地震保険は被害の半額しか補償しない?保険金の上乗せ特約も紹介!

地震保険では最大でも、損害額の半額しか補償されないことをご存知でしたか?地震、津波、噴火などの被害では、全体の損害額が大きくなりすぎるため全額補償することは難しいのです。この記事では、地震保険では被害の半額しか補償されない理由と保険金上乗せについて解説します。

地震保険では被害額の半額しか補償されない?

地震保険を検討中の方々は、その補償割合が、火災保険の最大半額までしか補償されないことに不安を感じているかもしれません。


半額以下の補償割合になっているのは、地震被害の甚大さはもちろんのこと、地震保険に関する特殊な仕組みが関係しています。


しかし、地震保険に最高で保険料が半額になる制度も用意されていることはご存知でしょうか。  


このような、保険料が割引になる制度も利用しながら、地震保険への加入を検討したいものです。


そこで今回は、「地震保険の仕組みと補償が半額となる理由」について

  • 火災保険とは違う地震保険の特徴と半額理由
  • 地震保険の目的とは?
  • 地震保険料が半額になる割引サービス
以上のことを中心に解説していきます。                                                                   

この記事を読んでいただければ、地震保険が他の保険とは違う、特殊な目的・仕組みであることがおわかり頂けることでしょう。                                  

ぜひ、最後までご覧ください。

地震保険では最大でも被害の半額までしか補償されない

地震保険の保険金額は、火災保険金額の2割~半額で設定されています。


例えば、建物の火災保険金を2,000万円で設定しているなら、地震保険金は1,000万円以下となります。


更に建物が被災した場合は5,000万円、家財の損失なら1,000万円の上限が設定されています。


これは、どの保険会社の地震保険でも全く同じ設定となっています。


こちらでは、なぜ火災保険金よりも低い割合でしか保険金が下りないのか、なぜ補償内容が画一的なのかを解説します。

地震保険の半額補償がなぜなのか理由を解説

地震保険の保険金額は半額補償が基本となっていますが、なぜだがご存じでしょうか。


そもそも地震保険は、地震保険法によって「国と損害保険会社が共同で行っている保険」となっており、公共性がとても高い保険なのです。


地震は、一度起こると被害が広範囲に及び、甚大になってしまいます。そのため、国と損害保険会社が共同で負担をしても、補償は50%までが限界なのです。


地震保険は、補償が半額ということと、保険料に割高感があるせいか、加入率が低めです。火災保険の加入率が約82%ですから、比較するとその低さがわかります。


しかし本来地震保険とは、地震の損害を補償する、というよりは、地震によって被害を受けた被災者の、それ以降の生活の安定に寄与することを目的としている、と法律で決められています。


つまり、被災者の生活の立て直しを図るための資金の確保が目的となっているのです。


日本は地震も多いので、未加入であれば一度検討してみてはどうでしょうか。

上乗せ補償ができる2つの特約


火災保険には、火災や地震に備えるために、上乗せ補償ができる2つの特約があります。「地震火災費用特約」と「地震危険等上乗せ保障特約」です。


保険金額の半額までしか補償されない点を、少しでもカバーするためにできた特約ですが、どのような内容かを知っている人は、まだまだ少ないようです。


そこで次は、それぞれの特約の内容について、解説します。


自然災害での被害は、予想できないほど甚大で、広範囲に及ぶことがあります。


どれだけ備えればいいかは各家庭によって異なりますが、補償内容を少しでも充実させたいなら、効果的な特約となるでしょう。

特約①:地震火災費用特約

地震火災費用特約とは、地震や噴火、またはそれらによる津波が原因となる火災で、建物が半焼以上、もしくは、保険の対象となっている家財が全焼したときに、補償が受け取れる特約です。


限度額は、1回の火災で、1敷地に対して、保険金額の5%か、300万円かのいずれか低いほうです。


たとえば、地震が起こりストーブが倒れたために、建物が全焼したり、家財に被害が出たときに有効です。


しかし、地震で家財が紛失したあとの火災では、この特約は使えません。あくまでも地震などが原因で火災が起きたときのための特約です。


地震などによる建物や家財の被害を少しでも抑え、補償を充実させることができます。


ただし、地震保険とは異なる点と、保険控除の対象外になる点は、要注意です。

特約②:地震危険等上乗せ補償特約

地震危険等上乗せ保障特約は、最高で保険金額と同等の額まで補償される特約です。

一般的に、地震保険の補償額は火災保険での契約の50%が最大です。

しかし、この特約をつけることで、地震や噴火、またはそれらによる津波が原因となる火災で災害に見舞われたとき、最高で火災保険金額の100%までを補償できるようになります。

たとえば、地震による火災で、4000万円の損害が出たとします。

保険金額が4000万円とすると、従来であれば半額の2000万円が補償額になりますが、特約をつけておけば、さらに追加で2000万円が支払われます。

つまり、従来では補償しきれなかった損害まで補償してくれるのが、この特約の魅力です。

確定申告などで保険料控除としても利用できるので、メリットも大きいですが、掛け捨てで、追加で支払う保険料も上がるので、補償をどこまでするかの見極めが必要ですね。

地震保険料が半額になる割引とは?

地震保険へ加入しやすいように、いろいろな割引制度が設けられており、建物の免震・耐震性能、建築年月に応じて保険料が割り引かれます。


なお割引制度は、保険始期が2017年1月1日以降の地震保険契約からとなります。


割引制度を利用する場合は、必要書類を保険会社へ提出します。


免震建築物割引


建物が、住宅の品質確保の促進等に関する法律で規定する免震建築物と合致する場合を条件に、保険料の半額が割引となります。


必要書類は主に次の通りです。

  • 建設(設計)住宅性能評価の写し
  • 技術的審査適合書の写し
  • 認定通知書の写し
  • 設計内容説明書の写し


耐震等級割引


所定の耐震等級を有している場合に適用される割引制度です。


条件としては対象物件が、地方公共団体等による耐震診断・耐震改修の結果、建築基準法における耐震基準を満たす場合が該当します。


耐震等級3は半額、耐震等級2は3割引、耐震等級1は1割引となります。


必要書類は主に次の通りです。

  • 建設(設計)住宅性能評価書の写し
  • 耐震性能評価書の写し
  • 技術的審査適合証または認定通知書の写し
  • 設計内容説明書の写し

耐震診断割引

地方自治体等の耐震診断や耐震改修で、耐震基準を満たすと判断されると利用できる割引制度です。

条件としては対象物件が、
  1. 「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に規定される日本住宅性能表示基準に適合した耐震等級
  2. 国土交通省の「耐震診断による耐震等級 (構造躯体の倒壊等防止) の評価指針」に規定された耐震等級を有している場合
が該当します。

保険料が1割引となります。

必要書類は主に次の通りです。
  • 地方公共団体、建築士等が証明した書類の写し
  • (写)耐震基準適合証明書または住宅耐震改修証明書等の写し


建築年割引


1981年6月1日以降に新築された建物を条件として、保険料が1割引となります。


ただし、こちらは前述した3つの割引制度と重複して利用することができません。


必要書類は主に次の通りです。

  • 建物登記簿謄本
  • 建物登記済権利証
  • 建築確認書等

参考:地震保険が必要な人と不要な人

前述した保険加入者に対する金銭的補償は、公正公平でなければいけないことは皆さん納得することでしょう。


しかし、「火災保険の半額以下しか補償されないなら、建物の再建なんて無理ではないか。」と、疑問や不満に思う方々もいるはずです。


このような理由で、地震保険の加入へ抵抗を感じる人も多いことでしょう。


こちらでは、地震保険の本来目的、地震保険の必要な人、不要な人の基準を解説します。

地震保険の目的

地震保険に加入する最大の目的は、なによりも「被災した方々の生活の安定」です。


つまり、被災者の生活補償がまず第一であり、被災した物件の完全復旧を最優先にするわけではありません。


地震保険で下りる保険金は、使途は自由であり、もちろん被災した物件の復旧に充てても問題はありません。


しかし、被災した直後は被災地域は大混乱となり、いつも通り収入を得られる状態ではありません。


そのため保険金は、被災した方々の生活再建を図る「当面の生活費」に充てるお金と考えた方が適切と言えます。

必要な人の基準

地震保険の加入が必要な方々は、次に該当するケースがあげられます。

  • 地震で被災した場合、ご自身の世帯だけで生活再建できる貯蓄が無い場合
  • 住宅ローンのような借金を返済中だった場合
  • 子供が独立していない場合
貯蓄に不安があり、借金を返済中の方々は地震保険へ加入することが大切です。

特に住宅ローンを組んでいる場合は、返済が長期にわたることがあります。

たとえ、住宅が被災して壊れても、ローンが無くなるわけではありません。

原則として完済する義務は残っていしまいます。

また、子供が独立していない場合には、今後の教育資金も当然必要になるでしょう。

この場合、地震保険へ加入していたなら、下りた保険金で必要な支出を補填することが可能です。

火災保険金の半額以下であっても、頼りになる補償となります。

不要な人の基準

一方、地震保険の加入が不要な方々は、次に該当するケースがあげられます。

  • ご自身の世帯だけで生活再建できるほどの貯蓄がある場合
  • 借金等がない場合
  • 単身またはご夫婦だけの世帯の場合
たとえ地震で建物が被災しても、生活再建できるほどの潤沢な資産があれば、無理に地震保険へ加入する必要はありません。

また、借金もなく、倒壊した建物に住んでいたのが単身またはご夫婦だけで、何とか生活していける場合も同様です。

逆に地震保険の保険料が家計に重い負担となるなら、無理に加入するのは禁物です。

保険への加入・見直しの際は一括見積もりがオススメ!

一度加入すると、なかなか見直す機会がなかったり、保険料の高さから加入を躊躇するのが火災保険や地震保険ですが、うちの保険はこれで大丈夫かな、と心配なときは、他の保険と比較検討してみてはどうですか


火災保険には、さまざまな保険会社について、一括見積できるサービスがあります。


補償額はどこの保険会社でも同じですが、補償範囲や特約、サービス内容は保険会社によって異なります。


また、地震保険はもちろん、火災保険の見直しなども、自分で一社ずつ調べるよりもスピーディで、まとめて比較するほうがわかりやすいですね。


ぜひ利用してください。

まとめ:地震保険では被害額の半額しか補償されない


地震保険の仕組みと補償の半額になる理由について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。                      


今回の記事のポイントは

  • 地震保険では最大でも火災保険金額の半額までしか補償されない
  • 地震保険は国と保険会社によって運営され、特殊な仕組みとなっている
  • 地震保険金は保険加入者へ適正に配分する必要があるため、半額以下に補償が縮減されるのはやむを得ない
  • 地震保険は、被災者の生活を最優先にサポートすることが目的
  • 保険金を上乗せする特約がある
  • 地震保険料の割引制度を利用すれば、保険料の最大半額が割り引かれる
でした。 

地震は現在、日本全国で頻発しており、日本のどこに居住していても地震被害に遭遇するリスクがあります。

火災保険の半額以下に補償が縮減されていても、地震保険は生活再建のため頼りになる備えです。

地震被害が起きる前に是非、加入を検討してみましょう。

ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

この記事の監修者
森下 浩志
2018年に早稲田大学基幹理工学部に入学。保険×テックの領域で保険業界をイノベーションをしていく姿勢に共感し、「ほけんROOM」の運営に参画。2019年にファイナンシャルプランナー、損害保険募集人資格を取得。

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