この差って何ですか?もっと知りたい!介護保険と医療保険の違い

介護保険と医療保険の違いについて説明します。どちらも名前はよく聞きますが、仕組や保障内容、手続き方法や支払方法などは異なります。それぞれの制度や手続き方法をご案内します。また訪問看護の介護保険と医療保険の利用や、保険料控除についても詳しく解説します。

介護保険と医療保険の違いと主な手続きまとめ

介護保険と医療保険。どちらもよく耳にする言葉で、名前は似ているようですが、仕組や保障内容は全く異なります。普段は意識することも少ないかもしれませんが、いざ使うときには、どちらを使うのか迷うこともあります。

またどちらも公的保険と民間保険があり、それぞれで契約方法が異なります。


民間保険の場合は、加入・契約の際は保険会社の担当者が、わかりやすい資料で丁寧に説明してくれますが、公的保険の場合、通常は強制加入といって、申込みも契約もありませんし、保険料の支払方法も給与天引きなどになっているので、中身についてよく知らずに利用されている方も多いと思います。

ここからは介護保険と医療保険の違いや主な手続きについてご説明します。

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介護保険と医療保険の保障内容の違い

介護保険と医療保険の保障内容の違いをまとめてみましょう。

公的な保険制度を例にとってご説明します。

保険種類介護保険医療保険
保障対象者65歳以上
(一部40歳以上)
0歳以上
保障の
発生条件
介護保険サービスの利用
介護施設の利用
介護相談
医療機関の受診・入院
自己負担額1割または2割原則3割
上限額介護度により上限ありなし
その他利用できるのは
介護認定を受けた人

保障対象者の違い

介護保険の保障対象者は、65歳以上の人(第1号保険者)、40歳以上65歳未満(第2号保険者)の人です。ただし注意が必要な点は、介護が必要な状態と認定された人が対象という点です。

医療保険の保障対象者は、0歳以上の人で、介護保険のような条件はありません。外来受診時、または入院時に医療保険証を病院に持ってくれば、誰でも利用できます。


医療保険に比べ、介護保険の方が対象者が年齢・条件的にも限られていることがわかります。

年齢別の要介護認定条件の違い

介護保険には要介護認定条件がありますが、年齢によって認定条件に違いがあります。
年齢認定基準
40歳未満対象外
40歳以上65歳未満16種類の特定疾病
65歳以上要介護状態
要介護認定は、被保険者がまず市町村に要介護認定の申請を行い、申請を受けた市町村では、訪問調査やコンピュータ判定、介護認定審査会を経て要介護認定を行います。

要介護状態とは、心身の障害のために日常生活を送るうえで常時介護が必要な状態である、あるいはそれに近い状態である場合のことを言います。


65歳以上の場合、こうした状態であれば原則的に要介護認定を受けることができます。


40歳以上65歳未満の場合、要介護状態等にあると認定されるには、加齢による心身の変化に起因する、末期がんや関節リウマチ、パーキンソン病関連疾患などの16種類の特定疾病が原因になっている場合だけです。


40歳未満の場合は、介護保険の対象外です。

保障の発生条件の違い

介護保険の保障の発生条件は、介護保険サービスの利用時です。特殊養護老人ホームや介護老人保健施設に入所したり、訪問リハビリや福祉用具を利用した時に保障が発生します。

医療保険の保障の発生条件は、保険医療機関で公的な医療を受けたときです。病院や診療所などで、外来受診や入院をした時がこれにあたります。


ただし介護保険の保障の発生するのは、原則要介護認定を受けた後になります。医療保険は、保険証を持っていけばすぐにサービスを受けられるますが、この辺りは異なる点です。

自己負担額の違い

介護保険のサービスを利用したときに自己負担額は、1割または2割です。従来は全員が1割負担でしたが、2015年8月より、被保険者に一定以上の収入がある場合に自己負担額が2割になっています。

医療保険の自己負担額は、原則3割負担です。ただし子供や高齢者などは1割または2割負担の場合もあります。


それぞれ収入にあわせて負担額が異なったり、自己負担限度に上限があります。


介護保険

所得区分世帯の上限額
現役並み所得者相当44400円
利用者負担第4段階37200円
利用者負担第3段階24600円
利用者負担第2段階個人15000円
生活保護の被保険者個人15000円

医療保険

75歳以上
後期高齢者
1割
現役並み所得者:3割
70歳から74歳
高齢受給者
2割
現役並み所得者:3割
6歳・4月以降から69歳3割
6歳・3月末以前
義務教育就学前
2割

70歳以上の自己負担限度額
対象者世帯単位個人単位
現役並み所得者80100円+(医療費ー
267000円)×1%
44400円
一般44400円14000円
低所得者Ⅱ24600円8000円
低所得者Ⅰ15000円8000円


70歳未満の自己負担限度額
対象者自己負担限度額
年収1160万円以上252600円+(医療費ー842000円)×1%
年収770万~1160万円167400円+(医療費ー558000円)×1%
年収370万~770万円80100円+(医療費-267000円)×1%
年収370万円以下57600円
住民税非課税35400円


保障の上限の違い

介護保険と医療保険の自己負担割合をみると介護保険の方が低めに設定されていることがわかりますが、では介護保険の方が自己負担が少ないかというと、一概にそうとも言えません。

それは保障の上限の違いです。


介護保険は、医療保険とは違い、保障が適応される1ヶ月あたりの上限金額が介護度別に設定されております。仮に上限額を超えてしまった場合は、超過分は全額自己負担になります。


なお医療保険は、上限額の設定はありません。


必要なサービス量にもよりますが、介護保険の場合は保障の上限があることからケアマネージャーとよく相談しながらプランを作成しましょう。

介護保険の訪問看護と医療保険の訪問看護の制度による違い

訪問看護サービスについては、介護保険を利用するものと、医療保険を利用するものがあります。それぞれ制度により、利用者の条件や保険料の納付方法による違いなどがあります。

原則として介護保険優先となっており、介護保険を持っている人は介護保険を利用して訪問看護サービスを受けます。


ここからは介護保険の訪問看護と医療保険の訪問看護の制度の違いをみてゆきます。

サービス利用者の条件による違い

介護保険・医療保険とも、主治医により訪問看護が必要と判断された方という点は共通です。

介護保険の訪問看護について、サービス利用者の条件は、①6歳以上で要支援・要介護と認定された方②40歳以上65歳未満で16種類の特定疾病に該当する方で、要支援・要介護と認定された方。


医療保険の訪問看護について、サービス利用者の条件は、①介護保険対象外の方②末期の悪性腫瘍・難病その他厚生労働大臣が定める疾病等の方③急性増悪期等で医師の特別指示がある方


(厚生労働大臣が定める疾病)

・末期の悪性腫瘍・多発性硬化症・重症筋無力症・スモン・筋委縮性側索硬化症・脊髄小脳変性症・ハンチントン病・進行性筋ジストロフィー症・パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病)・多系統萎縮症(線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症及びシャイドレーガー症候群)・プリオン病・亜急性硬化性全脳炎・ライムゾーム病・副腎白質ジストロフィー・脊髄性筋委縮症・球脊髄性筋委縮症・慢性脱髄性多発神経炎・後天性免疫不全症候群・頸椎損傷・人工呼吸器を使用している状態

保険料の納付方法による違い

介護保険の保険料の納付方法は、40歳以上の会社員の方は、収入に応じた介護保険料を給与天引きし納付します。65歳以上の年金受給者は、年金から天引きし納付します。自営業の方や無年金者等については、口座振替や現金で納付します。

医療保険の保険料の納付方法は、各世帯の世帯主が各自の収入に応じた健康保険料を、会社員の場合は給与から天引きして納付します。自営業者の方など国民健康保険料の場合は口座振替や現金などで納付します。

保険からの支給限度額による違い

介護保険は介護度によって支給限度額が設定されています。

支給限度額を超えた部分については全額自己負担になります。


訪問看護だけでなく、福祉用具貸与など他のサービスの利用単位数と合計した単位数が支給限度額を超えないようにします。


医療保険は支給限度額はありません。


(参考)限度額(月)

  • 要支援1 5003単位
  • 要支援2 10473単位
  • 要介護1 16692単位
  • 要介護2 19616単位
  • 要介護3 26931単位
  • 要介護4 30806単位
  • 要介護5 36065単位

サービス利用時の自己負担による違い

介護保険のサービス利用時の自己負担は、利用額の1割負担(または2割負担)となります。支給限度額を超える部分は全額自己負担となります。

医療保険のサービス利用時の自己負担は、利用額の3割負担となります。子供や高齢者は1割または2割負担となる場合があります。また一定時間を超える部分や休日・時間外は差額を自己負担する場合があります。

利用時間や回数による違い

介護保険の利用時間や回数について、保険給付の対象となるのは、一回の訪問が90分までで、支給限度額内で収まる回数までです。他のサービスの利用量によって回数は変わります。

医療保険の利用時間や回数について、一回の訪問は最大90分までです。医療依存度の高い患者に該当する場合は、90分を超える長時間訪問看護を週1回だけ受けることができます。訪問回数は週3日までですが、医療依存度の高い患者に該当する場合や、急性増悪などで医師による特別指示がある場合は、週4日以上訪問することができます。


医療保険の場合は、医師の判断によりますが、医療の必要性に応じて、対応できるような仕組みになっております。

利用手続きの方法による違い

介護保険の訪問看護を利用する場合は、まず要介護認定を受けるところから始まります。

  1. 市区町村に申請を提出する
  2. 認定調査や審査・判定を経て要介護認定を受ける
  3. 医師の判断のうえ、訪問看護指示書を作成する
  4. サービス事業者と個別契約する

医療保険の訪問看護を利用する場合は、

  1. 医師の判断のうえ、訪問看護指示書を作成する
  2. サービス事業者と個別契約する


営業曜日時間帯の違い

介護保険・医療保険とも訪問看護の事業者は、土・日・祝日・夜間が休みのところもありますが、24時間の連絡対応が可能な事業所や、24時間緊急訪問対応をする事業所もあります。事業所選択の際には、よく確認する必要があります。

介護保険と医療保険を併用することは基本的にできない

ここまで、介護保険と医療保険の違いや、状況に応じた使い分けについて解説してきました。

基本的に利用者の状況に合わせて使い分けることとなりますが、「介護保険と医療保険は併用できないのか?」と疑問を持っている方もいるかと思います。それぞれの有利な部分を合わせて併用したいと考えるのも当然です。


ただし結論としてはは「介護保険と医療保険の併用は基本的には認められていない」です。


あくまで目的が医療の場合は、医療保険が適用され、目的が医療以外の場合は介護保険が適用されるので併用はできないこととなっています。


ただし原則は併用できませんが、例外的に認められているケースもあります。

介護保険と医療保険を併用できる3つの例外

①別の診断名でサービスを受ける場合

同一の診断名で2種類の保険の併用はできませんが、別の診断名としてリハビリや介護を受ける場合は併用が認められることがあります。


②両者を利用する時期が違う場合

診断名が同一の場合、2種類の保険の併用は認められませんが、月が変われば認められることがあります。同じ月に2種類の保険の併用はできませんが、どちらかの保険が終了して1ヶ月が経過すれば別の保険が認められることがあります。


③末期がんのような特定疾病に該当する場合

同一月に同一の診断名で2種類の保険の併用は認められていませんが、介護保険のサービスを利用中に末期がんに罹患するなどで医療保険のサービスを利用する場合など、それまでのサービスを継続しながら同一の診断名で2種類の保険の併用が認められることがあります。

介護保険と医療保険の同時改定でどう変わるのか

介護保険の診療報酬改定は3年に一度、医療保険の診療報酬改定は2年に一度実施されます。すなわち同時改定は6年に一度実施されます。

日本の人口のボリュームゾーンである団塊の世代が、要介護になる確率が高まる後期高齢者(75歳以上)に移行する年が2025年とされており、社会保障関係費の増大が懸念されています。


2018年の同時改定は、2025年を見据えて、効率的な医療介護の提供体制を整備する最後のチャンスとして議論が交わされております。


とくに「医療・介護サービス提供体制の一体的な確保」や「地域における医療及び介護を総合的に確保するための基本的な方針」といった、医療と介護の一体的提供を強調する文言が多く見られ、これまで別々に提供されていたサービスの見直しが進むものと考えられます。

介護保険と医療保険の給付調整とは

介護保険と医療保険の給付調整とは、要介護認定者が、急性増悪等で医療保険の適用となる医療を受ける場合に、どちらの保険を利用するかについて調整するものです。

基本的には要介護認定者は介護保険優先が原則ですが、急性増悪時の対応や医療必要度の高い利用者については医療保険が適用されることとなります。

介護保険と医療保険の年末調整の方法

介護保険と医療保険の年末調整については、それぞれの保険による違いと、公的な保険と民間の保険による違いがあります。

公的な保険で控除対象となるものとしては、介護保険料と健康保険料があり、会社員の場合は給与支払い時に天引きとなっています。


民間の保険で控除対象となるものとしては、生命保険料と介護医療保険料があり、口座引落などで支払っています。

介護保険と医療保険の保険料控除

公的な保険については、介護保険料と健康保険料とも社会保険料控除として、給与から天引きし支払われた金額が控除されます。

民間の保険については、介護保険料は介護医療保険料控除として、医療保険は生命保険料控除として控除対象となります。


介護医療保険料控除は、最大4万円が控除できます。


生命保険料控除は契約が平成24年1月1日以降の場合を新契約、平成23年12月31日以前の場合を旧契約と呼び、それぞれで適用控除額が異なります。新契約の場合は最大4万円、旧契約の場合は最大5万円が控除対象となります。


まとめ

いかがでしたでしょうか。


介護保険と医療保険は、名前は似ているようですが保障内容や対象者は全く異なります。制度や仕組みをよく理解し、必要なサービスにあわせて、上手に活用しましょう。


また公的制度だけではカバーできない部分は民間の保険を活用する方法もあります。保険料控除などを活用すれば年末調整や確定申告で税金の還付を受けることができます。


介護保険と医療保険、公的保険と民間保険をうまく組み合わせて、安心の生活を目指しましょう。


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