住宅ローンはうつ病になったら難しい?ばれる?審査に通った例を解説!

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うつ病などの精神疾患を抱える人でも、住宅ローンを契約することはできるのでしょうか。うつ病が審査にどう影響するのかや、隠したらばれるのか、うつ病でも住宅ローンを組む方法について解説します。また、おすすめの金融機関やうつ病でも住宅ローンを返済する方法を紹介します。

内容をまとめると

  • 現在うつ病の方や、3年以内のうつ病経験者は住宅ローンが組みづらい
  • 団体信用保険に入れなくても、住宅ローンを組む方法はある
  • 住宅ローンは低金利の金融機関で選ぶのがおすすめ
  • もし返済途中でうつ病になっても、返済は継続しなければならない
  • 住宅ローンについての悩みや疑問はマネーキャリアで相談しよう!
  • うつ病の住宅ローンでお悩みならマネーキャリアの保険相談がおすすめ!

過去にうつ病になったら住宅ローンを組むのは難しい

今までにうつ病になった経験のある方や、今現在うつ病と診断されている方は、住宅ローンを組む際に影響があるのか気になる方も多いのではないでしょうか?


結論として、過去にうつ病になって方や現在うつ病の方は住宅ローンを組むことが難しい可能性があります。


しかし、もちろんうつ病だからといってすべてのうつ病経験者の方が、住宅ローンを組むことができないわけではありません。中には、住宅ローンの審査に問題なく通る方もいらっしゃいます。


ではなぜうつ病だと住宅ローンの審査に通りにくいのか、またうつ病でも住宅ローンを組みたい場合にどうすればいいのか、申し込む際の注意点などについて詳しく解説します。

うつ病だと住宅ローンを組むのが難しい理由


うつ病患者やうつ病経験者であるとなぜ住宅ローンを組むことが難しいのでしょうか。


その大きな要因として、2つの理由が挙げられます。

  • うつ病だと団体信用生命保険に加入することができない
  • 過去3年以内にうつ病と診断されている場合は告知義務がある
また、上記の2点で特に重要なのが、住宅ローンを契約する場合には、契約者は「団体信用生命保険」に加入する必要がありますが、うつ病患者は「団体信用生命保険」に加入できないという点です。

以下で詳しく解説するので、今現在うつ病の方や過去3年間でうつ病を経験した方は、必ず確認してください。

①うつ病だと団体信用生命保険に加入することができない

住宅ローンの契約時には、契約者は「団体信用生命保険」に加入することが一般的です。


「団体信用生命保険」とは、もし契約者の死亡によって住宅ローンが回収できないという事態に陥った時に、この生命保険によって銀行側に残ったローンが返済されるという保険です。


銀行側は貸し付けた資金を回収できないことを回避するために契約者にこの保険に加入することを求めますが、うつ病の方は「団体信用生命保険」に加入することができません。なぜなら、「団体信用生命保険」加入時に契約者は現在の健康状態がチェックされ、健康上不安がある、つまりうつ病の場合であると、加入できない可能性があるからです。


うつ病は一度治療をしても再発する方が多く、うつ病による自殺者も存在しています。死亡する方が多いことから、そもそも保険に加入することができない可能性が高いです。


厚生労働省による「自殺の状況をめぐる分析」では、平成27年度における原因・動機が特定されている自殺者全体の3割を、「病気の悩み・影響(うつ病)」が占めているという調査結果が出ています。


うつ病が生死に関わる病気となっていることもあり、うつ病の方は保険に加入できない点から、審査に通りづらいのです。

②過去3年以内にうつ病と診断されている場合は告知義務がある

また、過去3年以内にうつ病と診断されている場合は告知義務があります。先ほど紹介した「団体信用生命保険」では、現在の健康状態だけでなく、過去3年間にわたる病歴や投薬歴を告知する義務があります。


もしうつ病になったのが3年以上前でも、住宅ローンの審査から3年以内まで治療が続いている方は報告の必要があります。


うつ病の診断が3年以上前で、完治も3年以上前の方であれば告知する必要はないため、住宅ローンの審査に通る可能性も十分にあるかと思います。


過去3年以内にうつ病の診断を受けた方は必ず申告してください。以降で解説しますが、もしうつ病の診断を告知しなくても、ばれる可能性があります。

うつ病でも住宅ローンの審査に通ったケース


では、うつ病の方で住宅ローンの審査に通った方はいないのでしょうか。もちろん、うつ病の方でも審査に通り住宅ローンを組むことができた方はいらっしゃいます


うつ病でも審査に通ったのは以下のケースです。

  • 過去にはうつ病が3年以上前に完治して通ったケース
  • 銀行によって健康状態を聞かれなかったケース
要注意なのが、住宅ローンを組みたいからといってうつ病を申告せずに審査しようとするのはやめておきましょう。うつ病の診断を告知せずに審査するのは告知義務違反になります。

以下で住宅ローンを組めた2つのケースと、告知義務違反による影響を解説します。

①過去にはうつ病が3年以上前に完治して通ったケース

過去にうつ病と診断された方でも、3年以上前に完治した方であれば住宅ローンの審査に通るケースがあります。


「団体信用生命保険」でのうつ病の告知は自己申告です。一般的に3年以内の病歴を聞かれることが多いですが、3年以上前の病歴であれば申告する必要はありません


3年以上前の病歴は審査の対象に入らないため、問題なく「団体信用生命保険」に加入することができ、審査にも通ることができます。


もちろん、期間内にうつ病を発症した方は告知する必要があるため、必ず告知書に記入するようにしましょう。

②銀行によって健康状態を聞かれなかったケース

基本的に住宅ローンの契約時には、「団体信用生命保険申込書兼告知書」を提出する必要があります。


しかし、銀行によってはこの告知書の記載内容にうつ病の項目がなかったり、銀行に健康状態を聞かれなかったりすると審査が通ったというケースがあるようです。


もちろん、こういった銀行はほとんどなく、一昔前の告知書の内容であった可能性が高いです。現代では昔と違いうつ病患者も多く確認されており、記載内容にうつ病がある銀行がほとんどです。


そのため、銀行が健康状態を聞かないというケースは滅多にないものだという認識で問題ありません。

参考:うつ病を申告せずに審査するのは告知義務違反になる

さて、うつ病だけど住宅ローンを契約という方の中には、自己申告ならうつ病を申告せずに審査しても大丈夫ではないかと思った方がいるかもしれません。


しかし、うつ病を申告せずに審査するのは絶対にやめましょう。うつ病であることを申告せずに審査するのは、「告知義務違反」になります。告知義務違反によるデメリットは以下のとおりです。

  • 保険の契約解除
  • 住宅ローンの一括返済
虚偽の申告がばれた場合、「団体信用生命保険」はもちろん契約解除になります。また、信用を失うことによって住宅ローンで借りている金額を一括で返済することを求められる可能性があります。

虚偽の告知は契約違反であるため、必ず本当の病歴を申告するようにしましょう。

住宅ローンを組むのに必要な団信(団体信用保険)の基礎知識

ここまでうつ病の方が住宅ローンを組むことが難しい理由や、審査に通ったケースについて紹介しました。上記で解説したように、住宅ローンを組むときに重要なのは、「団信(団体信用保険)」です。


団体信用生命保険に加入しておくことで、死亡時に残ったローンの返済を保険で賄うことが可能になります。


住宅ローンを組むうえで重要な保険ですが、「団信(団体信用保険)」とは詳しくはどういったものなのか、住宅ローンを契約するのであれば知っておくべき基礎知識を解説します。

①団体信用保険の審査では病気や投薬を告知する必要がある

団体信用保険では、審査の項目として病気や投薬を告知する必要があります。保険会社によって告知義務のある期間は異なりますが、多くの保険会社では「3年以内」という期間における病気や投薬の経歴を自己申告します。


告知書には、うつ病や三大疾病以外にも多くの病気が列挙されており、自分に当てはまる病気がある場合には必ず申告しなければなりません。


意図的に虚偽の申告をした場合、告知義務違反となります。告知義務違反に関する詳細は前述した「参考:うつ病を申告せずに審査するのは告知義務違反になる」で解説しているため、必ず確認してください。


もちろん、意図的に虚偽の申告を行うのは大きな問題となるのでやめましょう。

②団信の審査に通りづらい病気は脳・心臓など完治しづらいもの

団信での審査では、告知書に病気や投薬の経歴を記入する必要がありますが、中でも審査に通りにくい病気があります。それは、脳・心臓など完治しづらい病気です。


完治しづらい病気が審査に通りにくい理由は、生死に直結するからです。死亡する確率が高い病気であったり、今後完治しづらい病気であると、健康を担保とした保険に加入することが難しいです。


審査に通りづらい病気の例は以下のとおりです。

部位病気
脳出血
脳梗塞
くも膜下出血
脳動脈硬化症 など
心臓狭心症
心筋梗塞
高血圧症
不整脈
心臓弁膜症
心筋症 など
精神疾患精神病
うつ病
自律神経失調症
アルコール依存症
薬物依存症
認知症 など

うつ病が審査に通りづらいのは、再発する可能性の高い完治しづらい病気だからです。特に精神疾患は再発の可能性が高く、厚生労働省によると、うつ病の再発率は約60%と半数以上が再発していることがわかります。


再発の可能性が高く、生死に直結しやすい病気は団信の審査に通りづらいということを覚えておいてください。


ここまでうつ病の方が住宅ローンを組むことができるかどうかについて解説しましたが、実際に自分が審査に通るかはわからないですよね。事前に自分が団体信用保険に加入できる確認したい、一度保険のプロに相談してみたいという方には、マネーキャリアの無料相談がおすすめです。


マネーキャリアであれば、保険のプロに住宅ローンや団体信用保険についての悩みや疑問を相談でき、納得するまで何度でも無料で相談できます。オンライン相談にも対応しているので、スマホ1台で簡単に相談できるのも魅力です。


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審査申込時にうつ病を申告しないとばれる?


審査申込時に虚偽の申告をすると告知義務違反になると解説しましたが、実際うつ病を申告しないとばれるのでしょうか?


結論として、死亡した場合にうつ病であったことがばれるため、残った住宅ローンが保険で賄えなくなります。また、告知書に記載せずに後から報告した場合も住宅ローンの契約を解除されたり、利用できるプランを制限されたりする可能性があります。


もちろん、告知の際には「ばれるか」、「ばれないか」ではなく、必ず本当の病歴を告知しましょう。

死亡診断書でうつ病がばれる

うつ病であることがばれる要因は、「死亡診断書」です。保険に加入している場合、契約者の死亡時に保険会社に対して「死亡診断書」の提出を行う必要があります。この診断書を提出しなければ、保険金を請求することができません。


「死亡診断書」には、死亡した直接的な死因だけでなく、死因に関係する原因も記載されます。うつ病による自殺の場合であれば、直接的な死因の原因としてうつ病が記載されるため、保険会社にうつ病であることがばれてしまうのです。


保険加入時の申告が虚偽だとばれてしまえば、保険金を受け取ることができない可能性が高いため注意しましょう。

後で報告をするとフラット35が選べないことがある

また、審査に通った後だからと審査後に報告すると、フラット35が選べないことがあります。フラット35とは、返済期間中の金利が固定されている住宅ローンです。


メリットとして、保証人が必要なく借入時の審査がやさしい傾向があります。団信に加入していない方でも審査に通る可能性があるため、多くの方が利用しやすい住宅ローンです。


しかし、あとで報告することによってフラット35が選べない可能性があります。フラット35は国がバックアップしているローン形態であるため、契約者自身にある程度の信用が必要です。


そもそも正直な申告を行わない方に、信用の上で資金を貸し付けることはできないのです。団信に入れなかった場合でもフラット35は利用できる可能性があるため、正直に告知を行いましょう。

うつ病で住宅ローンを組む際に役立つ3つの方法


うつ病の方は「団体信用生命保険」に加入できないことから住宅ローンを組むのが難しいと解説しましたが、実は「団体信用生命保険」に加入していなくても住宅ローンを組む方法はあります。


その方法が以下の3つです。

  • ワイド団信に申し込む
  • フラット35に申し込む
  • 他の金融機関の住宅ローンに申し込む

ここからは、うつ病で住宅ローンを組む際に役立つ3つの方法を順番に解説します。

①ワイド団信に申し込む

1つ目は、ワイド団信に申し込む方法です。ワイド団信とは、団体信用生命保険よりも加入条件が緩い保険です。


団体信用生命保険では審査に通るづらい糖尿病高脂血症うつ病でも、健康状態の基準が緩和されているワイド団信であれば審査に通りやすい可能性があります。


ただし、ワイド団信は条件が緩い反面、デメリットが存在します。金融機関によって異なりますが、住宅ローンの返済額の金利が0.1%から0.5%分上乗せされてしまうのです。


加入しやすい保険である分、返済額が上昇してしまうため、ワイド団信への加入を考える際には金利上昇した際の返済額のシミュレーションを行い、問題なく支払いを行えるか確認しましょう。

②フラット35に申し込む

2つ目は、フラット35に申し込む方法です。フラット35とは、返済にかかる金利が一定の長期固定金利住宅ローンです。フラット35の利点は、団体信用生命保険に加入していない方でも加入することができる点です。


うつ病によって保険の審査に落ちた方でも契約できる可能性がありますが、こちらもデメリットが存在します。それは、契約者が死亡した際に住宅ローンの返済が残ってしまうという点です。


保険に加入していないことで、未返済の住宅ローンが残ってしまい、借金は相続人に相続されることとなります。妻や子ども、親に住宅ローンの返済が残ってしまうため、契約時には家族で相談しておくことが無難です。


あとから住宅ローンの返済が残ったことが発覚すれば、残された家族が借金の相続に悩まされる可能性があるのです。

③他の金融機関の住宅ローンに申し込む

3つ目は、他の金融機関の住宅ローンに申し込む方法です。うつ病だからといって、絶対に保険に加入できないというわけではありません。もし1つの保険会社の審査に落ちたとしても、別の保険会社で申請すれば審査に通る可能性もあります


金融機関によって提携している保険会社が違うため、審査に落ちた保険会社とは別の保険会社と提携している金融機関を選び、再度加入の申請を行ってみましょう。

うつ病になったら候補に挙げたい住宅ローン3選


では、うつ病になったらどの住宅ローンを検討すればよいのでしょうか。団体信用生命保険に加入しにくいことから、ワイド団信に加入することも考えて低金利の金融機関がおすすめです。


今回は以下の3つの金融機関を紹介します。

  • 三菱UFJ銀行
  • みずほ銀行
  • イオン銀行
どの銀行も低金利でワイド団信に加入している方でもおすすめできる金融機関です。誰しも聞いたことのある金融機関であることから、信頼性も高く安心して利用できるかと思います。ぜひ参考にしてみてください。

①低金利で安心感がある三菱UFJ銀行

まずおすすめする金融機関は、三菱UFJ銀行です。三菱UFJ銀行は多くの方に知られている3大メガバンクの1つであるため、住宅ローンの契約時に安心感があります。


金利は変動金利と固定金利の両方から選ぶことができ、変動金利は年0.475%と0.5円を下回る低金利で、固定金利も年1.35%とネット銀行を除くメガバンクの中でも最安値を誇ります。


信頼性の高い銀行であることから、相談時の対応も丁寧と評判で顧客の様々な要望に応える努力を行っており、多くの方におすすめできる金融機関です。。

②変動金利型が低金利なみずほ銀行

次のおすすめする金融機関は、みずほ銀行です。みずほ銀行も三菱UFJ銀行と共に3大メガバンクの1つとされており、変動金利型が低金利な金融機関です。


変動金利は年0.375%と三菱UFJ銀行をさらに下回る低金利で、固定金利も年1.39%と十分に低い金利価格となっています。また、固定金利型の年数が自由に設定できるのも特徴で、他の金融機関では決まった期間でしか返済できない分、短期間で返済したい方にはありがたいものとなっています。


また、みずほ銀行ではAI事前診断を行うこともでき、事前に住宅ローンに求める条件を入力することで、希望の金額で借りることができるかどうかの診断を行うことが可能です。


業界内では変動金利が最安値に近い低金利であるため、ワイド団信による金利上昇にも対応しやすい金融機関であるといえます。

③イオングループの買い物がお得になるイオン銀行

最後におすすめする金融機関は、イオン銀行です。イオン銀行は、大型ショッピングセンターで有名なイオングループが経営する金融機関です。


変動金利は年0.52%、当初固定金利が年0.87%と低金利であり、「ワイド団信付きローン」も用意されています。またフラット35も備えており、金利は返済期間が20年以下であれば年1.35%、20年以上であれば年1.48%と、固定金利の中では低金利です。


また、イオン銀行の最大の利点は金利だけではありません。イオン銀行度住宅ローンを契約することによって、加入後5年間はイオングループでのお買い物が毎日5%オフになるのです。


普段からイオングループで買い物をしている方であれば、お買い物金額5%オフによって実質金利をさらに低く利用できていることになります。イオンはほかにも多くの特典があるため、イオンを利用することの多い方であれば大変おすすめの金融機関となります。

うつ病になって住宅ローンが払えないときの対処法5つ


住宅ローンを契約する際にうつ病である場合について解説してきましたが、住宅ローンを契約後、ローンの返済中にうつ病になってしまうことも考えられます。


そんな時の対処法として、以下の5つの方法があります。

  • 就業不能保険への加入
  • リースバック
  • 返済期間変更の申請
  • 傷病手当の利用
  • 労災保険やその他の保険の利用
返済途中でうつ病になったからといって、返済を行う必要がなくなるわけではありません。事前に対処法を知っておくことで、もしうつ病になってしまっても慌てずに対処することができますので、参考にしてください。

①就業不能保険への加入

1つ目の対処法は、就業不能保険への加入です。就業不能保険とは、病気などで働けなくなった際に、収入を保証してくれる保険です。


うつ病になることで、突然仕事ができなくなったり、仕事ができないことによって収入が減少してしまったりする可能性があります。就業不能保険へ加入しておくことで、万が一働けなくなった場合でも毎月給付金を受け取ることができます


住宅ローンへの返済費としてだけでなく、生活費や入院費などにも利用することができるため、もしもの時の保険としては安心です。


ただし、就業不能保険は「免責期間」が設けられているのが一般的で、給付金を受け取ることができるのは60日や長ければ180日後である可能性があります。ある程度すぐに受け取ることのできる給付金は、後述する障害手当になります。

②リースバック

2つ目の対処法は、リースバックです。リースバックとは、資金状況が厳しいときに現在住んでいる家を売却し、売却相手と賃貸契約を結ぶことで同じ家に住み続けられる制度です。


家の売却によってまとまった資金を入手することが可能で、家賃を払うことで住宅に住み続けることができます。家計や返済が厳しい方にはありがたい制度です。


しかし、物件は売却相手の資産となり、家賃が高かったり相手に賃貸借契約の更新を拒否されたりすると、住宅に住めなくなる可能性もあります。リースバックを行う場合には、事前に契約内容を決め、交渉する必要があります。

③返済期間変更の申請

3つ目の対処法は、返済期間変更の申請です。住宅ローンの返済が厳しいときには、住宅ローンの返済期間を延長することが可能です。


基本的にすべての金融機関で延長が可能であるため、銀行で相談し申請用紙を提出すれば期間延長を行うことができます。ただし、返済期間の延長によって金利が高くなるというデメリットも存在します。


毎月の支払金額は低くなりますが、結果的に支払う金額の合計は金利が高くなることにより増加してしまうという点には注意しましょう。

④傷病手当の利用

4つ目の対処法は、傷病手当の利用です。傷病手当とは、公的健康保険に加入している人が受けられる給付制度で、病気などで会社を休む場合に最長1年6ヶ月の間、給与の一部が給付金として支給されます。


給付される金額は月給のおよそ3分の2程度とされていますが、病気の間でも収入が0になるわけではないことは安心できます。


ただし、傷病手当金が存在するのは公的健康保険のみで、国民保険にはありません。個人事業主やフリーランスの場合は、傷病手当を受け取ることはできません。

⑤労災保険やその他の保険の利用

5つ目の対処法は、労災保険やその他の保険の利用です。うつ病の原因が仕事によるものであった場合は、労災保険を利用することができます。


労災保険は労働者が仕事によって病気やケガとなった際に、労働者への保障を目的として保険で、休業補償給付と休業補償を合わせて給料の8割程度の金額が支給されるため、収入が2割減少する程度であれば住宅ローンの返済も何とか行うことができるかと思います。


住宅ローンの返済が行えなくなった際には、利用できる保険がないかどうか確認してみることをおすすめします。

うつ病で住宅ローンを申し込む際の注意点


うつ病でも住宅ローンを組むことになった場合、申し込む際に重要になる注意点が2点あります。

  • 審査に健康診断書が必要になる場合がある
  • フラット35には死亡保障がない
うつ病の方であっても住宅ローンを組むことは可能ですが、以下の注意点を知っておかなければ契約ができなかったり契約後に後悔する可能性があるため、確認しておきましょう。

①審査に健康診断書が必要になる場合がある

1つ目の注意点として、審査に健康診断書が必要になる場合があります


団体信用生命保険の審査において、健康診断書の提出が必要なケースは以下の3ケースです。

  • 借入金額が5,000万円を超えるケース
  • 病歴や持病の追加情報が必要なケース
  • 疾病保障特約付きの保険を申し込むケース

借入金額が5,000万円を超えるケース

借入金額が5000万円以上という高額な場合には、健康診断書が必要になることがあります。金額が大きいことで、今後継続して返していくことができるかどうか、健康状態を保険会社側が確認します。

病歴や持病の追加情報が必要なケース

告知書に病歴や持病について記載した場合、内容によってはさらに詳細な病状を知るために追加情報として健康診断書が必要になります。詳しい病状がわからなかったり、告知時の内容では判断できないときは提出しなければなりません。

疾病保障特約付きの保険を申し込むケース

がんなどの三大疾病は特約として保障に組み込むことができますが、これらの特約も健康診断書が必要です。特約にある疾病を経験していたり、現在疾病に罹っていると特約を利用できないため、保険会社が確認する必要があるからです。

②フラット35には死亡保障がない

2つ目の注意点として、フラット35には死亡保障がありません。フラット35は、団体信用生命保険に加入していなくても契約することのできる比較的条件の緩い住宅ローンです。


フラット35は条件が緩い分、死亡保障がないことから死亡した際に残った住宅ローンは保険によって返済されることはありません。そのため、フラット35を契約するのであれば死亡保障のある保険に入っておく必要があります


もし保険に入らずフラット35を契約し、死亡してしまうとローンの返済は家族に移ってしまいます。借金は相続されるため、残した家族に住宅ローンという経済的負担を負わせてしまうことになるのです。


住宅ローンを契約する方は収入の柱であることが多いため、家庭の収入が大幅に減少するにもかかわらず住宅ローンまで残るとすると、その負担は計り知れないものとなってしまいます。


フラット35には死亡保障がないということを必ず覚えておいてください。

返済中にうつ病で無職になっても住宅ローンは免除されない


もし返済中にうつ病になったとしても、住宅ローンの返済が免除されることはありません。無職になり収入がなくなったからといって、支払わなくてよくなるわけではないのです。


では、うつ病によって住宅ローンの返済が厳しくなったときにはどうすればよいのでしょうか。選択肢としては、以下の3つが挙げられます。

  • 支払いを続けるために金融機関と交渉する
  • 収入が減ったり無職になったりしたときのために保険で備える
  • どうしても支払いの目処が立たない場合は任意売却する
うつ病によって仕事ができなくなる可能性は十分に考えられます。事前にどうすればよいかを知っておくことが大切です。

支払いを続けるために金融機関と交渉する

どうしても住宅ローンの支払いが難しくなった際には、支払いを続けるために金融機関と交渉することで返済計画を見直してくれます。


誰しも突然病気になる可能性があることは金融機関も承知しており、基本的に返済計画を見直すリスケジュールを行えます。交渉に成功すれば、一定期間の返済額を減額することも可能です。


ただし、あくまで交渉であるため金融機関に拒否された場合はリスケを行うことはできません。回復の見込みがある方でなければ、認められない可能性が高いので注意しましょう。

収入が減ったり無職になったりしたときのために保険で備える

収入が減ったり無職になったりしたときのために保険で備えることも重要です。「うつ病になって住宅ローンが払えないときの対処法5つ」でも解説しましたが、就業不能保険や公的健康保険の傷病手当金労災保険など、多くの保険が存在します。


保険に加入して万が一の事態に備えておくことは重要です。そのほかにも市役所などで相談することで、何らかの保証を受けることができる可能性もあります。うつ病のほか病気に対して不安な方は、有効な保険を探して加入しておくことを検討しましょう。

どうしても支払いの目処が立たない場合は任意売却する

うつ病によって今後住宅ローンを払うことが不可能だと判断するのであれば、任意売却するという手段もあります。病気が長引けば収入は減少し、家計が苦しくなることも考えられます。


そんな時に覚えておきたい手段が任意売却です。任意売却とは、それぞれの事情によって住宅ローンが返済できなくなった方が利用できる売却方法です。普通であれば抵当権によって自宅を売却できない場合でも、任意売却であれば市場価格と変わらない値段で売却が可能です。


ただし、そのために抵当権を外してもらうための交渉が必要なため、専門家への相談が必要になるケースが多いです。


最終手段としては知っておくべきですが、任意売却を行う必要が出たらなるべく早めに専門家に相談し決断しましょう。

まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ!


本記事では、うつ病などの精神疾患を抱える人でも、住宅ローンを契約することはできるのか、うつ病が審査にどう影響するのか、隠したらばれるのか、うつ病でも住宅ローンを組む方法などについて詳しく解説しました。


今現在うつ病にかかっている人だけでなく、過去にうつ病にかかった方でも住宅ローンの契約には影響が出る可能性もあります。対策したい方でも、実際に何から始めたらいいのかわからない方も多いかと思います。


そんな方々におすすめするのが、マネーキャリアです。マネーキャリアは、住宅ローンや保険についての悩みや疑問を保険のプロに相談できます。


「相談したけどまだ聞きたいことがたくさんある」という方や、「一度持ち帰って整理し、再度相談したい」という方でも、マネーキャリアなら納得するまで何度でも無料で相談可能です。


うつ病でも住宅ローンを契約したい方、専門家に相談して安心して契約に進みたい方は、ぜひ一度こちらからクリックしてみてください。

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