更新日:2022/04/28
住宅ローンがあるけど引っ越したい!見られるポイントや引越し可能例も紹介
現在住んでいる住宅の住宅ローンがまだあるけど引っ越したい場合、どのような手段を取るのが最善なのか分からない方も多いでしょう。そこで今回は住宅ローンがあるけど引っ越したいときに取るべき選択と、可能な限り住宅ローンを完済してから引っ越した方が良い理由も説明します。
- 住宅ローンがまだあるけど別の住居に引っ越ししたいと考えている方
- 引っ越しに住宅ローンの完済が必須なのかどうか分からない方
内容をまとめると
- 住宅ローンは「自己居住物件」であることを前提に融資を受けるためローンが残っている状態で引っ越しすることは原則できない
- 単身赴任などで契約者以外の家族が住み続ける場合は住宅ローンを継続できる
- 引っ越し前に住宅ローンを完済するなら確実な「任意売却」や「住み替えローン」を利用するのがおすすめ
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目次を使って気になるところから読みましょう!
- 住宅ローンがあるけど引っ越したい!
- 原則住宅ローン返済中はその家に住む必要がある
- 住宅ローン返済中に引っ越せない理由
- ①「自己居住物件」を条件に融資を受けているため
- ②抵当権を外せないため
- 住宅ローン返済中に引っ越すことを銀行に言わないとどうなる?
- ローンの一括返済を求められることがある
- 住宅ローン返済中でも引っ越すことができるパターン
- ①転勤
- ②家族の介護
- 引っ越しの相談時に銀行が注目するポイント
- ①引っ越し理由
- ②引っ越し先での住居費
- ③ローンの残額
- 引っ越しをすると住宅ローンはどうなる?
- ①転勤の場合は引き続き利用できる可能性がある
- ②家族全員で引っ越す場合はケースによる
- ③賃貸住宅として貸し出せば賃貸住宅ローンに切り替わる
- 参考:住宅ローン控除は原則受けられなくなる
- 住宅ローンを完済できない場合はどうする?
- ①ダブルローンを組む
- ②住み替えローンを組む
- ③任意売却をする
- まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ!
目次
住宅ローンがあるけど引っ越したい!
事情があって住宅ローン返済中の自宅から引っ越したいと考えている場合、それは可能なのでしょうか。
まずは本来住宅ローン返済中に引っ越しするのは難しい、といえる理由について説明します。
原則住宅ローン返済中はその家に住む必要がある
銀行が住宅ローンで融資する場合、大前提として「居住者が居住し続けること」という条件があるため、原則ローン返済中の住宅から引っ越すことはできません。
また、引越し先に住民票を移転せずに元の住宅に「住んでいることにする」ような手法も通用しません。この場合は罰金が課せられたり最悪の場合罪に問われるなど、メリットがまったくありません。
例外として、
- 夫が転勤のため単身赴任する
- 妻と子どもだけが別居する
住宅ローン返済中に引っ越せない理由
住宅ローン返済中に引っ越すのは合理的ではないことはわかるものの、納得できないという方もおられるでしょう。
そこで次は住宅ローン返済中に引っ越せない理由として、
- 金融機関から融資を受ける理由が「自己居住物件」であるため
- 住宅と土地に「抵当権」があるため
①「自己居住物件」を条件に融資を受けているため
住宅ローンを提供している金融機関は、「自己居住物件(契約者が自分で住む)」として住宅を利用することを条件として融資をしています。
たとえばソニー銀行の住宅ローン契約約款には「自己の居住に供する不動産の取得または増改築、あるいは現に居住している不動産を取得する際に借入れた住宅ローンの借換の資金に用いるため、本契約を締結する」とあります。
契約者はこの契約条件を受け入れることによって、
- 低金利での融資
- 長期間の返済期間
②抵当権を外せないため
住宅ローン返済中は「抵当権」を解除できないため原則引っ越しは行えません。
住宅ローンで融資を行う際、金融機関は契約者が万が一返済できなくなったときのために、住宅と土地に「抵当権」という権利をかけておくことで担保を得ています。これがないと簡単に「借り逃げ」が通用してしまうからです。
そして抵当権がある住宅を売りに出すことはできません。この担保は住宅ローンの返済が完了してはじめて解除されるため、ローンを一括返済してから引っ越すか「任意売却」を必ず行う必要があります。
住宅ローン返済中に引っ越すことを銀行に言わないとどうなる?
住宅ローン返済中でも、金融機関に報告しなければばれないと考えている方もおられるかもしれません。
では次は住宅ローン返済中に引っ越すことを黙っておくことで招く「一括返済要求」という重大なデメリットについて説明します。
ローンの一括返済を求められることがある
さきほども解説したように、ローン返済中に契約者を含む家族全員で引っ越すと「自己居住物件」ではなくなるため契約違反となります。その結果、ローンを一括で返済するよう求められる可能性があります。
これはクレジットカードやカードローンの返済を遅延したようなケースと同様です。遅延状況が一定条件に達すると契約違反となり分割返済ができなくなり、一括返済が求められるのと同じです。
一括返済にも応じられなければ裁判に発展し、結果的に住宅や資産を差し押さえられることになります。このような事態にならないためにも、まずは「事情があり引っ越さなければならない」ことを金融機関に通知する必要があるのです。
住宅ローン返済中でも引っ越すことができるパターン
ここまでは住宅ローン返済中に引っ越すことのデメリットだけを説明してきましたが、実際は一定条件を満たすことで引っ越せるケースもあります。
そこで次は住宅ローン返済中でも引っ越すことができるパターンについて、
- 転勤でどうしても引っ越しが必要になった場合
- 家族の介護でどうしても引っ越しが必要になった場合
①転勤
金融機関が住宅ローン返済中の引っ越しについて交渉に応じてくれやすいのは基本的に「やむを得ない」場合であり、「転勤」はその理由の一つとなります。
住宅ローンを返済するためには仕事をして収入を得ていることが大前提であり、持ち家があるというだけで転勤をやめるようなことは現実的に難しいため、やむを得ない事情として金融機関側が相談に応じてくれやすくなります。
②家族の介護
次の「やむを得ない」事情として受け入れられやすいのは「家族の介護」です。
たとえば親が高齢になり介護が必要になった場合、現在の家を離れて実家へ引っ越して在宅介護を行わなければならないケースがあります。この場合も避けられない事情として、金融機関側が交渉に応じてくれやすいです。
引っ越しの相談時に銀行が注目するポイント
住宅ローンが残っている状態でも「条件付き」で引っ越しが可能であることを解説しましたが、すべてのケースで引っ越しが認められるわけではありません。
そこで次からは、引っ越しの相談時に銀行が注目するポイントとして、
- 住宅ローンが残っている状態で引っ越す理由
- 住宅ローンが残っている状態で引っ越した住所での住居費
- 住宅ローンがあとどれくらい残っているか
以上の点それぞれ解説していきます。
①引っ越し理由
住宅ローン返済が終わらないうちに引っ越す場合それぞれの事情によってそうしますが、まずは金融機関に正確な事情を伝える必要があります。
一例としてどのような理由が受け入れられやすいかというと、
- 地方に転勤のため家族全員で引っ越さなければならない
- 転職による収入変動に伴って持ち家からマンションに移る必要がある
- 家族の在宅介護をするため実家に戻る必要がある
- 現在の住宅では通勤や通学が不便なので市内の別の場所に家を建てたい
- 近隣住民との関係性が悪化したため引っ越したい
②引っ越し先での住居費
住宅ローンを残したまま新しい住居での住居費支払いが可能なのかという点は一つのポイントとなります。
従来の住宅ローンが残っており新しく賃貸物件に引っ越す場合、残っている住宅ローンと新しい住居の家賃で二重支払いが必要となる場合があります。
その場合は2つ分の住居費を支払う能力がある方が銀行は良いでしょう。逆に転職等で収入が下がるのにもかかわらず2つ分の住居費支払いが必要となる場合は金融機関側が認めない可能性が高くなります。
③ローンの残額
住宅ローンが残っている状態で引っ越す際は、住宅ローンの残額も重要な要素です。これは言い換えれば「一括返済が可能な残額か」という意味でもあります。
当然ながら住宅ローンの大半を返済していない状況で引っ越す場合は手持ち資金で一括返済するか、住宅の任意売却または競売によって売却して得た資金で返済するのが基本となります。
任意売却を行う場合は売却によって住宅ローン残額が完済できれば良いのですが、売却した後も住宅ローンが残っているのであればその分は自力で返済する必要があるため、自力返済する能力が契約者にあるかどうかが問われます。
また、転勤や転職などの理由ではなく単純に住宅ローンの返済が難しいため引っ越したいというという状況でも任意売却が確実な選択肢となります。
引っ越しをすると住宅ローンはどうなる?
いざ住宅ローンが残っている住宅から引っ越せたとしても、残った住宅ローンをどうすれば良いのか分からない方も多いでしょう。
そこで次は引越し後の住宅ローンの扱いについて、
- 契約者のみ転勤する場合は継続できる可能性が高い
- 転勤で家族全員が引っ越す場合はケースにより異なる
①転勤の場合は引き続き利用できる可能性がある
契約者が転勤する場合でも、
- 家族が現住居に残る
- 一時的に賃貸料のかからない社宅に住む
②家族全員で引っ越す場合はケースによる
家族全員が引っ越す場合は理由によって異なりますが、転勤が理由である場合は「任意売却により得た資金で一括返済する」というのがもっとも現実的かつ確実な方法となります。
すでに解説したように住宅ローンはあくまで「自己居住物件」として利用するからこそ低金利で融資を受けられるしくみであるため、転勤する場合でも原則引越し前には住宅ローンを完済している必要があります。
これは、たとえ引っ越し理由が転勤であっても住宅ローンが残っている状態で新たな住居に引っ越すのは、金融機関にとってリスクと捉えられるからです。
③賃貸住宅として貸し出せば賃貸住宅ローンに切り替わる
住宅ローンが残っている場合でも、賃貸住宅として貸し出すことで賃貸住宅ローンに切り替えて、その賃貸収入で住宅ローンの返済を続けることが可能です。
ただしこの場合は賃貸によって確実に収益が出る見込みがあることが大前提であり、収益性が見込めないと判断されると賃貸住宅ローンへの変更ができない場合もあります。
また賃貸住宅ローンへの切り替えをする場合も必ず金融機関への通知が必要です。自己居住物件であるはずの住宅を勝手に賃貸住宅として使うと契約違反として一括返済となる可能性があります。
参考:住宅ローン控除は原則受けられなくなる
住宅ローンが残っている住宅を売却する場合、住宅購入から10年が経過していない場合は住宅ローン控除を受ける権利が消失します。これは売却だけでなく賃貸住宅に切り替えた場合も同様です。
ただし転勤ではあるものの契約者以外の同居家族が現住居に住み続ける場合は住宅ローン控除を継続できます。受けられなくなるのはあくまで家族全員の住所が変わる場合です。
住宅ローンを完済できない場合はどうする?
住宅ローンが残っている状態で引っ越ししたいものの、家計の事情でどうしてもローンが返済できない場合もあるでしょう。
そこで最後は住宅ローンを完済できない場合の引っ越しについて、
- ダブルローンに切り替える
- 住み替えローンに切り替える
①ダブルローンを組む
1件目の住宅ローン残額が残っている状態で、新規で2件目の住宅ローンを組むことをダブルローンといいます。
ダブルローンが組めるかどうかは金融機関により異なりますし、契約者自身は支払えると思っていても銀行側から断られる場合が多いです。
ダブルローンは本人に返済能力があることが大前提となるため、年収や収入の安定性は重要な判断材料となります。またローンを組む金額は年収の30%までというルールがあるため、返済が二重になることで年収の3割を超えてしまい組めないこともあります。
ダブルローンにすると当然ながら支払いが二重になるため慎重になるべきです。ダブルローンの状態で支払いが滞るような事態になると2件分のローンの一括返済を求められるリスクもあります。
②住み替えローンを組む
1件目の住宅を売却後ローン残額がまだ残っている状態で、その残額分と新規の住宅ローン購入費用を一緒に借りることを「住み替えローン(オーバーローン)」といいます。
住み替えローンは売却によって従来の住宅ローンの大部分をすでに返済できている場合が多いため、ダブルローンよりも負担が小さいというメリットがあります。
オーバーローンは住宅の評価額よりローン残額の方が高くなっている状態であるため、ダブルローンよりも金融機関から認められやすいですが、単に住宅ローンを契約するよりも条件が厳しいのはダブルローンと同様です。
③任意売却をする
今回何度も用語として出ている、金融機関から認可を得て住宅を売却する「任意売却」は住宅ローンを完済させるもっとも有効で低リスクな手段です。
可能な限り住宅を競売に出すのではなく任意売却した方が良い理由は、
- 法的強制力を持つ差押えによる売却ではない
- 売却額に関してある程度本人の希望が通ることが多い
- 債権者の承認によって抵当権が解除される
まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ!
「住宅ローンあるけれど引っ越ししたい」という方向けにさまざまな点を取り上げてきましたが、いかがでしたでしょうか。
住宅ローンを完済していない状態で引っ越ししたい方は、まず任意売却等で完済してから引っ越すのが理想ですが、「自分の場合それが最善の方法なのか分からない」と悩んでいる方もおられるでしょう。
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