更新日:2022/05/01
住宅ローン審査で勤続年数よりも重要なこと!何年勤務していれば安心?
住宅ローンの審査に勤続年数が重要だと聞いたことがあるでしょう。勤続年数は最低3年必要だという話もありますが、金融機関によっては勤続年数の要件がないところもあります。ここでは金融機関が求める勤続年数の傾向、勤続年数が短くてもローンを組む方法等を解説していきます。
- 勤続年数が短くても住宅ローンが借りられるのか知りたい人
- 勤続年数は何年あれば住宅ローンを借りられるのか知りたい人
- 転職したてで住宅ローンが借りられるか心配な人
内容をまとめると
- 住宅ローンの審査申し込み要件では1年以上の勤続年数を求める金融機関が多い
- ネット銀行は年収重視、大手銀行は勤続年数重視の傾向がある
- 勤続年数が短いと「安定性が低い」「収入アップを期待できない」と判断される傾向にある
- スキルアップ転職や士業への転職など、勤続年数が短くても住宅ローンを組めるケースがある
- 勤続年数が理由で審査に落ちたら、フラット35の利用や金融機関の変更などを検討する
- 勤続年数を誤魔化しても、健康保険証や源泉徴収票等からバレる
- 出戻りの場合は勤続年数を原則合算できない
- 住宅ローンの心配事はマネーキャリアの無料FP相談解決しましょう
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 住宅ローンは勤続年数が短いと組めない?ポイントを解説
- ①1年以上の勤続年数を求める金融機関が多い
- ②勤続年数が2年や3年以上を契約の要件としているケースも
- ③正社員で3ヶ月以上・契約社員で1年以上が申し込みの目安
- ④「無理なく住宅ローンを組めるか」が何より重要
- 【銀行別】勤続年数はどこまで重要?審査で見られるポイント
- ①ネット銀行は年収重視
- ②大手銀行は勤続年数重視
- 金融機関はどれくらいの勤続年数を審査基準にしている?
- ①1年以上が要件の銀行は645件
- ②2年以上が要件の銀行は60件
- ③3年以上が要件の銀行は271件
- 住宅を購入する際の平均勤続年数は?
- 平均勤続年数は13~16年
- 勤続年数が短いと住宅ローンが組みづらい理由
- ①安定性が低いと判断される
- ②収入アップを期待できない
- 勤続年数が短くても住宅ローンを組めるケース
- ①同業種・同業界での転職
- ②グループ会社への転職
- ③士業への転職
- ④スキルアップやヘッドハンティングの転職
- 勤続年数の短さから住宅ローンを組めなかった場合は?
- ①フラット35を利用する
- ②勤続年数の合算を交渉してみる
- ③金融機関を変更する
- 勤続年数について気になるポイント
- ①勤続年数を誤魔化しても金融機関にバレる
- ②出戻りの場合は勤続年数を原則合算できない
- まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ!
目次
住宅ローンは勤続年数が短いと組めない?ポイントを解説
「住宅ローンを組むとき、勤続年数が短いと組めない」という話を聞いたことがあると思います。
- 勤続年数が何年あれば住宅ローンが組めるの?
- 転職だとしても、勤続年数は関係ある?
- 勤続年数が短くても住宅ローンを組めるケースってあるの?
- 勤続年数が理由で住宅ローンが組めなかったらどうしたらいいの?
- 勤続年数をごまかしたらばれるの?
など、住宅ローンと勤続年数の疑問について、解説していきます。
タイミング悪く住宅購入が転職直後になってしまったなど、人によって事情があると思います。この記事を参考に、対応を検討してみましょう。
①1年以上の勤続年数を求める金融機関が多い
住宅ローンの審査では、勤続年数も審査項目の一つとして審査時に考慮されています。
「令和元年度 民間住宅ローンの実態に関する調査」によると、勤続年数を融資を行う際に考慮する項目として挙げている金融機関は95.6%あります。
また、同調査では金融機関が住宅ローンの申込者に求める勤続年数について、下記のような結果が出ています。
- 1年以上…701件
- 2年以上…54件
- 3年以上…234件
- その他…212件
このように、1年以上と回答する金融機関が最も多く、住宅ローンの審査には1年以上の勤続年数を求められているという結果が出ています。
②勤続年数が2年や3年以上を契約の要件としているケースも
勤続年数は1年以上を求める金融機関が多いですが、2年や3年以上を契約の要件としているケースもあります。
住宅ローンの審査ではどの項目も、「長期間、安定的に返済が可能か?」という目線で審査されます。勤続年数から判断されるのは、「継続的かつ安定的な収入」と「収入が向上する見込み」の2点です。
一般的に、勤続年数が長い方が継続的安定的な収入を見込めると判断されます。また、勤続年数が長ければ昇給など、収入が増えやすいと判断されるため、金融機関によっては勤続年数を2年や3年以上を条件に設定しているケースがあるのです。
③正社員で3ヶ月以上・契約社員で1年以上が申し込みの目安
住宅ローン申し込みの際の勤続年数の条件は金融機関によって異なります。
目安として、
- 正社員3ヶ月以上
- 契約社員1年以上
であれば、一部のネット銀行やメガバンクに申し込みができます。
もし、この目安よりも勤続年数が短い場合は、フラット35を利用するという方法もあります。今すぐほしい物件がある場合は、勤続年数に制限のない銀行やフラット35の利用を検討しましょう。
しかし、この目安はあくまで申し込みの条件なので、審査が通るかはまた別の話になります。この目安以上の勤続年数であれば申し込みはできますが、審査では勤続年数以外の項目を含めて、総合的に審査されるため、審査に通らない可能性もあることを覚えておきましょう。
④「無理なく住宅ローンを組めるか」が何より重要
そもそも、住宅ローンの審査に様々な項目が設定されているのは、「継続して安定的な返済が可能か」ということを審査するためです。
住宅ローンで審査される主な項目はこちらです。
人に対する項目
- 借入時・完済時の年齢
- 健康状態
- 年収
- 勤続年数
物件に対する項目
- 担保評価
勤続年数は大切ですが、あくまで審査項目の一つに過ぎず、審査では他の項目と併せて総合的に判断されます。
勤続年数が長くても他の項目の印象が悪ければ、審査は厳しいものになるでしょう。逆に勤続年数が短かったとしても、他の項目で好印象であれば審査に通過できる可能性があります。
勤続年数が短くても、どうしても住宅ローンを組みたい場合は、他の項目についてもしっかり検討する必要があります。
【銀行別】勤続年数はどこまで重要?審査で見られるポイント
勤続年数は審査項目の中で、どこまで重要性が高いのでしょうか?
銀行の系統によって、重視する審査項目は違います。ここでは銀行別に、審査で見られるポイントについて解説していきます。
①ネット銀行は年収重視
ネット銀行は、年収は厳しく見る反面、勤続年数の基準が問われない傾向にあります。
主要ネット銀行の審査基準はこちらです。
銀行名 | 勤続年数 | (前年度)年収 |
---|---|---|
auじぶん銀行 | ― | 200万円以上 |
PayPay銀行 | ― | 200万円以上 |
au住宅ローン | ― | 200万円以上 |
ソニー銀行 | ― | 400万円以上 |
楽天銀行 | ― | 400万円以上 |
イオン銀行 | 6か月以上 | 100万円以上 |
新生銀行 | 2年以上 | 300万円以上 |
そもそも約款に勤続年数の条件を記載していない銀行も多く、ネット銀行は勤続年数よりも年収を重視している傾向にあると言えます。
上記に記載しませんでしたが、住信SBIネット銀行は「安定かつ継続した収入がある人」と年収の要件も記載していません。
勤続年数が短い人にはネット銀行の住宅ローンは間口が広いと言えるでしょう。
②大手銀行は勤続年数重視
大手銀行の住宅ローン審査基準は、勤続年数を重視している傾向があります。
銀行名 | 勤続年数 | (前年度年収) |
---|---|---|
三井住友銀行 | ― | ― |
三菱UFJ信託銀行 | 1年以上 | ― |
三菱UFJ銀行 | 3年以上 | ― |
りそな銀行 | 1年以上 | 100万円以上 |
中央ろうきん | 1年以上 | 150万円以上 |
大手銀行の住宅ローンは、勤続年数を基準として入れている銀行が多いです。
みずほ銀行、三井住友信託銀行は「安定した収入がある人(見込まれる人)」が要件となっていて、大手銀行は勤続年数など安定した雇用状態を重視していると言えます。
転職したばかりの人にはハードルが高いので、状況が合うのであれば転職前に住宅ローンを組むことも検討しましょう。
金融機関はどれくらいの勤続年数を審査基準にしている?
住宅ローンを申し込める勤続年数の要件は、金融機関ごとに異なります。
ここでは、国土交通省「民間住宅ローンの実態に関する調査(平成30年)」(※回答機関数=1,220)の結果をもとに、勤続年数の要件の傾向を解説します。
①1年以上が要件の銀行は645件
「勤続年数1年以上」を要件としている金融機関は645件と最も多くなっています。
勤務年数が1年以上であれば、前年度の年収をある程度把握することができます。
そのため、年収や現在の収入などの単純な返済能力を審査できるため、1年以上を要件としている金融機関が多いと考えられます。
②2年以上が要件の銀行は60件
「勤続年数2年以上」を要件としている金融機関は60件となっています。
勤続1年の場合、時期によっては1年分の年収で源泉徴収票が出ず、月収平均×12ヶ月という計算で審査をすることになります。勤続2年以上の場合、1度は源泉徴収票を受け取っているので、しっかりした年収で審査を行うことができます。
このような理由から、勤続年数2年以上を要件としている金融機関もあります。
③3年以上が要件の銀行は271件
「勤続年数3年以上」を要件としている金融機関は271件です。
雇用の安定を重視している金融機関では、勤続年数が長さで「継続的かつ安定的な収入」「収入の向上が見込める」と判断するため、要件としている勤続年数が長い傾向にあります。
住宅を購入する際の平均勤続年数は?
実際に住宅を購入した方の平均的な勤続年数はどれくらいでしょう?
「令和元年度住宅市場動向調査報告書」は国土交通省が、住宅ローンを利用した方を含む、住宅購入者に対して行った調査です。
こちらの調査結果から、住宅の種類別購入者の平均勤続年数を見ていきましょう。
平均勤続年数は13~16年
「令和元年度住宅市場動向調査報告書」によると、三大都市圏における住宅購入時の平均勤続年数は13~16年でした。
住宅種類別にみると、このような結果になります。
住宅の種類 | 平均勤続年数 |
---|---|
注文住宅 | 14.8年 |
分譲戸建て | 13.0年 |
分譲マンション | 14.7年 |
中古戸建て | 15.7年 |
中古マンション | 16.0年 |
こちらの調査結果では分譲戸建てを購入した方の平均勤続年数が13.0年と一番短くなっています。世帯主の平均年齢もこの5つの住宅タイプの中で一番若い傾向があるためと言われています。これは分譲戸建て住宅が、比較的小さな子供がいるファミリー層に人気があるためと予測されます。
一番平均勤続年数の長い中古マンションの場合、30代以下の購入が少なく、一次取得(初めて住宅を購)の世帯主平均年齢は45.0歳、二次取得(住み替え)は55.3歳と平均年齢が高いため、勤続年数も長い傾向にあると言えます。
勤続年数が短いと住宅ローンが組みづらい理由
勤続年数が住宅ローン審査で重視される理由は何でしょうか?
住宅ローン審査では、勤続年数から「継続的かつ安定的な収入」と「収入が向上する見込み」を判断します。
そのため、勤続年数が短いと、
- 安定性が低いと判断される
- 収入アップを期待できない
と判断されるため、住宅ローンが組みづらいと言われています。
ここでは、住宅ローンが組みづらい理由について、こちらの2点を詳しく解説していきます。
①安定性が低いと判断される
勤続年数が短いと、「安定性が低い」と判断される傾向にあります。
金融機関は、住宅ローン契約者の貸し倒れのリスクを回避するため、契約者の安定性を重視します。
転職回数が多く勤続年数が短い場合は、今後も転職を繰り返す可能性が高いと判断されます。転職によって年収が上がれば良いですが、場合によっては年収が減る可能性もあります。
その場合、年収が下がり住宅ローンの返済が滞る可能性もあるので、そのようなリスクが高いと判断された人は審査に通過しづらくなります。
②収入アップを期待できない
勤続年数が短いと「収入アップを期待できない」と判断される傾向があります。
勤続年数が長い場合は、昇給などによる年収アップが見込まれるため、収入も安定すると判断されます。勤務先の制度にもよりますが、一般的に勤続年数が長くなれば長くなるほど、将来の年収が高くなる可能性が高いと考えられています。
そのため、金融機関によっては勤続年数を3年以上と条件に設定しているところもあり、勤続年数が短いと審査に通りづらくなると言えます。
勤続年数が短くても住宅ローンを組めるケース
それでは勤続年数が短い場合は住宅ローンを諦めなければいけないのでしょうか?
勤続年数が短いからと言って、必ずしも住宅ローン審査に落ちるわけではありません。勤続年数が短くても、住宅ローンが組めるケースもあります。
具体的なケースを挙げて、勤続年数が短くても住宅ローンを組めるケースを解説していきます。
①同業種・同業界での転職
住宅ローン審査で金融機関が審査する際には、契約者がどのような転職をしてきたのかについても確認されます。
仕事がなかなか続かない、職場に馴染めないなどで頻繁に転職を繰り返している場合は審査時にマイナスポイントとなってしまいます。一方、スキルアップによる転職の場合は審査時に有利になることがあります。
転職先の業界や職種に一貫性がある場合は、専門分野のスキルや経験を活かしてスキルアップをするために転職した、と考えられ、好印象を持たれやすいと言います。スキルアップの転職は収入が上がる可能性が高く、継続して転職先に在籍する可能性が高いと判断されます。
また、もしまた転職をすることがあったとしても、継続して安定的な収入が見込める可能性が高く、貸し倒れのリスクが低いと判断され、審査にも有利に働くと考えられます。
②グループ会社への転職
転職でも、グループ会社や関連会社へ転職した場合は、金融機関によってはそもそも転職と判断しない可能性があります。
勤務先の会社の要請でグループ会社へ転籍と言ったケースは、実質的には同じ企業に勤続していると判断されることが多いと言われています。
しかし、会社の規模が小さいグループ会社や関連会社への転職の場合は、収入アップの可能性が見込めず、安定性が低いと判断される可能性があります。
もし、グループ会社や関連会社へ転職したばかりという方は、一度金融機関側に転職と判断されるのか確認してみましょう。
③士業への転職
転職して勤続年数が短くても、「士業」への転職の場合は、金融機関の印象が良くなる可能性があります。
士業というのは
- 弁護士
- 税理士
- 公認会計士
などを指します。
弁護士として弁護士事務所に正社員として在籍している場合、転職したてでも住宅ローンの審査に通りやすくなるでしょう。
しかし、「独立」の場合は注意が必要です。士業の独立の場合は、安定した収入を得られる可能性が不確定と判断されやすく、金融機関によっては印象が悪い場合があります。
士業は社会的地位が高い職業ですが、独立して個人事業主の場合は安定性が見込めず、審査時に不利になる可能性があります。
④スキルアップやヘッドハンティングの転職
勤続年数が短くても、スキルアップやヘッドハンティングなど年収が増える転職は、審査に有利に働く可能性があります。
転職の状況から、短期間での退職や将来的な収入減少の可能性が低いと判断されるからです。ただし、多くの金融機関では、年収増加が見込まれることを示す追加書類の提出が必要となります。
「転職から間もなくても収入の安定性がある」ということをアピールするために、追加書類が必要かどうかを確認してから審査に臨みましょう。
勤続年数の短さから住宅ローンを組めなかった場合は?
住宅ローンの申し込みをしたものの、勤続年数の短さから住宅ローンを組めなかった場合は諦めるしかないのでしょうか?
この場合、
- フラット35を利用する
- 勤続年数の合算を交渉してみる
- 金融機関を変更する
このような方法を検討してみましょう。
住宅ローンで大切なのは勤続年数よりも、無理なく返済を続けられるかということです。自分の状況に合わせて、これらの方法も検討してみてください。
①フラット35を利用する
独立行政法人住宅金融支援機構の「フラット35」は全期間固定金利型の住宅ローン商品です。
フラット35では勤続年数や雇用形態が申し込み要件になっていないことが特徴の一つです。あくまで申し込みの要件の話なので、申し込んだ後に審査が通るかは別の話になります。そのため、転職(就職)してから1年未満の人にも利用されることがあり、民間の金融機関商品に比べ間口が広いのは確かです。
フラット35には勤続年数に関する申し込み要件はありませんが、次のような要件があります。
- 申込時の年齢が満70歳未満、完済時年齢が80歳未満の方(親子リレー返済利用時は満70歳以上も可)
- 日本国籍のかた、永住許可を受けているかた、または特別永住者の方
- すべての借入れに関して、税込年収に占める年間合計返済額の割合(=総返済負担率)が、次の基準を満たす方
- 年収400万円未満の場合…総返済負担率30%以下
- 年収400万円以上の場合…総返済負担率35%以下
要件に合う方は一度フラット35も検討してみましょう。
②勤続年数の合算を交渉してみる
転職によって勤続年数が短くなってしまい、審査に落ちてしまう場合には前職の勤続年数との合算を交渉してみるのも一つの方法です。
以前の勤務先で長年にわたって勤務を続け、転職先では収入が向上しているなど、年数だけでは判断できない場合もあります。
金融機関が勤続年数から判断しているのは「継続して安定的な返済ができるか」ということなので、スキルアップ転職であったことをアピールし、勤続年数を合算することを交渉するという方法もあります。
③金融機関を変更する
上記で金融機関によって、勤続年数を要件にしているか否か、何年以上を要件にしているかに違いがあることを解説しました。
審査に通らなかった場合は、勤続年数を重視していない金融機関に変更して審査を受けてみるのも一つの方法です。その際は、大手銀行、地方銀行、ネット銀行と3タイプの金融機関を選ぶことで、それぞれの審査基準で判断してもらえます。
しかし、事前審査だからと言って何機関も申し込みをすることはお勧めできません。信用情報から、どの金融機関へ問い合わせがあったか分かるため、別の金融機関で審査に通らなかったと判断され不利になる可能性があります。
そのため、申し込む際は多くても2~3機関程度にしておくことをおすすめします。
勤続年数について気になるポイント
住宅ローンにおける勤続年数について、疑問に思いがちなポイントを解説します。
- 勤続年数を誤魔化したら金融機関にバレるの?
- 出戻りの場合は勤続年数を合算できる?
こちらの2つについて解説します。
①勤続年数を誤魔化しても金融機関にバレる
勤続年数が短いけど、事情により住宅ローンを組む必要がある場合、「会社に頼んで勤続年数を誤魔化してもらおう…」と考える方もいるかもしれません。
しかし、会社ぐるみで勤続年数を誤魔化したとしても、金融機関にはバレます。
会社の書類は偽装できたとしても、源泉徴収票や健康保険証など、公的な書類は偽装できないため、いくつかの公的な資料を比較すればすぐにバレてしまいます。バレた場合、当然審査は一発アウトなので借り入れすることができません。
また、会社が従業員一人のためにリスクを冒して詐欺行為に協力するとはあまり考えられません。勤続年数が1年未満でも審査の対象になる金融機関はあります。自分の条件に合う金融機関を探して、正規の方法で審査を受けることをお勧めします。
②出戻りの場合は勤続年数を原則合算できない
勤めていた会社を一度辞め、他社で勤務した後に再び以前の会社に勤める状態を、一般的に「出戻り」と言います。
以前に勤めていた会社なので、出戻りの場合は勤続年数を合算できるのでは?と考える方も多いと思います。
しかし、原則勤続年数の合算はできません。
住宅ローン審査での勤続年数を合算できるのは、「会社都合による転籍・出向」や「会社の合併」等、あくまで自分の意志とは関係のないことが原因の場合のみです。
勤続年数が短かったとしても、転職による職種・業界移動、転職理由、無職期間の有無、現勤務先の信用など、他の条件が整っていれば審査での印象も悪くならないでしょう。自分の条件に合った金融機関、住宅ローン商品を選びましょう。
まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ!
いかがでしたでしょうか。勤続年数が短くても、事情によって住宅ローンを組む必要な場合もあります。この記事では、住宅ローンと勤続年数について解説しました。
この記事のポイントはこちらです。
- 住宅ローンの審査申し込み要件では1年以上の勤続年数を求める金融機関が多い
- ネット銀行は年収重視、大手銀行は勤続年数重視の傾向がある
- 勤続年数が短いと「安定性が低い」「収入アップを期待できない」と判断される傾向にある
- スキルアップ転職や士業への転職など、勤続年数が短くても住宅ローンを組めるケースがある
- 勤続年数が理由で審査に落ちたら、フラット35の利用や金融機関の変更などを検討する
- 勤続年数を誤魔化しても、健康保険証や源泉徴収票等からバレる
住宅ローンは大きな金額を借り入れ、返済も長期にわたるので不安も多いと思います。マネーキャリアでは住宅ローンを含めたお金に関して、お金のプロであるFPに無料で何度でも相談できます。
出張相談だけではなく、オンライン相談にも対応していて、申し込みから相談までスマホ一つで完結します。住宅ローンの不安を、マネーキャリアの無料FP相談で解決しましょう。