45歳で住宅ローンを借りられる?借りるポイントやメリット・デメリットも

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最近では、結婚する年齢や子供が出来る人の年齢が昔に比べて遅くなってきていることにより、マイホームを購入する人の年齢も昔に比べて遅くなっている傾向にあります。そこで、今回の記事では平均よりも少し遅い45歳で住宅ローンを組み始める際のメリットやデメリットなどについて説明していきます。

▼この記事を読んでほしい人
  • 45歳からの住宅ローンについて知りたい方
  • 45歳で住宅の購入を考えている方
  • 30代だけど40代になってから住宅の購入を考えている方

内容をまとめると

  • 45歳からでも住宅ローンを借りることが出来る
  • 45歳からの住宅ローンは月々の負担が大きくなりやすい
  • 45歳からでも完済時年齢は65歳がおすすめ
  • 45歳からの住宅ローン年間返済額は世帯年収の25%以下がおすすめ
  • 45歳からの住宅ローンにおける5つのシミュレーションを紹介
  • ライフプランの相談をしたい場合はマネーキャリアの無料オンライン相談がおすすめ
  • マネーキャリアについて詳しく知りたい人は下記ボタンをクリック!

45歳からでも住宅ローンは借りられる


まず初めに、45歳からでも住宅ローンを借りることが出来るのかを見ていきましょう。結論としては45歳からでも住宅ローンを借りることが出来ます。


住宅ローンには申込可能年齢完済時年齢というものがあります。

  • 申込可能年齢…20~70歳
  • 完済時年齢…80歳未満
このようになっており、住宅ローンを新たに組む場合は申込可能年齢に該当するかを見ます。これを見ると45歳でも問題なく住宅ローンを借入することが出来ます

ただし、70歳まで住宅ローンを組めたとしても、年齢が遅くなればなるほど返済リスクは高まり審査も通りにくくなります。


以上を踏まえて、以下の2点について説明します。

  1. 住宅ローンの申し込み時の平均年齢は40.3歳
  2. 年齢次第で団体信用生命保険(団信)に加入できない可能性も
それでは詳しく見ていきましょう。

①住宅ローンの申し込み時の平均年齢は40.3歳

住宅ローンを新たに申し込みする平均年齢をまとめたデータが住宅金融支援機構のフラット35利用者調査で分かります。2020年のデータですが、このデータによると申し込み時の平均年齢は40.3歳となっています。


過去からの推移を見てみると、2010年度は37.9歳が申し込み時の平均であり現在に向けて増加していることが分かります。要因としては以下の3点があげられます。

  • 男性サラリーマンの所得低下
  • 結婚の時期が遅くなっている
  • 子供のできる年齢も遅くなっている
以上の3点により、新たに住宅ローンを申し込みする年齢が上がっていると考えられます。


そして、今回の記事で説明している45歳は現在の平均よりも遅く住宅ローンを開始することにもなります。

②年齢次第で団体信用生命保険(団信)に加入できない可能性も

基本的には住宅ローンは1歳でも早めに始める方が良いと言われています。その理由の一つとして団体信用生命保険(団信)に加入できない可能性があるからです。


団体信用生命保険に加入できないということは住宅ローンを組むことが出来なくなる可能性があります。団体信用生命保険は、住宅ローンの利用者が万が一の事故や病気などで死亡若しくは障害などを生じて働くことが出来なくなった際に、団体信用生命保険の保険金で住宅ローンの残額を返済するための生命保険です。


そして、団体信用生命保険は持病や障害を既に持っていた場合は加入できない事があります。加入できないということはこれを条件にしている場合は住宅ローンを組むことが出来ません。年齢が上がれば上がるほど持病などのリスクは上がり住宅ローンを組むことも難しくなるため、住宅ローンを考えている人は早めの借り入れをするのが良いでしょう。

40代で住宅ローンを借りた人のデータ


それでは、40代で住宅ローンを借りた人の年収や頭金額などはどのようになっているのでしょうか。40代になると、当然かもしれませんが20代や30代よりも年収が上がっており頭金もある程度は支払っている傾向です。サラリーマンだと、勤続年数が増えて、役職もつき、生活にも余裕が出てくる年代かもしれません。


この項目については、以下の2点について詳しく解説していきます。

  1. 平均年収は737万円
  2. 頭金は物件価格の17.5%
40代で新たに住宅ローンを組む人はこのデータをぜひ参考にしてみてください。

①平均年収は737万円

国土交通省の令和2年度住宅市場動向調査報告書による年代別の平均世帯年収は以下のようになっています。

年齢世帯平均年収
40歳未満664万円
40歳代737万円
50歳代874万円
60歳以上673万円

このデータを見ると40歳代の世帯平均年収は737万円ということが分かります。

40代になると子供も小学生以上となっているところが多くなり、30代よりも育休からの復帰により夫婦共働きが多くなる傾向があります。また、会社勤めのサラリーマンだと40代になると課長代理や課長などの役職にもついている人が増えて年収も一気に増えてくる傾向があります。


年収で見ると50代がピークになりますが40代も年収でみれば安定し始めて余裕が生じてくる年代となってきます。

②頭金は物件価格の17.5%

住宅金融支援機構による「2020年度フラット35利用者調査」による40代の頭金の平均支払額は17.5%となっています。物件価額に対する頭金の支払額の例を以下にまとめます。

物件価額頭金17.5%
2500万円437.5万円
5000万円875万円
7500万円1312.5万円
10000万円1750万円

このように頭金に関する40代の平均支払額による17.5%でも、相当な額を皆様が支払っていることが分かります。40代であり年収と同時に貯蓄額も増えて、返済の負担を少しでも減らすために頭金を支払っていると考えられます。


このデータからも返済の負担を少しでも減らすため40代から住宅ローンを借りる際には10%~20%の頭金の支払をしておくのが理想です。

45歳で住宅ローンはいくらまで借りられる?


次に45歳で住宅ローンを組む際にはいくらまで借り入れることが出来るのかを解説します。実は住宅ローンの借入金額についてはいくらまでといった限度額みたいなものはございません

住宅ローンを借入する人の年収などにより限度額が決定されるため、人それぞれ違う限度額となります。世帯主の年収や世帯全体の年収、そして支出や他の借入などにより金融機関によって審査されて住宅ローンにおける借入可能額が決定されます。

それでは、年収による限度額の目安となるのが以下の2点になります。
  1. 年収倍率は平均7.4倍
  2. 45歳年収400万円の借入額は2800万円程度まで
詳しく見ていきましょう。

①年収倍率は平均7.4倍

住宅ローンの借入金額を表す指標として年収倍率があります。年収倍率とは、頭金と借入金を合わせた額が年収の何倍になるかを表した指標です。この指標には頭金も含まれていることに注意してください。


住宅ローンにおける全国平均の年収倍率は以下のようになっています。

物件種類年収倍率
土地付き注文住宅7.3倍
新築マンション7.1倍
注文住宅6.7倍

このように土地付き注文住宅では7.3倍であり他を見ても約7倍となっています。また、中古マンションの年収倍率は5.8倍、中古戸建の年収倍率は5.5倍となっています。


これはあくまでも全国の平均でありますが年収倍率は約7倍が平均と参考程度に覚えておきましょう。

②45歳年収400万円の借入額は2800万円程度まで

次に45歳で年収400万円の場合を想定して見ていきましょう。

400万円である場合は全国平均の年収倍率である約7倍は、400万円×7倍=2800万程度となります。45歳で専業主婦世帯や独身の場合は平均としてこれくらいになるかもしれません。


ただし、実際は返済比率などにより異なってきます。返済比率とは年間の返済額が年収に対してどれだけの割合を占めるかを表す指標です。


年収400万円で2800万円の借入金であっても、返済期間が短ければ年間の返済額は多くなり返済比率は高くなり、返済期間が長ければ年間の返済額は少なくなり年間比率は下がります。そして、返済比率は25~30%を上限とする金融機関が多いので返済比率によっても借入可能額は変わってきます。


ちなみに40代の世帯平均年収は737万円なのであり、その場合は約5000万円を借り入れることが出来る計算になります。

45歳で住宅ローンを完済する年齢は80歳未満


ここでは45歳で住宅ローンを組んだ際の完済時年齢について解説します。申込可能年齢は20~70歳であると説明しましたが、完済時年齢についても年齢が決まっています。答えは完済時年齢の上限は80歳未満です。


完済時年齢とは住宅ローンの返済を全て終了して完済したときの年齢のことを言います。完済時年齢は一般的には75~80歳未満で設定している金融機関が多いため、申込可能年齢の上限である70歳で借りたとしても79歳までに原則としては返済しなければいけません。


更に住宅ローンの返済期間の上限は35年です。45歳から35年のフルローンは完済時年齢は80歳となるため、80歳未満に当たらず組むことは出来ず、79歳までの34年ローンが限界となります。


以上を踏まえて完済時年齢の設定をする上で何歳までにするのがいいかを以下の点で解説します。

  • 完済は65歳までがおすすめ
それでは詳しく見ていきましょう。

完済は65歳までがおすすめ

完済時年齢は80歳未満までで住宅ローンを組むことは可能ですが、完済時年齢は65歳にしておくのがおすすめです。理由としては以下の点にあります。

  • 老後生活に支障が生じない
  • 退職金を使わずに済むことが出来る
  • 貯金をできるだけ減らさずに済む
老後2000万円問題と言われるように老後生活は少ない年金で病気や介護のリスクを背負い生活をしていかなければいけません。そこで完済時年齢を現在の定年退職年齢である65歳に設定しておくことにより、老後生活に入ってからの住宅ローンにおける負担は無くなっている状態です。

更に65歳までの返済計画なのでまだ働いている時の年収による返済になるので不足分を貯金で充てる必要も生じにくくなります。また、退職金は必ず出るものではないため完済時年齢を65歳にしておくことにより退職金をあてにした返済計画をしなくて済むといった利点もあります。


完済時年齢を70歳以上に設定して退職金をあてにした返済計画を組んでしまい、退職金が出なかったことにより返済不能に陥ってしまう可能性もあることは注意しましょう。


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45歳で住宅ローンを借りる3つの注意点


ここまでの説明を理解していただいた上で45歳で住宅ローンを借りる際の注意点を3つに分けて説明していきます。その3つが以下の点です。

  1. 借入金額によって審査が通らない場合がある
  2. 定年後に返済できなくなる不安がある
  3. 貯蓄がなくなるかもしれない不安がある
20代~30代などで住宅ローンを借りる場合に比べて45歳時では年収は増えている可能性が高いですが、働いて給与を得ることが出来る期間も短くなっています。そして、働ける期間が短いことにより注意点も増えてきます。


住宅ローンで失敗しないためにはリスクを理解した上で無理のない返済計画をたてる必要があるため、ここでの解説は必ず理解しておいてください。


それでは、詳しく解説していきます。

①借入金額によって審査が通らない場合がある

年収倍率により全国平均では年収の7.4倍までが住宅ローンの借入可能額となっています。

しかし、年収の7.4倍もの金額を45歳からでは審査に通りにくくなります。その原因が返済比率です。


返済比率とは、世帯年収に対して住宅ローンの返済額が何%をしめているかを表す指標です。一般的には返済比率は多くの金融機関では25~30%が上限とされています。

もし、45歳から申し込み65歳で完済する計画を立てると返済期間は20年となり35年のフルローンよりも返済期間が短くなってしまいます。そのため年間返済金額が多くなってしまい返済比率が高くなってしまって審査に通らない場合が生じてしまいます。


住宅ローンは65歳までに完済する方が良いことを考えると、返済比率をクリアするためには借入金額を少なくする必要が生じてきます。補足として返済比率は25%以下におさえるのが良いとされています。

②定年後に返済できなくなる不安がある

次の注意点として、45歳から申し込み65歳以降も返済を続ける計画を立ててしまうと、定年後に返済できなくなる不安が生じます。65歳以降はいわゆる老後生活となり、年金生活、闘病、介護などと付き合わなければいけなく低収入高支出となり、住宅ローンの返済も厳しくなることは間違いありません。


現在の定年年齢は労働基準法で原則65歳以上と定められておりますが、定年後は年金生活となり不動産収入など他の収入が無い限り一気に収入が下がる場合が多いです。また、年金も生活をするだけの分は入ってこず、貯金を切り崩しながらの生活をしている人が多いのも現実です。


厳しい年金生活の中で病気や介護といったことになると住宅ローンどころではありません。45歳から住宅ローンを借りるには、定年後のこともしっかりと考えて出来るだけ65歳で完済する計画で借り入れをしましょう。

③貯蓄がなくなるかもしれない不安がある

最後の注意点として、貯蓄がなくなるかもしれないことがあげられます。貯蓄がなくなるかもしれない主な要因としては以下の3点です。

  • 返済金額が大きくて貯蓄がなくなる
  • 頭金を多く支払い貯蓄がなくなる
  • 病気などで働けなくなり収入がなくなった
まず、45歳からだと定年年齢まで短いことから月々の負担を軽くするためには頭金を多く支払う必要があり、今ある貯金を使わなければいけません。また、月々の負担も返済期間を短くすると大きくなってしまい他の出費に対して貯金を切り崩す必要が出てくるかもしれません。

他にも病気などで働けなくなると収入が低下してしまい返済不能になるリスクもあります。45歳から住宅ローンを借りるにはこういったリスクも視野に入れて無理のない返済計画を最初から組まなければいけないことは理解しておきましょう。

45歳で住宅ローンを借りる4つのポイント


45歳で住宅ローンを借りる注意点を理解した上で、次は45歳で住宅ローンを借りるポイントを4つに分けて解説していきます。4つのポイントが以下の点です。

  1. 世帯年収で借りる場合はローンを借りすぎない
  2. 金利の種類を考えて設定する
  3. 住宅ローン控除が受けられる物件を選ぶ
  4. FPに相談し最適な住宅ローンを選択する
この4つは注意点で説明したリスクをおこさせないようにするためのポイントになります。

このポイントを抑えることにより45歳からでも無理のない住宅ローンの返済計画になり、返済不能になるようなことも起こりにくくなります。


ここで説明するポイントについても、注意点と照らし合わせて参照してみてください。

①世帯年収で借りる場合はローンを借りすぎない

住宅ローンの全国平均における年収倍率は世帯年収の7.4倍であると前に説明しましたが、だからといって平均通りの年収倍率で住宅ローンを組むのは考えものです。45歳から住宅ローンを借りる際は定年年齢の65歳まで20年しかないことを考えるとできるだけ借入金額は少なく考えた方が良いでしょう。


45歳から住宅ローンを借りると以下のことが同時に起こります。

  • 老後生活のための貯蓄
  • 子供の学資金や仕送り
  • 子供の成人や就職などのお祝い
45歳から考える将来は住宅ローンの返済と同時に上記のライフイベントも重なってくる年齢です。住宅ローンの支払で余裕がなくなってしまうと他の大事な出費に対応が出来なくなってしまうため、借入金額は世帯年収からみても借りすぎないようにするのがポイントです。

②金利の種類を考えて設定する

住宅ローンの金利には大きく以下の3種類を借入時に選択します。

特徴
変動金利借入時は比較的に低金利で借り入れ可能で、その後は金利相場により変動する
選択型固定金利初めは固定金利でスタート、一定期間経過後は変動金利を選択することが出来る
全期間固定金利借り入れ当初から完済時まで同じ金利で返済するが金利は高め

以上の各金利の特徴を踏まえたうえでどれがベストな選択になるのかを考えていきましょう。今後の金利相場の見通しを考えると、現在の超低金利から大きく変わることはなく更に下降傾向が継続する見通しとなっています。


従って、低金利で借り入れすることが可能で将来の変動も大きく増える可能性は少ないことから変動金利がベストな選択かもしれません。しかし、変動リスクを嫌う人は固定金利がベストな選択となります。

③住宅ローン控除が受けられる物件を選ぶ

住宅ローンを組むと年末調整や確定申告で住宅ローン控除を受けることが出来ます。住宅ローン控除は契約によっては生命保険料控除などよりもかなり効果的な減税効果があります。

しかし、住宅ローンを組んだからとしても無条件に住宅ローン控除が適用されるわけではありません。


住宅ローン控除の条件は以下の点です。

  • 減税を受けようとする人自身が、住宅の引渡し日から6ヵ月以内に居住すること
  • 特別控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下であること
  • 対象となる住宅の床面積が50平方メートル以上であり、床面積の2分の1以上が自身の居住用であること

以上の条件に注意して、少しでも節税になるように住宅ローンを組むこともポイントです。

④FPに相談し最適な住宅ローンを選択する

この項目における最後のポイントとして、お金のプロであるFPに相談することです。FPは相談者への収入や支出、そして将来の見込み収入などお金に関することを総合的に見てライフプランニングやマネープランニングを補助する職業の者です。


そして、FPに相談するのにおすすめなのがマネーキャリアです。

  • 何度でも無料でFPに相談できる
  • 顧客満足度93%
  • 自宅でもZOOMなどのツールでPC上で顔を合わせて相談できる
以上の3点によりFP業界においての実績は申し分ありません。FPは生命保険や投資のイメージが強い方が多いかもしれませんが、金融の総合的な国家資格であり住宅ローンにおいてもFPの強い分野になります。


45歳で住宅ローンを借りる際には、前で説明した注意点やポイントを押さえて無理のない返済計画を立てる必要があります。

45歳で住宅ローンを借りる3つのメリット


45歳で住宅ローンを借りる注意点やポイントについて説明しましたが、次は45歳で住宅ローンを借りるメリットとデメリットを見ていきましょう。ここではメリットについて解説します。


45歳で住宅ローンを借りる際には、45歳だからこそのメリットも多数あります。

それが、以下の3点です。

  1. 返済の計画が立てやすい
  2. 頭金により利息の金額を抑えることができる
  3. 老後を見据えた住宅を選択できる
20~30代と比べると45歳では年収や貯蓄額などの状況も変わっています。また、老後生活を見据えた状況も把握しやすくなり無駄のない住宅ローンを組むことも可能になります。


それでは、3点のメリットについて見ていきましょう。

①返済の計画が立てやすい

40代になると、一般的な会社員の人は課長クラスの役職にもつき始めて年収も一気に増えて安定し始める年代です。そのため、返済計画を立てることが20~30代よりもバリエーションが増えて住宅購入費も幅をもって考えることが出来る用意なります。


また、40代になってくると貯金も増えてくる年代です。20~30代では生活をするので精一杯だった年収が、40代になってくるとゆとりが出来て貯蓄額が一気に増える年代です。


貯金がある程度たまっていたら頭金を支払うことにより住宅購入費を増やすことが出来て自分好みのマイホームを購入することもしやすくなります。しかし、年収や貯金があるからといってゆとりの無い返済計画は将来に住宅ローン以外の出費や老後生活に備えることが出来なくなるので注意しましょう。

②頭金により利息の金額を抑えることができる

2点目のポイントとして頭金を支払うことにより利息の金額を抑えることが出来ます。頭金を支払うことにより返済金額が減少してトータルで見ると返済金額は少なくさせることが出来ます。


住宅ローンの利息は借入残高が大きいほど重くかかってきます。利息は金融機関や金利の種類でも異なってきますが、残高に対して%でかかってくるため残高が大きいほど利息も高くなります。

従って、少しでも多くの頭金を支払うことにより借入金額を少なくして利息を減らすことが出来ます。また、浮いた利息分を繰越返済に充てて返済計画よりも早期返済をすることも可能になるなど頭金の有無により返済のゆとりが変わってきます。


ただし、貯金もある程度残しておかないと貯金がなくなってしまい急な出費に対応できなくなってしまうため、残す貯金もしっかりと考える必要があります。

③老後を見据えた住宅を選択できる

45歳になると家族が増えるなどのライフイベントが落ち着き老後生活のことも考え始める年代になるので、老後に向けた家づくりを考えた住宅を選択できます。必要以上に大きな家を建てる事の無いように考えやすくなります。


20~30代で住宅ローンを組む場合に多いのが、これから子供が出来たり子供を育てる前提で大きな家を購入する傾向にあります。従って、購入資金も大きくなり住宅ローンの負担が重くなってしまう人が多いです。

今の時代は、いずれ子供も独り立ちして家から出ていくことにより夫婦だけの生活にまた戻る可能性が高いため家族重視の家だと大きすぎるとなってしまいます。


45歳は子供の成長や家族構成の変化なども落ち着き老後生活に着目した家づくりをするのも良いかもしれません。

45歳で住宅ローンを借りる2つのデメリット


次は、45歳で住宅ローンを借りる際のデメリットについて見ていきます。3つのメリットについて見てきましたが少なからず45歳で住宅ローンを借りるにはデメリットも生じてしまいます。


前に説明した注意点の復習にもなりますが、以下の2点について解説します。

  1. 返済計画にゆとりがない
  2. 計画的な貯蓄が必要となる
メリットでは、20代~30代では出来ないことが45歳でのメリットになりましたが、逆に20代~30代でメリットになることが45歳でのデメリットになります。メリットと同様に大事になるデメリットを理解した上で、無理のない返済計画を賢く組むための参考にしてください。


それでは、詳しく解説していきます。

①返済計画にゆとりがない

45歳で住宅ローンを借りるデメリットの1点目として返済計画にゆとりがないことがあげられます。一般的には、現在の会社員における定年は65歳となっています。

45歳から住宅ローンの返済をし始めると20年で完済しなければいけない計画になってしまいます。


例えば同じ4000万円の住宅ローンを完済時年齢65歳で組んだ際に、30歳と45歳ではこれだけ月々の負担が違ってきます。

申込年齢:30歳申込年齢45歳
返済期間
35年20年
月々の負担12万円19.1万円

このように、申込年齢が30歳と45歳では月々の負担が7万円以上異なってきます。


前にも述べましたが、住宅ローンの完済時年齢は老後生活を圧迫させないためにも65歳までとすることがおすすめです。そうすると、45歳から住宅ローンを借りるには20年の期間で住宅ローンを返済しなければいけなくなり月々の負担が重くなることがデメリットの1点目です。

②計画的な貯蓄が必要となる

45歳から住宅ローンを借りるデメリットの2点目として、より計画的な貯蓄が必要になることです。45歳だと現在の法律では年金生活が始まるのは65歳からとなっています。

老後2000万円問題といわれるように、老後は少ない年金で生活をしていかなければいけません。そのための貯蓄が45歳からはより必要となってきます。


返済期間が短いために、月々の負担を減らすためにも頭金をある程度支払う必要があるのと同時に老後生活のための貯蓄も考えなければいけません。そうすると、月の収入を住宅ローンでほとんど充ててしまうと老後生活のための貯蓄ができなくなってきます。


45歳から住宅ローンを組むには、月々の負担が重くなるのと同時に老後生活のための貯蓄もする必要があるため、借入金額や返済計画は収入の全てを使い切らないようにすることが必要になります。

40代頭金なしで住宅ローンを借りるのは無謀?


ここまで、45歳で住宅ローンを借りる上での説明、注意点やポイント、メリット・デメリットなどを解説してきました。以上をまとめると40代頭金なしで住宅ローンを借りるのは果たして無謀なことなのでしょうか?


答えとしては、無謀ではありません。しかし、それなりに負担やリスクが大きくなります。40代から頭金なしで住宅ローンを借りる際には、リスクの対策として収入と貯蓄がそれなりに必要となってきます。


そこで、ここでの項目では40代頭金なしで住宅ローンを借りる際の注意点を以下の点で解説します。

  • 返済金額が大きくなり負担になる
貯蓄を出来るだけ多く残したい方も多くいてます。そのために、頭金を支払わないという選択をしたい方もいるでしょう。

そういった方は以下の点を理解した上で住宅ローンを借りるのに参考にしてください。


それでは詳しく見ていきましょう。

返済金額が大きくなり負担になる

40代で頭金を支払わずに住宅ローンを組むことは、無謀ではないですが返済金額が大きくなり日々の生活などに対する負担が大きくなることに注意が必要です。頭金が無ければ当然に返済しなければいけない元本が多く残ってしまいます。

従って、同じ期間で返済することを考えると月々の返済額は増えて大きな負担となってしまいます。


頭金の有無により生じる月の負担の差を気にしなくていいほどの年収がある人にとっては気にならないかもしれませんが、一般的な世帯や年収の人にとっては老後生活の準備も含めて大きい負担の差になってしまいます


頭金なしで住宅ローンを組む際には返済金額に気を付けて借入金額を決定しましょう。

【借入金額別】45歳で住宅ローンを借りるシミュレーション


最後に45歳で住宅ローンを借りる際のシミュレーションをしていきます。頭金の有無や大小、そして借入金額の大小、返済期間を以下の5通りに分けてシミュレーションをしていきます。

  1. 頭金なし1550万円15年ローン|毎月9.6万円返済
  2. 頭金なし2000万円15年ローン|毎月12.3万円返済
  3. 頭金500万で3500万20年ローン|毎月14.3万円返済
  4. 頭金800万円で4000万円20年ローン|毎月15.3万円返済
  5. 頭金1000万円で5000万円15年ローン|毎月24.6万円返済
自分の年収や貯蓄、将来の見込み収入や支出などを考慮して近いものを是非参考にしてお役に立ててもらえたらと思います。ただし、金融機関やその時の利息によって異なってきますので参考程度で見てください。

①頭金なし1550万円15年ローン|毎月9.6万円返済

1つ目のシミュレーションは以下の条件で行います。

  • 借入金額1550万円
  • 頭金なし
  • 返済期間15年
  • 全期間固定金利1.35%
この条件でシミュレーションをすると以下のようになります。

返済内訳返済額
毎月返済額9.6万円
年間返済額115.2万円
金利返済額164万円
総返済額1714万円

返済比率25%で考えると世帯年収が460万円程の方が組める返済計画になります。借入金額が1550万円なので、返済期間が15年でも毎月の返済額は少なくすみます


しかし借入金額が少ないため購入できる住宅の種類や場所は限定されるでしょう。

自分好みのマイホームというよりは中古で永住できる住宅を安く購入するといった借入金額のシミュレーションです。

②頭金なし2000万円15年ローン|毎月12.3万円返済

2つ目のシミュレーションは以下の条件で行います。

  • 借入金額2000万円
  • 頭金なし
  • 返済期間15年
  • 全期間固定金利1.35%

この条件でシミュレーションをすると以下のようになります。

返済内訳返済額
毎月返済額12.3万円
年間返済額147.6万円
金利返済額211万円
総返済額2211万円

こちらは、1つ目のシミュレーションから借入金額を2000万にしただけです。返済比率25%で考えると世帯年収が590万円程の方が組める返済計画となります。


返済期間は15年と短いですが2000万円の借入金額だと、45歳の平均年収を考えるとまだ余裕があるかもしれません。郊外の中古マンションや中古戸建住宅などを購入するのにはちょうどいい借入金額かもしれません。

③頭金500万で3500万20年ローン|毎月14.3万円返済

3つ目のシミュレーションは以下の条件で行います。

  • 借入金額3500万円
  • 頭金500万円
  • 返済期間20年
  • 全期間固定金利1.35%
この条件でシミュレーションをすると以下のようになります。

返済内訳返済額
毎月返済額14.3万円
年間返済額171.6万円
金利返済額425万円
総返済額3925万円

このシミュレーションでは完済時年齢を65歳にして頭金を500万円支払ったパターンです。返済比率25%で考えると世帯年収が686万円程の方が組める返済計画となります。


500万円の頭金を支払うことにより元本としては3000万円を20年間で返済するといった計算となります。3000万円の金利1.35%で20年間は425万円となり、総返済額は3425万円(元本+利息)+500万円(頭金)で3925万円となります。


このあたりから新築建売住宅などを購入できるくらいの借入金額になってきました。

④頭金800万円で4000万円20年ローン|毎月15.3万円返済

4つ目のシミュレーションは以下の条件で行います。

  • 借入金額4000万円
  • 頭金800万円
  • 返済期間20年
  • 全期間固定金利1.35%
この条件でシミュレーションをすると以下のようになります。

返済内訳返済額
毎月返済額15.3万円
年間返済額183.6万円
金利返済額 454万円
総返済額4454万円

返済比率25%で考えると世帯年収が40代平均の734万円程の方が組める返済計画となります。こちらは借入金額は4000万円と前のシミュレーションである3500万円より元本は500万円高い金額になります。


しかし、頭金を多く払うことにより残りの金額は3200万円となり毎月返済額などの負担はそこまで変わらない計算になります。このように頭金を多く支払うことにより返済金額を少しでも減らせば借入金額が増えても無理のない返済計画となります。

⑤頭金1000万円で5000万円15年ローン|毎月24.6万円返済

最後として、5つ目のシミュレーションは以下の条件で行います。

  • 借入金額5000万円
  • 頭金1000万円
  • 返済期間15年
  • 全期間固定金利1.35%

この条件でシミュレーションをすると以下のようになります。

返済内訳返済額
毎月返済額24.6万円
年間返済額295.2万円
金利返済額 421万円
総返済額5421万円
返済比率25%で考えると世帯年収が1180万円程の方が組める返済計画となります。返済期間が15年と短く、頭金を1000万円を支払っても残りの返済額は4000万円残っており毎月の負担も大きくなります。

ここまでくると一般的な家庭では難しい内容の住宅ローン契約となりそうです。無理のない返済計画を心掛けましょう。

まとめ:ライフプランに関する相談はマネーキャリアへ!


今回は45歳から新たに住宅ローンを組む際のメリット・デメリットや注意点、そして具体的なシミュレーションもおこなって説明してきました。やはり45歳から住宅ローンを組むにはある程度のデメリットや注意しておかなければいけないことも多数ありました。


そこで、40代以上で住宅ローンを新たに組もうとしている人におすすめなのがマネーキャリアでのFP相談です。マネーキャリアは以下の点によりお客様から選ばれています。

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住宅ローンは長い年月をかけて返済していくため、初めの契約により将来数十年のマネープランが決まってしまいます。従って、まずは何度でも無料でお金のプロであるFPに相談して、プロのアドバイスをもらってから賢く住宅ローンを組むようにしてみてはいかがでしょうか?

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