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民間の医療保険は本当に不要か!?医療保険不要論を徹底検証!

日本には充実した公的保険があるため、民間の医療保険は不要という意見があります。しかし、公的保険が現状を維持したままで今後存続していくか誰にも予測はできません。また、各人がおかれた状況を考慮に入れず、民間の医療保険を一律に不要と判断することは妥当といえません。

医療保険「不要論」を徹底考察

「民間の医療保険は不要である」という意見があります。 

むやみに無駄だと主張しているわけではありません。 


医療保険不要論には、以下の二つの根拠があるのです。 


①医療保険の商品構造に問題がある 

②公的保障が充実している 


さて、今まで加入が当たり前とされていた民間医療保険。 


はたして本当に、あなたのその保険は必要なのでしょうか?


その答えを知るために、ぜひ最後までご覧ください。


不要論①:医療保険の商品構造に問題がある

まずは民間の医療保険が不要といわれる理由のひとつとして、民間医療保険の商品構造が挙げられます。

  • 保障内容や条件が現在の医療技術や患者のニーズに合わなくなっている


そう指摘されているのです。 


医療機関の現状や医療技術の進歩から、民間の医療保険が抱える問題点について考察していきましょう。  

入院日数短縮傾向と不利な1入院制度

民間医療保険といえば入院保障というぐらい、入院保障は医療保険に欠かせない項目であるかと思います。

それでは現代における平均的な入院日数は何日くらいなのでしょうか? 


厚生労働省発表の「平成28年(2016)医療施設(動態)調査・病院報告の概況」によると、 平成28年の全国の医療機関での平均在院日数は28.5日となっています。  


意外に短い!


ちなみに平成19年では平均で34.1日。 


昭和59年9月のデータでは平均40.9日だったことを考えると、 医療機関での入院日数は減少の一途をたどっていることが分かります。 


この入院日数の短縮は、現代日本における医療技術の進歩と高齢化によるベッド不足が原因といわれています。 


入院期間が短くなればもちろん、民間の医療保険から支払われる入院給付金は少なくなります。


さらに民間の医療保険のほとんどでは、1度の入院で加入者が受け取ることのできる給付の上限日数が決まっています。 


どの保険会社も「1入院につき○○日まで保障」という文言が契約書やホームページに明記されているはずです。 


実はこの1入院、「1回入院して退院するまで」を指すとは限りません。


1度入退院した後に同じ疾病が再発してふたたび入院した場合でも、プラスして前回の入院と同じ「1入院」にカウントされてしまいます。 


 入院給付金の給付金条件が「1入院につき60日まで保障」であったときのことを考えてみましょう。 


ある病気で40日間入院したとします。 


退院後、その病気が再発して再度30日間入院しました。 


さて、この方は何日分の入院給付を受けられるのでしょうか。 


正解は60日分です。 


合計70日が1入院と見なされます。 


つまり10日分の入院給付金は、一切受け取ることができません。 

使い勝手の悪い特約

また主契約に付加する特約、中でも三大疾病特約は「使い勝手が悪い」と不評です。 


これは、三大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)になった場合に保障される特約です。 


まずは急性心筋梗塞について。 


「初めて医師の診察を受けた日からその日を含めて60日以上、労働制限を医師に指示されて職場復帰できず自宅療養を続けているとき」 


多くの医療保険では、このように給付条件が限定されています。 


しかし心疾患全体の平均入院日数に関していえば、その日数は20日。 


通常30日経過すれば、社会復帰は十分可能といわれています。 


そのため、この条件に当てはまる方は非常に稀と言わざるを得ません。 


特約を付加すること自体が無駄という意見も、無理からぬものなのです。 


また脳卒中とは「くも膜下出血・脳内出血・脳梗塞」の総称です。 


脳卒中で給付を受けるには、一般的に 


「脳卒中を発症し初めて診察を受けたその日を含めて60日以上、言語障害・運動失調・麻痺などの他覚的な神経学的後遺症が継続したと医師によって診断されたとき」 


という条件を満たす必要があります。 


つまり頭痛など周囲から見て分からない症状のみの場合は該当しません。 


このような保障要件の厳しさから、不要と揶揄されることも少なくないのです。 

支払った保険料に対して少ないリターン

つまり民間医療保険不要論は、支払った保険料に対して戻ってくる保障が少なすぎるということを根拠にしているのです。


「少しの保険料でこんなに充実した保障!」


こんなテレビCMに惑わされてはいけません。


いざ使う段になってびっくり、ということも少なくないのです。


コツコツ保険料を払い続けるのがもったいないと感じてしまいますよね。

不要論②:公的保障が充実している

民間の医療保険が不要と指摘される理由のもう一つに、

日本の公的保険制度が世界でも類を見ないほどに充実している


ということが挙げられます。


公的医療保険制度には 


  • 会社などに勤務する日雇用者が加入する健康保険 
  • それ以外の方が加入する国民健康保険 


大きく分けてこの二つがあります。 


原則としてすべての日本国民は、何らかの公的医療保険に加入しなければなりません。 


公的保険に加入することで、経済的に恵まれた人もそうでない人も等しく高い水準の医療サービスを受けることができます。 


そしてもし医療費が高額になったら、所得に応じてお金が戻ってくる仕組みもあります。  

高額療養費制度で自己負担限度額が決まっている

医療機関へ被保険者証を提示すれば、入院・外来ともに保険診療を受ける患者の自己負担額は3割以下となります。


3割負担になるのは6歳~69歳までの方です。  


6歳未満の幼児と「高齢受給者制度」の対象となる70歳から74歳までの方は、原則として2割負担となります。 


さらに「後期高齢者医療制度」の対象となる75歳以上の方は、原則として1割負担です。 


公的医療保険制度は、特に幼児と高齢者の医療費負担に配慮した制度なのです。 


しかし治療の状況によって、それでも医療費が高額になってしまうことがあります。 


そんなときに患者が活用できる制度が「高額療養費制度」です。 


これは患者が保険診療で所得に応じた限度額を超える医療費を負担したときに、申請により超過した分が戻ってくる制度です。 


公的医療保険に加入していれば、誰でもこの制度を利用できます。  

傷病手当金で収入減がカバーできる

会社などに勤務する被雇用者が加入する健康保険には、多くの場合「傷病手当金制度」があります。 

これは、病気やケガの療養で長期間にわたり休職することによる従業員の収入減をカバーすること目的とする制度です。 


 主に病気やケガの療養で4日以上仕事を休んだ場合に適用されます。 


支給される金額は1日当たりの給料(日額)の2/3で、最長1年6ヶ月にわたり受け取ることができます。

それでも医療保険が不要とまでは言い切れない理由5つ

ではやはり、民間の医療保険は不要と考えていいのでしょうか? 

いえいえ、必ずしも不要とは言い切れません。 


以下にその理由を挙げます。 


  1. 高額療養費制度がこのまま続くとは限らない 
  2. 高額療養費制度では差額ベッド代や先進医療は対象となっていない 
  3. 自営業の人は傷病手当金が得られない 
  4. 長期入院の場合のカバーができない 
  5. 若いうちでないと保険料は安くつかない


①高額療養費制度がこのまま続くとは限らない

まずは、今後高額療養費制度をはじめとした公的保険制度が改悪される恐れについてです。 


このまま少子高齢化が続き、公的保険制度を支える保険料の納付が減少するとどうなるでしょうか。 


もちろんそれを利用する患者にしわ寄せがやって来ます。 


例えば高所得者に関して、制度適用外とされてしまうことがあり得るでしょう。 


高所得者はすべて自分で負担するようにと、方針が変わる可能性は否定できません。 


医療に関係するサービス費用は全体的に増額される傾向となっています。 


事実として前述の「高齢受給者制度」は、平成26年4月2日以前に70歳の誕生日を迎える方までは1割負担に抑えられていました。


しかし、現在は原則として2割負担となっています。 


また入院中の食事代についてはもともと自己負担でしたが、さらなる値上げの対象となっています。 


現時点で入院時の1食あたりの費用は原則として360円ですが、平成30年4月1日から100円値上げされ460円となります。 


医療機関を利用する患者の負担は確実に増加しています。 


この負担増への対策として、民間の医療保険が期待できるのです。


少なくとも、現時点で民間の医療保険は不要と結論づけるのは早計な判断といえます。 

②高額療養費制度では差額ベッド代や先進医療は対象となっていない

高額療養費制度は、医療機関や薬局でかかった医療費の自己負担額が1ヶ月単位で一定額を超えた場合に超過分が支給されます。 

この制度では年齢や所得に応じて、支払う医療費の上限が定められています。 


たとえば70歳未満・年収約370~約770万円の方について考えてみましょう。 


健康保険においては、標準報酬月額28万円~50万円 

国民健康保険においては、年間所得210万円~600万円 


この方が該当します。 


負担上限額は以下の式で計算されます。 


80,100円+(医療費10割-267,000円)×1% 


なぜこの計算方法になっているのでしょう? 


計算の基準となっている金額は、おおむね月収の25%とされています。 


協会けんぽ加入者の平均月収(ボーナスを含めた年収を12ヶ月で割ったもの)は約32万円で、その25%が8万円となります。 


医療費を3割負担して約8万円支払った場合、医療費そのもの(10割)は26万7000円。 


つまり、医療費が26万7000円までは通常通り3割を支払ってください。 


それ以上に高額になった場合は1%だけでいいですよ、ということなのです。 


また直近の12ヶ月間ですでに3回以上高額療養費の支給を受けている場合には、その月の負担の上限額がさらに引き下がります。 


加えて高額療養費制度は、世帯合算で支給を受けられます。 


一人分の窓口負担では高額療養費の支給に足りなくても、同じ公的医療保険に加入する同世帯の方の受診についてもひと月単位で合算することができるのです。 


合算した分が一定額を超えたときは、超えた分が高額療養費として支給されます。 


しかしご注意ください。 


支給される対象はあくまで、保険適用される診療そのものに対して患者が支払った自己負担額です。 


入院生活で必要となる「食費」「居住費」や、患者の希望によってサービスを受ける「差額ベッド代」「先進医療にかかる費用」等は高額療養費の支給対象ではありません。 


厚生労働省によれば、2014年7月の時点で全国の差額ベッドは約26万床。 


これは、全ベッド数の19.3%にあたります。 


そして差額ベッド代の平均は1日6,129円です。 


1ヶ月入院すると、差額ベッド代はなんと約18万円にもなります。 


よくある民間医療保険の「入院日額10,000円」という保障が、いかに頼りになるかお分かりになると思います。 


やはり状況によっては、医療保険は不要とはとても言い切れないのです。 

③自営業の人は傷病手当金が得られない

自営業者は国民健康保険に加入していますが、この公的保険では傷病手当金制度を利用することはできません。 

病気やケガで入院すると、休職により毎月の収入が著しく減少します。 


最悪の場合は収入ゼロという事態にもなりかねません。 


特に一家の大黒柱である方が休職すれば、それは家計の圧迫に直結してしまいます。  


つまり自営業者の場合には、いちがいに民間の医療保険を不要と片付けることはできません。


 医療保険から支払われる入院給付金を、生活費の不足に充てることもできるからです。 

④長期入院の場合のカバーができない

高額療養費制度を使えば、一般的な収入の人なら1ヶ月9万円程度、4ヶ月目からは4万4,400円の支払いで済みます。 

しかし毎月4万円の出費がずっと続けば苦しいのは当然。 


また傷病手当金の支給も平時の7割にすぎず、その支給も1年6ヶ月でストップしてしまいます。 


さらに自営業者には、傷病手当金という制度そのものがありません。 


ただしこれらの場合、ある程度は「障害年金」でカバーできる可能性もあります。 


障害認定は、はじめて診察を受けてから1年6ヶ月たっても回復の見込みがないと医師に診断された場合に受けることができます。 


障害基礎年金1級が年額97万5125円、2級が78万100円。 


18歳未満の子どもがいる場合は加算もあります。 


障害厚生年金は、その人の勤続年数や勤務期間中の給与によっても異なリますが、最低でも58万5100円が給付されます。 


とはいえ、これら社会資源をフルに活用してもやはり生活が苦しくなるのは自明の理。 


あまりにも入院が長期に至った場合には、1入院730日型や1,095日型の保険であればそれなりのサポートを期待することができるでしょう。


やはりこの場合にも、民間医療保険は不要ではなかったという結論に至ります。

⑤若いうちでないと保険料は安くつかない

一例として、とある保険会社の医療保険の契約年齢別の保険料を見てみましょう。 

※終身型なので保険料は一生涯上がりません。 


保険期間・保険料払込期間:終身 

特約:手術給付特約、先進医療給付特約、死亡保険金不担保特約 

入院給付金日額:1万円 


30歳加入の男性の保険料は月額3,350円。 


45歳加入なら月額5,200円。 


60歳加入なら月額9,300円。 


70歳加入なら月額13,250円。 


年齢が上がるごとに病気のリスクは高くなるため、当然契約年齢が上がれば上がるほど保険料負担は高額となります。 


もし将来的に公的な保障が頼れない時代が来たとします。 


そのときにあわてて医療保険に加入すれば、かなり高額の保険料負担を覚悟しなければなりません。


一見不要とも見える若いうちの加入は、ある意味安心の前払いと同じことなのです。

まとめ:医療保険が不要な人と必要な人

保険というのはある意味ギャンブルです。 

それも「悪い方に当たるかもしれない」という賭けです。 


これは、不要な方は不要なのです。 


たとえば大手企業の従業員などが加入する組合健保の中には、法律で決められた健康保険の保障に独自の上乗せをしているところもあります。 


傷病手当金の金額が給与の8割、給付期間が最長3年といった具合です。 


こういった手厚い保障が受けられる方や潤沢な資産がある方は、使わないかもしれない保険には入らないという選択も十分にアリなのです。


 しかし「最悪のことが起こったら本当にどうにもならない」という方は、民間医療保険への加入をおすすめします。 


自営業の方、貯蓄がない方、長期入院リスクに備えたい方などがそれに該当します。 


いずれにせよ、将来への不安に目を背けたり、やみくもに怯えてはいけません。


自分にとってのその保険の要不要をしっかり認識し、それぞれの状況に合わせて加入を判断することが重要なのです。 

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