他人名義の車で自動車保険に加入できる?事故を起こしたらどうなる?

他人名義の車で自動車保険に入れるのか、事故を起こした場合どうなるのか気になりますよね。実は他人名義の車で自動車保険に加入できる場合もあり、事故を起こした場合に保障されることもあります。この記事では他人名義の車で自動車保険に入る際の注意点を中心に解説します。

他人名義の車で自動車保険に入れる?

他人名義の車で自動車保険に加入できるのかな。

このような疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。


また、加入できるとしたら、そのための方法にはどのようなものがあるのか。

こちらの問いに興味を持つ方も多いことでしょう。


基本的に他人名義の車では自動車保険に加入することはできません。しかし、条件によっては加入することが可能です。さらに、他人名義の車で自動車保険に加入しなくても補償を受けることができる方法もあります。


そこで、この記事では「他人名義の車で自動車保険に加入する際の注意点」について

  1. 自動車保険に加入できるケース
  2. 他人名義の車を運転中に事故を起こした場合でも補償されるケース
  3. 自動車保険で補償されない他人名義の車を運転する場合の対応方法
以上のことを中心に解説していきます。

この記事を読んで頂ければ、他人名義の車で自動車保険に加入する際の注意点について、正しい知識をもつことができます。是非、最後までご覧ください。


自動車保険に入ることができるケースもある!

他人名義の車であっても自動車保険に加入することができるケースはあります。たとえば、同居している親族名義の車の場合には自動車保険に加入することができるのです。


自動車保険に加入する際に注意しなければならないのが、契約者記名被保険者車両所有者という概念です。その意味は次の通りとなります。

  1. 契約者    自動車保険の加入者です。保険料を負担する者のことをいいます。
  2. 記名被保険者 保険に加入した車を主に使用する者のことです。
  3. 車両所有者  車検証の所有者欄に記載されている者のことをいいます。ローンを組んで車を購入した場合には、購入先のディ―ラーの名前が記載されるのが一般的です。 
自動車保険に加入する際には、契約者、記名被保険者、車両所有者は同一人であることが普通です。なお、自動車ローンを利用している場合、車検証上の所有者がディ―ラーとなっていたとしても、保険会社はその車の買主を車両所有者とみなします。

また、契約者と記名被保険者が違っていても、自動車保険に加入することができます。

そのため、買主が保険契約者もしくは記名被保険者の場合には、自動車保険の加入に際して問題はありません。

しかし、車両所有者と、契約者および記名被保険者が違っている場合には、ケースに応じて自動車保険に加入できるか否かが違ってくるので注意が必要です。

ここでは、ケースごとの違いについて解説していきます。

名義が同居している親族・配偶者の場合

自動車の名義が同居している親族や配偶者の場合には、自動車保険に加入することができます。


ここでいう親族には、本人の6親等内の親族、配偶者の3親等内の姻族が入ります。具体例としては本人および配偶者の父母、兄弟及びその配偶者、さらには甥姪などです。


同居の意味ですが、同一の建物内でキッチンなどの設備を共有して生活していることをいいます。そのため、同じ敷地にあっても、別棟に住んでいる場合や、マンションなどで、別の部屋に住んでいる場合には同居とはみなされません。


また、二世帯住宅などで玄関は別々だけれども、その他の生活設備を共用している場合には、同居とみなされます。反対に玄関は同じでも、その他の生活用の設備は別個独立して使っている場合には別居とみなされます。


二世帯住宅の場合、判断が難しい場合もあるでしょう。そのような時には保険会社や保険代理店に相談することをおすすめします。

名義が別居中の家族や友人の場合

自動車の名義が別居中の家族や友人の場合、そのままでは自動車保険に加入することはできません。


もしも、別居中の家族や友人から車を譲ってもらい、その車を運転するのであれば、車検証上の名義変更手続きが必要です。名義変更手続きを行ったうえで保険加入手続きを行うのであれば、車両所有者と保険契約者は同一人となり、問題なく自動車保険に加入することができます。 

 

なお、譲ってもらった車のローンが残っている場合、その車の名義変更手続きはできません。しかし、ローンの支払い期間が短い場合などで、譲られた人が実質的にその車を所有管理していると認められる場合には、車の名義変更手続きを行うことができなくても、自動車保険に加入することができることがあります。


また、ローンの支払いが完了していても、車の名義変更手続きが完了していないことがあります。この場合にも、その車を実質的に所有管理していれば、自動車保険に加入することができます。


この、車を実質的に所有管理している、ということの意味は、当事者間ですでにその車の譲渡手続きが済んでおり、譲られた側がその車を自由に処分することができる権限を有している状態のことをさします。


自動車保険加入にあたって、実質的に所有管理していることを証明する方法は保険会社によって異なります。そのため、この手続きを利用する際には、事前に保険会社に手続きの方法を確認するようにしましょう。

他人名義の車で事故を起こしたらどうなる?

他人名義の車を運転していて事故を起こした場合、保険に加入している形態の違いによって保険金支払いの対応が異なります。


具体的には、家族の車を運転している場合で自分自身で自動車保険に加入している場合と、自分では自動車保険に加入していない場合とで保険金支払いの有無が異なるのです。


また、家族以外の他人名義の車を運転している場合でも、自分が保険に加入している場合とそうでない場合とでは保険金支払いの有無が異なります。


ここからは、この問題についてくわしく解説していきます。

家族の車や自分自身が自動車保険に加入している場合

家族名義の車で、自動車保険もその家族の名前で加入している車で事故を起こした場合やすでに自分自身で自動車保険に加入していて、家族名義の車で事故を起こした場合などは、特約の違いによって保険金支払いの有無が異なります。


家族名義の車の場合、その車に付保されている自動車保険の年齢条件や家族限定といった特約で補償される範囲に自分が含まれていれば、保険金支払いの対象となります。


たとえば、家族名義の車に付保されている自動車保険が30歳以上補償となっていた場合には、家族と同居していても年齢が20歳であれば、保険金は支払われません。


また、家族名義の車に付保されている自動車保険に家族限定特約が付いている場合、自分が結婚をして独立していれば、保険金支払いの対象とはならないのです。


同様に、すでに自分自身が自動車保険に加入している場合でも、保険金支払いの有無は付保されている特約によって決まります。


たとえば、先述したように家族限定特約が付保されていることによって、保険金支払いの対象とならない場合でも、自分が加入している自動車保険に他車運転危険特約が付いていれば、保険金は支払われるのです。


他車運転危険特約とは、他人名義の車を運転していて事故を起こした場合に、自分が加入している自動車保険から保険金が支払われる特約です。この特約を利用することで、他車に付保されている自動車保険の補償対象とならない事故でも、保険による対応をすることができます。

自分が自動車保険に加入していない場合

自分が自動車保険に加入していない場合に他人名義の車で事故を起こした場合には、運転していた車に付保されている自動車保険の内容によって、保険金支払いの有無が決まります。


自動車保険に付帯されている特約によって補償される範囲内に自分が入っていれば、保険金が支払われますが、そうではない場合には保険金支払いの対象とはなりません。この場合に注意すべきは運転者限定特約の有無です。


運転者限定特約は保険の適用対象を同居している親族のうち、特定の人に限定するものです。具体的には次の3種類があります。

  1. 家族型     保険の適用対象を同居の親族のみに限定するもの
  2. 本人・配偶者型 保険の適用対象を本人とその配偶者のみに限定するもの
  3. 本人型     保険の適用対象を本人のみに限定するもの
他人名義の車を運転して事故を起こした場合に、その車に運転者限定特約が付保されていれば、保険金は支払われません。

ただし、運転した車に運転者限定特約は付保されていないけれども、年齢条件がある、という場合には保険金は支払われます。運転者の年齢条件は同居の親族もしくは家族が経営している会社の従業員以外には適用されないからです。

自分が自動車保険に加入していない場合に他人名義の車を運転する必要が起きた時にはその車の保険に運転者限定特約が付保されているか否かを確認するようにしましょう。

補償されない他人名義の車を運転するときはどうする?

これまで解説してきたように他人名義の車に付保されている自動車保険や、自分が加入している自動車保険では、他人名義の車を運転して事故を起こした場合に補償を受けられない可能性があります。そのような時には、ドライバー保険もしくは1日自動車保険に加入すれば、事故の際に補償を受けることができます。


ドライバー保険も1日自動車保険も、運転免許はもっているけれど、車はもっていない方が他人名義の車を運転する際に起こす可能性のある事故を補償する保険です。しかし、その内容は異なっているため、利用を検討する場合には、車を運転する方の状況に合わせることが必要です。


両者を比較すると次のようになります。

ドライバー保険1日自動車保険
契約期間原則1年間(1日から契約できるプランも有り)1日~7日(24時間単位)
補償内容対人賠償・対物賠償・搭乗者傷害対人賠償・対物賠償・搭乗者傷害
人身傷害・車両保険(オプション:保険会社により内容が異なる)
等級別料率あり(ドライバー保険以外の自動車保険には適用されない)なし
運転者年齢条件ありなし

この表からわかるように、車をもってはいないけれども、他人の車を運転する機会が比較的多い、という方にはドライバー保険がおすすめです。また、年に1、2回程度他人の車を運転する可能性がある、という方は1日自動車保険の利用を検討するのがよいでしょう。


ただし、補償内容は保険会社によって異なる点があるので、くわしくは保険会社もしくは保険の比較サイトで確認することをおすすめします。


なお、先述の通り、他人名義の車を運転して事故を起こした場合、特約の条件に合致すれば、補償を受けることができます。しかし、その場合、車を貸してくれた相手の保険を使うことになるため、相手の方の等級がダウンし、保険料がアップすることとなります。車を貸してくれた相手に迷惑をかけることとなるので、ドライバー保険、1日自動車保険へは加入しておくことが望ましいかもしれません。

まとめ:他人名義の車でも自動車保険に入ることは可能!

他人名義の車で保険に加入する際の注意点について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

今回のこの記事のポイントは、
  1. 他人名義の車でも保険に加入できる
  2. 加入する際には、特約の内容に注意
  3. 自分が自動車保険に加入していない場合には、ドライバー保険、1日自動車保険の利用を検討
です。

他人名義の車でも特約条件に注意すれば、保険に加入することは可能です。しかし、事故が起きた時のことを考えると、あらかじめドライバー保険などに加入しておくことが必要ではないでしょうか。

ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。


この記事の監修者
森下 浩志
2018年に早稲田大学基幹理工学部に入学。保険×テックの領域で保険業界をイノベーションをしていく姿勢に共感し、「ほけんROOM」の運営に参画。2019年にファイナンシャルプランナー、損害保険募集人資格を取得。

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