車両保険の保険金額の目安は?設定金額の相場や決め方をご紹介!

車に万が一のことがあった場合に役に立つ車両保険ですが、受け取れる保険金額設定の目安はどのくらいなのか気になりますよね。今回は車両保険の保険金額の相場や決め方について詳しく解説します。また、保険料を安くする方法や中古と新車の違いについても紹介します。

車両保険金額の目安や決め方はどうなっているのか解説!

事故や飛び石による傷だけでなく、いたずらや当て逃げによる傷の修理の際も修理費を補償してくれる車両保険。


支払う保険料も気になりますが、万が一の時に受け取れる保険金の設定は難しいですよね。車両保険の保険金の相場や目安はどのくらいなのか、みんなどのくらいに設定しているのか気になるという方もいるのではないでしょうか。


そこで今回は、

  • 車両保険の保険金の目安はいくらなのか
  • 保険金金額の決め方
について詳しく解説します。

また、保険料を安くする方法についても紹介しますので、保険金をいくらに設定しようか迷っている方や、保険料を節約したいという方はぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。

車両保険の保険金額の目安と金額設定の方法について紹介!


車両保険の保険金額に目安はあるのでしょうか?この場合に目安とされるのは、車の市場における流通価格です。

もちろん、車の値段そのものが直接支払額の限度となるわけではありませんが、目安として知っておくと良いでしょう。

ここで大きく関わってくるのが
自動車保険車両標準価格表に掲載されている価格です。自動車保険車両標準価格表は名称が長いので、通称車価表とも呼ばれています。

 自動車保険車両標準価格表(車価表)の記載内容
  • 自動車の用途
  • 車種
  • 車名
  • 型式
  • 仕様
  • 年式(初度登録年月)
  • 価格幅(5~10万円単位)
 これを目安に車両保険の保険金額や保険料が設定されます。

たとえば、150万円~200万円という具合に、一定の幅を持った条件ごとに、車の価格が掲載されています。

保険会社の車価表に掲載されている価格幅は5万円ごともしくは10万円ごとに区切った形で金額を設定しており、加入する側は、目安として5万円10万円といった刻みで段階的に車両保険の支払金額を設定することができます。

ただし、車価表記載の車両価格帯を無視して勝手に金額を決めることはできません。

また、車価表は1年ごとに更新されており、各保険会社が作成して利用しているものですが、基礎データは共通していますので、車価表に記載されている設定車両価格が保険会社によって極端に異なることはありません。

新車で車両保険に加入しても、2年目はこの車価表を目安にいくらかが決まるのです。
つまりこの車価表に掲載されている車両価格の幅で、保険金額を保険会社は設定しています。

車両価値の高い購入から1年未満の新車の場合

購入から1年未満の新車の場合には車両本体に加えて付属品を合わせたものが保険金額となります。


付属品の例としては以下のようなものが挙げられます。


自動車に定着されているもの

  • エアコン、カーステレオ、
  • ドアバイザー(サイドバイザー)
  • カーナビゲーションシステム
  • ETC車載器
  • カーステレ
自動車に装備されているもの
  • 標準工具
  • スペアタイヤなど
  • フロアマット
しかしインテリア用品は対象外となります。

そのため自動車を購入から1年目は車両本体と付属品を合わせた額に設定することがほとんどです。

またこの車価は年々下がっていきますので何十年も乗っている車の場合はそもそも加入するべきなのかを判断する必要もあります。

新車と違う?中古車の場合の保険金額の相場は?

新車と中古車では保険金額に大きな差がある場合があります。

中古車の金額の設定目安は、その車と同じ型の車種の時価です。その理由としては中古車の場合保険金額が、思っていたよりも低いことがあるためです。

極端な話しですが、車種によっては10万円を下回る価格のものもあります。
10万円以下になってしまうと、免責金額以下の金額となり、このような場合には加入せずに自費で負担するというのも選択肢の一つです。

ただし、中古車といっても、車種によっては新車と同じくらいの相場のものもあります。設定の目安は購入してから1年以上たっている新車と同じです。

購入価格と保険金額に大きな差が生じる場合はには保険会社と相談することをおすすめします。その上で保証と保険金額のバランスを考えて加入を検討することが大切です。

購入から複数年経過している新車は時価相当の金額が目安

購入してから1年以上経過している新車の場合には、その車と同型の車種の市場販売価格の相当額(これを時価と呼びます)によって車両保険の金額を設定します。

基本的には保険会社の持つ車価表に掲載されている価格が車両保険の保険金額の目安となりますので、保険会社に購入した車の価格帯を算出してもらい、目安としましょう。

購入から10程度経過した古い車は任意保険は不要かも

購入から10年以上経過した古い車は保険金額も低い額しか設定できません。また修理代や車税も高いため車両保険は不要かと思います。


しかしずっと乗りつづけている車だと愛着が湧いて手放せない、まだ乗りつづけたいと言う方もいらっしゃいますよね。


基本的には保険金額は低くなってしまいますが保険会社によっては保険金額を高くできる特約もあります。そのためどうしても保険に加入しておきたい方はそちらも検討するのもおすすめです。


車両保険金額と支払い保険料金額の関係


車両保険の保険金額が上がれば、当然支払う保険料も高くなります。

それでは、どのくらい高くなるのでしょうか。保険金額ごとの保険料の一部を紹介します。参考までに、以下の条件で車両保険料と保険金額をソニー損保にて見積もりを行いました。


保険料の計算条件として、

  • 車種:フィット
  • 年齢:40歳
  • 免許の色:ゴールド
  • 等級:20等級
  • 走行距離:5,000㎞
  • 運転者限定:本人・配偶者のみ
  • 年齢条件:30歳以上
  • 車両保険種類:一般型車両保険
  • 免責金額:0-0

という設定です。見積もりの結果は以下の表をご覧ください。


設定金額と保険料(概算)
車両保険の設定金額
保険料
155万円44,000円
180万円44,470円
200万円44,860円
225万円46,000円

上記の表からわかるように、設定金額が155万円の場合と、225万円の場合の保険料との差額は平均して2,000円で、保険料に大きな差はありません。


車価表記載の車両価格の幅の中であるならば、さほど保険料は気にしなくとも良いことがわかります。


つまり、車両保険の保険金額は高めに設定しても、支払う保険料にあまり差はないということになります。

車両保険金額を設定する上で重要な3つのポイント


車両保険の支払い限度額である保険金額の設定にあたって重要なポイントについて説明します。

ポイントは以下の3つです。
  1. 支払い限度額満額が支払われるのは全損扱いの場合のみ
  2. 車両保険金額を最大額にしても、保険料は年数千円程度しかかわらない
  3. 免責金額を上げることにより、保険料を安くできる
それぞれについて見ていきましょう。

①:支払い限度額満額が支払われるのは全損扱いの場合のみ

保険金額が全額支払われるのは、契約車が全損になった場合だけです。全損扱いとは、車が次の3つの状態になった場合のことをいいます。
  1. 修理できないほどの損害を受けた場合  
  2. 盗難に遭い、発見もされない場合
  3. 修理代が設定した保険金よりも高くなった場合

3の車の修理代が設定した保険金額よりも高くなった場合
については、修理代の一部を負担しなければなりません。


たとえば、事故に遭った車の修理に50万円が必要な場合を想定します。その車の車両保険が30万円だった場合、修理代が保険金額を20万円上回りますので全損扱いとなります。そのため保険金額30万円が支払われます。


しかし残りの20万円は自分で支払わなければならないのです。


もしも事故などにあい全損扱いになるのであれば、修理代の心配をしなくても済むと考えてしまいがちです。しかし保険金額を見てわかるように、自己負担額が発生することも考えて置かなくてはなりません。


この問題は中古車が事故に遭った際に起きることが多く見られます。中古車の場合、車両保険の保険金額はその車と同じ型の車種の時価を目安に設定されますので、車両保険の支払金額が修理代金を上回る場合があります。


なお保険会社によってはこのような場合の車の修理代について金額の上限はあります。それに加えて車両保険の保険金額に特約を用意している場合もあります。

②:車両保険金額を最大額にしても保険料はあまり変わらない

保険金額の設定方法は、車価表に記載されている価格帯の中から5万円〜10万円の刻みです。なお車両保険の保険金額を最大にしても最少にしても保険料に大差はありません。


車両保険料に影響してくるのは、運転者の年齢無事故等級、そして、一般型か
エコノミー型といった保険の種類の違いです。


そのため、補償を考えるのであれば、車両保険で保険会社から受け取る保険金額を最大にして、車両保険料そのものについては、他の条件を見直して検討するというのも良いかもしれません。

③:免責金額を上げることにより保険料を安くできる

車両保険の保険料を安くするためにできることは、加入する車両保険の種類の検討のほかに、免責金額の設定を変えてみることがあげられます。

免責金額とは、車両保険の支払金額を上回る自己負担額のことです。通常、次の4つの種類があります。
  1. 0-0
  2. 0-10
  3. 5-10
  4. 10-10

0-10とあるのは、初回の事故の時の免責金額が0円2回目以降の事故の時の免責金額が10万円という意味です。他の数字もこの見方にならいます)


このうち、保険料が一番安くなるのは4の10-10という種類です。自己負担額が一番大きいのですから、当然ですよね。


気になる保険料の違いですが、たとえば、2(0-10)と4(10-10)の条件で比較しますと、約15,000円程度の差があるので検討してみてると良いですね。


ただし車両保険の金額は、車種や運転する人の年齢、さらには無事故等級の違いなど、様々な条件によって決まりますので、ここでご紹介した保険料の差額はあくまでも概算となります。


正確な保険料や支払金額、また、年払いか月々支払うのかということにつきましては、自動車保険会社に一度確認しておくと安心ですね。

車両保険の保険料を安くする方法は?


車両保険を付けてしまうと、どうしても自動車保険の保険料が高くなってしまいます。車両保険の保険料を安くする方法はあるのでしょうか?


車両保険の保険料を安くするには、

  • 免責金額を高く設定する
  • エコノミー型の車両保険にする

などが挙げられます。


車両保険の免責金額を高く設定しておくことで、保険料は安くすることができます。また、一般型ではなく、補償範囲は少し狭くなりますが、エコノミー型の車両保険を付けることでも、保険料を安くすることができます。


また、代理店型の自動車保険に加入している場合、ダイレクト型の自動車保険に切り替えることで保険料は安くなります。自動車保険の一括見積などを利用して、保険料を比較してみることをおすすめします。

補足:全損になった時に役に立つ車両新価特約

車両新価特約とは新車の車両保険に追加できるオプションのことです。


不慮の事故により車が全損、もしくは半損、または修理費用が保険金額の50%以上かかるような場合、修理をせずに新車に買い替えることができる特約です。


例として、下記の図をご覧ください。

車両新価特約

新車価格相当額が300万円で、2年目から毎年車両保険金額が下がっても新車価格相当額との差額部分は補われています。買い替える車は、新車価格相当額の範囲内であればどんな車を買うのも自由です。


ただ、条件があり、主要部分が破損していない場合や盗難は補償対象外になります。こちらも併せて注意が必要です。


新車以外の新古車や中古車は加入できるかは自動車保険会社により判断がわかれるので相談してみることをおすすめします。

1万円以上保険料を節約する方法をご存知ですか?

皆さんは自動車保険をどの頻度で見直していますか?


もしかしたら、加入してから一度も見直していない人も多いのではないでしょうか。


  • 加入してから一度も自動車保険を見直していない
  • 車を購入する代理店で加入した
  • 会社の団体割引で自動車保険に加入している

が1つでも当てはまる方は要注意!
高すぎる保険料を払っている可能性が高いです。

心当たりのある方は、一度保険料をシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。


以下のボタンから簡単にシミュレーションできるので、ぜひどうぞ!

まとめ:車両保険の保険金額の目安は?

いかがでしたでしょうか。


今回の記事では

  • 車両保険の保険金額の設定
  • 車両保険加入時のポイント
を中心に解説していきました。

保険金額の設定は自動車の時価によって決定することがわかったと思います。

しかし購入から10年以上経過している自動車に関しては保険金額が低く設定されてしまいますので加入の判断は慎重に進めてください。

設定する金額は高めに設定しておくことをおすすめします。なぜなら保険金額を高めに設定していても保険料にさほど差が出ないからです。

さらに保険料を安く抑えたい方は免責金額を高めに設定することで保険料を抑えることもできます。

ご自身だけでは判断が難しい場合は、専門家に相談してみるのもおすすめです。

また複数の保険会社を比較することでご自身の自動車にあった車両保険を見つけ出すことができます。

他にもほけんROOMではみなさまのお役に立てる記事を用意しておりますのでぜひご覧ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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