更新日:2022/05/28
住宅ローンのオーバーローンとは?注意点やメリット・利用できる銀行も
これだと思えた物件との出会いは貴重なものですよね。しかし手元にお金がない…そのような時はオーバーローンという方法もあります。オーバーローンとはどのようなものか、メリットやデメリット、おすすめの方法などを紹介しますので、迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
- 住宅ローンを組みたいが、多目に資金を借り入れたい人
- マイホームの購入を検討している人
- オーバーローンのメリットやデメリットを知りたい人
- オーバーローンを組むことができる金融機関を探している人
- 住宅ローンについて相談する先を探している人
内容をまとめると
- オーバーローンにはメリットもあればデメリットもあるので、自分に合っているか、返済できるかをきちんと考えた上で契約すべき
- オーバーローンはできる金融機関や条件が異なってくるため、しっかりと下調べをした上で進めていくことが大切
- 大切なお金のことだからこそ、信用できるファイナンシャルプランナーに相談すべき
- ファイナンシャルプランナーといえば満足度93%のマネーキャリアがおすすめ
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 住宅ローンのオーバーローンとは?
- ①購入した住宅の資産価値がローンより高いこと
- ②オーバーローンは住宅以外を対象にできる場合がある
- ③物件価格より高い融資を受けること
- 住宅ローンのオーバーローンのメリット
- メリット①買い逃しを防げる
- メリット②諸費用の利息負担を下げられる
- メリット③住宅ローン控除額を増やせる
- メリット④お金を手元に残しておける
- 住宅ローンのオーバーローンの注意点
- 注意点①借入額が高くなり返済できないことがある
- 注意点②住宅を売却しにくくなる
- 注意点③住宅の購入以外では利用できない場合もある
- 注意点④金利が高くなることがある
- 注意点⑤ローン残債がある状態で離婚をすると財産分与が面倒
- 住宅ローンのオーバーローンでの借入ができる金融機関
- ①みずほ銀行
- ②三菱UFJ銀行
- ③りそな銀行
- ④新生銀行
- ⑤イオン銀行
- まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ
目次
住宅ローンのオーバーローンとは?
マイホームが今すぐ欲しい人の中には、現時点で手元にお金がない人もいるはずです。
しかし、マイホームの出会いは一期一会、タイミングが肝心ですので、購入資金が貯まるまで待っていてくれるものでもありません。
今すぐ運命を感じた物件を手に入れたい人にとってオーバーローンは魅力的に映るものですが、オーバーローンとは一体どのようなものでしょうか。
- ①購入した住宅の資産価値がローンより高いこと
- ②オーバーローンは住宅以外を対象にできる場合がある
- ③物件価格より高い融資を受けること
①購入した住宅の資産価値がローンより高いこと
オーバーローンの本来の意味は、購入した住宅の資産価値<ローン残高の状態のことです。
物には減価償却という考え方があり、年数が経つごとに資産としてのそのものが持っている価値は少しずつ減少していくものです。
毎月のローン返済額が少ない場合、住宅ローンの元本がなかなか減らない状態が続きます。
手に入れたマイホームの資産としての価値が低くなり、住宅ローンの残高を下回ってしまうのです。
そうなると、もしもマイホームを手放したとしてもローンの借入額が残ってしまう事態となるのです。
②オーバーローンは住宅以外を対象にできる場合がある
住宅購入のためにオーバーローンを組む場合、マイホームにかかる費用以外にもあてることができます。
住宅以外にもあてるために借り入れができるケースとしては、マイホームにかかる諸費用が挙げられます。
- 税金関係:
印紙税や登録免許税、不動産取得税といった決まった金額の費用 - 登記手数料:
司法書士に支払う手数料 - 融資手数料:
金融機関に支払う手数料 - 保険料:
万が一の時のための火災保険料など
③物件価格より高い融資を受けること
基本的にマイホームを購入する際は、頭金が必要となります。
しかし、頭金と言えども数千万円の買物に対しての頭金ですので、数百万円にのぼります。
当然数百万円の資金をポンと出せる人ばかりではありませんし、頭金が貯まるまで待ってられないことがほとんどです。
そのような場合に使えるものがオーバーローンであり、物件の価格以上に金融機関から融資を受けることができるものです。
オーバーローンと似た言葉でフルローンと呼ばれるものもありますが、その違いは諸費用にあります。
- オーバーローン:
物件の価格+諸費用の融資を受ける - フルローン:
物件の価格全額の融資を受ける
かつては、頭金として3割程度用意しなければ住宅ローンの融資を受けられないこともありました。
しかし、今や金融機関側も住宅ローン契約者を増やす目的もあり、積極的に融資しています。
そのため、フルローンはもちろんのこと、オーバーローンも積極的に勧めている金融機関もあるのが実状です。
住宅ローンのオーバーローンのメリット
返済のことが頭をよぎり、住宅ローンの借入額を少しでも減らそうと考える人は多いものです。
オーバーローンとなるとかなりの額を借り入れることになるため、不安になる人も多いものですが、悪いことばかりではありません。
- メリット①買い逃しを防げる
- メリット②諸費用の利息負担を下げられる
- メリット③住宅ローン控除額を増やせる
- メリット④お金を手元に残しておける
理想の家を手に入れたい人にとっては、オーバーローンはまたとない絶好のチャンスです。
オーバーローンならではの魅力は以下の通りです。
メリット①買い逃しを防げる
第一に、買い逃しを防ぐことができるところが最大のメリットです。
マイホームの購入は、一期一会の出会いで成り立っています。
これだ!と思えるものにいつ何時出会うことができるかは、神のみぞ知るです。
しかし、頭金が入れられる位までに貯金ができたら買おうと悠長なことを言っていると、他の人にすぐ取られてしまいます。
あなたがいいと思っている物件は、他の人も同じようにいいなと思っていることも多いものです。
そのため、ライバルが多数いることも珍しくありません。
理想のマイホームを買い逃してしまったとなると、後悔してもしきれないものがあります。
今の時点ですぐすぐ手元に資金が準備はできないものの、後々きちんと返済していくことができる計画がある人にとっては、買い逃し防止や一期一会を大切にできる手段と言えます。
メリット②諸費用の利息負担を下げられる
マイホームを手に入れる場合、かかる費用はマイホームそのものの費用のみではありません。
例えばスマートフォンを購入した場合、スマートフォンを守るための保護フィルムやもしものための安心パック加入など必要になりますよね。
なにかとプラスαで費用がかさみ、予想以上の出費になってしまうことは誰しも経験があるはずです。
マイホーム購入でも同様のことが言えますが、手数料や諸費用などかなりの額がかかることが言えます。
マイホーム購入にかかる諸費用を別口でローンを契約し借り入れしてまかなうこともできますが、得策ではありません。
住宅ローンは他の融資と比べて金利が低いのです。
別口でローンを契約するよりも、住宅ローンに諸費用を組み込んで借り入れした方が、全体としての利息負担を抑えることができます。
メリット③住宅ローン控除額を増やせる
住宅ローンを契約する人にとって、必ず押さえておいてほしいものに住宅ローン控除があります。
- 住宅ローンの年末残高
- マイホームを手に入れた取得価格
住宅ローン控除では、上記のうち低い方の金額の1%を所得税や住民税から控除することができるため、節税となります。
諸費用は取得価格に含まないため、オーバーローンの場合は住宅ローン残高<取得価格となるまでは取得価格の1%が控除されることとなります。
例えば3500万円のマイホーム購入で3000万円を借り入れた場合と、3800万円のオーバーローンを契約した場合とで見比べてみましょう。(変動金利0.6%、35年借り入れ、元利均等返済)
3000万円借り入れ | 3800万円借り入れ | |
---|---|---|
月々の返済額 | 79208円 | 100330円 |
10年後の控除額合計 | 256万8288円 | 322万858円 |
10年間の利息額合計 | 156万6140円 | 198万3786円 |
利息を差し引いたとしても、出費の負担軽減をはかることができます。
借入条件によっては控除額<利息増加となってしまい負担増大のこともありますが、オーバーローンを契約すると控除額が増える場合もあるところはメリットと言えます。
メリット④お金を手元に残しておける
住宅ローンとして、諸費用の分も多目に借り入れをすることで、必要な時のために現金を手元に残しておくことができるメリットがあります。
もしも手元にあるお金を全て頭金や諸費用にあててしまった場合、手元に現金は多くは残りません。
いざという時、現金での支払いに苦労することになります。
また、子供の教育のためや車を購入するためなど、人生において大きなお金が動く場面は何度かあるものです。
住宅ローンが原因でお金を用意できないとなると、別途ローンを組む必要がでてきますが、住宅ローンよりも高めの金利で借り入れをする必要もでてきてしまいます。
結果として、家計からでていくお金はどうしても大きくなってしまうものです。
住宅に関わるお金ははじめから住宅ローンの借り入れで充てることを考え、余裕をもって借り入れをすることによって返済の負担を抑えることに繋がります。
住宅ローンのオーバーローンの注意点
ここまで住宅ローンの契約では諸費用も含めてオーバーローンを契約することで、全体的に見て節税、利息を抑える効果もあり得をすることについて説明してきました。
しかしいくら得する、節税といっても借金に違いありません。
それもオーバーローンという言葉にもある通り、手に入れる住宅以上の借り入れを行うわけですから、注意すべきこともあります。
- 注意点①借入額が高くなり払えないことがある
- 注意点②住宅を売却しにくくなる
- 注意点③住宅の購入以外では利用できない場合もある
- 注意点④金利が高くなることがある
注意点①借入額が高くなり返済できないことがある
理想のマイホームを手に入れるとなると、何千万円という大きな金額が動くことになります。
何十年と住み続ける生活の要となる部分のため、少しの妥協も許したくはない気持ちは十分理解できます。
しかし、だからといって理想のマイホームを手に入れるために多額の借り入れをして、返済できなくなってしまったら元も子もありません。
金融機関として、返済できるだろうというジャッジは下した上で融資をしていることはあります。
しかし、最終的に返済していくのは借り入れた本人です。
借り入れた人にとっては日々の生活にかかる費用もあるため、出費は住宅ローン返済のみではありません。
借入額のあまりの高さに、返済しきれずに生活苦になってしまうことも避けられません。
借り入れをする際は、もちろん金融機関側との十分な話し合いや相談は必要ではあります。
一方で、自分主体で考えた時に返済に困らないか、今一度冷静に考える必要があります。
注意点②住宅を売却しにくくなる
オーバーローンで購入したマイホームの場合、売却はリスクとなってしまうことも避けられません。
もしも何かしらの事情があり住宅ローンを支払うことができなくなる場合もあります。
その場合は、最終的にはマイホームを手放し、その売却で手に入れたお金でローン返済に対応することになります。
しかし、通常ローンの返済が残っている物件を売却することは難しく、原則として手放したマイホームは競売にかけられ、最安値で売却されることになります。
そのため、自分の理想通りの売値や売却ルートで売却ができる可能性は低いです。
オーバーローンで借り入れた物件の場合は、住宅の価値よりもローン残高が上回ってしまっている状態が続く場合もあります。
そうなると、売却で手に入れたお金のみでは足らずに、ローンの返済を終わらせることができなくなってしまいます。
つまり、売却したとしても手元に借入金のみ残ってしまう悲しい事態に陥ってしまうことも念頭におき、進めていかなければなりません。
注意点③住宅の購入以外では利用できない場合もある
住宅ローンとして新たなマイホームにかかる諸費用も賄うことができると先程メリットとして紹介しました。
しかし、全てを諸費用として住宅ローンでカバーすることが難しい場合もあります。
費用によっては住宅購入のためのものと認められないことも有りえます。
金融機関ごとに基準は異なるため、一概に言えませんが、
- 水道加入負担金
- 引越し費用
- 仲介手数料
注意点④金利が高くなることがある
オーバーローンは、諸費用などの分も含めてゆとりをもって借り入れをすることができます。
そのため、節税にもなりながら、必要なものの購入や手数料にあてることができるメリットがありました。
しかし、場合によっては金利がネックとなる可能性もあります。
オーバーローンとは手に入れる住宅以上の資金を融資することであり、銀行側としてもリスクは大きいものです。
一例ですが、フラット35ではマイホームの価格に対してどのくらい借入するのかの割合によって金利の高低が決まるというルールがありました。
これと同様のことがオーバーローンでも言えます。
金融機関側としてもリスクが高い借り入れ案件に対しては、それなりの高い対価を求めることとなります。
注意点⑤ローン残債がある状態で離婚をすると財産分与が面倒
結婚生活はいつ何時、終りを迎えるか分からないものですので、オーバーローンの返済をしている最中に離婚する可能性がゼロとは言い切れません。
もしもオーバーローンを契約し、返済している最中に離婚となると返済、財産分与の面で面倒が増えてしまいます。
- オーバーローンで手に入れたマイホームは、財産として扱われない
- 離婚後の元夫婦の生活について
住宅ローンのオーバーローンでの借入ができる金融機関
オーバーローンは金融機関側としてもかなりのリスクがあるため、どこの金融機関でも行っているものではありません。
しかし中にはオーバーローンでの借り入れも可能な金融機関がありますので、紹介していきます。
- ①みずほ銀行
- ②三菱UFJ銀行
- ③りそな銀行
- ④新生銀行
- ⑤イオン銀行
①みずほ銀行
みずほ銀行の場合は、引っ越し費用やリフォーム費用もオーバーローンとして扱うことができるところがありがたいポイントです。
- 火災保険料
- 保証会社手数料・保証料
- 仲介手数料
- 担保関連費用
- 印紙税
- 引っ越し費用
- 修繕積立金
- リフォーム費用
- 付帯工事費用
- 管理準備金
- 水道加入金
②三菱UFJ銀行
三菱UFJ銀行は、大手銀行としてはかなり幅広く諸費用を考慮していることがポイントとして挙げられます。
- 売買契約書印紙税
- 登録免許税
- 司法書士手数料
- 金銭消費貸借契約書印紙税
- 融資関係手数料
- 融資保証料
- 火災保険料
- 地震保険料
- 不動産仲介手数料
- 土地家屋調査士手数料
- 不動産取得税
- 固定資産税清算金
- 水道(工事)負担金
- 住宅諸費用ローンの借替資金・借り替えに伴う諸費用
③りそな銀行
りそな銀行は家具や電化製品、インテリアも含めて住宅に関係する費用としてカウントしているため、オーバーローンが組みやすくなっています。
- 住宅取得に伴う諸経費(仲介手数料、保証料、火災保険料等)
- 住宅取得に伴う家具、電化製品、インテリア用品等ご購入資金
- 住宅購入に関わる付帯設備費用
- 住宅ご購入に際しての修繕積立金等の負担金
④新生銀行
広告などでよく目にすることが多い新生銀行も、オーバーローンを受け付けている銀行です。
- 借入にかかる手数料
- 不動産業者への仲介手数料
- 各種税金
- 火災・地震保険料
- 修繕積立基金
- 管理準備金
- 上下水道加入負担金など
⑤イオン銀行
イオン銀行は、他の銀行では通常オーバーローン内に組み込むことができない費用をも住宅ローンに含むことができる銀行です。
- 取扱手数料
- 火災保険料
- 登記費用
- 印紙代
- 不動産仲介手数料
- 修繕積立基金
- 水道加入負担金および借換え時に発生する諸費用
まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ
これだと思えた希望の物件との出会いは一期一会ですので、この貴重な機会をみすみす逃したくはないですよね。
しかし手元にお金がないとなると色々と不安に思うことでしょう。
そのような場合こそ、オーバーローンがおすすめです。
オーバーローンとなると物件以上の費用をローンとして契約し返済し続けていくことになるため、不安を感じる人もいます。
しかしオーバーローンといえども、不安ばかりではなくメリットもあるので、上手に活用することで節税や節約にもなります。
ローン返済のことも含めてシミュレーションし、ベストな方法を探してみてください。
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