更新日:2019/12/18
自動車保険の解約で等級は引き継げる?等級リセットについても解説!
自動車保険を解約した際、それまで積み上げてきた等級を引き継ぐことはできますが、条件があります。この記事では、解約時に等級が引き継げる条件を解説し、中断証明書を利用した場合や、他社の保険への乗り換え時の等級引き継ぎ、5等級以下の等級リセットについても解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
自動車保険を解約しても等級の引き継ぎは可能
車を手放さなければならない、保険会社を乗り換えたい、などの理由で自動車保険を解約しなければならない場合、「これまで積み上げてきた等級が、無くなってしまうのでは?」と心配してはいませんか?
実はそんな場合でも、現在の等級を新たな自動車保険に引き継げる方法があります。
この記事では、解約に伴う等級の引継ぎに関する以下の内容について、くわしく説明します。
- 解約時の等級を引継げる条件
- 現在の等級を一定期間保存できる「中断証明書」について
- 他社への乗り換えのための解約での等級引き継ぎについて
この他にも、低くなりすぎた等級を解約によってリセットできるのか、についても解説をしています。ぜひこの記事を、解約時の等級維持に役立ててください。
自動車保険解約後に等級が引き継げる条件
保険会社を切り替えるなどの目的で自動車保険を解約した際には、等級を引き継ぐことができます。
手続きには、保険証券・車検証・運転免許証が必要になるので、事前に揃えておくとスムーズに手続きができるでしょう。
等級を引き継ぐためには条件があります。内容としては、後に解説する中断証明書を発行しなかった場合には、速やかに新規の契約をしなければなりません。
具体的には「前契約の満了日の翌日から数えて7日以内」です。例えば、9月30日をもって解約した場合は翌日の10月1日から7日以内、つまり10月7日までに新規の契約を済ませる必要があります。
保険契約の更新の際に関わることが多い問題ですので、覚えておきましょう。
また、自動車保険の切り替えの際には、等級の引継ぎに必要な情報として、切り替え前の保険を担当者に伝えましょう。
廃車など解約時に中断証明書を発行すると等級の保存が可能
一旦、廃車にするなどして車を手放すとともに保険を解約し、将来的に再び車を所有するというケースでは、等級は引き継げるのでしょうか。
中断証明書という書類を発行すれば、等級の引継ぎが可能です。ここでは、発行のための条件を解説します。
また、再び車を持つ予定はなくても、可能性としては車を買ったり貰うこともあるかもしれません。
「結果的に自動車保険にもう一度入ることになるのであれば、あの時中断証明書を発行しておけばよかった」とならないために、中断証明書を発行しておくことをおすすめします。
中断証明書は「自動車保険の契約が中断している」ことを示す書類
現在持っている車を売ったり廃車にしたが、将来また新しい車を買うので、自動車保険を一旦休止したいというケースがあります。
等級の中断制度とは、車を手放すとともに保険契約が停止しているが、将来、車を再び所有することになった場合に、以前の等級の引継ぎができる制度です。
通常は、自動車保険の新規契約で6等級からのスタートになります。しかし、中断制度を利用すれば、以前持っていた等級からスタートできるので、解約前に高い等級を持っていた人ほど保険料がお得になります。
中断制度を利用するためには、自動車保険の「中断証明書」を発行する必要があります。
これは、自動車保険を解約した場合に、契約が消滅したのではなく中断していることを示す書類です。
自動車保険の中断証明書の発行条件
自動車保険の解約に伴い中断証明書を発行するためには、いくつかの条件を満たさなければなりません。
例えば、
- 中断時点での等級が7等級以上であること
- 解約日および満期日までに車検証の有効期限が切れている
- 解約日および満期日までに返還手続きが完了している
という条件がありますが、個々の状況により条件が異なることが多いです。
発行申請前に詳細な条件を確認することをおすすめします。
7等級以上でない場合、つまり新規契約時の6等級以下の場合は、保険料はもちろん新規契約時と変わらないかそれよりも高くなります。
つまり、そもそも中断制度を利用するメリットがありません。
また中断証明書の発行だけでなく、自動車保険の再契約を行うためにも条件があります。
中断証明書を使った契約時の注意点と再開時の条件
中断証明書を使って自動車保険契約を再開するためにも、いくつかの条件があります。
中断証明書を利用する、つまり等級を引き継ぐためには、
- 新しい車を納車してから1年以内の加入
- 中断日から再契約日が中断期間内である
- 以前の契約と再契約時の被保険者が同一
という条件があります。
納車から1年を超えてしまうと等級が引き継げなくなるので、注意しましょう。
等級の中断期間は10年までとなっている保険会社が多いです。
また、中断制度前後の被保険者は配偶者や親族も同一と見なされます。
他社の自動車保険に乗り換えるための解約でも等級は引き継げる
現在の保険は解約するが車には変わらず乗り続ける場合には、すぐに新しい保険会社との契約を完了させれば等級を引き継ぐことができます。
何らかの事情により中断証明書を発行する必要が出た場合は、発行や利用の際の条件は上記のケースと同じです。
間を空けずに保険会社を切り替えるときには、中断証明書を発行する必要はなく、通常の手続きを行えば等級の引継ぎができます。
必要書類を事前に準備しておき、保険会社への連絡などを期間に余裕を持って行えば、精神的にも余裕を持って手続きを行うことができるでしょう。
ただし、他社への乗り換えの際には注意点もありますので、以下に説明します。できるだけ保険料の支払いを抑えて、賢く保険を使うことが重要です。
他社への自動車保険乗り換え時の等級についての注意点
自動車保険の他社への乗り換えの際に注意すべきことは、切り替えのタイミングについてです。
等級は、契約から1年ごとに、無事故でいれば翌年度の等級が上がるというシステムになっています。
また、新しい保険会社での契約時に、無事故の期間がリセットされてしまいます。
上図のとおり、無事故という前提で、現在加入中の自動車保険の満期日に切り替えれば、新しい保険の契約と同時に等級が上がります。
しかし、途中の切り替えの場合は、1年経過せずに無事故期間がリセットされるため、等級が上がらないまま新しい保険契約が始まります。
満期日を待って乗り換えた場合に比べて、等級の上昇が遅れることにより、高い保険料を支払うことになります。
以上の理由から、満期日を待って切り替えを行うのがベストです。
5等級以下での解約による等級リセットは不可能
事故を起こしてしまい、等級が5等級以下になると保険料が割り増しになります。
このような場合に、保険料を抑えるために自動車保険を解約して別の保険会社と契約することにより6等級にリセットできるのでしょうか。
残念ながらそれはできません。
各保険会社では、事故有係数の適用期間などの情報が共有されています。
保険を解約して保険会社を切り替えることはもちろんできますが、等級はそのままです。
さらに、事故有係数の適用期間も変わらず残ります。
割増になった保険料の支払いは確かにつらいかもしれませんが、等級を上げるためには、事故を起こさずに運転を続けるしかありません。
だからこそ、常に安全運転に心掛けることが、何よりも大切なのです。
コラム:解約後の自動車保険、どうする?
自動車保険を解約した場合、車の運転を続ける方は万が一に備えてまた新たな自動車保険に備えると思います。
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まとめ
自動車保険の等級の引継ぎについて、お分かりいただけたでしょうか。
今回の記事の要点は以下のとおりです。
- 自動車保険を解約しても等級の引き継ぎは可能
- 引継ぎの有効期限は「前契約の満了日の翌日から数えて7日以内」
- 一旦車を手放す場合にも中断証明書を発行すれば等級が引き継ぎが可能
- 中断証明書の発行・中断証明書を利用した再契約のどちらにも条件がある
- 廃車などでも、他社への自動車保険の乗り換えでも、引継ぎの条件は同じ
- 他社への乗り換え時には、無事故期間のリセットに注意した方が良い
- 5等級以下で解約しても等級はリセットされない(6等級には戻らない)
自動車保険の等級は期限内に引き継ぎをしないと、引き継ぐことができないので等級が高い方は損をしてしまいます。
自動車保険の解約を考えている方は、この記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。
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