住宅ローンの上限はいくらまで?ふるさと納税や控除についても解説!

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住宅ローンの上限について気になっている方も多いと思います。この記事では借入限度額の計算方法、住宅ローンの上限に影響を与える要因を解説しています。所得税や住民税を節税するための住宅ローン減税制度や、ふるさと納税、それらを併用した場合の注意点も紹介しています。



▼この記事を読んでほしい人
  • 住宅ローンをこれから組む人
  • 住宅ローンをすでに組んでいて節税をしたい人
  • 住宅ローンをいくらまで借りられるか上限を知りたい
  • 住宅ローン控除の上限を知りたい
  • 住宅ローンがある場合のふるさと納税の上限を知りたい

内容をまとめると

  • 住宅ローンの借入限度額は「年間返済可能額÷12カ月÷審査金利での100万円あたりの返済月額×1,000,000円」で計算できる
  • 住宅ローン控除が適用される借入限度額は2000万円~5000万円
  • 住宅ローン控除とふるさと納税は併用できる
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目次を使って気になるところから読みましょう!

住宅ローンの上限の目安がわかる簡単な計算方法!


住宅ローンの借り入れを検討している時、いくらまで借り入れができるのか気になりますね。自分が欲しい物件が購入できる額まで借り入れできるのか、諸費用まで足りるのか…など、気になるので計算したい方も多いと思います。


こちらの記事では住宅ローンの上限額と、住宅ローン減税とふるさと納税の関係性について解説します。


住宅ローンの借入限度額は、こちらの計算式から計算できます。


返済可能額は「年収×返済負担率」で計算できます


  • 年間返済可能額÷12カ月÷審査金利での100万円あたりの返済月額×1,000,000円


例えば年収500万円の場合、返済負担率35%で計算をします。審査金利年3.0%の場合の審査金利での100万円あたりの返済月額は3848円となるので、計算式に当てはめると

  • 175万円(500万円×35%)÷12カ月÷3848円×1,000,000円=約3780万

借入限度額は約3780万円となります。


このように借入限度額の目安は簡単に計算できます。


民間銀行の住宅ローンの返済負担率はこちらになります。

年収返済負担率
100万円以上300万円未満20%以下
300万円以上450万円未満30%以下
450万円以上600万円未満35%以下
600万円以上40%以下


住宅金融支援機構のフラット35の返済負担率はこちらです。

年収返済負担率
400万円未満 30%以下
400万円以上35%以下


審査金利での100万円あたりの返済月額はこちらのサイトに早見表があります。


アメニティホーム:ローン返済早見表


他の金利や返済年数での100万円あたりの月返済額を知りたい場合は、こちらを参考にしてください。  

住宅ローンの上限に影響すること8点


住宅ローンの借入上限額は、住宅ローン審査によって決まります。住宅ローン審査では借入希望者の情報をから、お金を貸せるだけの年収や返済能力が見込めるかを判断します。


そのため、審査項目は住宅ローンの上限額に影響を与えていると言えます。


住宅ローン審査で判断される項目はこちらです。

  1. 年収
  2. 建設費
  3. 借入限度額
  4. 勤め先
  5. 勤続年数
  6. 年齢
  7. 物件や土地の担保価値
  8. 住宅ローン以外の借入状況

こちらの8点です。


これらの項目を総合的に審査し、住宅ローンの上限額が決まります。こちらではそれぞれの項目について詳しく解説していきます。

住宅ローンの上限に影響すること①:年収

住宅ローン審査では借入希望者に「安定して返済できる」能力があるかということを審査します。


そのため、年収は大きな審査ポイントとなります。年収が高ければ支払い能力が高く、安定して返済ができると判断されるためです。


住宅ローン審査で重視される指標の一つに「返済負担率」という数字があります。これは年収に占める年間返済額の割合のことを指します。


返済負担率は

  • 年間の返済額合計÷額面年収×100

という計算式で計算されます。


例えば、年収800万円の人が月15万円(年間180万円)を返済する住宅ローンの場合、返済負担率は22.5%となります。(180万円÷800万円×100)


上記でも解説しましたが、民間銀行の住宅ローンの返済負担率はこのようになっています。

年収返済負担率
100万円以上300万円未満20%以下
300万円以上450万円未満30%以下
450万円以上600万円未満35%以下
600万円以上40%以下


住宅金融支援機構のフラット35の返済負担率はこちらです。

年収返済負担率
400万円未満30%以下
400万円以上35%以下

これらの表から年収に応じて返済負担率が上がっていることが分かります。


年収が高い方が、返済負担率が上がっても安定した返済が可能であると金融機関が考えていることがわかります。


返済負担率が高ければ借り入れできる金額も大きくなります。そのため、年収は住宅ローンの上限に大きな影響を与えていると言えます。

住宅ローンの上限に影響すること②:建設費

住宅ローンの上限に影響することの2つ目は、住宅の建設費です。


住宅ローン審査で重視される指標の一つである「融資率」は購入する住宅価格に対する借入金の割合を指します。


融資率は

  • 借入額÷住宅の建設費×100

という計算式で計算することが出来、住宅の建設費が融資率に影響を与えていることがわかります。


例えば、4000万円の物件を購入する場合、頭金を700万円用意していれば、借入が必要な金額は3300万円となります。この場合の計算式は、 

  • 3300万円(借入額)÷4000万円(物件価格)=0.825

となり、融資率は82.5%となります。


フラット35の場合、融資率が9割を超えると金利が上がります。金利が上がれば返済額が上がり、返済負担率も上がるため、結果的に上限額が下がります。そのため、住宅の建設費も住宅ローンの上限に影響を与えると言えます。

住宅ローンの上限に影響すること③:借入限度額

住宅ローンの上限に影響することの3つ目は、借入限度額です。


借入限度額は、

  • 年間返済可能額÷12カ月÷審査金利での100万円あたりの返済月額×1,000,000円

こちらの計算式で計算できます。


年間返済可能額「年収×返済負担率」から算出されます。そのため、年収に対して借入限度額が決まります。


この借入限度額を大きく超えるような額で借入希望を出すと、年収に対して借入額が大きいと判断され、否認されたり減額されるケースがあります。


ある程度借入限度額の目安を把握し、借入限度額を超えないような額で審査に出すことをおすすめします。

住宅ローンの上限に影響すること④:勤め先

住宅ローンの上限に影響することの4つ目は、借入希望者の勤め先です。


勤務先や勤務形態を住宅ローン審査で評価の高い順に並べるとこのようになります。

  1. 公務員
  2. 大手上場企業
  3. 上場企業
  4. 非上場企業の正社員
  5. 契約社員・派遣社員

自営業は事業規模や勤続年数で大きく評価が異なります。しかし、基本的に会社員よりも大幅に評価が下がってしまうのが実情です。


住宅ローンでは返済の安定性が問われるため、世の情勢の影響を受けやすい自営業や、会社の業績で解雇されやすい非正規雇用者は、不安定な職業とみなされ、不利な判断を受ける傾向があります。


正社員だとしても固定給が少なく、給与の大部分がインセンティブ契約である、いわゆる歩合制の仕事も厳しく審査されます。審査に出した年の年収がずっと継続するという保証がないため、安定性を欠くと判断されることがあるからです。


逆に、公務員や大手上場企業の正社員は安定した仕事とみなされ、住宅ローン審査を有利に進められます。そのため、上限額も高めに設定されることが多く、勤め先によっては金利も優遇されます。

住宅ローンの上限に影響すること⑤:勤続年数

住宅ローンの上限に影響することの5つ目は、借入希望者の勤続年です。


「令和2年度 民間住宅ローンの実態に関する調査」では勤続年数を審査で考慮する項目として挙げている金融機関は95.6%という結果が出ており、多くの金融機関が、勤続年数を審査の対象としていることが分かります。


一般的に、勤続年数が長い人は、

  • 退職のリスクが低い
  • 昇給などによって収入が増えやすい

という判断をされ、住宅ローン審査では有利になります。


しかし、一度退職した勤務先に再度入社する出戻りの場合は勤続年数を通算できません。再入社後の勤続年数で審査されるので、注意しましょう。


住宅ローン審査で一般的な評価を受けられる勤続年数の目安は3年と言われています。金融機関によっては初めから条件として勤続年数3年以上を挙げているところもあります。


もし、勤続年数が短い場合は、勤続年数を重視しない傾向にあるネット銀行の住宅ローンを利用するなどしましょう。

住宅ローンの上限に影響すること⑥:年齢

住宅ローンの上限に影響することの6つ目は、借入希望者の年齢です。


住宅ローンで判断される年齢については

  • 申込可能年齢:住宅ローンの申込みができる年齢
  • 完済時年齢:最終返済時の年齢

の2種類があります。


申し込み可能年齢は、多くの機関で申し込み可能年齢は20歳以上70歳以下、完済時年齢は80歳未満とされています。


しかし、住宅ローン審査では申込可能年齢は最低条件として、完済時年齢の方を重視します。


近年、定年退職後の再雇用が一般的になってきているとはいえ、定年退職した後は収入が下がってしまう方がほとんどです。その状況で住宅ローンの返済が残っていると、安定的な返済が難しくなり、老後破産してしまうケースも考えられます。


そのため、金融機関としては安定的に返済ができる定年退職前に返済が終わる方が安心です。定年退職前に住宅ローンを払いきれる若い世代の方が、審査においては有利であり、限度額も高めに設定されます。


しかし、年齢はどう頑張っても若くはなりません。その場合は、返済期間を短くして定年退職前に返済が終わるように設定するのも一つの方法と言えます。

住宅ローンの上限に影響すること⑦:物件や土地の担保価値

住宅ローンの上限に影響することの7つ目は、住宅ローンの対象となる物件や土地の担保価値です。


住宅ローンは借入の際に、物件や土地に対して担保を設定します。これは住宅ローンは万が一返済が滞った時のために物件を担保にして貸し付けを行うシステムだからです。


万が一返済が出来なくなった場合、担保とした物件を競売にかけ、その売却金で住宅ローン残高を回収するという仕組みになっています。


もし、物件や土地の担保価値よりも高い金額で貸し付けをすると、万が一の時に残額を回収できなくなってしまうため、金融機関は事前に土地や建物の価値を確認して上限額を決定します。


一般的な目安としては、担保とする不動産価値の60~80%で融資が行われるケースがほとんどです。


そのため、住宅ローンの上限額に物件や土地の担保価値は大きな影響を与えます。

住宅ローンの上限に影響すること⑧:住宅ローン以外の借入状況

住宅ローンの上限に影響することの8つ目は、住宅ローン以外の借り入れ状況です。


上記で住宅ローンの上限額に返済負担率が影響を与えることをお話ししました。この返済負担率には、住宅ローン以外の借入金も含まれます。


例えば年収500万円を返済負担率35%で計算すると、年間返済可能額は175万円となります。この場合、審査金利3.0%で計算した借入可能額は約3780万円となります。


しかし、他の借り入れで年間25万円の返済があった場合は、住宅ローンにおける年間返済可能額は150万円で計算されるため、借入可能額は約3248万円に下がります。


審査で返済負担率の計算に含まれる借り入れにはこのようなものがあります。

  • 車のローン
  • 教育ローン
  • 奨学金の返済
  • 携帯電話の分割支払金
  • カードローンや消費者金融での借り入れ
  • クレジットカードの分割払い・キャッシング・リボ払い
  • 自動車のリース契約

どの借り入れを審査に含むかは金融機関によって異なります。例えば、携帯電話の割賦料金はのように金額が小さければ、審査に含まれないこともあります。状況で審査対象が変わるので、金融機関の担当者に事前に確認しましょう。


審査の計算に含まれる借り入れは、できるだけ住宅ローン審査の前に清算してしまうのがおすすめです。


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住宅ローン控除が適用される借入限度額はいくら?住宅別に解説!


住宅ローン控除は節税について大きな効果を発揮します。そのため、様々な条件が設定されています。


住宅ローン控除が受けられる条件はこちらです。

  • 住宅ローンの返済期間が10年以上
  • 自らが居住:投資用物件、土地のみの購入(家をしばらく建てない)は利用不可
  • 床面積50㎡以上
  • 居住用割合が1/2以上:自営業等で自宅を事業利用している場合、居住割合が1/2以上
  • 合計所得金額2,000万円以下

さらに物件の種類によっても、住宅ローン控除が適用される借入限度額が違います。


こちらでは、住宅ローン控除が適用される借入限度額を住宅の種類別に解説します。

①新築「長期優良住宅・低炭素住宅」借入限度額

新築・分譲の「長期優良住宅・低炭素住宅」の借入限度額はこちらです。

居住年
2022・2023年
居住年
2024・2025年
借入限度額5000万円4500万円
控除率0.7%0.7%
控除期間13年13年
最大控除額455万円409.5万円

長期優良住宅・低炭素住宅はまとめて「認定住宅など」とくくられています。


認定長期優良住宅とは、長持ちする構造や設備、長く住めるような維持保全ができ、バリアフリー性、省エネ性、耐震性があるという条件を満たした住宅です。


認定低炭素住宅とは、二酸化炭素の排出を一定以下にできる省エネ性の優れた住宅です。


長期優良住宅の申請・審査には20万~30万円かかるといわれています。しかし、こちらの認定を受けると住宅ローン控除で控除される税額も大きくなります。


税金を多く納めている人には、手数料を払ったとしてもお得だといえるでしょう。

②新築「ZEH水準省エネ住宅」借入限度額

新築・分譲の「ZEH水準省エネ住宅」の借入限度額はこちらです。
居住年
2022・2023年

居住年

2024・2025年

借入限度額4500万円3500万円
控除率0.7%0.7%
控除期間13年13年
最大控除額409.5万円318.5万円

ZEH(ゼッチ)とは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略です。


高気密高断熱などで省エネルギー性を高め、太陽光発電による電気を消費することにより、住宅のエネルギーがゼロになる住宅を指します。


ZEHには初期費用が掛かりますが、省エネ化によってCO2だけではなく、光熱費も削減できます。日本政府も「2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指す」という政策目標を立てているので、今後はZEHが住宅のスタンダードになっていくと考えられます。

③新築「省エネ基準適合住宅」借入限度額

新築・分譲の「省エネ基準適合住宅」の借入限度額はこちらです。

居住年

2022・2023年

居住年
2024・2025年
借入限度額4000万円3000万円
控除率0.7%0.7%
控除期間13年13年
最大控除額364万円273万円

省エネ基準適合住宅は、ZEHの太陽光のように自分でエネルギーを作り出す機能はないものの、省エネ性の優れた住宅のことを指します。


省エネ基準適合住宅は1年中快適な住環境で過ごすことができ、家計にも優しいといわれています。消費エネルギーを抑えることができるので、CO2排出を減らすことで環境への配慮もできます。

④新築「その他住宅」借入限度額

新築・分譲の「その他住宅」の借入限度額はこちらです。

居住年

2022・2023年

居住年
2024・2025年
借入限度額3000万円2000万円
控除率0.7%0.7%
控除期間13年10年
最大控除額273万円140万円

上記で挙げた住宅以外は「その他住宅」というくくりになります。


こちらは居住年が2024年、2025年になると住宅ローン控除期間が10年になるので注意しましょう。

⑤中古「一般住宅」借入限度額

住宅ローン控除は新築だけではなく、中古住宅でも利用することが出来ます。

中古住宅購入で、住宅ローン減税の適用を受けるには新耐震基準に適合している家屋である必要があります。

中古の「認定住宅など」の借入限度額はこちらです。

居住年

2022~2025年

借入限度額3000万円
控除率0.7%
控除期間 10年
最大控除額210万円

中古住宅の場合、新築住宅とは違い、環境性能で細かい区分わけがされていません。


ZEH水準省エネ住宅および、省エネ基準適合住宅をまとめて認定住宅などとして、借入限度額はすべて同じ3000万円になります。

⑥中古「その他住宅」借入限度額

中古の「その他住宅」の借入限度額はこちらです。

居住年

2022~2025年

借入限度額2000万円
控除率0.7%
控除期間 10年
最大控除額140万円

中古住宅で「認定住宅など」の条件に合致しない場合は、「その他住宅」となります。


環境性能に適合しない住宅購入の場合、ローン残高2000万円までしか控除されないので、中古住宅の購入を考えている方は認定住宅に適合した家を選ぶのがおすすめです。

住宅ローン減税がある場合ふるさと納税の上限はどうなるの?


上記では住宅ローン減税の適用される借入限度額について解説しました。


住宅ローン減税で所得税から引ききれない時(住宅ローン減税額>所得税)は、住民税から減税します。住民税から減税できる金額には上限があり、所得税の課税総所得金額等の5%(最高9.75万円)までとなります。


住宅ローン残高2000万円、所得税が年10万円の場合、所得税10万円をすべて控除し、引ききれなかった4万円は住民税から控除するため、減税額は14万円(所得税:10万円、住民税:4万円)となります。(概算)


住民税は所得税のように全額控除できるわけではないので、注意しましょう。


また、節税対策として、ふるさと納税を活用している人も多いかと思います。


ふるさと納税は、納税者が選んだ任意の自治体に寄附をした場合に、最低自己負担金2000円を除いた寄附金分が所得税や住民税から控除されます。


寄付する自治体によっては、実質自己負担2000円で納税額の最大3割相との返礼品を受け取ることが出来るため、節税をしながら返礼品を受け取れると、利用者が増えている制度です。


ふるさと納税は住宅ローン減税と併用することが出来ます。しかし、どちらも条件に応じて所得税や住民税から一定額が控除される制度なので、納めた(納める)税金以上の控除はされません。


住宅ローン減税を利用しても控除しきれない所得税・住民税がある場合にはふるさと納税による控除のメリットがありますが、住宅ローン減税がない時と比較すると、ふるさと納税の上限額は下がるので、注意が必要です。

住宅ローン減税とふるさと納税を併用するときのポイント2つ


住宅ローンを組んだら、住宅ローン減税を活用して節税をしたいですね。


住宅ローン減税は所得控除(税額を計算する元となる所得から控除される)ではなく、税額控除(所得×税率で計算した後の税金から控除される)なので、節税効果がとても高い制度です。


ふるさと納税は、寄付する自治体によって実質自己負担2000円で返礼品を受け取ることが出来るため、節税をしながら返礼品を受け取ることができ、選ぶ返礼品によっては家計の節約もできるので、ぜひ活用したい制度です。


どうせならば両方の制度を併用したいと考えている方も多いと思います。


こちらでは、住宅ローン減税とふるさと納税を併用するときのポイントを2つ紹介します。

  1. 上限満額の住民税控除が受けられない場合がある
  2. ワンストップ制度を使う

しっかり把握して、無駄なくお得に節税しましょう。

ポイント①:上限満額の住民税控除が受けられない場合がある

住宅ローン減税とふるさと納税を併用すると、上限満額の住民税控除が受けられない場合があります。特に確定申告をする人は要注意です。


確定申告をすると、ふるさと納税の寄付金額は住民税だけでなく、所得税からも控除が行われます。


住宅ローン減税の所得税控除は、ふるさと納税分の控除後に行われます。そのため、ふるさと納税の寄付金額が大きくなると、所得税が下がり、住宅ローン減税で所得税控除できる額が減ってしまいます。


住宅ローン減税では所得税は全額控除できますが、住民税は、所得税の課税総所得金額等の5%(最高9.75万円)までと制限があります。


ふるさと納税によって所得税が下がり、所得税で全額控除される額が少なくなると、引ききれなかった分は住民税の控除に回ります。


しかし、住民税の控除は上限があるので、上限以上の住宅ローン減税額が回ると、住民税でも引ききれなくなって減税枠が無駄になってしまうケースがあります。


ふるさと納税でお金を払って寄付することで、せっかくの住宅ローン減税の上限額満額の控除が使えなくなるのはとても勿体ないことです。


住宅ローン減税は、初年度は確定申告をする必要があるのて特に注意が必要です。ふるさと納税と住宅ローン減税の併用を検討している人は限度額をしっかり確認してから、ふるさと納税の計画を立てましょう。

ポイント②:ワンストップ制度を使う

住宅ローン減税とふるさと納税を併用することで、それぞれの控除の上限による効率の低下を防ぐためには、「ワンストップ特例制度」を利用するという選択肢があります。


ワンストップ特例制度は、確定申告が不要な給与所得者等で、寄附した自治体が5団体以内の場合、確定申告なしでふるさと納税による寄附金控除が出来る制度です。


このワンストップ特例制度では、ふるさと納税で納めた寄附金額が、翌年の6月以降に支払う住民税の減額という形で控除されます。


そのため、所得税からの控除がないので、前述のような住宅ローン控除に与える影響が小さくなります。


ワンストップ特例制度を利用する場合は、

  1. 住宅ローン控除の1年目はワンストップ特例制度を利用できない
  2. その他の確定申告が必要な場合もワンストップ特例制度を利用できない 

こちらの2つの注意点があります。


ふるさと納税のワンストップ特例制度は、確定申告を行わない場合のみ利用できる制度です。何らかの理由で確定申告を行う場合は、ワンストップ特例制度は使えないので注意しましょう。


住宅ローン減税は、減税を受ける初年度は確定申告を行う必要があります。そのため、この年のふるさと納税はワンストップ特例制度を利用することが出来ず、所得税からの控除も行われます。その際は前述の上限満額について注意しましょう。


また、他の確定申告が必要な場合もワンストップ特例制度は利用できません。ほかに確定申告が必要な例はこちらです。

  • 医療費控除の手続き
  • 給与収入が2,000万円を超える会社員
  • 副業収入が20万円を超えるかた
  • 事業所得や不動産所得があるかた
  • 株取引の損失の繰越しや損益通算の手続き

などです。確定申告の必要がある人は、ワンストップ特例制度は使えませんので注意しましょう。


ワンストップ特例制度を利用するには寄附をする時に、「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を寄附先自治体に提出する必要があります。手続きや申請書は自治体によって異なるので、事前に確認しましょう。


こちらの手続きをすると、寄附先自治体から住所地の自治体に控除が必要な情報が連携され、ふるさと納税を行った翌年度分の住民税が減額されます。確定申告を行う必要が無い方は、ワンストップ特例制度を活用すると安心ですね。

まとめ:住宅ローンの上限の疑問ならマネーキャリアに相談


こちらの記事では住宅ローンの上限について解説しました。



また、住宅ローンを組んだ後は返済が始まります。月々決して少なくはない金額を返済し続ける必要があるので、使える節税制度はできるだけ使っていきましょう。


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