更新日:2020/03/08
変額保険を解約する前に知っておきたい確認点と注意点
変額保険は、死亡保障は最低保証されているが、解約返戻金は最低保証されていないという特徴があります。そのため解約するときは特にこの解約返戻金について注意しなければなりません。この記事では解約する前に確認すべき点と解約タイミングを含めた注意点を解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
変額保険の解約について解説!
変額保険は保険会社の運用次第で、将来受け取る保険金が決まってしまうリスクとリターンが大きい保険です。
ハイリスク・ハイリターンといわれている変額保険ですが、解約を考えている方もいるでしょう。
今回は変額保険を解約するタイミングと、解約にあたり気をつけるべきことを知りたいという方のために、それぞれご紹介します。
最後まで是非ご覧ください。
変額保険を解約するときに確認しておくこと
その運用は保険会社がしますが、「運用」というのは、保険会社が様々な金融商品にそのお金を振り分けているので、100%確定している訳ではありません。
運用の成績の良し悪しで予定していた利率分を保険会社が責任を持って保証していますが、この変額保険では、結果によって契約者の自己負担となります。
変額保険の解約で再確認しておきたいことは次のことです。
- 変額保険の最低保証は”死亡保障のみ”
- 変額保険では解約返戻金や満期保険金の最低保証がない
変額保険の最低保証は”死亡保障のみ”
例えば500万円の終身型の変額保険に加入した場合では、運用実績の悪いときに万が一被保険者が死亡しても基本保険金額の500万円が支払われます。
また、期間が決まっている有期型(養老保険)の変額保険に加入した場合も、運用実績が悪い時に満期を迎えれば元本割れをする可能性が高いですが、仮に満期までに死亡した場合は運用実績にかかわらず基本保険金の500万円、もしくはそれ以上の保険金を受け取ることができます。
なので、保険期間中に死亡した場合でも、保険金の変動はないということになります。
変額保険では解約返戻金や満期保険金の最低保証がない
変額保険を解約するときに一番悩むことがここにあります。
解約返戻金と満期保険金についてですが、これらを最低保証しないということは、保険会社の運用成績が悪ければどちらも全くお金が返ってこないということになります。
ですがその反面、保険会社の運用成績が良いほど返還される解約返戻金や満期で迎える満期保険金が多く返還されます。
前述にありました変額保険の解約のタイミングは個人の自由なので、市場の物価や投資状況に合わせて解約することが損をしにくいでしょう。
解約時に受け取れるお金(解約返戻金)には税金がかかる
解約返戻金を受け取るのは、保険料を支払っていた契約者であり、多くの場合は所得税扱いとなります。
一括受け取りするときは一時所得扱い、年金受け取りするときは雑所得扱いとなり、かかる税金の金額の計算が変わります。
また、税金がかかる場合は、確定申告が必要なので、注意しましょう。
変額保険の解約するタイミングと注意点
ただ、強みでもある解約のタイミングについてですが、もちろん注意しなければいけないことがあります。
変額保険の解約のタイミングと注意点をご紹介します。
- 老後や結婚の他にも物価の上昇による運用益に合わせることができる
- 変額保険の死亡保険金は相続税対策ができる
では、それぞれご紹介します。
老後や結婚の他にも物価の上昇による運用益に合わせる
その他にも物価の上昇による運用益に合わせることができることが大きな強みです。
生命保険解約のタイミングについてはこちらで詳しく解説していますので、ぜひ読んでみてください。
変額保険の死亡保険金は相続税対策ができる
まず、”遺産”とは被相続人が生前に所有していたもののことです。
しかし死亡保険金は被相続人の亡くなった後に保険会社から受け取るものですから、”遺産”とは別物であると考えられています。
これを”みなし相続財産”と言い、相続税の課税対象ではありますが、一定額までは非課税になる制度があります。
相続税の非課税枠の計算方法は以下の通りです
500万円×法定相続人の数=相続税非課税枠
つまり、被相続人に妻と二人の子供がいた場合 500万円×3人=1,500万円 が非課税となるため、1,500万円分の死亡保険金については相続税を支払う必要がないのです。
まとめ:変額保険の解約は自己責任で行おう
いかがでしたでしょうか。
変額保険は死亡保障におまけとして投資がついている保険と考えたほうが良いでしょう。
投資をしたいのであれば、変額保険より自由度の高い投資信託を選択しましょう。
変額保険は、最低限度の死亡保障が必要でありインフレに対応できるかつ投資もしたいという方には向いているでしょう。
また、保障期間中の途中解約はリスクが特に大きいので市場の物価や経済状況に深い知識も必要となります。
しかし、変額保険の保険料は割安なこともメリットですので、死亡保障として活用することも選択肢の一つだといえます。
ご覧いただき、ありがとうございました。