更新日:2022/05/23
住宅ローンの頭金2割は嘘?頭金と貯金をどれぐらい残せばいいか解説
住宅ローンを組む際に頭金をいくら準備するかは難しい問題です。頭金をできるだけ増やしたい一方で、貯金をいくら残すべきかも考えなくてはいけません。住宅ローンを無理なく返済するために頭金として用意するお金と貯金として残すお金をどのように配分すべきなのか解説します。
- 住宅ローンの頭金をいくらくらい用意すればいいか迷っている人
- 頭金は必要だが貯金はできるだけ残したいと考えている人
- 住宅ローンの審査基準や住宅購入の際の諸費用などの知識を得たい人
内容をまとめると
- 住宅ローンの頭金は購入価格の2割程度用意すると返済が楽になる
- 住宅ローンは頭金なしで組むこともできる
- 貯金は6ヶ月分程度の生活費を残すのが目安
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目次を使って気になるところから読みましょう!
- 住宅ローンの頭金とは?頭金はいくら必要?
- 頭金がなくてもローンを組むことは可能
- 一般的には購入資金の2割必要
- 住宅ローンを組みマイホームを購入した際の諸費用
- 諸費用①:印紙税
- 諸費用②:登記費用
- 諸費用③:不動産取得税
- 諸費用④:仲介手数料
- 参考:マンションの場合
- 住宅ローンを組むときに手元に残す貯金はいくら必要?
- 月の生活費の6ヶ月分は貯金が必要
- 未来の出費を見越して貯金をすべて手元に残す選択肢も
- 住宅ローンをいくら借りればいい?
- シミュレーターで毎月の返済額を確認
- 審査には様々な基準がある
- 住宅ローンの審査の種類とは?
- 基準①:年齢
- 基準②:信用
- 基準③:健康問題
- 貯金を崩さずに頭金を用意する方法3選
- 方法①:家計を見直す
- 方法②:親に援助してもらう
- 方法③:本業以外の収入源を確保する
- まとめ:住宅ローン・家計の相談はマネーキャリアへ!
目次
住宅ローンの頭金とは?頭金はいくら必要?
住宅というのは、多くの人にとって人生で最も高額な買い物です。住宅価格の全額を一括で支払える人は、ほとんどいません。
一部を頭金で支払い、残りは住宅ローンを組んで月々に返済していくことになります。
したがって頭金が多ければ、ローンの返済額が少なくなります。逆に頭金が少なければ、ローンで返済額が増えるという関係が成り立つのです。
頭金をいくら用意するのかは、慎重に検討する必要がある重要な問題です。
まずは
- 住宅ローンを組む際には頭金は必ず必要になるのか
- 頭金は購入資金の何割程度が一般的なのか
について解説します。
頭金がなくてもローンを組むことは可能
頭金と住宅ローンの関係から考えると、頭金で支払う金額が減らしていけば、住宅ローンで支払う金額が増えていくということなります。
突き詰めると、全額をローンで支払えば頭金は要らないということになるわけです。このような住宅価格全額をローンで返済するものをフルローンといいます。
もっともフルローンにすると借り入れ額が増えるので借り入れの際の審査が厳しくなり、月々の返済額も多くなります。通常よりも金利が高く設定されている場合もあります。
フルローンにはこのような不利な点もあり、可能な限り頭金を用意した方が基本的にはローンが組みやすく返済も楽になるのです。
ただし貯金を全て頭金に回してしまうと、生活に困る可能性もでてきます。いくら頭金を支払うかを考える際には、貯金をいくら残すかとのバランスも考える必要があります。
また住宅ローンの審査では完済時の年齢が重視されます。頭金を貯めるために時間をかけて年齢を重ねると、そもそも住宅ローンが借りられないという事態に陥ることもあるので注意が必要です。
貯金額が乏しくて頭金がなくても、あるいは少なくても、早めに住宅ローンを組む方が得策といえる場合もあるので、頭金の額は状況に合わせて考える必要があります。
一般的には購入資金の2割必要
手持金の額(万円) | 手持金の比率(%) | |
---|---|---|
注文住宅融資利用者 | 619.0 | 17.5 |
土地付注文住宅融資利用者 | 440.5 | 10.0 |
建売住宅融資利用者 | 247.3 | 7.1 |
マンション融資利用者 | 758.1 | 16.7 |
中古戸建融資利用者 | 198.7 | 8.0 |
中古マンション融資利用者 | 343.4 | 11.6 |
住宅ローンを組みマイホームを購入した際の諸費用
住宅を購入する際に注意しなければいけないポイントして諸費用があります。
住宅購入時にかかる必要は、住宅の購入費だけではなく、税金や登記費用などが発生し、包括して諸費用と呼ばれます。
諸費用には以下のようなものがあります。以下で詳細を解説します。
- 印紙税
- 登記費用
- 不動産取得税
- 仲介手数料
一般的には諸費用はローンで借りる金額には含まれず、現金で支払います。諸費用にかかる分のお金を確保する必要があるので、頭金をいくらにするのかとも密接に関係します。
なお諸費用も含めてローンを組むことも可能で、このようなローンのことをオーバーローンといいます。
オーバーローンを組めば貯金を崩す必要がなくなりますが、返済の負担は重くなります。
諸費用①:印紙税
諸費用の一つに印紙税というものがあります。住宅の売買契約やローン契約の際に作成する契約書に収入印紙を貼付する形で支払う税金です。
印紙税については、印紙税法という法律で規定されています。貼付すべき収入印紙の金額は、住宅価格がいくらであるかによって変わります。
例えば不動産売買契約書や注文住宅の場合の工事請負契約書には収入印紙の貼付が必要です。
具体的には1000万円を超える5000万円以下の契約では2万円分の収入印紙を貼ります。ただし令和6年3月31日までは税額が軽減され、1万円となっています。
詳細は国税庁のホームページのタックスアンサーNo.7140に記載されています。軽減税額については同No.7108に記載されています。一部抜粋して以下に掲載します。
契約金額 | 印紙税額 | 軽減後の印紙税額 |
---|---|---|
1000万円を超え5000万円以下 | 2万円 | 1万円 |
5000万円を超え1億円以下 | 6万円 | 3万円 |
1億円を超え5億円以下 | 10万円 | 6万円 |
諸費用②:登記費用
住宅を購入する際には不動産登記を行う必要があります。登記の際には登録免許税という税金を支払います。登録免許税については、登録免許税に規定があります。
一戸建ての建売住宅の場合なら土地と建物の所有権移転登記が必要になりますし、新築の場合は土地の移転登記と建物の表題登記・所有権保存登記が必要です。ローンを組む場合は、抵当権の設定登記も行います。
登録免許税の税額は、不動産価格や債券価格に税率をかけて計算します。この場合の不動産価格は固定資産税評価額です。一般的に不動産の購入価格の7割程度になります。
例えば不動産売買の場合は不動産価格に税率をかけて計算します。税率は1000分の20ですが、令和5年3月31日までは1000分の15の軽減税率が適用されます。
登録免許税については国税庁ホームページのタックスアンサーNo.7191に記載がされています。詳細はそちらをご確認ください。
もっとも不動産登記は通常専門家である司法書士に依頼して行います。登録免許税がいくらかかるかの計算は、基本的に司法書士に任せておけば大丈夫です。住宅を購入する人が登録免許税について詳細を知っておく必要性は高くありません。
登記に関しては、司法書士へ支払う報酬が登録免許税とは別に発生する点も覚えておいてください。
諸費用③:不動産取得税
不動産取得税も諸費用に含まれます。不動産取得税は、不動産を取得した際にかかる税金です。宅地や建物を購入した場合も、新たに建物を建てた場合も納付することになります。
不動産消費税は、課税標準額に税率をかけて計算します。課税標準額は税金の計算の基礎となる価額のことで、住宅の購入では土地の価格や建物の価格がこれに当たります。
課税標準額は、固定資産評価額で購入価格ではありません。不動産を令和6年3月31日までに取得した場合は、宅地の課税標準額は土地の価格の1/2となる軽減措置があります。
宅地や住居用の家屋の場合の税率は、3%です。住宅の広さが一定以上であったり耐震基準を満たしていたりする場合には、軽減制度の適用を受けられる場合があります。
軽減制度の適用を受けるためには、原則として自ら申告する必要があるので注意してください。
具体的な不動産取得税の計算については、東京都主税局のホームページに不動産取得税計算ツールが公開されています。不動産取得税がいくらかかるのか簡単にシミュレートできます。
計算結果は参考となる額で実際に課税される額とは異なる場合がありますが、気になる人は試してみるといいでしょう。
不動産取得税は地方税ですから、詳細は都道府県の税事務所に問い合わせることができます。東京都の場合は、東京都主税局に不動産取得税に関するページがあり、ページ内に問い合わせ先のリンクが貼られています。
諸費用④:仲介手数料
諸費用には、不動産会社に支払う仲介手数料もあります。仲介手数料に関しては、宅地建物取引業法が上限を定めています。
法律上は上限が規制されているだけなので、値引き交渉は不可能ではありませんが、上限額を仲介手数料として支払うのが通常です。
仲介手数料がいくらかを計算する方法は、法律の規定通りに計算するとかなり複雑な式になります。
もっとも法律に規定された式をシンプルな形に整理して計算する速算式などと呼ばれる方法があります。
速算式による仲介手数料の計算式は、宅地・建物の価格×3%+6万円+消費税です。
例えば3500万円の建売住宅を購入した場合の計算式は、以下のようになります。単位は万円です。
3500×0.03+6+((3500×0.03+6)×0.1)=122.1
約120万円が仲介手数料として発生します。この場合の宅地・建物の価格は、不動産所得税の場合と異なり購入価格です。
参考:マンションの場合
マンションの場合は、一戸建ての場合には発生しない費用もかかります。修繕積立金がそれです。
修繕積立金は、マンションの壁や屋上、エントランスといった共用部分が老朽化した場合に備えて、修繕費用をあらかじめ積み立てておくものです。
修繕積立金は、月々に支払う費用です。具体的な修繕積立金がいくらなのかは区々で、数千円から数万円まで物件によって幅があります。
新築マンション購入の場合は、購入時に修繕積立基金を数十万円を支払い、その代わり月々の修繕積立金は5000円程度に抑えられることが多いです。
中古マンション購入の場合には、修繕積立基金は支払いません。ただ月々の修繕積立金が高くなる傾向があります。月2万円程度かかる場合がありますから、毎月の出費として計算に入れておく必要があります。
住宅ローンを組むときに手元に残す貯金はいくら必要?
記事の冒頭でも書いた通り、住宅価格の一部を頭金で支払い残りはローンを組むのが一般的です。
頭金を多ければローンの返済額が少なくなり、頭金が少なければローンの返済額が多くなります。一見すると頭金が多ければ多いほど良いように思えます。
しかし貯金を全額頭金にしてしまうと、失業して収入が途絶えた場合や病気の治療費のような予定外の支出が発生した場合に備えることができなくなります。
手元にもある程度のお金を残しておかないといけないのです。具体的にはいくらくらいの貯金を残しておくべきなのでしょうか。以下の2点について解説します。
- 6ヶ月分の生活費は残しておきたい
- 貯金は崩さないという選択肢もありえる
月の生活費の6ヶ月分は貯金が必要
いくら貯金を残しておくべきかは様々な観点から検討すべきです。考えるべき点の一つは、収入の減少の備えるという点です。
収入が減る典型的な場合としては失業があります。会社が倒産したり人員削減が行われたりという場合だけでなく、新天地を求めて転職するといった場合もあるかもしれません。
失業保険が給付されるのは、自己都合退社の場合はおよそ2ヶ月後からです。最低でも2ヶ月分の生活費を残しておかないと直ぐに生活に困ることになります。
急な出費が必要になる場合も想定してかなければなりません。例えば、病気や怪我の治療費が急に必要になる場合があり得ます。
この場合に費用がいくらかかるかは事前に知ることはできませんが、治療費にプラスして仕事ができなくなった場合の生活費の手当ても考えなければいけません。
失業や病気のような予測困難な事態がなかったとしても、お金が必要になる場面は色々とあります。
家庭によって事情は異なりますが、子どもの養育費がかかったり、自動車の車検費用がかかったりといった出費に備えておく必要があります。
事情は人それぞれですが、おおよそ6ヶ月分くらいの生活費をまかなえるだけの貯金は残しておいた方が安全です。
未来の出費を見越して貯金をすべて手元に残す選択肢も
不意の出費に備えるという観点からは、むやみに頭金を増やさすのではなく、できるだけ手元に貯金を残しておくという考え方もあり得ます。
頭金をなくしてフルローンを組めば、貯金の多くを減らさずに残しておくことができます。諸費用にかかるお金も含めたオーバーローンなら貯金を一切崩さないという選択も可能です。
一方でフルローンやオーバーローンには、借入額が多くなるため審査に通りにくくなる、月々の返済額が多くなる、一般の住宅ローンより金利が高い場合があるというようなマイナス面もあります。
いくらの住宅ローンを組むべきか、いくら貯金を残すべきかは、考慮すべき点が多く容易に判断できません。判断に迷ったらマネーキャリアのようなお金のプロに相談することも考えてみてください。
住宅ローンをいくら借りればいい?
単純に考えると住宅ローンで借りる必要があるのは住宅価格から頭金を引いた残りの額ということになります。
しかし、必要な額から考えるだけでは、返済額が膨らみ、将来的に経済的に困窮する事態に陥ることもあるかもしれません。無理なく返済できる範囲でローンを組むという視点も必要です。
ローン返済に回せる額は家庭によって事情が異なり一概に言えない面もありますが、一般的には年収の25%までといわれます。
例えば年収450万円の場合なら、年に約113万までが返済に回せる額です。ボーナス月に支払いを増やすことを考えずに単純に12ヶ月均等に支払うと、月々9万円強を返済することになります。
いくら借りるかを検討する際には
- シミュレーターで返済額を確認する
- 住宅ローンの審査を通過するために審査基準を知る
といったことも必要になります。
シミュレーターで毎月の返済額を確認
毎月の返済額や借入可能額については、個人で簡単に計算することはできません。
銀行などのホームページに簡易的なシミュレターが掲載されていますから、これらを利用するといいでしょう。
例えばイオン銀行の住宅ローンシミュレーションの場合、年収から計算した借入可能額、毎月の返済額から計算した借入可能額が計算されます。
住宅情報サイトSUMOのSUMOアプリには、支払額シミュレーションと購入可能額シミュレーションが掲載されています。
SUMOアプリの方が入力項目が細かいので、購入予定の物件や頭金をいくらにするかなどの目途が既に立っている人は、こちらを利用するのもおすすめです。頭金をいくらまで増やせば、月々の支払いがいくらまで減るといったシミュレーションも可能です。
これらのシミュレーションは、あくまでも簡易的なものではありますが手軽に使えます。頭金の準備額やローンの借入額を考える際の参考にするといいでしょう。
審査には様々な基準がある
住宅ローンは、借りる金額も大きく返済期間も長いローンです。契約者にとっても特別なものですが、金融機関側にとっても契約者をしっかり吟味しないと返済不能になるリスクがあるローンといえます。
金融機関側から見れば容易に貸せないことになり、慎重に審査が行われます。借りたいときに借りたい額を簡単に借りられるローンではありません。
貸し出しに当たっては、金融機関が独自に設けている基準による審査があり、総合的に契約者の返済能力の有無が判断されます。
言うまでもなく年収は重要な審査基準です。それ以外の年齢や健康状態のような他のローンでは考慮されない事情も審査基準に含まれ、様々な観点から審査がなされます。
住宅ローンの審査の種類とは?
住宅ローンの審査基準は金融機関によって違います。審査項目にも様々なものがあります。
- 年齢
- 信用
- 健康問題
基準①:年齢
長期間にわたって返済を行う住宅ローンでは、年齢も審査項目となります。
審査項目となる年齢は、国土交通省住宅局が公表している資料令和3年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書によると、詳しくみると2種類あります。
1つは完済時年齢です。35歳のときに35年ローンを組んだ場合の70歳といったような、ローンの支払いが終わる際の年齢を指します。
ほとんど全てといえる98.9%の金融機関が審査対象にしていて、最も多くの金融機関が審査項目としているものです。
完済時年齢には上限が設けれていて、多くの場合は70歳未満や80歳未満とされています。この点は、特に40代や50代の人にとっては特に重要なポイントとなります。
40代や50代でも基本的にローンを組むこと自体はできますが、70歳あるいは80歳までに完済できるようにローンを組む必要性が生じます。長期間のローンが組めなくなる恐れがああります。
例えば35年ローンを組む場合、45歳前後が限界になります。この点からは、住宅ローンは若いときの方が審査に通りやすいといえます。
完済時年齢の問題をクリアするためには、親子でローンを返済する二世代ローンや親子リレーローンと呼ばれるローンを利用する方法もあります。
この場合は、親の年齢が完済時年齢の規定を満たさなくてもローンを組むことが可能です。長期のローンが組みやすくなり、借入額を増やせるメリットがあります。
年齢に関する審査項目のもう1つは、借入時年齢です。文字通り借入時、つまりローンを契約する際の年齢です。
成年年齢が18歳に引き下げられたことに伴って、借入時年齢を従来の20歳以上から18歳以上に引き下げる金融機関が増えています。
一応は下限が問題になりますが、借入時年齢は制限にかかることが少なく、重要性は高くありません
基準②:信用
基準③:健康問題
契約者の健康状態も審査項目に含まれます。契約者に健康上の問題があると、団信という一種の生命保険の加入が認められない場合があるからです。
短く通称で呼ばれる団信ですが、正式には団体信用生命保険といいます。
住宅ローンのような長期のローンでは、返済期間中に契約者が事故に遭ったり病気を患ったりする可能性があります。契約者が死亡したり、存命であっても高度障害が発生したりした場合に、団信に加入していれば、保険金で住宅ローンを完済してくれます。
例えばローンの契約者である夫に事故があり死亡したとしても、妻や子どもはローンの返済を義務を承継することなく、購入したマイホームに住み続けることができるのです。
契約者にとってもメリットが多いといえますが、団信も生命保険の一種ですから、健康状態に問題があると加入を断られる場合があります。
住宅ローンの多くは、契約者には団信の加入に関して選択の自由がありません。加入が条件になっているため、健康状態に問題があれば住宅ローンの審査に通らないことになるのです。
このような場合は、団信加入を条件としない住宅ローンを選ぶことで、健康上の問題だけで審査に落ちることを避けられます。団信を付けるか否かを選べるフラット35のような住宅ローンもあるので、覚えておくといいでしょう。
貯金を崩さずに頭金を用意する方法3選
これまで見てきたように、住宅ローンを組む際には頭金は多い方が有利な面があります。
一方で頭気を増やすために貯金を崩すのはできるだけ避けたいというのが実情です。貯金をできるだけ崩さずに頭金を用意する方法を考えてみましょう。
頭金を用意するには、
- 家計を見直す
- 親に援助してもらう
- 本業以外の収入源を確保する
といった方法が考えられます。
方法①:家計を見直す
頭金を貯めるためるための方法として有力なのは、家計を見直して支出を減らし、その分のお金を貯蓄に回すことです。
家計を見直する上で効果的なのは、固定費を減らすことです。
固定費というのは、毎月決まって発生する支出です。固定費は毎月発生するものなので、固定費を減らせれば支出を減らす効果が継続的に生じるからです。
固定費の減らすためにチェックすべきものとしては、スマホの契約プランや生命保険の契約内容のような契約を見直すべきもの、光熱費や家賃のような節約できる可能性があるもの、車の維持費やサブスクリプション契約などのように必要がなければカットできるものなどがあります。
もっともマイカーを手放したり、賃貸住宅に住んでいる人は郊外に引っ越したりすれば、固定費の削減に大きく貢献しますが、生活を大きく変えることにはデメリットもあります。手軽に始められることから固定費の削減を考えるといいでしょう。
例えば毎月のスマホのデータ通信量を使い切っていない人は、プランを変えるだけでも固定費の節約になりますし、よりお得なキャリアに変更することも考えるべきです。
サブスクリプション契約では、あまり視聴していない動画サービスを解約すれば固定費の削減になります。
毎月無駄に支払っている費用がないか確認してみることをおすすめします。
方法②:親に援助してもらう
支出を減らしたり、収入を増やしたりして頭金を貯めるのには時間がかかります。
住宅ローンの審査には年齢も影響しますから、時間をかけて頭金を用意することにはマイナス面もあるのを忘れてはいけません。
親の援助を受けられるなら、直ぐに頭金が用意できて時間がかかりませんから非常に有利です。
住宅情報サイトSUMOのアンケート調査によると、親からの援助を受けた人は29.4%となっています。
親の援助を受ける場合の注意点としては、親子の間であっても贈与税が発生することです。
贈与税は贈与額によって税率が変わるので、一度に大金を贈与すると税金が多くかかってしまいます。
一方で年間に110万円までは基礎控除として贈与額から差し引かれるので贈与税がかかりません。
税金の点を考慮するなら、親からの援助は毎年110万円以内に小分けにして受け取った方が良いということになります。
贈与税の詳しい計算方法については国税庁のホームページのタックスアンサーNo.4408で確認できます。
また援助を受けるときは、貰うのか借りるのかをはっきりさせておかないと後々トラブルになる場合もあります。曖昧にせずに、お互いに明確に意思表示をしておくことが大事です。
お金を出す代わりに口も出される可能性もあります。将来は同居をして欲しいとか、同居に備えて二世帯住宅にして欲しいといった希望を出されることもありますから、家族でよく話し合うことが必要になります。
SUMOのアンケート調査では、以下のような声があがっていました。
40代女性
金を出せば口も出す
30代男性
将来の面倒を見ることを約束
方法③:本業以外の収入源を確保する
収入を増やして頭金を貯める方法もあります。可能な範囲で副業をすることも考えてみるといいでしょう。
公務員は副業が禁止される場合がありますし、会社員の場合でも就業規則で副業を禁止している場合もあるので、注意が必要です。
また会社を退勤した後に他のアルバイトするといったダブルワークをした場合、体力的に無理が生じる可能性もあります。副業は無理のない範囲で行いましょう。
最近ではインターネットを通じて在宅でも可能な仕事を募集しているサイトもあります。手軽に始められる副業としてチェックしてみるのもいいでしょう。
無理のない範囲の副業で少しでも収入が得られれば、それを貯蓄に回すことで頭金の準備ができます。興味がある人は挑戦してみてください。
まとめ:住宅ローン・家計の相談はマネーキャリアへ!
住宅ローンを組む際の頭金のことを中心に解説してきました。
頭金をどう準備するか、貯金はいくら残せばいいのか、住宅ローンを組む際には様々な要素を検討しなければいけないことがお分かりいただけたのではないかと思います。
住宅ローンや家計のことは自分一人で悩んでいてもなかなか解決できない場合もあります。そんなときは専門家の力を借りるのが早道です。
マネーキャリアでは、オンラインでお金に関する問題の専門家であるFP(ファイナンシャル・プランナー)に相談ができます。
マイホーム購入を検討していて、住宅ローンや家計の管理について専門家の意見を聞きたい人は、マネーキャリアの利用を考えてみてください。