまで治療が続くのかもわかりません。


がんになったときの負担を貯蓄でカバーしきれるのか、貯蓄を使ってしまって教育費や老後資金などが足りなくなってしまわないかという点もふまえて、がん保険の必要性を考えるべきだといえるでしょう。

がん患者の特に多い高齢者になると、高齢者医療制度が充実しているから

日本の公的医療保険制度では高齢になるほど自己負担割合が下がり、現状では75歳以上の自己負担割合は1割(一般的な所得の場合)となっています。


また高額療養費制度の上限額も下がるため、ある程度の貯蓄があればがん保険は必要ないともいえるでしょう。


しかし少子高齢化が進み、国の社会保障費が膨らむ中で、今後高齢者の自己負担割合が引き上げられることも想定しておかなければなりません。

以上のことを考慮して、がん保険の必要性とは?

公的な保障や十分な貯蓄があれば、がん保険が必要ない方もいます。

しかしがんになったときにはがん保険が役に立つのは事実であり、十分に加入を検討する価値のある保険だといえます。



公的保障の対象外の自由診療の費用にもお金を回せるようになる

医療費が一部自己負担で済み、高額療養費制度の対象となるのは、保険診療にかかる費用に限定されます。

一般的な治療であれば保険が使えるものが多いとはいえ、がんの治療では日進月歩で新たな治療法や薬が生まれています。


実際に海外では効果が認められているものの、国内での認可が下りていないため保険が使えず、保険が使えなくとも自由診療によって治療するケースもあります。


がん保険からの給付があれば、金銭的な面で躊躇していた治療にもお金を回しやすくなり、よりよい治療を選択しやすくなるといえます。

少しでも効果が期待できる治療法を試す余裕が生まれる

がんになったとき、治療実績のある病院や優秀な専門医による治療を受けたいとい思うものです。


しかしそのような治療が自宅の近くで受けられるとは限らず、また陽子線治療や重粒子線治療などの先進医療は実施できる医療機関が限られています。


がん保険から給付が受けられれば、効果の高い治療を受けるために、多少遠くても希望する病院や医師に診てもらったり、先進医療を選択する余裕が生まれるといえます。


本人に家族の負担になっていると感じさせないようにできる

家計から支払う治療費などは治療のために必要な費用とはいえ、家族のお金でもあります。

看病などで負担をかけることに加え、金銭的な負担も重なれば、がんになった本人も家族に負担をかけてしまっていると心苦しく感じてしまいます。


一方で家族には金銭的な心配はしないで早くよくなって欲しいという思いがあります。


がん保険からの給付があれば、金銭的な面で本人に家族の負担になっていと感じさせないようにすることができ、患者本人と家族の両方にとってのメリットがあります。

必要に応じた方法で後悔しないように備えることが大切

がん保険は民間保険であり、加入するかどうか最終的に決めるのは自分です。

しかし、家族のいる方にとってがんは自分だけの問題ではなく、家族がどう考えているのかもポイントとなります。


もしがん保険に加入しないと決めたのであれば、どうやって備えるのかを明確にしておくことが必要です。


また医療保険にがん特約を付ける、貯蓄ができるまでの間だけ定期保障のがん保険に加入するなど、保険に加入してがんに備える方法も様々です。


医療保険に比べ保険料が割安ながん保険にだけ加入し、がん以外は公的保障と貯蓄で備え、がんはそれに加えてがん保険からの保障をカバーするという方法もあります。


どちらの場合でも、がんになってから後悔しないように備えるということが大切です。

がん保険の必要性に関するまとめ

いかがでしたでしょうか。

がん保険の必要性を考えるには、まずがんの治療にどのくらいの費用がかかるのかを把握し、それが公的保障でどのくらいカバーされ、カバーしきれない負担がどの程度なのかを知ることから始めます。


その負担を貯蓄で十分まかなえるのであれば、がん保険は不要だといえます。


しかしある程度貯蓄はあっても、それが別の目的に使うための貯蓄だったり、金銭的な余裕を持って治療に臨みたいという場合にはがん保険を検討する価値があります。


またがん保険は、がんになった本人だけのためでなく、それを支える家族にとっても支えとなり、心の余裕につながります。


がん保険が必要なのかは、家族ともよく話し合い、それぞれの意見を聞いた上で決めるべきことだといえるでしょう。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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