更新日:2022/06/07
住宅ローン| ペアローンと連帯債務の違いとは?どんな人におすすめ?
ペアローンと連帯債務の違いを知っていますか?注意点を知らずに契約すると離婚時や退職時に大変な場合があります。この記事ではペアローンと連帯債務のメリットや注意点、向いている人について詳しく解説します。記事の後半ではおすすめの無料FP相談について紹介します。
- ペアローンや連帯債務について知りたい人
- ペアローンと連帯債務のリスクを知りたい人
- 共働き夫婦におすすめの住宅ローンを知りたい人
内容をまとめると
- ペアローンと連帯債務は契約数に違いがある
- ペアローンと連帯債務は離婚時や退職時にリスクがある
- 共働き世帯にはペアローンと連帯債務がおすすめ
- 住宅ローンのことなら何度でも相談無料のマネーキャリアへ
- 家計や保険の相談もでき、顧客満足度は93%!
目次を使って気になるところから読みましょう!
- ペアローンと連帯債務の違いとは?
- 違い①:1つの契約か別々の契約か
- 違い②:審査を合算して行えるかどうか
- 住宅ローンのペアローンとは?
- ペアローンとは①:夫婦で借りる住宅ローン
- ペアローンとは②:借入金額を増やせる
- ペアローンとは③:別々の住宅ローン扱いになる
- 住宅ローンの連帯債務とは?
- 連帯債務とは①:連帯債務者を立て2人で住宅ローンを契約する
- 連帯債務とは②:夫婦それぞれが同じ金額の債務を負う
- 連帯債務とは③:審査は契約者と連帯債務者の返済能力を合算する
- 住宅ローンのペアローンのメリット
- メリット①:借入額を増やせる
- メリット②:住宅ローン控除を多く受けられる
- メリット③:夫婦の片方がなくなった場合片方のローンはなくなる
- メリット④:団体信用生命保険に夫婦それぞれが加入できる
- 住宅ローンの連帯債務のメリット
- メリット①:単独の場合よりも多く借り入れられる可能性が高い
- メリット②:住宅ローン控除を多く受けられる
- メリット③:1つの契約で済み手数料などが単独の場合と変わらない
- 住宅ローンのペアローンの注意点
- 注意点①:2つの契約になり手数料が倍かかる
- 注意点②:収入が減少しても返済額は変わらない
- 注意点③:片方が退職した場合所得税がかからなくなり減税されない
- 住宅ローンの連帯債務の注意点
- 注意点①:一般金融機関では連帯債務者が団信に加入できない
- 注意点②:ペアローンに比べ取り扱っている金融機関が少ない
- 注意点③:離婚した場合にも返済義務は継続する
- ペアローンがおすすめな人
- おすすめな人①:夫婦それぞれの収入が安定している人
- おすすめな人②:夫婦それぞれが団信に加入できる人
- 連帯債務がおすすめな人
- おすすめな人①:夫婦のいずれかが退職する可能性がある人
- おすすめな人②:手数料などの諸費用をあまりかけたくない人
- まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ
目次
ペアローンと連帯債務の違いとは?
2人で借りる住宅ローン「ペアローン」と「連帯債務」についてご存知でしょうか?
共働きの場合、住宅ローンをどちらかが単独で組むことは損かもしれません。2人で借りる住宅ローンは控除を2人分受けられたり、借入額を大きくできたりと単独ローンより多数のメリットが存在するからです。かつて住宅ローンといえば単独ローンが主体でしたが、共働き世帯の増加により選ばれるローンの傾向も変わってきました。
ではペアローンと連帯債務、両者の違いをご存知でしょうか?大きく2つの相違点があります。
- 1つの契約か別々の契約か
- 審査を合算して行えるかどうか
ペアローンと連帯債務の違いを理解し、自分たちに最適な住宅ローンを選びましょう。
違い①:1つの契約か別々の契約か
違い②:審査を合算して行えるかどうか
審査を合算で行えるのは連帯債務のみです。連帯債務は収入合算の類になるため夫婦の収入を合算して審査が行われますが、ペアローンは夫婦がそれぞれの名義で2つの住宅ローンを組むため収入の合算はできません。ペアローンでは夫婦それぞれの収入に対し審査が行われます。
ペアローンを組める条件は「夫婦ともに単独でのローン審査を通る程度」の安定した収入や信用情報があることと言えるでしょう。対して連帯債務は1人では収入が足りない場合に利用されることが多く、収入面ではペアローンよりハードルの低いものとなります。
住宅ローンのペアローンとは?
ペアローンは共働きの恩恵を最大限受けられる住宅ローンと言えます。連帯債務より夫婦で対等に住宅ローンを組む方法です。ペアローンについて具体的な特徴は以下のとおりです。
- 夫婦で借りる住宅ローン
- 借入金額を増やせる
- 別々の住宅ローン扱いになる
ペアローンとは①:夫婦で借りる住宅ローン
- 住宅ローン控除を2人分受けられる
- 夫婦ともに団信へ加入できる
- 出資額に応じて所有権が振り分けられる
- 夫婦ともに主債務者となり、返済義務が生じる
- 手数料(事務手数料、印紙代など)が2人分かかる
ペアローンとは②:借入金額を増やせる
ペアローンとは③:別々の住宅ローン扱いになる
ペアローンは2人分の契約になるため、別々の住宅ローンとして扱われます。そのため以下の特徴があります。
- 手数料(事務手数料、収入印紙代)は2人分かかる
- 住宅ローン控除も2人分適用される
- それぞれ団信へ加入できる
住宅ローンの連帯債務とは?
連帯債務とは2人で収入合算をして借り入れする方法です。具体的にどのような特徴があるのでしょうか。
- 連帯債務者を立て2人で住宅ローンを契約する
- 夫婦それぞれが同じ金額の債務を負う
- 審査は契約者と連帯債務者の返済能力を合算する
連帯債務とは①:連帯債務者を立て2人で住宅ローンを契約する
連帯債務とは②:夫婦それぞれが同じ金額の債務を負う
連帯債務とは③:審査は契約者と連帯債務者の返済能力を合算する
連帯債務の審査は夫婦の収入を合算して行われます。そのため単独より審査に通りやすく、借入額を増額することが可能です。審査についてもそれぞれが審査基準を満たす必要のあるペアローンより、審査のハードルは低いと言えます。単独では収入が届かないときにも、収入合算の連帯債務なら審査に通る可能性が高くなります。
ただしむやみに借入金額を増やすことは危険です。無理のない返済プランを作成したうえで借入を行いましょう。
住宅ローンのペアローンのメリット
ペアローンのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
- 借入額を増やせる
- 住宅ローン控除を多く受けられる
- 夫婦の片方がなくなった場合片方のローンはなくなる
デメリットや注意点も合わせて解説します。
メリット①:借入額を増やせる
メリット②:住宅ローン控除を多く受けられる
メリット③:夫婦の片方がなくなった場合片方のローンはなくなる
ペアローンでは夫婦のどちらかが亡くなった場合、亡くなった人のローン残債は無くなります。ペアローンでは夫婦それぞれが団信に加入しているためです。しかしこれはメリットとは言い切れない部分でもあります。パートナーの死亡により世帯収入が減るうえに、残る1人でローンの残債を払い続けなければならないからです。
そのため万が一に備え、生命保険を契約しておくなどの対策を取ると良いでしょう。住宅ローンの残高に合わせ、死亡保障のある生命保険に加入しておけば、いざというときにローンの残債を保険でカバーできます。生命保険はローン残高に合わせて定期的に見直すようにしましょう。
メリット④:団体信用生命保険に夫婦それぞれが加入できる
住宅ローンの連帯債務のメリット
連帯債務のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
- 単独の場合よりも多く借り入れられる可能性が高い
- 住宅ローン控除を多く受けられる
- 1つの契約で済み手数料などが単独の場合と変わらない
メリット①:単独の場合よりも多く借り入れられる可能性が高い
メリット②:住宅ローン控除を多く受けられる
連帯債務ではペアローン同様、住宅ローン控除が2人分適用されます。住宅ローン控除についての情報は以下のとおりです。
- 控除率は0.7%
- 控除期間は最大13年間
3,000万円を借入の場合、21万円が最大13年間にわたり還付されます。連帯債務の場合には2人分還付されますので、高い節税効果を期待できます。さらに「認定長期優良住宅」や「認定低炭素住宅」など、購入物件が条件を満たすケースでは控除額もさらに大きくなります。
メリット③:1つの契約で済み手数料などが単独の場合と変わらない
住宅ローンのペアローンの注意点
ペアローンの注意点は以下になります。
- 2つの契約になり手数料が倍かかる
- 収入が減少しても返済額は変わらない
- 片方が退職した場合所得税がかからなくなり減税されない
注意点①:2つの契約になり手数料が倍かかる
住宅ローンの借入をする際には必ず手数料がかかります。基本的に手数料は初期費用として住宅ローンの前に現金での支払います。ペアローンでは単独の2倍かかるため、手元に多くの現金を用意する必要があります。後から資産繰りで困らないよう、「どれくらいの金額になるのかを前もって算出」しておくことが重要です。
「初期費用が高いと困るな…。」と思うかもしれませんが、住宅ローン控除も単独より多く適用されるため、のちの節税効果は大きく期待できます。
- 手数料は2倍かかる
- ローン控除も2人分受けられる
注意点②:収入が減少しても返済額は変わらない
どちらかの収入が減少したり、退職により無給になった場合でも返済額は変わりません。
- フルタイムからパートになった
- 病気やけがで就業時間が減った
- 働けなくなった
注意点③:片方が退職した場合所得税がかからなくなり減税されない
住宅ローン控除は所得税・住民税に適用されます。退職した場合、そもそも控除される税金を納めていないため、控除の適用外となります。
正社員からパートに変わるなど勤務形態が変わっても、所得税と住民税を納めていれば控除の対象となります。契約時は働き続ける意思があっても、「妊娠・出産」、「病気やケガ」、「親の介護」などライフスタイルの変化とともに退職する可能性は誰にでもあります。
減税をあてにして返済プランをたてると、もしものときに家計が苦しくなるため、還付金はあくまでも余裕資金の扱いにしましょう。
住宅ローンの連帯債務の注意点
収入合算で単独よりも審査に通りやすかったり、借入額を増額できるのが連帯債務です。しかし契約前に必ず確認して欲しいポイントがあります。
- 一般金融機関では連帯債務者が団信に加入できない
- ペアローンに比べ取り扱っている金融機関が少ない
- 離婚した場合にも返済義務は継続する
注意点①:一般金融機関では連帯債務者が団信に加入できない
一般金融機関では、団信に加入が認められるのは主債務者のみになります。そのため夫婦のどちらかに万一のことがあった場合、片方のローン負債を1人で払い続けなければならないリスクがあります。
そのため連帯債務は、デュエット(夫婦連生団体信用生命保険)へ加入できるフラット35で契約することをおすすめします。デュエットとは夫婦2人で加入する団信のことで、一般団信との大きな違いは、夫婦のどちらかに万一のことがあった場合、ローンの返済義務がなくなる点です。2人の収入を前提としている連帯債務では、片方とは言えローンの負債が残れば1人の負担が大きくなり、家計を圧迫しかねません。デュエットは通常の団信より金利が上がりますが、万一への備えとして活用したい団信制度です。
注意点②:ペアローンに比べ取り扱っている金融機関が少ない
ペアローンに比べ、連帯債務を利用できる金融機関は限られています。また一般の金融機関で連帯債務を契約しても、団信には1人しか加入できません。そのため連帯債務を利用したい場合はフラット35で契約することをおすすめします。
フラット35とは、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して扱っている住宅ローンの名称です。フラット35の契約は民間金融機関ですが、貸し出した債権を住宅金融支援機構が買い取り、証券化して投資家に販売する仕組みです。低い固定金利で多くの方に利用されています。
フラット35で連帯債務を契約する利点は、一般団信より保障の手厚いデュエット(夫婦連生団体信用生命保険)に加入できる点です。パートナーの死亡時や高度障害時にローンの負債がなくなり、家計の負担を軽減できます。
注意点③:離婚した場合にも返済義務は継続する
連帯債務は離婚した場合にも返済義務は継続します。離婚時に自宅を売却し住宅ローンを完済できれば返済の問題は解決します。しかし現実には、なかなか話し合いが進まないケースが多いです。家に対して2人とも所有権を持っており、どちらも合意しないと売却など具体的な手続きがとれないからです。
離婚時のトラブルとなるのが以下の3点です。
- どちらが家に残るのか
- 売却するのか貸し出すのか
- 所有権を渡すのか
- 住んでいない家のローンを支払わねばならない
- 新規で住宅ローンを組めない
- 引っ越す場合、2軒分の家賃支払いで家計に負担がかかる
- 相手の返済が滞った場合、自分の返済負担が増す
ペアローンがおすすめな人
ペアローンのメリットと注意点をまとめました。
<メリット>
- 借入額を増やせる
- 住宅ローン控除を多く受けられる
- 夫婦の片方がなくなった場合片方のローンはなくなる
- 2つの契約になり手数料が倍かかる
- 収入が減少しても返済額は変わらない
- 片方が退職した場合所得税がかからなくなり減税されない
おすすめな人①:夫婦それぞれの収入が安定している人
夫婦それぞれの収入が安定している人はペアローンをおすすめします。2人分の収入に見合うマイホームの融資が受けられるほか、控除も2人分受けられます。
審査ではそれぞれの年収を基準に融資額が決定されるため、夫婦ともに「一定以上の収入」があること必要となります。金融機関によっては正社員で雇用が条件のところもあり、ある程度ハードルの高い契約方法になりますが、共働き夫婦にはメリットの多い住宅ローンです。
ただし「今後もお互い仕事を続けていく意思があるか」を明確にしておきましょう。2人の収入で返済プランを立てるため、どちかが離職した場合に1人の負担が大きくなったり、家計を圧迫する恐れがあります。夫婦のいずれかが退職する可能性がある場合は、単独や連帯債務の検討をしてはいかがでしょうか。
おすすめな人②:夫婦それぞれが団信に加入できる人
ペアローンでは、夫婦それぞれが団信に加入します。そのためパートナーが死亡・所定の高度障害状態になった場合はパートナーの分の住宅ローン残高がゼロになります。ただし自分の分の住宅ローン返済は続ける必要があるため、収入が1人分になっても家計を圧迫せず、無理なく返済できる借入額にしておくことが大切です。
「万一のときの返済を団信で全額カバーしたい」など、団信へ手厚い補償を求めたい場合は、フラット35による連帯債務を検討するのも良いでしょう。デュエットという夫婦2人で加入できる団信があり、パートナーのどちらかが死亡・所定の高度障害状態になった場合はローン負債がゼロになる制度です。ただし通常の団信より金利が0.18%上乗せされます。
連帯債務がおすすめな人
連帯債務のメリットと注意点をまとめました。
<メリット>
- 単独の場合よりも多く借り入れられる可能性が高い
- 住宅ローン控除を多く受けられる
- 1つの契約で済み手数料などが単独の場合と変わらない
- 一般金融機関では連帯債務者が団信に加入できない
- ペアローンに比べ取り扱っている金融機関が少ない
- 離婚した場合にも返済義務は継続する
おすすめな人①:夫婦のいずれかが退職する可能性がある人
夫婦のいずれかが退職する可能性がある人は、ペアローンではなく契約が1つの連帯債務を選ぶと良いでしょう。その場合の借入額は、1人でも「無理なく払い続けられる」ことを考慮して決めてください。分割して住宅ローンを組み返済の途中でパートナーが退職した場合、もう1人の負担が大きくなり家計の困窮に繋がるからです。
また退職の可能性がある場合は、夫婦どちらかの返済割合を前もって多くしておいたほうが良いかもしれません。夫婦いずれかの収入減少によりもう片方が返済を負担した場合、贈与税の対象となる可能性が出てくるからです。年間110万円を超えた部分に関しては贈与税の対象となります。
「1人でも審査の通過は十分可能」、「借入額は少なめで良い」という方は退職後のリスクが少ない単独ローンを検討するのも良いでしょう。
おすすめな人②:手数料などの諸費用をあまりかけたくない人
手数料は借入金額の○%というように、借入金額に応じて決まります。ペアローンや連帯債務は、単独に比べて借入金額が大きくなりますので、その分手数料も高くなる傾向にあります。さらにペアローンは2契約分なので手数料も2倍になり、初期費用が高くなります。
よって手数料などの諸費用をあまりかけたくない人は、契約が1つで手数料も1契約分である連帯債務を選択すると良いでしょう。「借入金額は増やしたいけど極力コストは抑えたい」というニーズに合う住宅ローンと言えます。
まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ
この記事では「夫婦など2人で借りる住宅ローン」のペアローンと連帯債務について解説しました。
ペアローンとはそれぞれの名義で別々の住宅ローンを契約し、お互いがお互いの連帯保証人となります。また連帯債務とは夫婦の片方を「主債務者」、もう片方を「連帯債務者」として連名で1つの住宅ローンを契約するものです。
<ペアローンに向いている人>
- 夫婦それぞれの収入が安定している人
- 夫婦それぞれが団信に加入できる人
- 夫婦のいずれかが退職する可能性がある人
- 手数料などの諸費用をあまりかけたくない人
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