3000万の住宅ローンは年収いくらで組める?返済額もシミュレーション

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3,000万の住宅でローンを組む場合年収は最低いくら必要なのでしょうか?今回は返済額をシミュレーションしながら、理想の年収がいくらなのかを解説します。また無理なくローンの支払いをする方法や節約する方法についても紹介します。



▼この記事を読んでほしい人
  • 3,000万円の住宅ローンを年収いくらで組めるか知りたい方
  • 住宅ローンを組むとかかる諸経費について知りたい方
  • 無理なく無駄なく住宅ローンを完済する方法について知りたい方

内容をまとめると


  • 年収350万円から住宅ローンは組めるが、400〜500万円以上あるのが理想
  • 住宅ローン以外にも各種保険、ローン保証、税金、水道光熱費などがかかる
  • 頭金、ボーナス支払い、繰り上げ返済などを活用してできるだけ早く完済するのが大切
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3000万の住宅ローンが組める年収は350万から!審査基準を解説



ほとんどの金融機関は住宅ローンの審査基準が「前年度の税込年収に対して35%以下」と定めているので、3,000万の住宅ローンが組める年収は350万円から審査基準は満たしています。しかし現実問題年収350万円では返済がかなり大変です。


税込年収とは手取りではなく、基本給、税金、社会保険料、各種手当、残業代、ボーナスなど全て含んだ額のことなので、税込年収350万円なら1ヶ月の手取りは23万円未満となってしまいます。


一方3,000万円の住宅ローンを組んだ場合(固定金利1.5%、返済期間35年、頭金なし・ボーナス返済なし)、月々の返済額は約9万2,000円となりますので、毎月自由に使えるお金はたったの14万円のみ。


もちろんこれからあなたの年収が上がることも想定できますが、同時に子供が成長するとそれと同等かそれ以上に食費や学費、生活費などが増えていき家計を圧迫していく可能性があります。それでローンを組めるかどうかではなく、余裕を持ってローンを支払える金額から考えることが大切です。


3000万の住宅ローンを組んだ人は建売住宅で平均年収倍率が約6.8倍

住宅ローンを契約するときにまず覚えておきたいのが年収倍率ですが、「2020年度 フラット35利用者調査」によりますと、建売住宅で3000万の住宅ローンを組んだ人の平均年収倍率は約6.8倍となっています


年収倍率とは住宅購入価格が世帯年収の何倍に相当するかを示す基準値なので、3,000万円の住宅を購入している人の年収は次のようになります。

3,000万/6.8=441万1,765円

このように350万円から3,000万円の住宅ローンを組むことはできますが、平均年収はそれよりもおよそ100万円高い441万円弱となっています。近年は上昇傾向にありますがそれでも年収は450万円近くは必要です。


ちなみに年収倍率が高ければ高いほど少ない年収で金融機関がローンに応じてくれるということになります。かつては住宅ローンの年収倍率は4倍、5倍と言われていましたが、現在は住宅価格が高騰していることから年収倍率が上がっています。今は住宅ローンを組みやすい時期であるということができるでしょう。

世帯年収の25%が住宅ローンを組む目安

一つの目安ですが、住宅ローンを組む場合世帯年収の25%を上限と考えておきましょう。あなたも住宅に関する雑誌やネットなどで「住宅ローンの返済負担の目安は年収の25%以内という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、これは理にかなっています。

税込年収年額月額
500万円125万円10.4万円
1,000万円250万円20.8万円
1,500万円375万円31.6万円


もちろん子供が何人いるか、生活費や趣味にどれほどお金を使うかは家庭によって違いますので、必ずしもこの世帯年収25%というのは全ての家庭に当てはまるわけではありません。しかし目安を知っておけば、ある程度余裕を持ってローンの返済ができる年収を把握することができます。

審査では年収以外にも完済時の年齢・勤続年数なども確認される

住宅ローンの審査というと年収だけに注目が行きがちですが、完済時の年齢や勤続年数も確認される重要な項目となっています。いくら年収が高くても定年間近の人や転職したばかりの人では本当にローンを返済できるか不安になるのも当然です。審査で重要な要素は「高収入」ではなく「安定した収入」ということです。


住宅ローンの完済時は80歳までですが、年金受給となる65歳を超えるとそれだけ審査は不利になります。逆にローンを開始する年齢が収入がまだ安定していない20代だとそれはそれで不利になります。それで35年ローンで組む場合のタイムリミットになるのは40代前半ですが、最も審査に有利なのは30代前半ということになります。


勤続年数は当然長ければ長いほど有利になりますが、2年以上あればほとんど問題ありません。ただ中には3年以上という金融機関もありますので注意が必要です。この他にも住宅ローンには、個人信用情報(他のローンやクレジットカードの取引記録)や団体信用生命保険の加入しているかなどが審査されます。


年収がいくらかはローンの審査が通るかどうかやちゃんと返済できるかどうかに関わる大切なことですが、住宅ローンには年収以外にも関係する要素があるということを覚えておきましょう。

年収別で見る3000万の住宅ローン月々の返済額シミュレーション



それでは3,000万円の住宅ローンを借りた場合の月々の返済額のシミュレーションを、年収300万円から600万円まで詳しく紹介していきます。シミュレーションは次のような条件とします。


  • 返済期間15年、25年、35年の3パターン
  • 年利は0.5%、1.0%、1.3%の3パターン
  • 金利は全期間固定
  • 頭金、ボーナス払い0円
  • 社会保険料は計算しやすくするため配偶者や子供などの扶養なしと想定
  • 会社勤めのサラリーマン

シミュレーション①:年収300万の返済額と負担率

税込年収300万円の場合、予想される税金は18万円で社会保険料は43万円なので、手取り年収はおよそ239万円になり、月々の手取りは199,167円です。

返済期間15年

年利月々の返済額返済負担率
0.5% 173,029円 
86.9%
1.0%179,548円90.1%
1.3%183,534円 92.2%

返済期間25年

年利月々の返済額返済負担率
0.5%106,401円 53.4%
1.0%113,062円56.8%
1.3%117,182円
58.8%
返済期間35年

年利月々の返済額返済負担率
0.5%88,945円39.1%
1.0%84,686円
42.5%
1.3%77,876円
44.7%

このように年収300万円だと返済はかなり厳しいことがわかります。親族の援助を受けるなどして、頭金をたくさん払う必要があるかもしれません。

シミュレーション②:年収380万の返済額と負担率

税込年収380万円の場合、予想される税金は25万円で社会保険料は55万円なので、手取り年収はおよそ300万円で、月々の手取りは25万円です。

返済期間15年 

年利月々の返済額 返済負担率
0.5% 173,029円69.2%
1.0%179,548円71.8%
1.3%183,534円73.4%
返済期間25年
年利月々の返済額 返済負担率
0.5%106,401円
42.6%
1.0%113,062円 45.2%
1.3%117,182円 46.9%
返済期間35年
年利月々の返済額 
返済負担率
0.5%88,945円
31.2%
1.0%84,686円33.9%
1.3%77,876円35.6%
年収380万円だと年利が安ければ35年ローンなら少し大変ですが、頭金があれば返済できそうです。

シミュレーション③:年収400万の返済額と負担率

税込年収400万円の場合、予想される税金は27万円で社会保険料は58万円なので、手取り年収はおよそ315万円で、月々の手取りは262,500円です。

返済期間15年

年利月々の返済額返済負担率
0.5% 173,029円65.9%
1.0%179,548円68.4%
1.3%183,534円69.9%

返済期間25年

年利月々の返済額返済負担率
0.5% 106,401円40.5%
1.0%113,062円43.1%
1.3%117,182円44.6%

返済期間35年

年利月々の返済額返済負担率
0.5%88,945円
29.7%
1.0%84,686円32.3%
1.3%77,876円33.9%
年収400万円も年利が安ければ35年ローンならなんとか返済できそうです。

シミュレーション④:年収450万の返済額と負担率

税込年収450万円の場合、予想される税金は32万円で社会保険料は65万円なので、手取り年収はおよそ353万円で、月々の手取りは294,167 円です。

返済期間15年

年利月々の返済額返済負担率
0.5% 173,029円58.8%
1.0%179,548円61.0%
1.3%183,534円62.4%
返済期間25年
年利月々の返済額返済負担率
0.5%106,401円  36.2%
1.0%113,062円  38.4%
1.3%117,182円  39.8%

返済期間35年

年利月々の返済額返済負担率
0.5%88,945円26.5%
1.0%84,686円28.8%
1.3%77,876円30.2%

年収450万円だと35年ローンなら少し余裕を持って返済できそうです。

シミュレーション⑤:年収500万の返済額と負担率

税込年収500万円の場合、予想される税金は39万円で社会保険料は72万円なので、手取り年収はおよそ389万円で、月々の手取りは324,167 円です。

返済期間15年 

年利月々の返済額返済負担率
0.5%183,534円 53.4%
1.0%179,548円 55.4%
1.3%173,029円56.6%
返済期間25年
年利月々の返済額返済負担率
0.5%117,182円  32.8%
1.0%113,062円  34.9%
1.3%106,401円  36.1%
返済期間35年
年利月々の返済額返済負担率
0.5%77,876円
24.0%
1.0%84,686円 26.1%
1.3%88,945円 27.4%

年収500万円だと35年ローンなら余裕ですし、切り詰めれば25年でも返済できそうです。

シミュレーション⑥:年収550万の返済額と負担率

税込年収550万円の場合、予想される税金は45万円で社会保険料は79万円なので、手取り年収はおよそ426万円で、月々の手取りは355,000 円です。

返済期間15年 

年利月々の返済額 返済負担率
0.5%183,534円 48.7%
1.0%179,548円 50.6%
1.3%173,029円
51.7%
返済期間25年 
年利月々の返済額 返済負担率
0.5%117,182円  30.0%
1.0%113,062円  31.8%
1.3%106,401円  33.0%
返済期間35年
年利月々の返済額 返済負担率
0.5%77,876円21.9%
1.0%84,686円 23.9%
1.3%88,945円 25.1%

年収550万円だと35年ローンで余裕を持って返済するか、少し切り詰めて25年ローンで返済するか選択肢があります。

シミュレーション⑦:年収600万の返済額と負担率

税込年収450万円の場合、予想される税金は52万円で社会保険料は86万円なので、手取り年収はおよそ462万円で、月々の手取りは262,500円です。

返済期間15年

年利月々の返済額 返済負担率
0.5%183,534円 44.9%
1.0%179,548円 46.6%
1.3%173,029円47.7%
返済期間25年
年利月々の返済額 返済負担率
0.5%117,182円  27.6%
1.0%113,062円  29.4%
1.3%106,401円  30.4%
返済期間35年
年利月々の返済額 返済負担率
0.5%77,876円20.2%
1.0%84,686円 22.0%
1.3%88,945円 23.1%

年収600万円だと35年ローンならかなり余裕ですので、できれば頭金を支払って25年ローンにしたいところです。

金利が0.2%変わると総返済額が100万以上変わる!



返済期間が35年で年利が1.0%の場合は35,567,998円、年利が1.2%の場合は36,754,488円になるので、金利が0.2%変わるだけで差額はなんと1,186,490円と、総返済額は100万円以上変わります。


月々の支払いだけをみると年利が1.0%なら84,686円、年利が1.2%なら87,511円なので差額はたったの2,825円です。しかしこれが35年間続きますので総額にすると、100万円以上変わるわけです。


購入した家も返済期間も全く変わらないのに、支払額が100万円以上変わるということは決して見逃してはいけない事実です。今まで年収と負担率について考えてきましたが、このように金利が少し変わるだけでも総返済額にするとかなり変わります。金利は1%でも低い金融機関でローンを組むことをおすすめします。

必要経費など住宅ローン以外の支出額も把握しよう



家を買えば支出は住宅ローンだけではなく、その他にもいろいろな必要経費が必要となってくるというとを忘れないようにしましょう。


ローンを組む前にこれらの支出額を加えた上でちゃんと返済できるかをよく考える必要があります。それぞれの支出額について詳しく解説していきますので、あなたがどれくらい必要かを計算しておいてください。

必要経費予想される料金
団体信用生命保険金利0.2%上乗せ
火災保険・地震保険毎年約3万円
固定資産税毎年約9万円
水道代・光熱費毎月約2〜3万円

必要経費①:団体信用生命保険以外に火災保険・地震保険料も必要

まず住宅ローンを組むときは、住宅にもしものことがあった時のために、団体信用生命保険、火災保険、地震保険といった保険費が必要になります。

団体信用生命保険

まず団体信用生命保険は契約者にもしものことがあった時に支払われる保険で、加入しないケースはほとんどありません。この団体使用生命保険があれば、例えば世帯主が亡くなってしまった場合、ローン残高がゼロになりますので残された家族は借金の支払いに苦しむ必要はなくなります。


団体信用生命保険住宅ローンの金利に上乗せという形で支払われることが多く、年0~0.3%程度の金利が上乗せされます。先ほど解説した通り0.2%でも総額100万円以上の出費となりますので手痛い出費ですが、必要経費です。ただしまれに返済期間が短かったり生命保険など他の保険で補えたりするなどで加入しない人もいるようです。

火災保険と地震保険

同じく火災保険もほとんどの場合金融機関側から加入を求められます。地震保険は必須ではないものの、地震大国の日本の現状を考えるとどの地域に住んでいるとしても加入しておくことがすすめらています。


火災保険と地震保険は通常セットで加入することになります。火災保険は最長10年、地震保険は最長5年で保険期間によって値段も前後しますが、3,000万円の住宅の場合、大抵1年で約3万円前後の出費となります。

必要経費②:債務者に代わり返済をするローン保証が必要な場合も

ローン保証とは、債務者が何かの理由で支払いが困難になった時に代わりに保証会社が返済の肩代わりをしてくれる契約です。保証会社が返済することになると、債務者はその後金融機関ではなく保証会社に残りのローンを返済していくことになります。


ローン保証は必須ではなく、ローン保証料ゼロという住宅ローンもあります。支払い方式は内枠式と呼ばれる、月々で支払われる住宅ローンの上乗せという方法があり、金利の2%の上乗せというのが相場です。また契約時に保険料を一括で払う外枠式というのもあり、負担は大きいものの、総支払額は内枠式よりも半値近く安くなることも少なくありません。


ローン保証料がゼロの金融機関は必要経費が安くなる分審査が厳しくなり、それなりの年収が求められることがあります。

必要経費③:固定資産税は工事価格の70%が目安になる

固定資産税は住宅を建てる上で必ず支払わなければならない税金で、年に1回、1月1日に支払いますが、工事価格の70%が目安となっていますので次のような計算で割り出すことができます。

3,000万円×70%=2,100万円(固定資産税評価額)

固定資産税とは総務省が定めた「固定資産評価基準」に基づいて、各自治体が決めますが、その評価が3年に1回となるため不当に高くなりすぎないように70%となっています。


固定資産税はその1.4%となりますので次のように計算できます。

2,100万円×1.4%=29万4千円(固定資産税)

新築住宅は特約により1/3となりますので、およそ9万円となりこれが必要経費に上乗せされます。


必要経費④:水道代・光熱費などの生活費も把握しよう

総務省統計局によると、2020年の水道代、光熱費の平均額は3人家族で22,614円4人家族で24,121円5人家族で25,134円でした。光熱費は住宅ローンとは関係ないとはいえ、毎月払わなければならないという意味では必要経費になります。


これから電気代もガス代も値段が上がることが予想されていますが、この2万〜3万という額も必要経費に加えていきましょう。

3000万の住宅ローン借り入れは何歳まで?金利手数料も把握しよう



住宅ローンの借り入れは金融機関によって異なりますが、通常申し込み可能年齢は70歳までで完済時年齢は80歳までとなっています。その他に知っておきたいのは次の点です。

  • 35年ローンで借り入れをする場合、44歳までが借り入れの限界
  • 最も理想的なのは年金受給年齢になる65歳までに完了すること
  • 最もローンが組みやすい年齢は30代
  • 住宅ローンを組む平均年齢は40歳前後


このように考えますと平均の40歳までは余裕を持って35年ローンとすることもできますが、40歳を過ぎるなら返済期間を短くすることを検討しましょう。返済期間が短くなればそれだけ金利手数料も下がります。

借入年齢によっては期間が短くなり月々の返済額が増えることも

借入年齢が45歳以下なら比較的自由にローンを組むことができますが、完済時年齢が80歳までであるということを考えると、45歳から年齢が上がるにつれ月々の返済額が増えることを予想しておく必要があります。


例えば50代になると、返済期間は最長で20〜30年になりますので毎月の支払額が10〜11万円になります。そして60代になると、返済期間は最長で10〜20年になりますので毎月の支払額が17〜18万円になります。これに固定資産税や保険関係などが加わりますので、それなりの年収がなければ生活にかなり負担がかかってしまうということになります。

新築・中古など物件に応じて金利手数料が違う

築年数や建物の種類など物件に応じて、金利手数料を含む諸経費が違うということも覚えておきましょう。

住宅の種類必要経費
注文住宅3~6%
建売住宅6~9%
中古住宅6~9%

中古住宅や建売住宅は紹介手数料が発生するので、新築注文住宅よりも手数料が割高になってしまいます。もちろんこれはあくまで目安であり、金融機関や住宅によって違いますので、ローンを組む前によく確認しておきましょう。

住宅ローンが支払えないと後悔しないために知識を得よう



住宅を購入するかどうかは人生の中でも重大な決断のひとつですが、住宅ローンをどのように組むかも非常に重大な決断のひとつです。住宅は一度購入してしまったらやり直すことはできませんし、住宅ローンも知識があるかないかで大きな節約ができるか無駄な支払いをすることになるかが変わります。


後になって支払いができなくなったというような最悪なケースを避けるためにも、住宅ローンを組む前に次のような知識を得ておきましょう。

  1. 住宅ローンは減税対象になる
  2. 返済方法の種類について
  3. ボーナス支払いについて
  4. 繰り上げ返済について
  5. 頭金について
  6. 団体信用生命保険料に入ると生命保険料の節約ができる

知識①:住宅ローン控除は減税になるが確定申告後に受け取れる

住宅ローンは、「住宅ローン控除」があり減税になりますが、控除金額を受け取れるのは確定申告の後であることを覚えておきましょう。住宅ローン控除では年収が2,000万円以下、返済期間が10年以上など一定条件で住宅を購入すると、ローン残高の0.7%がその年の所得税や住民税から差し引かれます。


その年では引ききれない場合は、翌年度の所得税や住民税に差し引かれることになります。この住宅ローン控除は政府による減税制度の一環であり、今後も更新される可能性がありますので、常に最新情報を確認するようにしたいものです。

知識②:返済額が一定の元利均等・徐々に下がる元金均等がある

住宅ローンには毎月返済額が一定の「元利均等返済」と返済開始が最も高く、その後徐々に下がる「元金均等返済」がありますので、どのローンのタイプが自分にあっているかを知っておくことが大切です。

メリットデメリット
元利均等・返済計画が立てやすい返済計画が立てやすい
・返済開始時の負担が少ない
・利子が高くなる
・ローンの返済の時間がかかりやすい
元金均等・徐々に負担が少なくなる
・利子が安くなる
・ローンの返済を早めに終わらせることができる
・ローン開始時期の負担が大きい
・審査がやや厳しくなる


早く返済をすませばすますほどそれだけ支払う利子が下がりますので、できるだけ節約したい人は「元金均等返済」をおすすめします。一方お金の動きをはっきりさせてしっかり計画を立てたい人は、「元利均等返済」がおすすめです。

知識③:ボーナス支払いは支払額を上げずに返済期間を短くできる

ボーナス支払いは、年に2回のボーナス時期に普段より多く支払う支払い方法です。毎月の支払額を上げずに返済期間を短くすることができますので、返済総額が安くなるというメリットがあります。


しかしボーナス支払いを「毎月の支払額を減少させる」という目的で設定すると、ボーナス月以外の支払額は減りますが、その分返済期間が長くなって返済総額が高くなってしまうというデメリットがあります。


またボーナス支払いをすると、当然ボーナス時に使えるお金が減るのもデメリットとして忘れてはならない事実です。こうしたメリットデメリットを踏まえた上で、毎月の支払額と、ボーナス支払いを何%にするかをよく考えておくことが大切です。

知識④:利息の負担を軽減する繰り上げ返済を利用する

繰り上げ返済とは、毎月の支払額とは別に一定のまとまった額を支払う返済方法で、返済期間を短くして利息を少なくすることができるという大きなメリットがあります。例えばもし返済額が残り500万円の時に繰り上げ返済として全て支払えば、その日から利息を支払う必要はなくなります。


一方返済期間を短くしたいあまりに、無理に繰り上げ返済をすると手持ちがなくなってしまいます。もしそれでカードローンなど利用する羽目になったら本末転倒です。まとまった額のお金があるならできるだけ繰り上げ返済を活用することが住宅ローンの節約において大切なことですが、よく計画して支払いをするようにしましょう。

知識⑤:用意する頭金は価格の20~30%を目安に

頭金は借入前に住宅費用の一部を支払うことで目安は20~30%です。例えば3,000万円の住宅を頭金として30%の900万円支払えば、事実上ローンは2,100万円ということになります。


それで返済期間や月々の支払いの額を減らすことができるのはもちろんですが、利息も減りますので総返済額も減らすことになります。また頭金を支払うとローンの審査を有利にすることもでき、場合によっては金利も下げてもらえることもあります。


一方頭金はその分の現金がすでになければなりませんので、頭金分を貯蓄するために住宅の購入を遅らせなければならないかもしれません。そのために借りているマンションの賃貸料が支払うローンよりも高ければあまり意味がありません。


頭金をできるだけ支払っておくことは大切ですが、現在払える頭金がなくても審査は通るところはありますし、将来的にお金が貯まったら繰上げ返済もできるという選択肢もあるということも覚えておきましょう。

知識⑥:団体信用生命保険料に入ると生命保険料の節約ができる

住宅ローンを組む場合は大抵団体信用生命保険料に加入することになりますが、それによって生命保険料の節約ができることもあるということも知っておきたい知識のひとつです。

団体信用生命保険料も生命保険も共に「万が一のための補償」なので保証内容が重複することがあるからです。


例えば団体信用生命保険は、世帯主が死亡したときに住宅ローンの残高がゼロになりますので、遺族は残りのローンを支払うことなく家に住み続けることができ、家賃支払い分が必要なくなります。それで生命保険の掛け金を減らしたり、場合によっては生命保険を解約したりすることもでき、その分住宅ローンの支払いにまわすこともできます。

ライフプランを設計すれば計画的に教育費や住宅費を備えられる



住宅の購入というのは一生に一度の買い物であり、購入後ローンの支払いは長い間続きますので計画的に教育費や住宅費を備えるライフプランの設計は大切です。


今後子供の教育費、自分や親の介護費用など予期できるものや予期できないものを含め、さまざまな出費がありますが、ライフプランをしっかりと設計すれば、ローンの支払いによるストレスを軽減でき、無駄な利息を支払うことなくしっかりと支払うことができます。


「マネーキャリア」のFP相談サービスでは、ライフプランの設計に関する無料のサービスが受けられますので、住宅ローンについて考えている方はどうぞ気軽にご相談ください。

住宅ローンを完済するために必要な4つのポイント



最後に住宅ローンを完済するためのポイントとして次の4つを解説します。

  1. 親族から頭金の援助をしてもらう
  2. 頭金等を溜めてから購入する
  3. 年収に応じた物件を探す
  4. 家の売却も視野に入れる


住宅ローンは完済することが最大の目標です。しかしローンを組んでも完済できない人が一定数いるのは事実です。ローンを組む際に、あるいは組んだ後にしっかりと完済できるようにこれらのポイントを当てはめてみてください。


ポイント①:親族から援助をしてもらい頭金を増やしておく

親族から援助をしてもらい頭金を増やしておけば、今後のローンの支払いが確実に減っていきます。どれだけ負担が楽になるかは、支払い方や利率にもよりますが、例えば3,000万円の住宅ローンで、金利が1.3%の場合、400万円の頭金があれば毎月の支払額を1万円減るか、支払い期間を4年減らすことができます。


頭金で多く支払えば支払うほど利息は減りますので総支払額も減りますし、審査も通りやすくなります。貯蓄に余裕がある人はもちろんですが、親族からの援助をしてもらってでもできるだけそろえておきたいところです。住宅購入は最大で3,000万円までは贈与税が非課税になりますので、こうした制度も活用していきましょう。

ポイント②:頭金や1年間分の必要な生活費を溜めてから購入する

ローン地獄に陥るのを避けるため、頭金や1年間分の必要な生活費を溜めてから購入することも検討しておきましょう。人生は何が起きるかわからないもの。3,000万円もの高額な買い物をするために、現在の年収のギリギリのローンを組むと何かが起きた時に対処できません


2021年度に総務表統計局が公表した「家計調査 家計収支編(表番号2-7)」によりますと、1年の生活費は家賃を除いても30万円かかります。


現在住んでいるマンションの家賃がローンよりも高いのなら、安い家に引っ越すという選択肢もありますので夢のマイフォームを買うために、ある程度余裕を持った返済ができるように軍資金を貯めてからローンを組むようにしてください。

ポイント③:年収に応じた価格に物件を探す

すでに解説した通り税込年収の25%が年収に応じた価格の物件です。また建売住宅で3000万の住宅ローンを組んだ人の平均年収倍率は約6.8倍です。それで頭金0円で3,000万円の物件を35年ローンで支払う場合、年収が400〜500万円以上あるのが理想です。


もし年収が400万円より低いなら購入する物件の値段を避けるか、頭金を多く支払えるようにしてから住宅ローンを組むようにしておきましょう。

ポイント④:返済ができなくなったら家の売却も視野に入れよう

どうしてもローンの支払いが難しくなったら、家の売却を視野に入れてできるだけ早く行動するようにしてください。せっかく購入した家を手放すのは悲しいことですが、住宅は年数が経てば経つほど資産価値が少なくなるのが現実です。


まずは「不動産一括査定」などを活用して自分の家の資産価値を把握した上で、売却後のローンがどれほど残っているかを知る必要があります。住宅を売却したからといって支払い義務がなくなるわけではありませんが、月々のローンの返済ができなくなりどんどん住宅の資産価値が下がってしまう前に行動する必要があります。

まとめ:住宅ローンに関する相談はマネーキャリアへ!

今回は3,000万の住宅ローンを組むときの年収について解説しましたがいかがだったでしょうか。

今回の記事のポイントは、
  • 3,000万円の住宅ローンは年収300万から組めるが、理想は400〜500万円以上
  • 住宅ローンの他に保険、ローン保証、固定資産税、水道光熱費などがかかる
  • 無理なく住宅ローンを完済ためにライフプランを設計し、頭金をそろえて、年収に応じた物件を探す
でした。

住宅ローンを組む前の調査はしすぎてもしすぎということはありませんので、必要な情報は全て入手しておく必要があります。もしローンの面で不安やさらに知りたいことがあるならマネーキャリア無料相談の無料相談を利用してみることをおすすめします。

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