サラリーマンの年金支給金額は?金額を増やすための年金上乗せを紹介

サラリーマンが厚生年金で貰える金額は平均で約18万円と言われています。夫がサラリーマンの場合、妻が専業主婦であるのと会社員であるのではかなり受給金額に差が出ます。そこでこの記事では、年金支給額を増やすための上乗せ年金として、確定拠出年金の必要性を検討します。

サラリーマンの平均年金受給額は?

サラリーマンの方の中で老後に受取る年金について不安を感じている方も多いでしょう。


今後は増々少子高齢化が進み、年金財政が厳しくなることが予想されます。


年金の受給額を少しでも増やす方法があるのならば、早めに対策をしておきたいと考えていることだと思います。


実は年金支給額を増やすための上乗せ年金として、確定拠出年金が有力であることをご存知でしょうか。


そこで今回の記事では「サラリーマンの年金対策」について

  1. サラリーマンが厚生年金で貰える額について
  2. 夫婦の職柄別による支給金額の差について
  3. 支給金額を増やすための上乗せ年金
以上についてお伝えしていきます。


この記事を読んで頂ければ、サラリーマンの方が受け取る将来の年金額について理解でき、老後の資金不足の対策を知ることができます。


ぜひ最後までご覧ください。


サラリーマンが厚生年金で貰える額について

年金は3階建ての構造になっており、それぞれの雇用形態によって加入できる年金制度も異なります。

  • 自営業者など:第一号被保険者
  • サラリーマン:第二号被保険者
  • 専業主婦:第三号被保険者

サラリーマンの方は第二号被保険者にあたり、年金の1階部分の国民年金、2階部分の厚生年金を受取ることになります。


それでは具体的にどれくらいの金額を受取ることが可能か、以下で詳細を見ていくことにしましょう。

厚生年金の平均受給額

厚生労働省の平成29年1月現在の厚生年金保険・国民年金事業の概況によると、平成29年1月末の厚生年金の平均受給額は147,000となっています。


またこの統計によると、 平成 29 年度末現在の厚生年金保険(第1号)受給者数は、前年度末に比べて 97万人2.8%)増加し、3,506万人となっており、うち老齢年金の受給者数は 1,521万人となっています。


このことから、年々年金を受給する人が増加しており、それに伴い1人当たりの年金受給額は減少しています。


これからはさらにこの傾向が強くなることが予想されます。


それでは、サラリーマンの方は将来いくら年金を受け取れるのでしょうか?


以下で詳しく見ていくことにしましょう。

厚生年金支給額の計算方法

日本年金機構によると、厚生年金の支給額の計算方法は以下のようになります。


(65歳以上)

報酬比例年金額+経過的加算+加給年金額

以下では報酬比例年金額、経過的加算、加給年金額それぞれの算出方法を紹介していきます。


報酬比例年金額


報酬比例年金額とは、毎月の給与や賞与を合算した平均と、年金に加入した期間を掛け合わせたものです。


報酬比例年金の計算方法は以下の通りです。

平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数 +平均標準月額×5.481/1000×平成15年4月以後の被保険者期間の月数

経過的加算


経過的加算は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の額から厚生年金保険の被保険者期間のうち昭和36年4月以降で20歳以上60歳未満の期間の老齢基礎年金相当額を算出し、定額部分から差し引いたものです。


計算方法は以下の通りです。

1,625円×生年月日に応じた率×厚生年金保険の被保険者月数-779,300円×昭和36年4月以降で20歳以上の60歳未満の厚生年金保険の被保険者月数/加入可能年数×12

加給年金


加給年金は厚生年金保険の被保険者期間が20年以上ある方が、65歳到達時点(または定額部分支給開始年齢に到達した時点)で、その方に生計を維持されている下記の配偶者または子がいるときに加算されます。


65歳到達後(または定額部分支給開始年齢に到達した後)、被保険者期間が20年以上となった場合は、退職改定時に生計を維持されている配偶者または子がいるときに加算されます。 


このように、厚生年金の計算方法は複雑でとても難しいです。


厚生年金は加入期間や所得によって大きく支給額が変動することを理解しておきましょう。

夫婦の職柄別による支給金額の差について

夫がサラリーマン、妻が専業主婦の家庭の場合、「妻が夫の扶養に入っていれば、年金の支払いで有利」と思われている方も多いのではないでしょうか。


そして妻が扶養に入っていれば年金を支払ったことにしてくれる、と思われている方もいらっしゃるようです。


これは、夫がサラリーマンで妻が扶養に入っている場合、妻のパートの年収が130万円以下であれば、社会保険の加入義務がないということが理由でしょうか。


しかし、もしこのようなことが事実であれば、働く女性からの反発は必須でしょう。


実は夫がサラリーマンの場合、妻が会社員か専業主婦かで将来受け取れる年金額が大きく変わります。


これらのことについて、
  • 妻が会社員の場合
  • 妻が専業主婦の場合
それぞれの違いについて詳しく見ていくことにしましょう。

妻が会社員の場合

夫がサラリーマンで妻が会社員の場合はともに第二号被保険者となります。


つまり、厚生年金を2人分納めていることになります。


これを前述の厚生労働省の平成29年1月現在の厚生年金保険・国民年金事業の概況を基に計算してみます。


厚生年金保険(第一号)受給者の平均年金月額は、平成29年末で147,000円ですので、2人合計で、294,000円受け取ることになります。

妻が専業主婦の場合

夫がサラリーマンで妻が専業主婦の場合、妻は第三号被保険者となります。 


この時よくある間違いが、「妻が専業主婦であれば、自分の厚生年金も含め二人分の厚生年金を支払っている」と思ってしまうことです。 


これは大きな間違いで正しくは、「妻が専業主婦であれば、国民年金を払ったことにしている」という表現になります。 


先ほどの厚生労働省の平成29年1月現在の厚生年金保険・国民年金事業の概況を基に計算してみましょう。


まず、厚生年金保険(第一号)受給者の平均年金月額は、こちらは変わらず平成29年末で147,000円です。


そして妻が専業主婦の場合、国民年金の平均年金月額は、平成29年度末で56,000円となっています。


つまり夫婦2人合計で、203,000円となります。


妻も独身時代に会社員だった時期があれば、加入期間や保険料納付額に応じて加算されます。


しかし、夫婦2人で20万円で生活となると、かなり苦しい老後の生活を送ることになりそうです。

支給金額を増やすための上乗せ年金

公益財団法人生命保険文化センターが行った意識調査によると、夫婦2人で老後生活を送る上で必要と考える最低日常生活費は月額で平均22万円となっています。


先ほどのサラリーマンの夫と専業主婦の例では、夫婦2人で老後の年金支給月額が203,000円でした。


サラリーマンの方であれば、定年を迎える際に退職金を受け取ることができ、1,500万円~2,000万円を受け取ることが可能です。


しかしこのお金は、住宅ローンの返済やリフォームなどに活用したりと老後の日々の生活費以外で支出することも充分考えられます


つまり、退職金をあてにするということは現実的ではないと言えるでしょう。


そこで年金支給額を増やすための、上乗せ年金を活用していくことが選択肢の一つとして挙げられるでしょう。

支給金を増やす方法:三階建て部分の個人型確定拠出年金を利用

サラリーマンの公的年金は2階建てで、3階部分については任意での加入となっています。


任意であるのなら加入しなくていいわけでもなく、現役時代にも様々なメリットが用意されているため、活用していくことをお勧めします。


その3階建て部分の一例として、2017年1月から始まった、個人型確定拠出年金があります。


個人型確定拠出年金の特徴は、

  1. 自分の好きな金融商品で運用できる
  2. 掛金全額が所得控除となる
  3. 運用益も非課税となる
  4. 原則60歳まで引き出しはできない

です。


とくに2の掛金全額が所得控除となるについては現役時代にも充分メリットがあります。


サラリーマンはなかなか節税対策ができないなかで、個人型確定拠出年金を活用することでしっかりと節税することが可能です


また、自分の好きな金融機関から申込みができ、好きな金融商品を選ぶことも可能です。

個人型確定拠出年金で増える年金額をシミュレーション

個人型確定拠出年金は様々な金融商品で運用することが可能です。


以下の例を用いて、将来どれくらいの年金額を作ることが可能かシミュレーションをしてみましょう。

  1. 債券重視
  2. バランス重視
  3. 株式重視
(いずれも加入期間を30年、毎月の掛金を2万円と仮定する)


個人型確定拠出年金を運用をせずに積立てただけの場合は30年で720万円となります。


まず1、債券重視の場合、想定利回りが3%前後ですので30年後約1,165万円になります。


続いて2、バランス重視の場合、想定利回りが5%前後ですので30年後約1,664万円になります。


最後に3、株式重視の場合、想定利回りが8%前後ですので30年後2,980万円にもなります。


このように、運用せず積立てるだけの場合ではなかなか老後の資金を作ることが難しいですが、運用していくことで複利効果の力も借りて大きく資産を増やすことが可能です。


しかも現役時代には節税のメリットもあるため、しっかりと活用することで現役時代、老後ともに恩恵を受けることができるでしょう。

まとめ:サラリーマンの方は確定拠出年金で年金対策を

サラリーマンの方が受け取る将来の年金額と、老後の資金不足の対策について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  1. 平成29年1月末の厚生年金の平均受給額は1人147,000円
  2. 夫がサラリーマンで妻が専業主婦の場合、2人で203,000円
  3. 夫婦2人で老後生活を送る上で必要と考える最低日常生活費は月額で平均22万円
  4. サラリーマンの年金対策として、確定拠出年金で公的年金に上乗せさせて老後資金を確保する方法がある
でした。


繰り返しますが、公的年金財政は今後少子高齢化が進むことから増々厳しくなっていくことが予想されています。


老後の資金不足に陥らないためにも、しっかりと現役時代に個人型確定拠出年金で老後資金を作ることが重要です。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。


最後までご覧いただきまして、ありがとうございます。  

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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