国民年金の保険料納付には時効がある?未納分の支払い方法も紹介!

年金は納付期限を過ぎると未納になりますが、後日支払うことができます。しかし、その支払いはいつまで受け付けてもらえるのでしょう?この記事ではそんな年金の納付について、時効はいつになるのかを解説すると共に、未納分の年金を支払う方法や時効を延長する手段を紹介します。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

国民年金の保険料納付の時効と未納分の支払い方法を解説

国民年金保険料は、フリーターや自営業の人はご自身で納付しなくてはいけないため、うっかり未納してしまうこともあると思います。


もし、このまま国民年金保険料を未納のままでいたらどうなってしまうのか、国民年金保険料の時効や未納分の年金の支払い方法について気になりますよね。


実は、国民年金保険料は未納のままでいますと、日本年金機構から督促状が来て、財産差し押さえの可能性がありますので気を付けなくてはいけません。


そこで今回は、国民年金の保険料納付について、

  • 国民年金の納付期限(時効)はいつまで?
  • 未納分の年金の支払い方法
以上のことを解説します。

この記事を読めば、もし国民年金保険料が未納であっても、支払い方法がわかるので慌てることもなくなるでしょう。ぜひ、最後までご覧ください。

未納分の国民年金納付には2年の時効がある

国民年金の保険料は、決められた期限から2年以内納めませんと時効となります。すると、国も徴収できなくなりますので注意が必要です。


納付忘れを防ぐためにも、何時までに支払わなくてはいけないのか必ず期限をチェックして、忘れずに納付することが大切です。


2年も期限があると思ってしまうと、納付書をそのまま放置してしまい紛失の原因へと繋がる恐れもあります。毎月の保険料は、翌月末までに納付するように心掛けると納付忘れもなくて安心でしょう。


ただし、経済的な理由などで国民年金保険料の納付が難しい場合は、時効が来る前に必ず保険料免除の手続きを早めに行うことも忘れないでください。

参考:督促状には時効を中断させる効果がある

国民年金保険料を支払わないままでいますと、自宅に「特別催促状」が届いてしまいます。


この催告状には段階があり、

  • 青色の封書
  • 黄色の封書
  • 赤色の封書
と、督促状の回数により封書の色が変わっていきます。

国民年金保険料の時効は2年ですが、督促状が届くことで時効が中断されるため、無視しないで必ず支払いましょう。

督促状は支払期日が遅れたからといって直ぐに出されるわけではありません。よく思い出してみましょう。その前の段階で、必ずハガキや電話・訪問などがあったはずです。

時効が来たから支払わなくてよいというのは間違った知識です。何時までも支払わないままでいますと、財産差し押さえになる可能性がありますので気を付けてください。

もし、納付用紙を紛失して支払いができないなど、支払えない理由がある場合はそのままにしておくのではなく、早めに年金事務所に連絡をすることが大切です。

未納分の年金の支払い方法

国民年金保険料が未納のままですと、督促状が届いて最終的には財産差し押さえとなる恐れがあります。


そのため、未納分の年金は必ず支払わなくてはいけません。


ここでは、未納分の年金の支払い方法について、

  • 後納
  • 追納制度
  • 保険料が免除されていても追納できる
以上のことを解説します。

未納分の年金は時効を迎えるまでなら支払いできる(後納)

国民健康保険料は、納付期限から2年以内の未納であれば支払い可能です。うっかり忘れた程度であれば、すぐに支払えば問題ありません。


納付書が手元にある場合は、その用紙で支払いができます。ですが、万が一納付書を紛失してしまい、何処を探しても見当たらないということであればすぐに年金事務所に連絡してください。


そうすれば、納付書をすぐにご自宅に郵送してくれますので、期限内に必ず支払いましょう。

納付猶予制度を利用すれば時効が10年になる(追納制度)

病気やケガなどが原因で働けなくなり、国民年金保険料を支払う余裕がないという人は、そのまま未納にして時効を迎えるのではなく、必ず納付猶予制度を利用しましょう。


そうすれば、時効2年を原則10年まで延ばすことができるようになります。


納付猶予制度は、

  • 学生の人を対象とする納付特例制度
  • 20~50歳未満の人を対象とする納付猶予制度
この2つがあります。

納付猶予制度は自分から申込まなくてはいけませんので、何もしないままでいますと2年後に時効が来て未納となります。

2年も10年も国民年金保険料を支払わなくてはいけないのであれば、滞納しても変わらないのではないかと思われがちですが、全くそんなことはありません。

滞納と猶予では、将来支給される予定の年金がもらえる・もらえないの大きな差につながりますので注意が必要なのです。

納付猶予制度は、年金事務所で申請を行いますと納付書が渡されますので、その納付書を使っての支払いとなります。クレジットカード銀行口座での引き落としはできません。

参考:保険料が免除されていても追納できる

保険料が支払えなくて免除している人でも、保険料を支払うことができます。その場合、未納分の保険料の中でも古いものから納付していきます。


もし、免除期間が3年以上経過している場合は、その期間に応じて保険料と追納加算額というものが上乗せされます。


追納をすれば年金受給額が増えますので、保険料を支払えるのであれば手続きをとって保険料を納めたほうが将来的にメリットも多くあります。


ただし、追納は事前に年金事務所で手続きが必要となり、新たに発行される納付書でなくては支払いができません。

未納分の年金納付の時効と支払い方法についてのまとめ

国民年金保険料の納付には時効があることや、未納になった保険料の支払い方法についてなどを解説しましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 国民年金保険料は、決められた期限から2年以内に納めないと時効となり、国も徴収できなくなる
  • 国民年金保険料は、時効が来たからと言って支払わないままでいると、督促状が届き、財産差し押さえになる恐れがある
  • 納付期限から2年以内の未納であれば、手持ちの納付書での支払いが可能
  • 経済的な理由などで国民年金保険料の支払いが出来ないのであれば、納付猶予制度を利用すれば時効が2年から10年になる
  • 保険料が免除されていても追納ができるが、3年目以降の場合は保険料に追納加算額が上乗せされる
以上となります。

国民年金保険料は口座引落しとかで納付できないため、ついうっかり忘れてしまうという人も多いと思います。

ですが、2年以内であれば未納でも後納できますので、わかり次第すぐに保険料は納めましょう。

2年で時効がくれば保険料は納めなくても良いと勘違いしている人が中にはいますが、何時までも未納のままですと督促状が来て、最悪の場合は財産差し押さえになる可能性があります。

国民年金保険料を支払うのは、国民の義務であるということを忘れないでください。

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