介護保険料を滞納すると危険!払えないなら生活保護もひとつの手段!

介護保険料の滞納は年々増加傾向にありますが、介護保険料を滞納すると、期間に応じて様々な罰則が生じます。減免の救済措置を利用したり、払えないのなら生活保護申請も視野に。滞納するとどうなる?生活保護になると保険料はどうなるのか?と言った疑問をご紹介します。

介護保険料の滞納が生活保護受給に繋がる事がある

介護保険料の滞納は、年々増加傾向にあります。

決して安くはない保険料であるため、収入の少ない方にとっては大きな負担です。


結果、介護保険料を払うことができないという理由で生活保護受給につながることがあります。


どういうことなのか、詳しく説明していきます。


日本では介護保険料滞納者がどんどん増えている

2000年から始まった介護保険制度ですが、介護保険料滞納者は年々増加傾向にあり、65歳以上の滞納者が1万人を超えるなど、差し押さえ処分をうける高齢者の方が増えていることがわかります。

何故、滞納者がどんどん増えているのでしょうか。

理由のひとつに、支払いの方法があります。


【年金の月額が18万円以上】

介護保険料は年金から自動的に天引きされます。つまり、介護保険料が引かれた残りの額が支給される仕組みです。

払い忘れもなく、滞納の心配はありません。


【年金の月額が18万円未満】

市町村から送られている納付書で、銀行・郵便局・コンビニなどで支払います。あるいは口座振替も可能ですが、事前に口座引き落としの手続きが必要です。


天引きであれば否応なしに引かれているため、滞納することはなかなか起こりづらいですが、介護保険料の支払いが納付書・口座振替の場合、どうしても払い忘れてしまったり、支払えず滞納してしまうケースが多いのです。


介護保険料を滞納していた場合どうなるのか

介護保険料を滞納していた場合、どうなるのでしょうか。

実は、滞納していた期間により措置が変わってきます。

期間ごとにどうなるのかをご説明します。


納付期限から約20日以上滞納していた場合

お住まいの市町村から催促状が届きます。

加えて、滞納日数に応じて催促の手数料や、延滞料金がプラスして請求されます。


手数料・延滞料金の額は、管轄の自治体によって多少前後がありますが、日数が長ければ長いほど料金が上がっていくのは言うまでもありません。


この段階では支払い料金がプラスされるだけで、介護サービス上支障は来たしませんが、これ以上になるとどんどんとサービスが使えなくなっていきます。


納付期限から1年以上滞納していた場合

介護保険の制度を簡単に言いますと、 


「介護サービスを利用した際にかかった料金の9割が介護保険から支払われるので、自己負担は1割で良い」 


 という制度です。 


病院にかかるときも、健康保険証があれば3割(所得・年齢によっては2割か1割)の支払いで良いですよね。それと同じです。 


介護保険も同じく、1割の負担でサービスが受けられるよ、というものです。 


ですが勿論、それができるのは介護保険料を収めている前提の話となります。


1年間滞納していると「とりあえず全額自分で支払う」ことになり、後から自治体に申請し、かかった金額の9割を払い戻ししてもらう、という形になっていきます。  

サービスの額にもよりますが、一時的な全額自己負担は決して軽くはありません。

納付期限から1年6ヶ月以上滞納していた場合

納付期限から1年6ヶ月以上滞納してしまった場合は、介護サービスの9割の払い戻しを支給してもらえなくなります。

1年6ヶ月以上滞納していると、この「残りの9割」が支払われず、結局全額自己負担になってしまったり、返ってくるはずの9割分のお金が介護保険料の滞納分として差し引かれ、戻ってこないことがあります。


ですが、ここまでは「滞納していた介護保険料を支払えば」何とかなる範囲です。では、それ以上滞納するとどうなるのでしょうか。


納付期限から2年以上滞納していた場合

納付期限から2年以上滞納していた場合、時効となり未納が確定、滞納分もこれからの介護保険料も、支払うことができなくなります。

介護サービスを利用していない方にとっては、無駄な支払い義務がなくなりすがすがしい…となるかもしれませんが、そんなことはありません。


大きなデメリットが2点あります。


  1. 納付している人が1割負担なのに対し、未納の人は3割負担になる
  2. 高額介護サービス費が受けられない

滞納期間によりますが、ある一定期間は介護サービスを受けるときに支払う金額が3割になってしまいます。 


そして、介護費用が高額になってしまった場合、所得に応じて決められる上限を超えた場合その費用が返ってくる制度が利用できません。


今は介護を受けていないから困らない、と思っていても、将来介護が必要になってしまったとき、収入もない状態で介護費用を大きく自己負担しなければならないのは後々大変な痛手となるでしょう。


場合によっては、財産の差し押さえをされる場合もあります。

介護保険料の納付は任意ではなく義務なのです。


介護保険料を支払えないという理由で生活保護申請される事もある

そうは言っても、所得的に介護保険料を納めることが難しい場合もあるでしょう。

そんな時は、黙って滞納するのではなくまずはお住まいの市町村の窓口に相談に行きましょう。


最終手段として、介護保険料を支払えないという理由で生活保護申請されるというケースもあります。



介護保険料減免制度など救済措置はある

生活が苦しく、介護保険料を納めることができないなどという場合は、介護保険料減免制度という救済措置があります。


そのほか、災害などで著しい損害を受けた場合や、生計を立てていた中心の人物が、何らかの事情(失業・倒産など)で収入が大きく減少した場合などでも受けられることがあります。


減免の額は世帯の収入により変わってきます。

これはあくまでも「減免」であって「免除」ではありませんから、世帯収入で支払えるぶんを支払っていくこととなります。


この他、払い込みの期限を延長してくれたり、分割払いにしてくれるという措置もあります。


自治体によって異なるので、お住まいの市町村で確認しましょう。

どうしても払えない場合は生活保護申請も

どうしても払えない場合は、生活保護の申請も視野に入れましょう。

生活保護と聞くと、何かと世間体や体面を気にして躊躇してしまう方が多いですが、生活保護を受けると、滞納の心配がなく「生活が苦しく介護保険料を納める余裕がない」問題を解消出来るのです。


将来介護が必要になった時に自分が困らないための大切な策です。



生活保護受給者と介護保険料

生活保護受給者は、介護保険料がかからないといわれますが、厳密には介護保険料は支払っています。 


毎月受給される金額に介護保険料が上乗せされ、そしてそこから介護保険料が差し引かれて支払われています。 


つまり、生活保護受給者の方は、すでに介護保険料が天引きされた残額を受け取っているので、実質「免除」されているような形になります。 


払っている記憶がなくても、きちんと支払われていますので安心してください。


生活保護受給者の介護保険料は公費から賄われる

生活保護受給者の介護保険料がどこから出るかというと、公費から賄われます。

介護保険料の額は収入に応じて決められますので、生活保護受給者の場合は最低のラインの金額を設定され、その金額が毎月公費から支払いされているような形になります。


ですので、支払いできない心配がありませんね。


生活保護受給者の自己負担はゼロ

介護保険料は公費で賄われ、介護サービスの9割を介護保険が負担します。

では残りの自己負担の1割はどうなるのでしょうか。

実はこれも免除となります。


自己負担分の1割は、介護扶助費として支払われるからです。


介護扶助費はお金が支給されるわけではなく、現物支給、つまり介護サービスそのものを支給という形ですので、本人はお金を払うことなくサービスが受けられる、という仕組みです。



介護保険のサービス内容は通常の介護保険サービスと同じ

介護保険料も自己負担分の支払いもないとなると、受けられる介護サービスに制限があると思いがちですが、そんなことはまったくありません

介護保険のサービス内容は、普通に納付している方々とまったく同じ条件、内容を受けることができます。


ですから、支払うことができずに滞納してしまうより、市町村で相談の上、減免や生活保護受給なども視野に入れてみてはどうでしょうか。


まとめ

介護保険料の滞納と、生活保護を受けたときの介護保険料や介護サービスについてご紹介しました。
  • 滞納期間によってペナルティが課され、最悪差し押さえもあり
  • 払い忘れのないように注意
  • 滞納する前に、まずは市町村に相談
  • 減免制度などの救済措置をうまく利用
  • どうしても納付が困難な場合は生活保護申請も視野に

介護保険料を滞納して困るのは自分だけではなく、家族への負担も増えて来るのです。

さまざまな制度を利用し、介護保険料を納めましょう!

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