更新日:2020/05/29
車両保険でエアロ等カスタムパーツも補償される?補償範囲のまとめ!
事故でエアロ等カスタムパーツを修理・交換する際は車両保険で補償されるのか気になりますよね。またそもそもエアロ等の改造車は車両保険に入ることができるのでしょうか。この記事では、車両保険でエアロ等のカスタム・社外パーツが補償されるかやそのときの注意点を紹介します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
車両保険でエアロ等のカスタムパーツを補償してくれる?
この記事をご覧のあなたは、車両保険でエアロパーツ等のカスタムパーツが補償されるかどうかについて調べておられるかもしれません。
いわゆる「車両保険」は、自動車保険に付帯する特約として多くの方が利用しており、車両の「万が一」の事態に備えることで、恩恵を受けています。
しかし、車両保険に加入していない方の中には、「エアロパーツ等のカスタムパーツを装着している場合は車両保険で補償されないのでは?」と思っておられる方も少なくないでしょう。
そこで今回は、
- 車両保険はエアロ等のカスタムパーツも補償してくれるのか?
- エアロ等のカスタムパーツが補償「されない」のはどのような場合?
- そもそも改造車が車両保険に加入できるのか?
- 車両の事故時に等級はどのくらい下がる?
ぜひ最後までご覧ください。
車両保険はエアロやカスタム、社外パーツも補償してくれる!
まず結論から言うと、車両保険では車のパーツが純正かそうでないかに関わらず、破損した部品は原則すべて補償対象となります。
より正確に表現するならば、公道を走ることを許可されている車(パーツの状態)であれば、車両保険の補償を受けられるのです。
もちろん、エアロパーツを使用している場合も同様に車両保険の対象となり、事故等によってパーツが破損した場合も補償を受けられます。
ただし注意したい点としては、改造を行っている車両の場合、いくつかの注意点を守らなければ補償の対象外となる場合もある、という点です。
では、エアロパーツで改造している車で車両保険に加入する場合、どのような点に注意しなければならないのでしょうか。
これから、
- 事前申請の重要性
- 同じ部品で修理できるとは限らない
車両保険でエアロやカスタム、社外パーツが補償されない場合
自動車保険における車両保険は、原則的にどのようなパーツであっても補償の対象となります。
もちろんエアロパーツ等のカスタムパーツが破損した場合にも車両保険が適用されるというのは前述した通りですが、実は補償の対象外となってしまう場合があります。
それは、カスタムパーツを使用していることを事前に保険会社へ申告していなかった場合です。
大前提として、エアロパーツ等の社外品が取り付けられた車種で車両保険に加入する場合は、事前に申告を行うことが必須になります。
たとえば、ソニー損保では車両の「改造」を「違法改造」と同義として扱っているようで、合法的なパーツへ変更している場合であれば「改造には当たらない」としています。
ただし、車検証に改造済みであることを証明する「改(カイ)」が記載されている場合は、ウェブでの申込みができなくなっています。
このように、エアロパーツへ交換していても車両保険へ加入することは可能ですが、全ての保険において100%加入できるという補償はなく、保険会社によって「改造車」の扱いが異なる、という点は注意が必要です。
また、自損事故により高価な社外品を破損してしまったときの注意点として、これを交換する場合は純正のものしか補償されない、というケースも有り得ます。
エアロ等の高価なカスタムパーツは保険会社に事前申請する
ですから、車両保険に加入しようとしている車が合法的な改造車であることは、相談・申し込みの段階で申告することになります。
この手順を無視して改造を申告せずに普通に加入しようとすると事故を起こしても純正品しか補償されなかったり、最悪の場合虚偽申告として扱われ全ての補償を受けられなくなる可能性もあります。
また、車両保険加入時に改造を行っている場合だけでなく、保険加入後しばらくしてからエアロパーツへと交換した場合でも保険会社に対して申請が必要となります。
たとえばエアロパーツを装着する場合に必要な申請の内容は品目と価格ですから、これら使用するカスタムパーツの詳細については必ず把握しておきましょう。
車両保険は修理代ではなく損害額を補償するもの
車両保険でエアロパーツが補償の対象となるのを知って、安心された方も多いでしょうう。
しかし、申込時の申告以外にも注意しなければならない点があります。
それは、車両保険では事故等で破損したエアロパーツ等の社外パーツの修理代がそのまま支払われるというわけではない、という点です。
あくまで、事故による損害と認められた額が保険金として支払われることになります。
ですから、事故によってカスタムパーツが破損したとしても、必ず同じ部品で修理できるとは限りません。
パーツそのものが廃盤になってしまうことももちろんありますし、そもそも純正品と社外品では金額が合わない場合もあります。
その場合には他のパーツで補修をしたり、純正パーツや中古部品などで修理することになるため、修理費用の差額を自己負担する必要が生じることもあるので注意しましょう。
そもそも改造車でも車両保険に加入することは可能なのか
車両保険に加入するときには、必ず改造の有無を申告してから加入しないといけません。
具体的にどのような基準が定められているのかというと、車両保険に加入できるかどうかの判断基準は、保安基準に適合するかどうかが重要です。
簡単に言うなら、その車両が車検に通るか通らないか、という点が保険加入の可否基準になるということです。
そもそも違反改造車は公道を走ることすらできませんので、任意保険どころか自賠責保険にも加入できないことになります。
保安基準に適合していれば車両保険に加入できる
- マフラーを切っていたり、消音装置を取り外している
- ライト(灯火器)の色を変更している
- タイヤの回転部分を車両からはみ出させている
- 運転席および助手席に色が変わるフィルムを取り付けている
たとえばマフラーの消音装置を取り外すことは非常に大きな騒音の原因となりますし、車体からはみ出たタイヤは人を巻き込む危険性が高くなるなど、保安基準を満たすことができません。
また、たとえ保安基準を満たしているパーツを使用していても、取り付けに不備がある場合は保安基準を満たさなくなってしまう場合があるので、注意が必要です。
また、ダイレクト保険の場合は、保険会社ごとにルールが細かく決められていることが多いので、車検に通ったとしても純正でなければ引き受けてくれない保険会社もあります。
この点は、それぞれの保険会社に確認する必要があるでしょう。
エアロ等のパーツの修理・交換で車両保険を使うと等級は?
自動車保険では、事故を起こして保険を適用させると、等級が下がり保険料が上がります。
これはノンフリート等級という仕組みであり、どの自動車保険においても共通して用いられる基準です。
では、エアロパーツ等の社外品で改造している車が事故を起こして保険適用となる場合、等級の扱いはどうなるのでしょうか。
車両保険を使った場合には、エアロなどの社外パーツの修理や補修に限らず事故の内容に応じて等級が1等級または3等級ダウンします。
等級ダウンの具体的な基準は、
- 1等級ダウンの例:車へのいたずら・飛来物による損傷・車両の盗難など
- 3等級ダウンの例:自損事故・電柱等の公共物への衝突など
このような事例で分けられます。
1等級ダウン事故では1年間、3等級ダウン事故では3年間の事故有係数が適用されるため、割引率が下がり、保険料そのものが高くなってしまうのです。
ですから、エアロパーツ修理のために車両保険を使うかどうかを決める際には、必ず翌年度以降の保険料の上昇についても考慮したうえで、適用させるかどうかを慎重に決める必要があるでしょう。
もしもパーツの修理が大掛かりでなければ、自腹で費用負担した方が安く済む、ということもあり得ます。
まとめ:車両保険でエアロ等カスタムパーツも補償される?
今回はエアロパーツを用いた改造車における車両保険の扱いについて取り上げましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは、
- エアロパーツを用いた改造も原則、車両保険で補償される
- ただし、エアロパーツ等を用いた改造は事前に保険会社へ申告する必要がある
- あくまで合法的な範囲での改造が認められるため、違法改造の場合は保険に加入できない
- 改造車もノンフリート等級の仕組みに則って、事故時の保険適用は等級が下がる
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