更新日:2020/05/03
【初心者向け】協定保険価額とは?車両保険の何に関わるものかを徹底解説!
協定保険価額とは、車両保険の保険金額のことです。契約者と保険契約者の間で取り決め(協定)を結んだ価格で保険金をお支払いしますという約束になります。この記事では、協定保険価額について、新車価格相当額等もふくめてわかりやすく解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 協定保険価額は車両保険で支払われる保険金の支払限度額
- 契約者が決めた車両保険金額が協定保険価額になる
- 協定保険価額が関わってくる車両保険の要素
- 協定保険価額が関わる要素①:設定した車両保険金額
- 協定保険価額が関わる要素②:分損時に支払われる保険金
- 協定保険価額が関わる要素③:全損時に支払われる保険金
- 協定保険価額が関わる要素④:新車特約で保険金が支払われる条件
- 自動車保険の協定保険価額と時価との関わり
- 協定保険価額は「自動車保険車両標準価格表」をもとに決められる
- 自動車保険の協定保険価額は年々下がっていく
- 「価額協定保険特約」によって契約中の協定保険価額は変動しない
- 参考:新車特約と新車価格相当額
- まとめ
目次
協定保険価額は車両保険で支払われる保険金の支払限度額
- 協定保険価額とは何か
- 協定保険価額は車両保険の何に関わってくるのか
- 協定保険価額はどうやって決まるのか
- 協定保険価額と時価の関係性
契約者が決めた車両保険金額が協定保険価額になる
協定保険価額を簡単にわかりやすく説明すると、「協定保険価額=車両保険金額である」となります。
車両保険を契約・更新する際には、決められた金額の中から車両保険金額(保険金額)を決めることになります。車両保険金額とは、万が一の事故などによって自分の車が破損してしまった際に支払われる、保険金の上限額です。
この車両保険金額は「契約者との間で取り決めた契約車両の評価額」であるため、保険会社は「協定保険価額」と呼びます。
こうして決められた協定保険価額は重要な金額として、車両保険のさまざまな要素に関連してくるのです。
協定保険価額が関わってくる車両保険の要素
協定保険価額というと難しく感じますが、保険会社が万が一の事故などの際に、支払ってくれる最大の金額です。
この協定保険価額は車両保険の契約の際に決めますが、一旦決めるとどういうところに影響してくるのでしょうか。金額は契約者によって決められる範囲があります。どのように影響するかわかれば、協定保険保険を高く設定するべきか、もしくは低くしたほうがいいのかわかると思います。
これから協定保険価額が関わっている要素を見ていきましょう。
- 設定した車両保険金額
- 分損時に支払われる保険金
- 全損時に支払われる保険金
- 新車特約(車両新価保険特約)で保険金が支払われる条件
4つの要素について詳しく説明していきます。
協定保険価額が関わる要素①:設定した車両保険金額
協定保険価額が関わる要素②:分損時に支払われる保険金
では、実際に保険料が支払われる際の協定保険価額が関わってくるところを見ていきましょう。
分損という言葉をご存知でしょうか。車両保険の補償の対象になる損害には、全損と分損があります。例えば、万が一の事故際、保険料が支払われることになりますがその際、修理代を見積もりをすると協定保険価額の金額には届かず、補償金で修理できることになりました。
これを分損といいます。分損時には協定保険価額の金額までしか支払ってもらえません。そのため協定保険価額は重要です。協定保険価額をこえると全損の扱いとなり、補償金額では足りなくなり、修理を諦めざるを得ないことがあります。
協定保険価額が関わる要素③:全損時に支払われる保険金
次に、協定保険価額に関わってくるところは、全損時です。全損というのは、修理代金が協定保険価額をこえると全損という扱いになり、実際には全損になると協定保険価額そのものの金額が保険会社から支払われることなります。
全損には修理代が協定保険価額を超えるという説明をしましたが、修理ができない場合も全損扱いになります。その場合でも協定保険価額を基準に補償されるので、あまりにも協定保険価額を少なくしていると車は修理できないし、新しい車を購入するのには補償金だけでは足りないという事態が起こりえます。
協定保険価額が関わる要素④:新車特約で保険金が支払われる条件
最後に、協定保険価額が関わってくる要素として、新車特約があります。新車特約とは車両新価保険特約ともいいます。これについては新車特約をつけていて、なおかつ一部の対象の方のみに関わるため、ごく少数の方を対象にした要素です。
新車特約とは事故で大きな損傷をうけたため、車を新車に買い換えた場合に新車購入費用を保険金として補償してもらう特約です。その特約の中で乗り換え前の車の満期日が、初年登録年月から61か月を超える場合には、協定保険価額がその新車購入費用の補償金の50%以上になるときに限るという決まりがあります。(保険会社によって諸条件は違います)
少し難しかったかもしれませんが、新車にこだわって新車にしか乗りたくないという方は、新車特約という特約に協定保険価額に関わる要素がありますので、条件に当てはまる場合には注意してください。
自動車保険の協定保険価額と時価との関わり
今まで、協定保険価額とは事故の時に支払われる保険金の上限ということを説明してきましたが、協定保険価額とは具体的にはどうやって決められるのでしょうか。
協定保険価額とは車種・車名・型式・仕様・初度登録年月で使用に基づくダメージ度合いによって決められ、市場販売価格相当額とされています。市場販売価格相当額というのはいわゆる時価のことです。
そのため協定保険価額とは時価とイコールと取られることが多いのですが、全く同じというわけではありませんので、それについてこれから解説していきます。
協定保険価額は「自動車保険車両標準価格表」をもとに決められる
協定保険価額は時価に近いと説明しましたが、保険会社は「自動車保険車両標準価格表」をもとに決めています。
保険会社がその価格表から保険の契約者に協定保険価額はこのくらいという目安の金額を提示してくれるので、それにそって契約者は協定保険価額を決めることになります。
新車であれば、車両本体の価格に付属品(ETCやフロアマット、スペアタイヤなど)と消費税も含む価格です。それをもとにした金額からその前後の規定の範囲内金額で協定保険価額を決定します。
中古であれば、保険会社が購入金額をもとに算出した金額の中から決めることになります。
自動車保険の協定保険価額は年々下がっていく
協定保険価額は購入金額そのものではなく、時価に近いと説明しましたが、時価ではないポイントは何なのでしょうか。
自動車は車を乗っていてもいなくても、日々価値は下っていきます。減価償却されていくのです。時価となると毎日価値が下っていくことになります。
保険の協定保険価額は契約した際に金額を決めます。だいたい保険の契約は1年ごとに更新するのが一般的です。そうなると、契約時の車の時価の協定保険価額で契約し、一年間は毎日に減価償却は考慮せずに一定の協定保険価額として扱われます。翌年に更新時に1年分の減価償却をし、年単位で協定保険価額は下っていくことになるのです。
そのため、協定保険価額は時価とはイコールではないのです。
「価額協定保険特約」によって契約中の協定保険価額は変動しない
他にも、時価とは違うポイントがあります。
車両保険には「価額協定保険特約」が自動で付属していることが多いです。この特約は協定保険価額を一旦契約するとその契約期間内は協定保険価額は変動しないことにする特約です。
契約期間中に、大きく減価を下げたり、使用状況によって評価額が大きく異なってくることがありますが、この特約のおかげで、時価とは異なる価格となり、協定保険価額は契約ごとに一定となるのです。
参考:新車特約と新車価格相当額
新車特約という特約とそれに関わる新車価格相当額が協定保険価額と意味合いが似ているので、紹介します。
新車特約には事故の際に大きな損傷をおったため、新車に買い換えた場合は実際に掛かる新車購入費用が保険金として支払われます。新車の購入費用は車両本体価格と付属品と消費税でこれを新車価格相当額とするのです。
協定保険価額も新車価格相当額と同様に、車体本体価格と付属品と消費税としており、新車で協定保険価額を決める際には同じ金額となるわけです。
なお、新車特約をつけた車両を新車に乗り換えた場合は、車両保険金は新車価格相当額プラス再取得時諸費用保険金がついてきます。
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まとめ
これまで、協定保険価額について解説してきました、いかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは
- 協定保険価額は車両保険金額
- 協定保険価額は保険の支払い限度額
- 協定保険価額は自動車保険車両標準価格表によって決められる
- 協定保険価額は年々下っていく
- 協定保険価額は契約年ごと
協定保険価額は契約者がご自身である程度決められることはあまり知られていません。
新車の場合は購入価格からある程度わかりますが、中古車の場合は幅があり実際の事故の際に修理代がたりないということにならないよう、保険会社の提示された金額鵜呑みにせずに確認するようにしましょう。
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