世界年金ランキング2018が発表!海外の年金制度の評価を日本と比較

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多くの国で大きな課題になっている年金問題。年金加入義務や年金受給開始年齢などの制度はそれぞれの国によって異なります。そこで今回は海外の年金制度について、日本と比較しながら解説します。海外に住んでいた方やこれから住む予定のある方は是非参考にしてみてください。

世界の年金制度について仕組みや現状を解説

少子高齢化などが原因で、日本だけでなく世界中で年金問題が大きな課題となっています。

ただ、同じ年金でも年金の支払い義務や受給開始年齢などの仕組みはそれぞれの国によって異なります。

そのため、国によって年金制度の問題点や政策も変わります。 

そこで今回は、 海外の年金事情を知りたい方のために
・年金世界ランキング(2018年、2019年)
・ランキングの考察
についてご紹介します。 

海外で働いていた方やこれから住む予定のある方は、その国の年金問題について知っておくと安心ですね。

是非最後まで読んで参考にしてみてください。

2019年度グローバル年金指数ランキング発表!日本は何位?

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2018年度グローバル年金指数ランキング発表!

ここでは、2018年度のグローバル年金指数ランキングをご紹介します。


ランキングは以下の通りです。



こちらのグローバル年金指数ランキングは、対象国の年金制度の「十分性(Adequacy」「持続性(Sustainability)」「健全性(Integrity)」の平均評価値が指数として表され、A〜Eのランク付けされ、順位が付けられます。


公的年金と私的年金の積み立て、年金資産である個人貯金などがランキングの対象となっています。


2018年度は、6年連続で1位だったデンマークが2位に下がり、オランダが1位となり最下位はアルゼンチンとなりました。


対象国が4カ国増えましたが、気になる日本は29位と下位のままの結果となりました。

ヨーロッパの充実した年金制度!上位国の特徴と考察

2018年のランキング結果からわかる通り、1位がオランダ2位がデンマーク3位がフィンランドと上位はヨーロッパが独占しています。


ここでは上位3位の特徴を解説します。


1位のオランダは、3階建てになっており被用者の9割が加入しているため手厚い給付を受けることができる年金制度になっています。


2位のデンマークには国民年金、労働市場付加年金、早期退職年金の3種類の年金があり、どれも国民が最低限度の生活を送るためのものとされています。


高所得者には年金が支給されないくらい、公平性が高いのです。


3位のフィンランドでは国民年金制度はなく、基礎年金として国の税金から支給されます。


また、厚生年金に該当する年金制度もあり、保険料は会社が3分の2、社員が3分の1負担となります。


今回ご紹介した3か国は、年金への加入者が多く資産構成がしっかりしており、整った個人年金保険制度があるため、年金制度に対する対応が万全であり評価が高く上位にランクインしていると言えるでしょう。

イギリスやアメリカは中位

ヨーロッパが上位にランクインしている中、同じヨーロッパであるイギリスやアメリカは中位にいます。


上位との違いについて、それぞれの年金制度と合わせて解説します。


15位のイギリスでは、加入者の割合が低かったため、年金の自動加入が義務付けられるようになり、収入から自動で保険料が引かれるという日本と同じ仕組みになっています。


19位のアメリカでは、連邦政府が年金制度(ソーシャルセキュリティー)を管理しており、社会保険料として保険料を徴収しています。


しかし既に保険料収入と年金給付に対する課税収入の合計が越えているため、近い将来基金がなくなってしまう事態が発生しています。

日本の年金制度は海外諸国先進国でも最下位の一つ

先進国の中で日本の年金制度は最下位で、全体で見ても34ヵ国中29位とかなり低い結果となっています。


なぜ日本は下位にいるのか、日本の年金制度の特徴と問題点などと合わせて、世界との年金制度の違いについても説明していきます。

日本の年金制度の特徴

日本の公的年金制度は、現在20歳〜60歳の全国民が保険料を支払い、そのお金が高齢者などに年金として給付されるというものです。


また、20歳以上の全ての人が加入する国民年金と、会社員が加入する厚生年金もあります。


この制度だと年金をもらう高齢者と支払う国民のバランスが重要ですが、少子高齢化が進む日本ではこのバランスを取ることが難しいのが現状です。


現に少子高齢化が進む日本では、保険料を支払う若者が減る一方、年金を受給する高齢者が増えているため、年金制度の持続性が低いことが、低い評価に繋がっています。


しかし、今回の調査では十分性と持続性の評価が上がり総合指数は去年より高く、過去最高となり改善が見られました。


改善の理由としては、年金制度への加入者の増加が考えられます。


日本はこれからも少子高齢化が進むとされています。その場合、若者3人で高齢者1人支えていたものが、若者2人で1人の高齢者を扶養することになります。


改善は見られたものの、家計貯蓄額の増加公的年金の給付水準の改善など今後改善すべき課題はまだまだありそうです。

日本と世界の年金制度の違い

ここでは、日本と海外の年金制度は何が違うのか詳しく解説します。


今回はアメリカイギリスドイツフランススウェーデンの5か国と比較していきます。


日本アメリカイギリスドイツフランススウェーデン
体系2階建て1階建て2階建て1階建て1階建て1階建て
加入対象者全居住者被用者
自営業者
一定以上の
所得がある者
サラリーマン
一部の自営業者
一部の公務員
商工業被用者等一定以上の
所得がある者 
支給開始年齢国民年金:65歳
厚生年金:
男性62歳
女性61歳
※①
66歳
※②
65歳
※③
65歳7ヶ月
※④
62歳
※⑤
選択
※⑥
受給のために
必要な
最低加入期間
10年40四半期
(約10年)
10年5年なしなし


※① 日本では男性は2025年、女性は2030年までに厚生年金の支給開始年齢が65歳に引き上げられます。


※② アメリカでは、2027年までに支給開始年齢が67歳に引き上げられます。


※③ イギリスでは、2046年までに支給開始年齢が66歳に引き上げられます。


※④ ドイツでは2029年までに支給開始年齢が67歳に引き上げられます。


※⑤ フランスは、満額処出期間を満たさない場合は支給開始年齢が66歳になります。また、2022年までに支給開始年齢が67歳に引き上げられます。


※⑥ スウェーデンは、61歳以降であれば支給開始年齢を自分で選ぶことができます。


基本的に日本の年金体系は、国民年金と呼ばれる基礎年金と厚生年金保険の2階建てになっています。


上の表からわかる通り、今回比較する5か国の中で、同じ2階建て体系になっているのはイギリスだけであり、その他は1階建てとなっています。


また、加入対象者は日本だけが全居住者となっており、他の国は無業者に対象外となっています。


どこの国も少子高齢化が大きな問題となっており、支給開始年齢はどこも65歳前後で、今後も支給開始年齢が引き上げられます。


これからそれぞれ、どのような政策で少子高齢化や年金問題に対応していくのか気になるところですね。

まとめ:日本の年金制度はグローバル年金指数が低い

いかがでしたでしょうか。


ここまで海外の年金制度について解説しながら、日本の年金問題と比較してきました。


同じ年金であっても国によって制約や制度が違います。


どの国で少子高齢化が問題になっており、それに伴い年金問題も大きな課題となっています。


安心した老後生活を送るためにも、年金制度の知識をつけて国民一人一人が今度どうしていくべきかを考えておく必要がありますね。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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