更新日:2022/05/23
住宅ローン審査は複数銀行に申し込み可?二重のデメリットや借り換えも
住宅ローンの審査を複数の銀行に同時に申し込むと何らかのデメリットがあると考える方は多いでしょう。しかし実はデメリットよりもメリットの方が大きいのです。そこで今回は住宅ローンの審査を複数の銀行に申し込むメリットや、審査に通りやすくするためのポイントを解説します。
- 住宅ローン審査を複数の銀行に申し込んで良いかどうかわからない方
- 住宅ローン審査を複数の銀行に申し込むメリットやデメリットを知りたい方
内容をまとめると
- 住宅ローンの事前審査や本審査は複数の金融機関に申込み可能だが、本審査に関しては候補を絞ってから申し込んだ方が良い
- 住宅ローン審査を複数の金融機関に申し込むことで条件が良いところとの比較が容易になるほか、時間や手間を軽減できる
- 住宅ローンの審査は契約者の年収や職業等から伺い知れる「支払い能力」が重要であり、一般的にダブルローンの審査に通るのは難しい
- マネーキャリアは対面またはオンラインで住宅ローンについて無料相談できるから初めての方でも安心!
- マネーキャリアについて詳しく知りたい方は下のボタンをクリック!
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 住宅ローンの事前審査や本審査は複数銀行に申し込みしてもOK
- 複数申し込みは禁止されていない
- 3〜4社程度に絞って申し込むのがおすすめ
- 借り換えの際も複数申し込みはあり
- 住宅ローン審査を複数銀行に申し込むメリット
- メリット①:ローン審査に落ちる場合の保険になる
- メリット②:条件の良いところと契約できる
- メリット③:審査までに検討する事柄を少なくできる
- 住宅ローン審査を複数銀行に申し込むデメリット
- デメリット①:キャンセルした場合は手付金を失う
- デメリット②:金融機関へ良い印象を与えることはない
- 住宅ローン審査に通るポイント5選
- ポイント①:健康状態
- ポイント②:勤続年数や個人の信用情報といった信用
- ポイント③:返済負担率
- ポイント④:物件の担保評価
- ポイント⑤:十分な頭金
- 二重や2件目の住宅ローンを組むケース
- ケース①:セカンドハウスや親族用として二件目の住宅購入
- ケース②:借り換えで一時的に二重になる
- 複数の住宅ローンを同時に組むための条件
- 条件①:十分な返済能力がある
- 条件②:金融機関の審査に通る
- まとめ:住宅ローンの複数審査についての相談はマネーキャリアへ
目次
住宅ローンの事前審査や本審査は複数銀行に申し込みしてもOK
新居を建てるため金融機関から住宅ローンで借り入れを行うにあたって審査に通る必要がありますが、一度に複数の金融機関に審査を申し込みたいと考えている方は多いでしょう。
そこでまずは、
- 複数の金融機関に申し込むことは可能か?
- 審査に申し込む金融機関の数はどうすれば良い?
複数申し込みは禁止されていない
住宅ローンは、同時に複数の金融機関で審査を申し込むことが可能です。これはどの金融機関でも同じく可能であり、複数申し込みが直接審査結果に影響することはありません。
実際にどのようなプロセスになるかというと、住宅ローンは申込時に、
- 事前審査(仮審査)
- 本審査
3〜4社程度に絞って申し込むのがおすすめ
住宅ローンは確かに複数の金融機関で審査を行うことが可能ですが、同時に申し込みを行う金融機関は3〜4行程度にとどめることをおすすめします。
理由としては、
- 事前審査を申し込む場合でもそれぞれの金融機関用に書類を作成する必要がある
- 事前審査は1週間、本審査なら2週間から1カ月程度の時間がかかる
- 信用情報には影響ないものの、金融機関側の心証が悪くなる可能性はある
- 世帯年収
- 家族構成
- 勤務先と勤務年数・職業
- 勤務先の規模・業績
- 他行からの借り入れの有無
借り換えの際も複数申し込みはあり
住宅ローンは借り入れだけでなく、借り換えに関しても複数の金融機関で申し込み事前審査を行うことが可能です。
借り換えで複数申し込みを行うメリットは、借り入れを行う場合と同様に、複数の金融機関における金利等の条件を比較したうえで借り入れ先を決められるという点です。
借り換えを考えるタイミングでは、居住中の物件が築年数の経過により物件価格が下がっていると必然的に審査に通るためのハードルも上がります。そのため、借り換えは借り入れ時よりも複数審査申し込みの重要性は高いといえます。
住宅ローン審査を複数銀行に申し込むメリット
住宅ローンの審査を複数の銀行に申し込むことは可能だとしても、実際にそれを行うメリットがあるのか分からないと思われる方もおられるでしょう。
そこで次からは住宅ローン審査を複数の銀行に申し込む具体的なメリットについて、
- ローン審査に落ちたときの保険
- もっとも条件が良い金融機関と契約可能
- 審査までの検討事項を減らす
メリット①:ローン審査に落ちる場合の保険になる
住宅ローンの審査は事前審査・本審査どちらも必ず通るわけではないため、複数申し込んでおくことで審査に落ちたときの保険になります。
そもそも住宅ローン審査は事前審査の方で通過できても本審査の方で落ちる、というケースがあり得ます。もし1つの金融機関しか審査を申し込んでおらず、その状態で本審査に通らなかったら、それだけで審査期間である半月から1カ月程度を無駄にすることになります。
しかし複数申し込んでおくと、どれか1つの金融機関でも事前審査に通れば本審査に進めますし、審査に通った金融機関ごとの条件を改めて比較する余裕もできるため、時間と手間の節約となります。
メリット②:条件の良いところと契約できる
住宅ローンは事前審査に通った段階で、本審査に向けてもっとも条件が良い金融機関を選択できるため、複数の審査申し込みを行い比較することは大きなメリットとなります。
そもそも金融機関選びにおいてまず大前提となるのは「審査に通ること」ですが、たとえ審査に通った金融機関でも途中キャンセルが可能です。そのため複数の審査に通過した場合、もっとも条件が良い金融機関だけを選択できます。
ただし、本審査に関しては多くの金融機関へ審査申し込みを行うことはおすすめできません。その理由については後ほど解説します。
メリット③:審査までに検討する事柄を少なくできる
複数の審査申し込みを行うことで、金融機関を選ぶ段階だけで余計な時間や労力を割くことを避けられます。
住宅ローンの金融機関選びに関しては、提示されている情報だけで複数の金融機関を比較しようとすると多大な時間がかかりますし、そもそも一度事前申込を行わなければどれだけ借り入れられるのか、そもそも借入が可能なのかを自己判断することはできません。
そのため、自力で金融機関を選別しようとするよりも最初からいくつもの金融機関に目星を付けておき、まとめて事前審査の申込みを行う方がはるかに効率的です。
そうすることで、「どれか一つの銀行だけでも通れば良い」という精神的な余裕も生まれます。
住宅ローン審査を複数銀行に申し込むデメリット
ここまでは住宅ローンの審査を複数の銀行に申し込むメリットについて解説してきましたが、実際は注意しなければならない点もいくつかあります。
- 本審査でキャンセルすると手付金は戻らない
- 金融機関側の印象が悪くなる可能性がある
デメリット①:キャンセルした場合は手付金を失う
住宅ローンの審査を複数の銀行に申し込む際の最大のデメリットが、支払った手付金は戻ってこないことです。
住宅ローンの事前審査では費用がかかることはまったくありませんが、ローン契約後本審査を行う前に「手付金」という形で「物件価格の5~10%」程度を先に支払う必要があります。
本来は契約時に「ローン特約」を締結するため、もし本審査に通過できなかった場合は全額返還されます。そのため審査に落ちることで手付金を失う心配をする必要はありません。
ただし、「同時に審査申し込みをしていた、もっと条件が良い他の金融機関で契約したい」場合など、自分の都合でキャンセルする場合は手付金が返還されません。その分は違約金として金融機関に支払われる必要があるのです。
このため、たとえまとめて10行の銀行に対して事前審査を申し込んだとしても、本審査だけはもっとも条件の良い金融機関だけに絞るべきです。
デメリット②:金融機関へ良い印象を与えることはない
事前審査の申し込みを複数行ったからといってそれが審査結果に悪影響を及ぼすことはありませんが、本審査の申し込みに関しては注意が必要です。
その理由は、
- 本審査をキャンセルした履歴は金融機関に残る
- 本審査の審査結果は信用情報機関に登録される
たとえ住宅ローンの審査に落ちても信用情報に傷が付くことはありません。ただし契約後にキャンセルすると、金融機関の担当者側から「契約して審査に通ってもキャンセルするような人」とみなされる可能性があります。
これにより、今後同じ金融機関から借り入れを行おうとする際に不利にはたらく可能性があります。異なる金融機関間でその点に関する情報共有は行われませんが、少なからず当金融機関からの信用度が下がることは確かです。
そのためデメリット①と同様の結論となります。たとえ事前審査は多くの金融機関に申し込んでも本審査に関しては候補を絞ったうえで申し込むべきです。
金融機関の候補がどうしても絞れないという方は、一度「マネーキャリア」で相談してみるのもおすすめです。「マネーキャリア」は以下のボタンからアクセスできます。
住宅ローン審査に通るポイント5選
たとえ複数の金融機関に申し込んでも審査の基準が変わるわけではないため、審査に通るためにできるだけの施策を実行するべきです。
そこで次からは、住宅ローン審査に通るためのポイントとなる、
- 契約者の健康状態
- 契約者の勤務年数や信用情報
- 契約者の返済負担率
- 物件の担保評価
- 頭金の金額
ポイント①:健康状態
1つ目の審査ポイントは、契約者本人の健康状態がどうかという点です。
契約者の健康状態は、
- 今後安定した収入を得ることが可能か
- 今後返済が滞るリスクがあるかどうか
以上の点の判断基準となります。
健康状態は住宅ローン契約時に同時加入する「団体信用生命保険」でも同様に重要視されます。
団体信用生命保険とは、契約者本人に万が一のことがあって返済が行えなくなった場合など有事の際に保険会社から保険金が支払われることで資金を回収できるように、契約時にほぼ必ず同時加入する必要のある保険です。住宅ローンの本審査に通過するには、この団体信用生命保険の審査にも通過する必要があります。
団体信用生命保険はその名の通り生命保険の一種であるため、本人に持病があったり健康状態が悪い場合は今後支払えなくなるリスクが高いとみなされ、審査に落ちる場合があります。
当然ながら健康状態に関して虚偽の告知を行うと告知義務違反となり、契約を解除されたり一括返済を求められる可能性もあるため、健康状態は正直に告知する必要があります。
ポイント②:勤続年数や個人の信用情報といった信用
2つ目の審査ポイントは、契約者本人の勤続年数や、過去の借り入れ・返済履歴等から形成される信用情報です。
この点に関してはクレジットカードを作ったりカードローンの契約を行う際と同様です。過去に別の借り入れを行ったときその返済が滞った記録があったり、未だに返済が完了していない借金があったりすると信用情報に傷が付き、その結果住宅ローンの審査にも落ちやすくなります。
また、現職の勤務年数も重要です。現職の勤続年数が長いほど今後も安定した収入が得られるとみなされ審査に通りやすくなります。
職歴に関しては過去に転職している場合も同様であり、転職後半年しか経過していない場合などは、審査に落ちる可能性が高くなります。
ポイント③:返済負担率
3つ目のポイントは、返済負担率です。
住宅ローンにおける返済負担率とは、年収における住宅ローン返済が占める割合のことです。基本的には3割まで、多くても4割程度におさめるべきとされています。
たとえば手取り年収500万円ある方の年間返済額が150万円である場合、返済負担率はちょうど3割となります。この割合を大きく超える場合は審査に通らない可能性が高くなります。
ポイント④:物件の担保評価
4つ目のポイントは、物件の担保評価です。
担保評価とは、物件がもつ担保としての価値のことであり「担保評価額」として表される指標です。
返済不能となったときに物件が担保としての役割を果たさなければならないため、契約者が提示する希望融資額は担保評価額に見合っている必要があります。また一般的に担保掛目の割合は公示地価(市場価格)の7割程度に設定されています。
不動産の価値を表す「不動産評価額」と混同してしまいがちですが、担保評価額はその不動産評価額に「担保掛目」という割合を乗じて求めます。
たとえば不動産評価額が「3,000万円」、担保掛目が「80%」の場合、
30,000,000 ✕ 0.8 = 24,000,000
以上の計算式で「2,400万円」が担保評価額となります。
担保評価額が高い物件は契約者の返済が滞っても資金を回収できる可能性が高いため、審査に通りやすくなります。
基本的に「担保評価額=融資額の上限」となりますが、契約者の職業・年収・信用情報等により上限が下がる場合もあります。
ポイント⑤:十分な頭金
住宅ローン契約時には、十分な金額の頭金を支払うことで審査に通りやすくなります。
十分というのがいくらかというと、基本的に住宅ローンを利用する際の頭金は「物件価格の2割」必要だと言われており、その2割を用意できる人は審査に通りやすいとされています。
頭金が用意できるかどうかは、金融機関にとって契約者に十分な収入・返済能力があるかどうかを判断できる一つの指標となるからです。
また、頭金を支払うことによって、
- 総返済額を減額できる
- 払った分だけ低金利になる
ただし、十分な頭金が用意できなければ住宅ローンを利用できないかというとそうではありません。
最近では頭金が2割以下でも借り入れできる住宅ローンもあり、場合によっては頭金を用意しない「フルローン」でも借り入れが可能な金融機関もあります。
また頭金を増やしすぎると、
- キャッシュが一気に減り生活が苦しくなる
- 住宅ローン控除のメリットが減る
二重や2件目の住宅ローンを組むケース
住宅ローンは1世帯分だけ借り入れを行うことが一般的ですが、限定的なケースではあるものの2件目のローンを追加で借り入れられる、ダブルローン(二重ローン)が利用できる場合があります。
そこで次からは、2件目の住宅ローンを組むケースについて、
- セカンドハウスや親族用に利用する
- 借り換えで一時的に二重になる
ケース①:セカンドハウスや親族用として二件目の住宅購入
基本的に住宅ローンは「1世帯1件」が原則であるため、追加で2件目の住宅ローンを借り入れるのは難しいです。
ただしすでに住宅ローンを契約しており返済中であっても、契約者に十分な返済能力がある場合は家族用のセカンドハウスを建てるために、2件目を追加で借り入れられる場合があります。
実際のところ審査の条件はかなり厳しく、結局のところローン返済が二重になっても支払いが可能かどうかという点が重要となります。
たとえば、
- すでに返済中の住宅ローン支払いで精一杯であり余裕がない
- 安定した収入はあるが、貯蓄がまったくない
- 1件目の返済期間がまだ20年以上残っている
ケース②:借り換えで一時的に二重になる
すでに契約している1件目の住宅ローン返済中に、別の物件へ住み替え(ローンの借り換え)を行う場合は、一時的にダブルローンとなります。
住み替えが必要となるのは、現在居住しておりローンも返済中の物件から、転勤や子どもの転校等の理由で新規物件に引っ越しが必要となるようなケースであるため、単に2件目の住宅ローンの借り入れを行う際と少し事情が異なります。
借り換えの場合新規物件の方のローンは購入費用を従来借入分に合算するかたちとなりますが、あくまで従来の物件は売却したうえでまだ不足している分を新たに借り入れて補うため、完全なダブルローンとはなりません。
住宅ローンの借り換えはケース①のように単純に2軒目分を追加で借り入れる場合よりも審査に通りやすいですが、負担が増えることには変わりないため、結局のところ返済能力がないと金融機関に判断されれば審査に通りません。
複数の住宅ローンを同時に組むための条件
今解説したように条件が厳しいダブルローンですが、具体的な条件についてもっとよく解説してほしいと思った方は多いでしょう。
そこで最後は、複数の住宅ローンを同時に組むための条件として、
- 十分な返済能力があること
- 金融機関の審査に通ること
条件①:十分な返済能力がある
- 年収の30%:150万円
- 借入可能額:4,029万円
条件②:金融機関の審査に通る
まとめ:住宅ローンの複数審査についての相談はマネーキャリアへ
今回は住宅ローンの複数審査についてさまざまな点を取り上げてきましたが、いかがでしたでしょうか。
たとえ複数の審査に出すとしてもいくつか金融機関の候補は選ぶ必要があるため、どれを選べば良いか分からないと考えている方は多いでしょう。そこで利用できるのが「マネーキャリア」というFP無料相談サービスです。
マネーキャリアではお金のプロに、何度でも無料でオンライン相談ができます。相談するために特定の店舗に行く必要がないため、仕事や子育てで忙しい方でも簡単に相談できます。ぜひ一度利用してみてはいかがでしょうか。
ほけんROOMではこの記事以外にも役に立つ記事を多数掲載していますので、ぜひそちらも御覧ください。マネーキャリアのホームページは以下のボタンからアクセスできます。