更新日:2021/12/10
がん保険の在宅療養給付金を受け取れる条件は?在宅療養とは何か解説
がん保険に在宅療養給付金がついているけど、どういうときに支払われるか言葉だけでは分からない、今のがん保険の内容でいいのか不安など、現在の医療と照らし合わせながら、分かりやすくがん保険の現状と在宅療養給付金の支払われ方についてまとめました。
内容をまとめると
- 在宅療養は訪問介護や医師の往診などが必要
- 訪問の治療や介護は、病院よりも費用がかかることもある
- 在宅療養保険の給付には20日以上の入院経験が必要
- がんは入院よりも通院患者が年々増えている
- 介護保険の加入には身内や本人が手続きをおこなう必要がある
- 介護保険や高額医療費制度は、年収や年齢により上限金額が異なる
- がん保険について詳しいことはプロに相談するのがオススメ!
目次を使って気になるところから読みましょう!
- がん保険の在宅療養給付金とは?
- がんの在宅療養に関する基礎知識
- 在宅療養の基準
- 在宅で受けられるがん医療
- 現代の通院診療と入院診療の割合の推移を紹介
- がん保険の在宅療養給付金が支払われる条件とは?支払われないのはなぜ?
- 在宅療養給付金受領のための条件
- 在宅療養給付金受領のために必要な書類
- がんの在宅緩和ケアに掛かる費用はどのくらい?
- 医師の訪問診察にかかる費用
- 看護師の訪問看護にかかる費用
- 薬やそのほかにかかる費用
- がん末期の患者が利用できる高額医療費制度を紹介
- ※70歳未満の人の自己負担限度額
- ※70歳以上の人の自己負担限度額
- 40歳以上のがん末期患者は在宅サービスに介護保険を利用できる
- 介護保険に加入する条件
- 要介護認定を受ける流れ
- 介護保険制度で受けられるサービスと限度額
- 旧型のがん保険などを契約している方は見直しを検討
- まとめ:通院保障・在宅療養保障が充実したがん保険を選ぼう
目次
がん保険の在宅療養給付金とは?
がん治療の多様化や技術の進歩もあり、通院治療をしながらも在宅療養を選択する患者が増加しています。
そのため、がん保険もこのような患者さんたちのニーズに合わせるため、在宅療養給付金がついている商品も登場しました。
この在宅療養給付金は給付されるポイントは分かりやすく、以下にご紹介します。
- がんと診断され20日以上の入院
- 退院後に在宅療養を選択すると給付される
- 短期の入院には適用されない
- がん保険のすべての商品につかないので注意が必要
がんの在宅療養に関する基礎知識
- 訪問診療
- 訪問看護
- 薬剤師の訪問
- 訪問によるリハビリ
在宅療養の基準
給付項目 | 給付金額 |
---|---|
がん診断給付金 | 一時金50万円 |
入院給付金 | 1日1万円 |
在宅療養給付金 | 20万円 |
在宅で受けられるがん医療
がん治療を在宅で受ける場合、突然調子が悪くなってしまうと、家族はどのような対処をしてよいか不安になるかと思います。
在宅でがん治療を受けれる病院は、基本的には24時間体制で患者をサポートできる仕組みになっています。
その他にも、薬剤師や介護福祉士を常勤させている病院もあり、何か困ったがあれば患者さんの元へ駆けつけることができる病院もあるようです。
病院によっては、患者さんの治療だけでなく、普段の買い物や抗がん剤で抜けてしまった髪を隠すためのカツラを準備するサービスを行っている病院もあり、治療だけでなく生活面もサポートできる仕組みになっています。
在宅で療養をしている患者さんには、往診や訪問診療を定期的にするのが一般的な流れとなるのですが、在宅療養給付金を適用する場合は、往診や訪問診療にかかる費用が対象です。
訪問看護や日常生活のサポートなどは対象外になる可能性があるので、保障されている内容をしっかり確認することが必要です。
現代の通院診療と入院診療の割合の推移を紹介
現代の医療において、通院診療と入院診療の割合はどれくらいなのかご存知でしょうか?
がんといえば、外科手術後に長期の入院、または抗がん剤治療で入院。
といったように、治療の軸には入院が不可欠と思っている方も多いのではないでしょうか?
実は、現代医療は数十年の間に飛躍的な進歩を遂げており、通院でがん治療をうけるかたも多くなっています。
参考までに、厚生労働省が発表している平成29年患者調査の概況から割合がどれくらいなのかご紹介します。
入院患者数 | 外来患者数 | 外来患者数割合 | |
---|---|---|---|
総数 | 約131万2,000人 | 約719万1,000人 | 約84% |
新生物(がんを含む) | 約14万2,000人 | 約24万9,000人 | 約63% |
血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害 | 約5,900人 | 約2万1,100人 | 約78% |
全体の病気やケガでの外来はかなり高い数字となっていますが、驚かれるのはがんの外来患者が6割を超えていることです。
この数字の中には、長期で通院されている方も含むため、割合が多くなっている可能性もあります。
そして、もう一つ手術後も通院は必要になる人が多いというのも理解いただけたかと思います。
今のがん保険で、通院治療費が足りるのか不安を感じたのであれば、保険のプロに一度相談し、保険内容の見直しすることも手段の一つなのかもしれません。
がん保険の在宅療養給付金が支払われる条件とは?支払われないのはなぜ?
前述でもお伝えしましたが、在宅療養給付金には入院日数が20日というのが大前提となります。
在宅療養給付金を受け取ることができなかった。
と思っている方は、今一度加入しているがん保険の内容を振り返ってみましょう。
加入しているがん保険が、在宅療養給付金が対象でなかったり、入院日数が足りないといったパターンになっている可能性があります。
今この記事を読んで頂いているかたの中で
「自分の保険は在宅療養給付金があるのか?」
「在宅療養給付金のある保険が自分には必要なのか?」
といった不安がある場合は、無料の保険窓口へ出向きファイナンシャル・プランナーに相談をしたり、マネーキャリアのような無料で訪問相談やリモート通話で相談できるサービスを利用するのがオススメです。
気軽に無料相談できますので、ぜひ検討してみてください。
在宅療養給付金受領のための条件
在宅療養給付金を受けとるためには、20日以上の入院経験の他に、担当してもらった医師からの診断が必要になります。
なので、20日間入院したからといって、給付されることはありません。
必ず、退院後に在宅療養が必要であることを証明しなければならないため、保険会社は必要な書類を提示してきます。
給付金を受け取るために、どのような条件をクリアしないといけないのかは、加入前やがんの診断をうけた後に保険会社への確認をしましょう。
在宅療養給付金受領のために必要な書類
在宅療養給付金を受け取るために、必要となる書類は
- 医師からの診断書
- 入院期間の分かる証明書
がんの在宅緩和ケアに掛かる費用はどのくらい?
- 訪問診察費用
- 訪問看護費用
- 薬やその他の費用
といった3つのタイプ別に、どれほどの費用がかかるのかご紹介します。
医師の訪問診察にかかる費用
医師が訪問診療をする場合、費用の計算は基本診療費に追加で行う治療を加算し計算をします。
在宅で治療を受けるのは、通院が困難な患者さんや、医師との相談の上で在宅治療を選択した方となり、医師は患者に合わせてスケジュールを組み訪問診療する流れとなります。
追加で行う治療としては
- 点滴・注射
- 処置
- 情報提供
- 書類作成
看護師の訪問看護にかかる費用
看護師がお家に訪問する訪問看護の費用計算は、看護時間に対して費用がかかります。
公的な施設の訪問看護は、介護保険や医療保険を利用し、自己負担額を減額することも可能です。
しかし、訪問看護は利用回数に制限があったり、ケアしてもらえる時間が決められていたりする部分があるため、充分なケアを受けることができない。
といったデメリットもあります。
さらに、疾患や年齢によっても自己負担額は変わるので、注意が必要です。
訪問看護の中には、全額自費負担の施設も存在します。
時間で費用がかかるので、ケアする内容により費用も異なりますが、その分満足いく看護が受けられる可能性が上がります。
料金も様々ですが、1回の利用で5,000円から7,000円が相場で、深夜などに訪問する場合は、この料金に別途深夜料金がかかる仕組みです。
看護費用に交通代が別途かかりますので、医療施設から遠い方は注意しましょう。
薬やそのほかにかかる費用
がん末期の患者が利用できる高額医療費制度を紹介
- 70歳未満の方
- 70才以上の方
※70歳未満の人の自己負担限度額
自己負担額が一定額を超えた際に、超えた金額を国が保障する制度が高額医療費制度です。
普段の病院にかかるのとは違い、がん治療となると通院や入院でも、費用は大きくなります。
がん保険でカバーするのも大事ですが、公的な制度を利用することで、さらに負担を軽減することが可能です。
以下は厚生労働省の高額療養費制度を利用される皆さまへから自己負担額の上限金額をまとめた表となっています。。
適用区分 | 1ヶ月あたりの上限額 |
---|---|
年収約1,160万円以上 | 25万2,600円+(医療費-842,000)×1% |
年収770万円~1,160万 | 16万7,400円+(医療費-558,000)×1% |
年収約370~約770万円 | 8万100円+(医療費-267,000)×1% |
~年収約370万円以下 | 5万7,600円 |
住民税非課税者 | 3万5,400円 |
※70歳以上の人の自己負担限度額
上記では70歳未満の方の、高額医療費制度が対象となる上限額を年収別にご紹介しましたが、70歳以上になると区分が少なくなります。
以下は以下は厚生労働省の高額療養費制度を利用される皆さまへから70歳以上の方の自己負担額の上限金額をご紹介します。
適用区分 | 1ヶ月あたりの上限額 |
---|---|
年収約370万円以上 | 8万100円+(医療費-267,000)×1% ※外来のみは4万4,400円 |
年収156万~約370万円 | 4万4,400円 ※外来のみは1万2,000円 |
住民税非課税世帯 | 2万4,600円 ※外来のみは8,000円 |
住民税非課税世帯 (年金収入80万円以下といった条件に当てはまる方) | 1万5,000円 ※外来のみは8,000円 |
更に、高額医療費制度には上限額を減らす仕組みが備わっています。
それが多数回該当というもので、過去1年以内に3回以上、上限額に達した場合上限金額が下がるものです。
70歳以上の方の場合は、年収約370万円以上の方のみに限り、上限が4万4,400円となり、69歳以下の方は以下のように上限金額が変更になります。
所得区分 | 多数回該当の上限金額 |
---|---|
年収約1,160万円以上 | 14万100円 |
年収770万円~1,160万 | 9万3,000円 |
年収約370~約770万円 | 4万4,400円 |
~年収約370万円以下 | 4万4,400円 |
住民税非課税者 | 2万4,600円 |
抗がん剤治療や放射線治療といった、長期に渡り高額な医療費を必要とする治療を受ける際に必要となります。
自分がどのくらいの高額医療費制度の上限なのかは、利用する前にぜひ把握しておきましょう。
40歳以上のがん末期患者は在宅サービスに介護保険を利用できる
- 介護保険に加入できる条件
- 要介護認定を受けるまで
- 介護保険制度のサービス内容と限度額
介護保険に加入する条件
介護保険に加入するには、これといって特別な条件があるわけではありません。
条件は
- 40歳以上
- 健康保険加入者全員
要介護認定を受ける流れ
要介護認定を受けるまでの行程は以下のような4ステップとなっています。
- 要介護認定をうけるための申請
- 認定のための調査と主治医の意見書
- 判定・認定
- 介護サービスの利用計画書の作成
②認定のための調査と主治医の意見書
調査員が自宅や医療施設に訪問し、申請者の心身状態を聞き取りなどをおこないます。
その後、調査員は主治医に意見書を依頼するのですが、もしも決まった主治医がいない。
ということであれば、調査員側から用意した医師への受診が必要となります。
これは、聞き取りだけではわからない部分を明確にするためです。
③判定・認定
④介護サービスの利用計画書の作成
要介護認定認定を受けたら、介護サービス計画書を実際にケアをするプロの方と作成していきます。
介護サービス計画書の作成は、介護支援専門員が申請者や家族の意見を聞きつつ、体調を考慮し本人も家族の負担が減らせるような計画を立て、介護サービスがスタートします。
介護保険制度で受けられるサービスと限度額
介護保険で受けられるサービスは
- 居宅介護支援
- 訪問型サービス
- 福祉用具の購入費用負担
- 住宅改修費用の負担
- 通所型サービス
- 短期滞在型サービス
区分 | 負担の上限金額(世帯) |
---|---|
課税所得690万円以上 | 14万,100円 |
課税所得380万円~690万円未満 | 9万3,000円 |
市町村民課税~課税所得380万円未満 | 4万4,400円 |
世帯全員が市町村民税非課税 | 2万4,600円 |
前年の公的年金収入+その他所得合計が80万円以下 | 2万4,600円 ※個人は1万5,000円 |
生活保護支給者 | 1万5,000円 |
旧型のがん保険などを契約している方は見直しを検討
ここまで、在宅療養給付金のついているがん保険についてご紹介してきましたが、中にはがん保険をずっと見直していない。
という方もいたのではないでしょうか。
あなたはがんになった時、入院、通院などにいくら給付されるか理解していますか?
さらに給付される条件を理解していなければ、いざという時に痛い目をみるかもしれません。
加入している保険を再確認するのも重要ですが、一度販売されているがん保険と比較し、見直しするのはいかがでしょうか?
最新で販売している保険商品は、最新の医療の移り変わりに対応し、保険内容も変わってきています。
がん保険を見直すことは、保障内容や保険料だけでなく、最新の医療についても知ることが可能です。
保険を見直す際は、無料相談窓口やマネーキャリアといった無料訪問・リモート相談のできるサービスを利用するのがオススメ!
また、相談する際はファイナンシャル・プランナーの経験値によって、相談の満足度も変わりますので、優秀なプランナーがいるサービスの利用をするようにしましょう。
まとめ:通院保障・在宅療養保障が充実したがん保険を選ぼう
いかがでしたでしょうか。
今回は
- 在宅療養保険とは
- 在宅治療にかかる費用
- 介護保険の仕組み
平均寿命が伸び、がんに罹る人が増えた現代で、がんへの治療は年々進歩しています。
現在がん保険に加入していても、治療法が新しくなれば、加入しているがん保険では賄えないということも今後発生するかもしれません。
そのようなことを防ぐには、定期的に保険の見直しをするのがオススメ。
保険について分からないことなどは、無料で保険のプロに相談できるサービスを利用し、今の自分に保険があっているのかどうかを相談しましょう。
自分で窓口に何度も足を運ぶのもよいですが、何回も足を運ぶのが面倒だったり、窓口タイプではプライバシーが守られているか不安。
ということであれば、マネーキャリアのような自宅へ訪問してくれるサービスを利用し、気軽に保険やお金についての相談をしてみましょう。
がん保険の選び方が知りたい方はこちらの記事もご覧ください
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