住宅ローンの逆ザヤを一から解説!控除額の計算や控除期間も解説!

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「改悪」と言われた住宅ローンの逆ザヤは本当に損をする改正なのでしょうか。2024年度からはさらに住宅ローン控除額が変化するといわれる中で、逆ザヤの影響は住宅を購入する人全員に関係するか、シュミレーションを交えて解説します!

▼この記事を読んでほしい人
  • 住宅ローンの逆ザヤが何か知りたい方
  • 住宅ローンの減税について知りたい方
  • 住宅ローンの控除改正で何が変化したか知りたい方

内容をまとめると

  • 逆ザヤは高所得の人以外はあまり影響を受けない
  • 2024年度以降は控除上限額がさらに引き下げられる
  • 所得と借入する住宅ローン額によって、逆ザヤによる影響が変わる
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逆ザヤとは?一から徹底解説!


逆ザヤという言葉を聞いたことがあるでしょうか。逆ザヤとは簡単に解説すると、住宅ローンの残高によって決まる利息が、住宅ローンの控除額を下回ることを指します。


逆ザヤの状態は、住宅ローンを契約した人の収入額や、借入の額、金利などの条件により発生します。


今回はこの逆ザヤの状況や条件について解説していきます。

住宅ローンの金利よりも控除率が高い状態

逆ザヤは、住宅ローンの控除率が住宅ローンの金利を上回った場合、支払利息より還付される税金が多くなる現象です。


例えば3000万円の住宅ローンを0.5%の金利で借入した際は以下のようになります。

  • 金利…3000万円×0.5%=15万円
  • 住宅ローン還付額…3000万円×0.7%=21万円
  • 所得税還付額21万円-住宅ローン金利15万円=6万円得になる
現在、住宅ローン還付率はローン残高の0.7%ですが、借入の金利が0.7%以下のローンを組むと、返ってくる税額の方が多くなることになります。

上記のように毎年6万円の還付額が出る場合、10年間では60万円非課税収入を得ることになります。ただし、住宅ローン控除そのものが新築か中古物件の購入かで、控除の条件が異なるため、借入前に注意が必要です。

近年の金利低下が影響している

2016年に日本銀行は経済活性化とデフレ脱却を目的として、民間の金融機関が中央銀行に預けている預金金利をマイナスにするマイナス金利政策を実施しました。


このような影響もあり、多くの金融機関が変動金利や固定金利を選択できる住宅ローンの金利を控除額を下回る水準まで引き下げを行うようになりました。


近年は実店舗を持たないネット銀行などが超低金利の住宅ローン商品を打ち出すようになり、変動金利では0.5%を下回ることも珍しくありません。


おそらく、住宅ローンの減税制度を制定した当初は、このように住宅ローン金利1%以下の商品がここまで多数出てくることを、予想できなかったのだと考えられます。

そもそも住宅ローン減税って?


住宅ローンの減税とは、住宅ローンによる金利負担軽減のため、税金負担を控除する制度です。


年末の住宅ローン残高の0.7%を所得税(一部、翌年の住民税)から、最大10年間または、消費税が10%に引き上げられたのちに組んだ住宅ローンで一定条件を満たす場合は13年間となります。

年末の住宅ローン残高の0.7%を所得税から控除する制度

住宅ローン控除は正式には「住宅借入金等特別控除」といいます。  


住宅ローン控除では、返済期間の10年、もしくは条件を満たしている方で13年の間、年末時のローン残高に対し0.7%が所得税から控除されます。


住宅ローン控除が適用されると1年間で納めた所得税や住民税に対し、上限40万円までお金が還付されます。


例えば、1年間の所得税が60万円で、住宅ローン控除額が40万円であった場合、実際の納税額は20万円ということになります。


住宅ローン控除が適用されるには以下の項目を満たす必要があります。

  • 本人が居住する住居である
  • 控除を受ける本人の年間所得が3,000万円以下
  • 住宅の床面積が50平方メートル以上 
  • 住宅ローンの借入期間が10年以上 
  • その他の特例などの適用を受けていない
     
所得が基準より多い場合や、床面積が基準以下の場合にはこの控除を受けることができないため注意が必要です。次に2022年から改正された控除内容を見ていきます。

【いつからいつまで?】2022年住宅ローン控除改正で変化したこと


2021年までは住宅ローンの控除額はローン残高に対し1%が還付される仕組みでした。


しかし前述までにご説明したとおり、実質的に利益が生じる逆ザヤの状態が問題となり、法改正により2022年度から1%の控除率が0.7%引き下げされることになりました。


控除制度の改正で実際に実施される変更内容を確認していきます。

  1. 2025年まで期間延長
  2. 住宅ローン控除率1%から0.7%へ
  3. 新築・買取販売は10年、中古住宅は13年
  4. 借入上限額が4000万円から3000万円へ

①住宅ローン控除制度の延長

もともと1%の控除率であった控除制度ですが、0.7%に引き下げられたことで逆ザヤで発生する差額を緩和することができました。しかし未だ金融機関の住宅ローンの金利は控除額を下回るものが多いのが現状です。


そのため、今後は住宅ローン控除制度そのものがどのように扱われるかはっきり決まっていません。ひとまず今回の改正時に改正内容に変更した上で2025年度までは住宅ローン控除の制度を延長することが決定しました。


2022年4月現在は2025年以降、制度がどのように変化するか発表されていません。

②住宅ローン控除率の引き下げ

先にもご説明したとおり、2021年まで1%だった控除率が2022年から0.7%引き下げられました。控除率は新築や中古物件でも共通です。


この控除率の引き下げは、住宅ローンを組みたい人にとっては改悪と感じるのではないでしょうか。仮に年末時、3000万円もローン残高が残っている場合、0.7%の控除率であれば21万円が戻ってくることになります。

③控除期間の延長

これまで新築住宅・買取再販10年間が控除の対象期間でした。今回の改正でこの期間が13年と延長されることになりました。


しかしこれはすでに2019年に消費税緩和のため控除期間が13年に延長されていたことを踏まえると、あまりお得感はない内容かもしれません。


注意すべきなのは、認定住宅などの環境性能などに配慮した住宅は13年間の控除期間がありますが、”一般の”つまり、注文住宅などの新築住宅は2024年以降の入居から10年間と定められています。


また、住宅ローンの控除自体、ローンの残り期間が9年未満であったり、繰上返済によって10年をきってしまうと適用されなくなるため、この点も注意が必要です。

④借入上限額の引き下げ

借入上限額とは住宅ローン控除の適用条件のひとつに、住宅ローン借入の上限が定められていました。この上限額が2021年までは4000万円までのローンに対して適用されていたところ、2022年からは3000万円引き下げされました。


なおこの3000万円一般住宅に対するもので、認定住宅など条件を満たす物件に関しては、5000万円となっており、引き下げをされたのは一般住宅に対してのみとなっています。


また2024年以降、新築住宅においてこの金額は引き下げられる予定となっています。

新築住宅
買取再販
2022・2023年2024・2025年
認定住宅 5000万円4500万円
ZEH4500万円3500万円
省エネ基準 4000万円3000万円
その他住宅 3000万円0円

住宅ローン控除改正のポイントについて見てきましたが、住宅ローンについて一人で判断がするのが難しく感じる方もいらっしゃるでしょう。そんな方はこちらのボタンをクリックし、プロに無料で相談できるマネーキャリアを有効活用してみてください。  

逆ザヤ問題の影響が少ない人


ここまでの紹介で、「じゃあ、住宅は早めに購入しないとどんどん損をしてしまう」と感じた人もいるかもしれませんが、必ずしも全員が逆ザヤの影響を受けるわけではありません。


中には逆ザヤ問題の影響が少ない人もいるため、これから解説する内容に自身が当てはまらないか確認してみてください。

所得がそれほど高くない人

そもそも住宅ローンの控除は支払うべき所得税および一部住民税から控除される制度です。


税額が低くて控除しきれなかったとしても、そのぶんのお金をもらえるわけではありません。つまり所得があまり高くない人はそもそも控除枠を最大限活用していないことになります。


その場合、控除率が1%から0.7%に引き下げられてもその影響は小さいということになるのです。

現在住宅ローン控除を受けている人への影響は?


結論から述べますと、現在住宅ローン控除を既に受けている人には今回の控除改正は適用されません。つまり引き下げなどの影響は受けないことになります。


また今後、2024年度以降はさらに控除額の上限が引き下げとなるため、ここ2〜3年で住宅の購入を検討している人は、「購入時期」と「自身の所得による控除額の差」に注意が必要です。

逆ザヤ時と住宅ローン控除改正後の控除額を計算!


所得によって、住宅ローン控除改正の影響が大きい人と小さい人がいることを、お分かりいただけたと思います。


次は、実際に年収や借入の額によって受ける影響がどのように変化するか、控除改正前後の控除額を計算してみます。

年収800万円の場合

年収800万円4000万円以上の住宅ローン、金利も1%以下で借入しており、逆ザヤの影響が大きい人の例が以下となります。

  • 年収800万円
  • 新築住宅(長期優良住宅)
  • 借入金額:4500万円
  • 金利:0.5%
  • 借入期間:35年
  • 配偶者あり
  • 扶養家族なし
上記の方の条件で逆ザヤの状態と改正後の控除額が以下です。
  • 1%、10年控除期間の場合…合計384万円の控除
  • 0.7%、13年控除期間の場合…合計330万円の控除
この方のように年収800万円で住宅ローンも4000万円以上であると、逆ザヤの影響を大きく受けることになり、総合控除額に54万円の差が生まれることとなります。

では年収800万円の半分にあたる年収400万円に人ではどうでしょうか。
  • 年収400万円
  • 新築住宅(長期優良住宅)
  • 借入金額:3000万円
  • 金利:0.5%
  • 借入期間:35年
  • 配偶者あり
  • 扶養家族なし
年収と借入金額が異なるのみで、そのほかの条件は同一とします。こちらの方の控除改正前後の影響は以下のようになります。
  • 1%、10年控除期間の場合…合計165万円の控除
  • 0.7%、13年控除期間の場合…合計215万円の控除
年収400万円の収入の人は改正前の合計控除額が165万円で、改正後は215万円となりました。年収800万円の人とは異なり、改正後の方がお得になる計算になりました。

つまり、控除を満額で受けていませんでしたが、控除期間が10年から13年に延びたことによって、お得になったケースです。

2つのケースからわかるのは、全ての人に逆ザヤは該当しないということです。

まとめ:ライフプランの相談はマネーキャリアへ


住宅ローンの逆ザヤについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


住宅ローンの控除改正についてニュースを見ると、一見「改悪」と感じる内容でしたが、お話ししたように、全ての人が逆ザヤの恩恵を受けられるわけではありません。


受託ローンの逆ザヤが自分に当てはまるかは、年収や、借入したい住宅ローン額などでシュミレーションすることが大切です。


しかし、住宅ローンやライフプランについて疑問が残る方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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