独身世帯の貯金額の平均・中央値を年齢別に解説!老後資金も解説

同世代の独身の方がどれくらい貯金・貯蓄があるのか気になりますよね。今回、独身者の貯金額平均・中央値を性別や年齢別に解説します。また、独身男性・女性は老後の生活にいくら必要なのか、老後資金の必要額も紹介します。独身世帯の貯金額や老後の生活費が不安な方は必見です。

独身世帯の貯金額平均・中央値を解説!老後資金も解説

独身者の場合、「独身だからこそ今は自分のためだけにお金を使いたい。」と思う反面、「将来が不安なのでしっかりと貯金をしたい。」と考えている人も多いのではないでしょうか。


そのため同世代の独身はどのくらい貯金をしていてるのか、年齢によっては老後の生活費が気になっている人も多いと思います。


そこで、この記事では「独身世帯の貯金額の平均」について、

  • 年齢別の独身者の平均貯金額
  • 独身男性・女性の平均貯金額
  • 独身世帯の貯金額はいくらを目標にするべきなのか 
  • 老後資金、独身世帯はいくら必要なのか
  • 独身者におすすめの貯金方法
  • 独身時代の貯金、結婚後の使い道
以上のことを中心に解説していきます。 

この記事を読んでいただければ、独身者の貯金平均額や老後に必要な資金、貯金方法に関しての基本的知識を得ることに役立つかと思います。

【年齢別】独身者の平均貯金額・中央値(20代から60代)


独身者の20歳代から60歳代の平均貯金額と中央値は


平均中央値
20代106万円5万円
30代359万円77万円
40代564万円50万円
50代926万円54万円
60代1335万円300万円

(出典)「金融広告中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯調査)2019」

https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/yoron/tanshin/2019/


20代~60代の独身者の平均貯蓄額は645万円、 中央値は45万円でした。


「平均値」とは

平均値は全体の全ての数値を足して総数で割った数値のことです。


「中央値」とは

少ない数値(または大きい数値)から順に並べて真ん中になる数値のことを指します。

(例)10人のグループのうち、9人が10万円の貯蓄があり1人は1億円貯蓄があったとします。


この場合の平均値は

10万(円)×9(人)+1億(円)×1(人)=1億90万円

このように平均値だけを見ると大きな額の数字に引っ張られてしまうので、よりリアルな値を知るため「中央値」を見ます。

貯金なしの世代も多い

貯金額の平均額などを見てみると「自分はそんなに貯金ができていない」と不安に思う人も少なくないと思います。


しかし2019年に行われた30歳代~40歳代男女の金銭感覚についての調査結果で
現時点での貯蓄額が「0円(貯蓄できていない)」と回答した人は23,1%。


貯蓄額が「1万円~50万円以下」が24,6%
貯蓄額が100万円以下までの合計は60,5%という結果でした。 


また「貯金が全くできていない」と回答下人は2018年の調査では17.1%でしたが、2019年には23,1%と6.0%増加しており、貯金が出来ない人が増えている事がわかります。

【性別ごと】独身男性・女性の平均貯金額はいくら?

独身男性の平均貯金額は1,118万円、中央値は480万円。

独身女性の貯金平均額は1,279万円、中央値は679万円でした。


男女別の貯金額の割合は

男性女性
100万円未満19.8%16,2%
100~200万円未満10,3%8,2%
200~300万円未満6.5%6,3%
300~500万円未満14,0%10,2%
500~700万円8,2%9.4%
700~1000万円
6,5%
9.8%
1000~1500万円
11,9%11,3%
1500万円以上22,8%28,5%

(出典)政府統計の総合窓口(e-Stat)
全国消費実態調査 平成26年全国消費実態調査 全国 貯蓄・負債に関する結果 単身世帯 

https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200564&tstat=000001073908&cycle=0&tclass1=000001073965&tclass2=000001074884&tclass3=000001074885


貯金額が1,500万円以上の人は男性が22,8%、女性は28.5%。


貯金額が200万円以下の男性が30%、女性が24%ですので貯金額が200万円以下の方が多いようです。

【収入別】独身者の平均貯蓄額・中央値

独身者の年収別で見る金融資産保有額の平均と中央値は

年収平均中央値
0円(収入無し)125万円0万円
300万円未満
407万円10万円
300~500万円未満669万円130万円
500~750万円未満1570万円600万円
750~1000万円未満2846万円1745万円
1000~1200万円未満6131万円2915万円
1200万円以上5209万円1330万円

(出典)金融広告中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和元年調査結果

https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/yoron/tanshin/2019/

年収額が大きければその分、沢山貯金が出来るというわけではないですが、
やはり年収の額が大きくなるほど貯金額も大きくなっています。 


「自分の貯金額が中央値の金額も無かった。」という人も少なくないと思いますので現時点で貯金が少ない人は、まずは中央値の貯金額を目標にしてみるのもいいでしょう。

独身世帯の貯金額は、いくらを目標にすべき?

年齢別で見る独身者の貯金目標金額の平均と中央値は 

平均中央値
20歳代1160万円400万円
30歳代2622万円1000万円
40歳代2638万円1000万円
50歳代2479万円1000万円
60歳代2413万円1000万円

実際に20歳代で1000万円の貯金が出来ている人は少ないですがキリがよく「頑張れば1000万円なら貯金が出来るかも」と感じる人の多い金額を目標に貯金をしている人が多いようです。


では、年収別で見る目標貯金金額の平均と中央値はいくらなのでしょうか。 

年収平均中央値
0円(収入なし)1420万円500万円
300万円未満1448万円500万円
300~500万円未満2328万円1000万円
500~750万円未満3926万円2500万円
750~1000万円未満7612万円
3750万円
1000~1200万円未満
9688万円5000万円
1200万円以上9969万円5000万円

(出典)金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和元年) 

https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/yoron/tanshin/2019/

貯金以外の金融資産を保有している独身世帯も多い?


株式、投資信託、外貨、土地、債権、不動産など貯金以外の金融資産を保有している人も少なくありません。

株式
債権
20歳代9,8%1,4%
30歳代21,2%4,3%
40歳代18,3%4,8%
50歳代23,5%5,6%
60歳代27,9%9,3%

貯金以外の金融資産を保有している人も少なくありません。


特に60歳代では貯金以外の金融資産を保有している人が多く、その理由として退職金、相続などで得たまとまったお金を使い投資を始めた人が多いようです。   

老後資金、独身世帯はいくらあれば安心?

独身者の老後に必要な老後資金は1500万円~2000万円あると安心です。


老後に必要な生活費から公的年金の受給額を引いた金額が必要な金額となり男性920万円女性は1150万円が必要です。


しかし平均寿命よりも長く生きる可能性や介護費、認知症などで身動きが取れなくなった時などのために成年後見制度の依頼をするなら毎月数万円かかります。


これらを考慮すると老後は1500万円~2000万円程あれば安心です。

もらえる公的年金の平均額は?

現役時代に年金保険料を払っていれば国民年金厚生年金が支給されます。
 


厚生労働省の「平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金の平均金額は月に55,615円


厚生年金の平均金額は月144,051万円

40年間国民年金料を払っていれば支給額は月64,941円ですが、満額よりも1万円少ない金額の人の方が多いようです。


厚生年金は加入している期間、報酬により金額が異なり男性の平均金額は166,668円、女性の経平均金額は103,026円です。

老後の生活でかかる生活費

一人暮らしの高齢者世帯の平均的な生活費

項目平均金額(月)
食料36,378円
住居18268円
高熱・水道13,109円
保険医療8286円
交通通信14,405円
衣類 3,766円
教養娯楽17,082円
その他33,528円
直接税6,359円
社会保険料5,990円
合計161,995円

(出典)「家計調査報告(家計収支編)2018年」

他にも衣服、冠婚葬祭、娯楽などの平均支出費用を合計すると平均的な生活費は月16万1995円。


賃貸で生活する場合、65歳以上の単身世帯の平均家賃は月41,562円ですので、65歳以降賃貸で生活する場合は月18万5289円必要になります。

老後の生活に不安を感じたら!独身者におすすめの貯金方法

老後の生活に不安を感じたらまずは老後貯金をするために家計の見直しをし、ひと月にいくら貯金する必要があるかを明確にしましょう。


「60歳までに〇〇円貯金が必要だ。」と目標を決めて貯金するほうが貯金をしやすくなります。


目標金額に足りない場合は、まずは無駄使いを無くす、現在の固定費を見直し無駄を削るなど工夫します。


特に居住費、通信費、保険料は見直しすることで大きくコストを削る事ができます。

まず固定費を見直して支出を減らす

固定費とは住宅費、通信費、保険料、教育費など定期的に一定の金額が必要な費用のことで特に居住費、保険、通信費を見直せば大きく節約出来ます。 


居住費は住宅ローンを組んでいる場合は住宅ローンの借り換えをすることで金利の負担を軽減して利息を減らす事ができます。


賃貸の場合は今より家賃の低い場所へ引っ越す、会社の社宅や寮を利用できるならそちらを利用します。


通信費は大手携帯会社を利用しているなら格安スマホ、格安SIMに変える事で今よりコスト削減できます。


保険は生命保険など現在加入している保険を見直し、車がある場合は自動車保険がかかるので車を手放せば保険料以外にガソリン代、自動車税、車検なども削減できます。 

ある程度貯金できたら、資産運用を始めてみる

ある程度貯金ができたら資産運用を初めて見るのもおすすめです。

投資信託

投資家から集めたお金を専門家が株式や債権などに投資、運用する商品で運用成果によって生まれた利益を投資額に応じて還元するというものです。 

iDeCo(確定拠出年金)

公的年金の上乗せとして老後資金を貯める事が出来る国の制度です。
掛け金で定期預金、積立保険、投資信託などを購入し自分で運用しながら積み立てる商品で原則60歳以降に受け取る事ができます。

つみたてNISA

積立投資専用の「NISA(少額投資非課税制度)」のことです。
毎年の非課税枠(上限年間40万円)の投資で得た利益に対し、最長で20年間税金がかからなくなります。

貯金を増やしたいなら、FPに相談がおすすめ

老後の貯金を増やすために保険など固定費の見直しをすることで大幅に節約でき、そのぶん貯金に回すことができます。


しかし保険の見直しは自分だけの判断で解約、変更するのは不安が残るので保険やお金の相談はFPに任せましょう。 


FPに相談することで今後のお金の流れも把握でき、自分にあった無駄のない保険に加入できます。


ほけんRoomでは経験豊富なFPが今後のライフプランや保険に関する相談にも無料で答えてくれます。


また、現在ほけんRoomではオンライン相談も行っており外出しなくても気軽に安心して相談することができるので貯金を増やす方法や保険に関する疑問や不安がある方は相談してみていかがでしょうか。

参考:独身時代の貯金、結婚後の使い道は?

独身時代の貯金は結婚後、

  • 結婚式や新旅行の費用、新婚生活の家具や家電の購入に数百万円使った。
  • ベビー用品の購入に使った。 
  • 車の購入や住宅の購入で頭金に充てた。 
結婚後に独身時代の貯金を使った人は多くは結婚式や車、住宅の購入など大きな金額が必要な際に使っているようです。

また、専業主婦の場合「生活費から自分の化粧品などを購入したくない」「夫にお小遣いを貰うのが申し訳ない」などの理由から生活費以外の費用(化粧品など)は独身時代の貯金から出しているという人も見られました。

もちろん「独身時代の貯金が残っている」「独身時代の貯金は1円も手を付けていない」という人もいますが少数派かもしれません。


まとめ:独身世帯の貯蓄額平均・中央値

独身世帯の貯金の平均、中央値と老後資金について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 独身者の平均貯金額は645万円、中央値は45万円
  • 独身男性の平均貯金額は1,118万円、中央値は480万円 
  • 独身女性の平均貯金額は1,279万円、中央値は679万円
  • 株式、投資信託、外貨、土地、債権、不動産など貯金以外の金融資産を保有している人も多い
  • 老後資金は1,500万円~2,000万円あれば安心
  • 老後必要な生活費は月16万1995円~18万5289円程度
  • 貯金するにはまずは固定費から見直す
    貯金を増やしたいならFPに相談する
でした。

平均寿命は伸びていますので、出来るだけ早い段階から老後の生活につい具体的に考えておく必要があります。

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