個人年金保険は一括払いがお得!一時払い・全期前納とは?

まとまった資金を一括で払い込むのが、一括払いの個人年金保険です。積立よりも返戻率が高いなどの特徴がありますので、一定の資金を用意できる場合には、考えておいても良いでしょう。退職金や亡くなられた際の死亡保険給付金などを活用できる個人年金保険となります。



▼この記事を読んで欲しい人

  • 個人年金保険を検討している人
  • 保険料の支払方法の中でお得な方法を知りたい人
  • 一時払いと全期前納の違いが分からない人


▼この記事を読んでわかること

  • 一括払いのメリット
  • 一時払いと全期前納の違い
  • 一時払い個人年金保険の基礎知識

内容をまとめると

  • 個人年金保険は年払いや月払いより一括払いがおすすめ
  • 一時払いは保険会社に「支払う」全期前納は「預ける」というイメージ
  • 個人年金保険の受け取りは運用期間が長くなるため年金受取の方が返礼率が高い
  • 一時払いは生命保険控除が振込した年のみなのに対し、全期前納は振込期間中毎年控除枠がある
  • 一括払いの個人年金には「定額型」と「変額型」がある
  • 安定性を重視する人は年金原資が保証される定額型、運用率を重視しリスクが取れる人は変額型が向いている
  • 年金の受け取り期間は「終身」「確定」「有期」の3種類がある
  • 生涯の保障が受けたい人は終身、保険料を抑えたい人は「確定」や「有期」がおすすめ
  • 個人年金保険に関して悩んだらまずはプロに相談を!おすすめは「マネーキャリア」

個人年金保険の保険料は年払いより一括払いがおすすめ!


個人年金保険の払込方法は月払い・年払い・一括払いといくつかの選択が可能です。


振込方法でそんなに変わりがあるの?と思うかもしれませんが保険は振込方法によって返礼率等に差がでてきます


平準払いと呼ばれる月々や年ごとの金額を一定にして支払う方法が1番ポピュラーな方法とは思いますが、この記事でのおすすめは一括払いです。


一括払いと言っても

  • 一時払い
  • 全期前納
の2種類があるため、この項目ではまず2つの違いについて紹介したいと思います。

①一時払いとは?

一時払いとは、生命保険を契約する際にその保障期間分の保険料をまとめて払い込んでしまう方法です。 

この方法での振込を受付けているのは「一時払い終身保険」といった貯蓄型死亡保険などがあります。

一般的に「一括払い」と聞いて想像するような支払い方法を採用しているのが一時払いと認識していただければ分かりやすいでしょう。

主な特徴としては
  • 全期前納より保険料が安い
  • 被保険者が死亡した際や解約した際に支払い終わった保険料は戻ってこない
  • 生命保険控除は払込した年のみ
という点があります。

すでに「支払い」をしているため被保険者に何かあった際に支払い済みの保険料は返ってこないのです。生命保険の控除はその年のみ適応されます。

詳しくは下記の控除の違いについての項目にて解説します。

②全期前納とは?

一方で全期前納払いは、今後支払いが必要になる保険料を「いったん保険会社に預ける」という形で全額支払います。 

その預かったお金から保険会社は適宜保険料を徴収していくことになります。 

特徴は
  • 一時払いに比べ保険料が高い
  • 被保険者の死亡時や解約時などに、未経過分の保険料が戻ってくる
  • 払込期間中毎年控除が受けられる
という点です。

「預ける」という形をとっているため万が一の時には未経過分の保険料は返ってきます。しかしその分支払費用は高めです。

控除が毎年受けられるのもポイントです。控除枠をうまく使うことで実質的な返礼率を上げることもできます。

両者を簡単にまとめると
一時払い全期前納
保険料安い(一時に比べ)高い
控除振り込んだ年のみ振込期間中毎年可能
死亡時・解約時未経過分は戻らない未経過分が戻る
となります。

一括払いにすると個人年金の保険料はいくら得なのかシミュレーション!

一括払いをすることで保険料が割安になるなどの特徴がありますが、外貨建て個人年金には一括払いをすることでもう1つのメリットが生まれます。


それは保険料の為替変動の影響を受けにくいということです。


実際にシミュレーションしてみます。


米ドルの個人年金保険(保険期間5年)を日本円で500万円を一括で振り込むとします。現在のレートは2021年9月現在約110円なのでドル換算をすると45,454ドル程度です。


一方で年払いで毎年100万円ずつを振り込むと1年目(110円)→9,090ドルとなりますが、その後の為替がどのように変動するか分かりません。


仮に米ドルの過去データを参考にレートを考え算出してみます。

  • 2年目(109円)→9,174ドル
  • 3年目(110.4円)→9,057ドル
  • 4年目(112.1円)→8,920ドル
  • 5年目(112円)→8,928ドル
1年目からの合計は45,169ドルとなり一括払いでの払込金額よりも少なくなっています

このように積み立ての場合は為替の変動を受けるため一括払いの方が今後のリスクは少ないと言えるでしょう。

参考:個人年金の受け取りは一括より分割の方がお得!

個人年金の受け取りは一括より分割の方がお得です。


一括で受け取るとそこで契約は終わってしまいますが、分割で受け取ることでまだ支払われていない資金で運用ができるので受取額が多くなります。


実際にある商品を以下の契約でシミュレーションしてみます。

  • 30代男性
  • 月払保険料20,000円
  • 振込期間30年
結果は振込総額720万円に対し


年金受取(10年)一括受取
受取額約762万円約751万円
返礼率105.9%104.3%
と1%以上違いがでてくることが分かるでしょう。

また年金受取と一括受取では受取時の課税が変わります

契約者(被保険者)と受取人が同一の場合
  • 一括受取→一時所得
  • 年金受取→雑所得
となります。

一時所得の計算式は

{受取保険料総額-支払った保険料-50万円(特別控除)}÷2


を使って求めます。

一方雑所得の計算式は

受取保険料総額-(年間の受取額×払込保険料総額割÷年金の総支給見込額)

です。

一般的には雑所得を用いて課税される年金受取の方が有利と言われています。受取額と課税額の両方の点からみても年金受取がお得と言えるでしょう。

しかしまれに例外もあるので注意してください。個人年金保険は一括受取と分割受取どちらがお得?税金に関する疑問も解決!の記事に実際の税金シミュレーションや一括受取の方がよい場合の説明も詳しく書かれていますのでぜひこちらもご一読くださいね。

個人年金保険料一括払いの注意点:生命保険料控除の扱い方


一時払いと全期前納では生命保険料控除の扱い方が異なります


異なる点は以下の通りです。

  • 一時払い→払い込んだ年のみ生命保険控除が有効
  • 全期前納→毎年控除対象

生命保険控除額は(引用:国税庁

年間の支払保険料等控除額
20,000円以下支払保険料等の全額
20,000円超40,000円以下支払保険料等×1/2+10,000円
40,000円超80,000円以下支払保険料等×1/4+20,000円
80,000円超一律40,000円

となっているため、一時払いの場合は払い込んだ年に40,000円の控除が受けられますが、それ以降は節税効果はなくなってしまいます


一方全期前納はどうなるのか、600万円の死亡保険(期間10年)を総支払保険料500万円で加入した場合を例に挙げてみます。


年間支払い保険料に換算すると50万円で控除上限の40,000円が適応されます。期間が10年なので上限40,000×10年間=400,000円の控除が合計で控除できるのです。


これは全期前納が「預けた」お金を保険会社から毎年支払う形になっているからです。

損をしないための個人年金保険のプランならまずはマネーキャリアで無料相談!

一時払いが良いのか全期前納が良いのか、あるいは年払い等を活用すべきか、損をしないためにも一度プロに相談することをおすすめします。


内容だけでなく保険料の支払方法だけでも保険料の違いやメリットデメリットが存在します。すべてを自分で調べるのは手間も時間も膨大になってしまい大変ですよね。


プロに相談することで、さまざまな保険商品を比較しながらあなたに最適な個人年金保険のプランを考えてくれますよ。


保険相談窓口の中でも「マネーキャリア」は特に優秀です。


全国対応で何度でも相談は無料、スマホ一つで簡単に相談できます。契約件数は12,000件以上にのぼり、顧客満足度は驚きの93%を誇っている信頼できる保険サービスです。


この機会に利用してみてはいかがでしょうか。

一時払い個人年金保険に関する基礎知識と特徴


一時払い個人年金保険に関する基礎知識と特徴として

  • 一時払い個人年金保険の種類
  • 返戻金の受け取り方法
の2点について解説していきます。

基礎知識を知っておくことで、自分が選択するのに役立つというメリットとともにプロに相談した際にも流されるだけでなく知識をもとにしっかりと自分の意見を持てるというメリットもあります。

一時払い個人年金保険は主に2種類:定額型・変額型

一時払い個人年金保険は主に

  • 定額型
  • 変額型
の2種類に分かれます。

定額型

定額型は満期時の年金額が確定、もしくは最低保証があるものを指します。

主な利点と欠点は以下の通りです。

メリットデメリット
・年金原資が保障されているためライフプランがたてやすい
・元本を下回る可能性が少ない
・条件を満たせば個人年金保険控除が受けられる
・インフレに弱い
・返礼率が低い

受取金が確定しているため、保険会社が倒産などの万が一がなければ満期時に元本を下回ることはほぼありません。


また条件を満たすことで個人年金保険控除が可能です。


ただしインフレに弱く、物価が上昇することで資産価値が下がるのは防ぎようがありません。ニッセイ基礎研究所によると今後10年のインフレ率は1.3%程度になると予想されていますので今後ともインフレリスクは続くでしょう。


また現在は低金利時代なので返礼率が低いことも難点です。


定額型は運用率よりも安定性を重視する方に向いているでしょう。


変額型

変額型は資金を変動幅の大きい運用先に投資して運用効果を高めることを目的としたものです。


運用実績によって将来受け取る年金額が変わります。

メリットデメリット
・運用実績が良いと大きな利益になることも
・インフレリスクに強い
・元本を下回る可能性がある
・一般生命保険料控除のみ
・契約内容が複雑

メリットは運用実勢が良いと返礼率が高くなることでしょう。金額の確定がないため変額型に比べてインフレリスクに強いのも特徴です。


一方で注意すべきはやはり元本を下回る可能性があるということです。変動幅の大きい投資先にて運用するため下振れする可能性もあります。


また投資先がいくつもあるため内容が複雑になり理解が難しい場合があります。


定額型は個人年金保険控除が使えるのに対し、一般生命保険控除のみが対象です。条件を満たした定額型は控除額が上限8万円なのに対し、変額型は4万円ですので金額によっては定額型より節税効果が低くなってしまいます。


変額型は安定性より運用率を重視する人、金融知識が多少ありリスクの許容ができる人に適しています

一時払い個人年金保険の受け取り方法:終身・確定・有期

一時払い個人年金保険の受け取り方法は

  • 終身
  • 確定
  • 有期
の3種類が主です。

終身年金

年金受取開始年齢から被保険者が死亡するまでの間年金の受け取りが継続します。

保証期間(死亡しても残りの期間は遺族が年金または一時金で受け取ることができる)がついているものもあり、期間は10年が一般的です。

メリットデメリット
・生涯年金を受け取れる
・長生きすると得
・保険料が高い
・早期に亡くなると支払保険料を下回ることも

生涯に渡り年金を受け取りたいと思っている方におすすめの方法です。


確定年金

被保険者の生死問わず、加入時に決めた期間年金を受け取れます。期間は5~10年での設定が多いようです。


万が一亡くなった場合、残りの分は遺族に引き継がれます。

メリットデメリット
・年金原資を確実に受け取れる
・終身に比べ保険料が安い
・期間が終了すれば追加などはない
年金原資の管理が期間限定のため、長期で管理が必要な終身に比べて保険料は安く設定されています。

期間が終了すれば追加等の年金はありませんが、契約者が死亡したとしても年金原資は確実に受け取れるためとにかく元本を下回るのは嫌という方にはおすすめです。

有期年金

確定年金と同じように年金の受取期間を設定する受け取り方法ですが、大きく違うのは「被保険者が亡くなったら契約も終了、その後の受給権はなくなる」という点です。

早期に死亡してしまうと、その後の年金受取はできませんので損をしてしまいます。

ただし受取方法の中では1番保険料が安いため、とにかく支払い保険料を安くしたいという方には向いているでしょう。

生涯の保障をとるのか元本保証が必要なのか、保険料の安さを決め手とするのか自分にとってどこが重要かを明確にしたうえで決定しましょう

世帯別の個人年金保険の保険料払込方法の割合

世帯別の個人年金保険の払込方法をみてみましょう。


生命保険文化センター平成30年度生命保険に関する全国実態調によると

支払方法割合
月・半年・年払(支払中)56.2%
月・半年・年払(完了)18.5
一括支払14.6%
不明12.2%

となっています。


平準払いで支払っている人、もしくは支払い終わった人が合計で75%を占め圧倒的に一括払いより多いことが分かります。


一括払いをするためにはあらかじめまとまった資金が必要なため簡単に選択できるものではないようです。そもそも一定の資金を準備するために個人年金保険をするので一括払いという選択肢がそもそも存在しないという方もたくさんいます。


一括払いの方がメリットが多くお勧めしたいところですが、無理に資金を集めて振込をすると急な出費に対応できなくなる可能性があります。


あくまで一括払いを選択する場合は「余裕資金」であることが前提であるべきでしょう。

世帯別の個人年金保険の年間保険料割合 |平均保険料は20.1万円!


上記同様生活文化センターの調査によると世帯別の個人年金保険年間支払い保険料の合計は平均で20.1万円となっています。月払保険料に換算すると16,750円です。


保険料をいくらにしようか迷っている人はこの数値を目安にすると良いでしょう。


ちなみに年間平均額の内訳は以下の通りです。

年間平均額割合
6万円未満16.5%
6~12万円未満17.3%
12~18万円未満24.4%
18~24万円未満9.6%
24~36万円未満15.1%
36~48万円未満4.3%
48~60万円未満2.9%
60万円以上5.1%
不明4.9%

12~18万円の割合が最も多く2.5割の人がこの層に入ります。中央値の15万円で考えると月払い保険料は12,500円ですね。


18万円以下が50%以上を占めていることからそこまで大きな額というよりは自分のライフスタイルにあった払込をしていることが分かります。


個人年金保険は長期的な積立を目的とするもので、早期に解約してしまうと支払保険料を下回る可能性があります。


保険のプロに相談するなどして自分に無理のない範囲でコツコツ積み立てるのがポイントです。

一時払いの個人年金保険に関するまとめ

一括払いの個人年金保険について

  • 一時払いと全期前納の違い
  • 一括払い個人年金保険の基礎知識
  • 個人年金保険の平均的な払込方法と保険料
を中心に解説してきましたがいかがでしたでしょうか。

月払いや年払いより一括払いがメリットがありおすすめですが、個人年金保険は中途解約をすると元本を下回る可能性があるので無理のない範囲を選択しましょう

また一時払いと全期前納は似ていますが、控除の取扱い等が異なります。違いを理解した上でどちらにするか選択しましょう。

もし悩んだ場合は「マネーキャリア」を始めとした保険代理店のプロに相談することをおすすめします。あなたに最適な方法を考えてくれますよ。

ほけんROOMでは、保険に関する記事が数多くありますので興味のある方は合わせてご覧ください。  

個人年金保険の選び方が知りたい方はこちらの記事もご覧ください

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