更新日:2018/08/01
自賠責保険の保険金には税金なし!?任意保険は税金に要注意
自賠責保険の対人賠償金に税金はかかるのでしょうか?実は、自賠責保険よりも任意保険の方が、税金についての注意点が多く存在します。この記事では、自賠責保険の税金についてや、本当に気を付けるべき任意保険の税金について解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
自賠責保険の性質から見る税金!保険金に税金がかかるケースとは?
あなたは自賠責保険で受け取った保険金に税金がかかるケースについて調べていると思います。
自賠責保険は車を運転する人であれば強制的に加入するものなので、保険金に税金がかかるのは少々損な気がしてしまいますよね。
しかし、受け取った保険金の税金が非課税になる場合があることをご存知ですか。
すべての場合ではありませんが、税金がかからないケースがあるので、万が一自賠責保険を受け取るような事態に遭遇したら注意が必要です。
そこで、この記事では「自賠責保険と自動車保険の保険金と税金」について
- 対人賠償の保険金
- 自賠責保険以外の保険金
- 自動車維持にかかる税金
記事を読んでいただければ、自賠責保険の性質から見る税金についてご理解いただけると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
自賠責保険と税金について解説~対人賠償の保険金~
最初に、対人賠償の保険金について解説させていただきます。
車を運転する人にとっては、事故の被害者にはもちろん、加害者にもなりたくないと思います。
しかし万が一事故に遭ってしまった場合は、強制加入の自賠責保険が補償してくれることになりますよね。
ここで疑問なのが、「事故に遭った際に自賠責保険から受け取る保険金は課税されるのか」だと思います。
損害を補償するための保険金に税金がかけられたら、なんだか補償の意味がないような気がしてしまいますよね。
対人賠償の保険金には税金がかけられるのでしょうか。
損害賠償としての性質を持つので非課税
結論から言うと、対人賠償の保険金は非課税です。
損失を被った側としてみては、一安心することでしょう。
対人賠償の保険金が非課税になる理由としては、交通事故の損害賠償の性質を持つことが挙げられます。
具体的には、事故を起こした加害者側の対人賠償保険から保険金を受け取ると考えてみてください。
この保険金に関しては、所得税法上非課税となっているので、自賠責保険から受け取る保険金も同様になります。
一般的に考えても、事故の被害者が受け取る保険金に課税がかかることはさらに負担が増えるだけです。
損害賠償としての性質が備わることで、被害者の負担軽減につながりますね。
自動車保険(任意保険)の税金について~自賠責保険以外の保険金~
ここまでは、強制加入の自賠責保険と税金について解説させていただきました。
対人賠償の保険金は、損害賠償の性質を持つので非課税になることをご理解いただけたと思います。
ここからは、自動車保険(任意保険)の税金について
- 対人・対物賠償保険、無保険車傷害保険の保険金は非課税
- 自分の傷害保険・車両保険から出る保険金も基本非課税
- 死亡保険金は課税がかかる可能性がある
- 人身傷害保険では被害者の過失部分に課税される
対人・対物賠償保険、無保険車傷害保険の保険金は非課税
第一に、対人・対物賠償保険、無保険車傷害保険の保険金は非課税である点です。
これは自賠責保険と同様、損害賠償の性質を持つため税金の課税はされません。
任意の自動車保険だと、課税対象になると考えられがちですが、非課税なのでご安心ください。
「対人賠償保険」と「対物賠償保険」は、自動車保険の最も基本的な補償です。
これらは事故の被害者に与えた損害に対して保険金が支払われるので、加害者の自動車保険から補償がおりることになります。
事故によって生じた身体の治療費や通院費、車の修理費に対する保険金は非課税になるので、よく心得ておきましょう。
自分の傷害保険・車両保険から出る保険金も基本非課税
第二に、自分の傷害保険・車両保険から出る保険金は基本的に非課税になる点です。
交通事故による損害に対する保険金は、自分が加入している保険から支払われるものもあります。
代表的なものとして
- 人身傷害保険
- 搭乗者傷害保険
- 傷害保険
- 自損事故保険
人身傷害保険
- 事故が突発的で傷害発生までの時間が短く、被害者によって予測や回避ができない状態
- 事故の原因や結果を予測できないほど偶然の産物である状態
- 事故の原因が身体外部からの作用によるもの
ただし死亡保険金には注意!相続税・所得税・贈与税の可能性アリ
第三に、死亡保険金には相続税・所得税・贈与税の可能性があることを注意する点です。
死亡保険金は、被保険者本人ではなくその遺族などが受け取ることになるので、受け取る人との関係性によっては税金が生じることになります。
以下の表では、人身傷害保険、搭乗者傷害保険、自損事故保険における死亡保険金と税金についてまとめています。
保険料支払人 | 死亡した本人 | 保険料受取人 | 第三者 |
---|---|---|---|
課税対象 | 相続税 | 所得税 | 贈与税 |
このように、保険料支払人が誰かによって、課税される税金が異なります。
しかし死亡保険金は基本的に課税対象であることには変わらないので、受け取った場合は課税されることを押さえておきましょう。
人身傷害保険では被害者の過失部分に課税
第四に、人身傷害保険では被害者の過失部分に課税がかかる点です。
残念ながら、事故を起こした際に被害者に100%過失がないかというと、そうではないケースも存在します。
そのような場合、人身傷害保険では過失部分には課税が生じてしまうのです。
具体的には、死亡保険金のうち被保険者の過失部分に課税がされます。
相続税などの課税が予め決まっている場合には、さらに課税が増えることになりますので、残された遺族には負担をかけることになってしまいますね。
参考:自動車の維持にかかる税金について!
ここまでは、自動車保険(任意保険)の税金を解説させていただきました。
基本的には課税されませんが、死亡保険金には課税される可能性があるので要注意ですね。
最後に、参考として自動車の維持にかかる税金をご紹介させていただきます。
自動車を維持することにも税金がかかるので、しっかり押さえておきましょう。
以下の表をご参照ください。
軽自動車 | コンパクトカー | 普通車 | |
---|---|---|---|
重量税 | 5,000円 | 15,000円 | 20,000円 |
自動車税 | 10,800円 | 34,500円 | 39,500円 |
自動車取得税 | 取得価格×2% | 取得価格×3% | 取得価格×3% |
上記のように、車や税によって金額が異なりますが、自動車維持にも大きな金額が税金としてかけられています。
高すぎるバイク保険に加入していませんか?
バイクに乗っている方であれば、自賠責保険だけではなく、バイク保険(任意保険)にも加入しているのではないでしょうか。
自賠責保険だけでは賄えないたくさんの補償をしてくれるので、必ず入るべきですよね。
ただ、その保険料について見直したことはありますか?バイクを購入する時のショップで言われるがままに加入していたりしませんか?
実は、バイク保険は少し条件を見直すだけで年間の保険料が1万円近く安くなることがあるのです。
ただ、自分で多くの保険会社で見積もりをして比較するのは大変ですよね。
そんな時は一括比較サービスを利用してみましょう。一括比較サービスであれば、一度の入力で多くの保険会社の見積もりを取ってくれます。
しかも何度利用しても無料です。一度利用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
この記事では、「自賠責保険と自動車保険の保険金と税金」についてご説明させていただきましたが、いかがだったでしょうか。
記事の要点は、
- 自賠責保険の対人賠償保険は、損害賠償の性質を持つので非課税。
- 自動車保険(任意保険)は基本的に非課税だが、死亡保険金は課税される場合がある。
- 人身傷害保険では、被害者の過失割合によって死亡保険金に課税される可能性がある。
自賠責保険は基本的に非課税ですが、自動車保険からの死亡保険金は受け取る人との間柄によって課税されることを理解しておきましょう。
また、自賠責保険は強制加入のため最初から補償が付帯されていることを、しっかりと念頭に置く必要がありますね。
保険ROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。