更新日:2022/07/14
50代がiDeCoを始めても利益はある?おすすめ商品やiDeCoの基本をわかりやすく解説!
2022年の法改正によって、iDeCoの加入条件が「65歳までの国民年金加入者」となります。会社員や公務員だけでなくフリーランスや主婦にとっても、50代からiDeCoを始める効果が大きくなりました。。50歳からのiDeCoのメリットについて解説します!
内容をまとめると
- 50代からiDeCoに加入しても節税効果によって効果的に老後資金形成できる
- 50歳からは無理のない範囲で積み立て余裕があればつみたてNISAも併用して低リスクな運用を心がけよう
- サラリーマンだけでなくフリーランスや主婦も国民年金の任意加入でiDeCoに加入すると節税メリットがある
- iDeCoの加入でお悩みの方は何度でも無料のマネーキャリアのオンラインFP相談がおすすめ!
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 50代からでもiDeCoに加入するメリットはある?
- 50歳からiDeCoに加入した場合の節税効果をシミュレーション
- 50代のiDeCoにおすすめの運用商品・銘柄
- 50代でiDeCoを始める場合の目標額の設定方法
- ①老後までに貯めるべき金額を計算する
- ②資産運用や退職金からiDeCoでいくら積立をするべきか計算する
- ③iDeCoで無理のない範囲で設定可能な掛金を決める
- 50代のiDeCo運用でよくある質問
- よくある質問①iDeCoの運用商品はどう選ぶべき?
- よくある質問②50代のフリーランスや主婦がiDeCoを利用しても無意味?
- よくある質問③サラリーマンなら50代でも節税メリットが大きいって本当?
- よくある質問④50代でiDeCoを始めるならつみたてNISAも始めるべき?
- まとめ:50歳からでもiDeCoを活用したいならまずはマネーキャリアで無料相談!
目次
50代からでもiDeCoに加入するメリットはある?
50代からでもiDeCoに加入するメリットは十分あります。iDeCoは節税メリットが大きいので、預金だけよりも資産の減少を軽減できるからです。
- 60歳以降も働く65歳未満の会社員や公務員
- 65歳未満の任意加入被保険者
iDeCoには、3つの節税メリットがあります。
- 掛金が全額所得控除になる
- 運用益が非課税になる
- 受取時にも税制優遇が受けられる
法改正によって、50代からiDeCoを始めることに下記のようなメリットが加わります。
- 老後資産の積み増し
- 掛金の所得控除
- 50代に新規加入することのデメリットが消滅
ラストスパートをかけて老後資金を準備したい50代にとって、iDeCoの節税メリットは助けとなります。
50歳からiDeCoに加入した場合の節税効果をシミュレーション
50歳でiDeCoを始めた場合の「節税額と運用益に応じた節税効果」をシミュレーションしてみます。
Aさんの場合(参考:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」)
- 年齢:57歳
- 職業:会社員
- 年収:590万円
- 想定運用利回り:3.0%
- 受取開始年齢:65歳
毎月の掛金を変えてシミュレーションしたときの節税効果は下記の通りです。
5,000円 | 23,000円 | |
---|---|---|
所得控除 | 96,000円 | 441,600円 |
運用益非課税 | 12,630円 | 58,098円 |
積立総額 | 480,000円 | 2,208,000円 |
積立総額+運用益(非課税) | 542,171円 | 2,493,986円 |
毎月5,000円積み立てた場合と23,000円(会社員の上限)を積み立てた場合の節税効果(所得税控除と運用益の非課税の合計)の違いは下記の通りです。
- 5,000円積み立てた場合:108,630円
- 23,000円積み立てた場合:499,698円
iDeCoは長期運用を基本とした老後資金形成に適した制度ですが、57歳から始めても節税効果が得られます。
会社員の上限である23,000円を毎月積み立てれば、65歳までの運用で約50万円節税できます。運用益を加えた総額は約250万円です。
50代のiDeCoにおすすめの運用商品・銘柄
50代からの運用で気をつけるべきポイントは、元本を減らさないことです。保守的にいきたい人は元本確保型のみのポートフォリオで運用しましょう。
50代でiDeCoを始める場合、株式市場の影響を大きく受ける「株式型」の投資信託で100%運用するのはおすすめしません。
下記のようなリスクを軽減できる銘柄を組み合わせるとよいでしょう。
- 株式と反対の値動きをする「債券型」
- 1つの投資信託で株式や債券などに分散できる「バランス型」
できるだけリスクを軽減するポートフォリオを組むことが重要です。
自分で決めるのが難しい方には、複数の資産や市場に投資する「バランス型投資信託」をおすすめします
たとえば、SBI証券や楽天証券でも取り扱っている三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」は、8つの銘柄を12.5%ずつ均等に組み入れているのが特徴です。
8つの資産に分散投資できてリスクが軽減できるので、「ミドルリスク・ミドルリターン」の投資信託として人気があります。
50代でiDeCoを始める場合の目標額の設定方法
50代でiDeCoを始める場合、以下のポイントを押さえながら目標額を設定しましょう。
- 老後までに貯めるべき金額を計算する
- 資産運用や退職金からiDeCoでいくら積立をするべきか計算する
- iDeCoで無理のない範囲で設定可能な掛金を決める
50代は現役として稼げる時間がまだ10年程度あります。2022年の法改正によって、50代からのiDeCo加入にもメリットが増えました。老後資産形成のラストチャンスに活かしましょう。
①老後までに貯めるべき金額を計算する
50代でiDeCoを始める場合、まずは老後までに貯めるべき金額を計算しましょう。
厚生労働省の「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、年金の平均受給額は下記の通りです。
- 老齢厚生年金の支給額:月額14万6,162円
- 老齢基礎年金の支給額:月額5万6,049円
老後に必要な金額はライフスタイルによって大きく異なります。老後の生活費は、現役時代の約7割を目安にします。現役時代の生活水準を下げられないと、老後破産の可能性が高まるので注意しましょう。
総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編) 2019年」によると、夫婦2人世帯の生活費は月27万円です。ゆとりある老後生活を送るためには、平均36万円の生活費が必要といわれています。
老後資金には、生活費以外に家のリフォーム代や介護費用・医療費の備えも必要です。定年後の理想のライフスタイルを具体的にイメージしながら、必要な老後資金を計算しておきましょう。
②資産運用や退職金からiDeCoでいくら積立をするべきか計算する
これまでの資産運用で得られた利益や定年後にもらえる退職金をもとに、あとどれくらい老後資金が必要かを計算しましょう。必要な老後資金額を参考にして、iDeCoで毎月いくらずつ積立するべきかを決めます。
定年が近づいてきたら、「攻めの運用」ではなく「守りの運用」を心がけましょう。50代からの運用は、元本を減らさないことが大切です。
資金を守るためには、これまでの資産運用で得られた利益を確定し、元本確保型の預貯金に変更するという選択肢があります。
また、iDeCoで税制優遇を受けながら資産運用するなら、リスクの小さい分散型の投資信託で運用するのがおすすめです。
iDeCoの積立額を決める際には、もらえる退職金の額について確認しておきましょう。近年は退職金が減少傾向にありますので、想定しているより少ない可能性もあります。退職金がいくらもらえるかは、勤め先の就業規則で確認するか、労務関連の担当者に聞くとわかります。
③iDeCoで無理のない範囲で設定可能な掛金を決める
50代は老後資産作りのラストスパートです。子どもの養育費用がなくなり、住宅ローンも完済しているのであれば、ペースアップして資産運用しましょう。
ただし、無理は禁物です。50代でiDeCoを始める場合、60歳では受給できません。当面の生活費に困らない積立額を設定することが大切です。
毎月の掛金には上限があり、会社員の場合は下記のような違いがあります。
- 企業年金(DB)なし:2.3万円
- 企業型DCに加入:2.0万円
- DBと企業型DCに加入:1.2万円
- DBに加入:1.2万円
2022年の法改正によって、国民年金加入者であれば65歳まで積立が継続できるようになりました。積立は65歳で終了ですが、75歳までは運用を継続できます。
50代からiDeCoを初めても、十分に節税メリットを受けることができます。とはいえ、iDeCoは長期運用を基本とした税制優遇制度なので、できるだけ早く始めることが大切です。
iDeCoについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
50代のiDeCo運用でよくある質問
50代のiDeCo運用でよくある質問を以下にまとめました。
- iDeCoの運用商品はどう選ぶべき?
- 50代のフリーランスや主婦がiDeCoを利用しても無意味?
- サラリーマンなら50代でも節税メリットが大きいって本当?
- 50代でiDeCoを始めるならつみたてNISAも始めるべき?
法改正されたことで、50代からのiDeCo運用の節税メリットが増えました。老後資金形成のラストスパートは、ぜひiDeCoを活用しましょう!
よくある質問①iDeCoの運用商品はどう選ぶべき?
投資で積極的に増やそうとすると、資産が目減りするリスクも抱えることになります。株価の急落で大きく資産を減らしても、若いうちなら十分に取り戻す時間はありますが、50代では難しいです。
リスクを回避するには下記のような運用方法が有効です。
- 価格変動が大きくなりやすい株式投信の比率を減らす
- 安定した債券投信や預貯金の配分を増やす
- 少しも損したくない方は預金だけにする
50代の資産運用は、債券の運用で資産を守りつつ、インデックスファンドで着実に増やすことを基本に考えましょう。
楽天証券が50代におすすめしているのは、市場環境に応じてすばやく資産配分を変更する投信です。「リスクコントロール型」や「マルチ・アセット型」などとよばれています。
運用のプロが投資戦略を駆使し、状況に応じて適切に配分を見直します。価格下落のリスクを抑え、安定的に収益を上げることを目指しています。
50代のiDeCoでは、低リスクで着実に利益を得られる運用商品を選びましょう。
よくある質問②50代のフリーランスや主婦がiDeCoを利用しても無意味?
国民年金の1号被保険者であるフリーランスや3号被保険者である主婦は、60歳でiDeCoの加入資格がなくなります。しかし、法改正によって、国民年金に任意加入することで65歳までiDeCoに加入できるようになります。
主婦の場合、60歳になる前に夫が2号被保険者でなくなった場合は、その時点で3号被保険者から1号被保険者になります。自分で国民年金保険料を納付する必要が出てきます。
主婦本人にパートなどの収入がなく配偶者に収入がある場合、配偶者に国民年金保険料を払ってもらう方が世帯としては税の負担軽減になります(所得税控除)。
50代のフリーランスや主婦がiDeCoを利用することで、節税メリットが得られます。
60歳時点での国民年金保険料納付期間が420月に満たない方は、すみやかに任意加入手続きしましょう。特に未納期間が5年以上ある方は急いで手続きを行う必要があります。
よくある質問③サラリーマンなら50代でも節税メリットが大きいって本当?
総務省の労働力調査(2017)によれば、60代前半の67%が働いています。60代前半は「老後に向けて稼ぎ、備える時期」となってきています。
そのような時代背景に合わせ、iDeCoに関する法改正が行われました。加入条件が変更され、サラリーマンとして働き続ける65歳未満の方は、2022年5月からiDeCoに加入できることになりました。
以前のルールでは、60歳以降は口座管理料を負担しながら運用の指図を行うのみでした。しかし、65歳までiDeCoに加入し積立を続けることができるようになります。積立すれば掛金の所得控除メリットで口座管理料をカバーできる上に老後資産が貯まります。
例えば、毎月2.3万円(会社員の上限)を拠出できる方であれば、5年間で約138万円の老後資金を得られます。掛金の所得控除によって、毎年4万円程度が節税できます。
60歳以降もサラリーマンとして働き続ける予定であれば、iDeCoの節税メリットは大きいです。
よくある質問④50代でiDeCoを始めるならつみたてNISAも始めるべき?
50代でiDeCoを始める場合、つみたてNISAとどっちが良いのか悩まれる方もいらっしゃるでしょう。
つみたてNISAは、毎年40万円まで最長20年間、非課税で投資ができる税制優遇制度です。年齢の上限はありません。50代の方はもちろん、60代になっても20年間の資産運用を行うことができます。
つみたてNISAは所得税控除が受けられません。どっちかを選ぶなら、まずはiDeCoを利用しましょう。
会社員であれば月2.3万円以上の積立の余裕がある場合に、つみたてNISAを併用することをおすすめします。
50代の資産運用では、特に注意すべき点があります。退職金で大きなお金を手にし、一気に投資して大きな損をしてしまうと、経済的にも精神的にも苦しくなってしまいます。
ハイリスク・ハイリターンな「攻めの運用」ではなく、インデックス投信や債券での「守りの運用」を心がけましょう。50代からは元本を減らさないことが大切です。
まとめ:50歳からでもiDeCoを活用したいならまずはマネーキャリアで無料相談!
50歳からでもiDeCoを活用したい方は、まずマネーキャリアのFP相談で疑問を解決しましょう。マネーキャリアのFP相談は、納得できるまで何度でも無料です。
お金の専門家であるFPが収入と支出から家計診断を行い、ライフプラン作成のお手伝いをします。具体的に老後生活をイメージすることによって、資産運用や家計管理がスムーズに行えるようになります。
マネーキャリアのFP相談は、顧客満足度93%です。スマホ1つで予約でき、相談もオンラインで完結します。お気軽にご利用ください!
50歳からのiDeCo加入は、早ければ早いほど節税効果が大きくなります。iDeCoに関するお悩みのある方は、マネーキャリアのFP相談をおすすめします。
50代は老後資金の最後の貯めどきです。iDeCoを最大限活用して、老後資金を効率よく運用し、長寿社会に備えましょう。
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