住宅ローン長期金利の変化は?推移や米国長期金利上昇の影響も解説!

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近年は米国長期金利の上昇に伴い、日本の長期金利も上昇傾向です。住宅ローンの金利は市場の金利とも連動しているため、長期金利の上昇は住宅ローンの今後の返済額に関わる重要なポイントです。そこで本章では、住宅ローンの金利の推移や長期金利の影響などを解説します。

▼この記事を読んでほしい人
  • 市場金利と住宅ローンの金利の関係性が知りたい人                 
  • 住宅ローン金利の動向が知りたい人
  • 低金利で住宅ローンが組める銀行が知りたい人
  • 金利の変動による返済額の違いが知りたい人

内容をまとめると

  • 近年の住宅ローンは超低金利で推移しているが、今後は上昇する見込み
  • 固定金利は長期金利、変動金利は短期金利に連動している
  • 変動金利で金利上昇に備えるなら、手元資金の確保や住宅ローンの借り換えなどを検討
  • 金利が1%上昇すると毎月の返済額に約1万円の差が出る可能性がある
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住宅ローンは超低金利で推移してきた


近年の住宅ローンの金利水準は超低金利で推移しています。


例えば、フラット35の過去5年間の同月の最低金利を比較すると以下のとおりです。


最低金利
2018年1月1.36%
2019年1月 1.33%
2020年1月1.27%
2021年1月1.29%
2022年1月 1.30%
「【フラット35】借入金利の推移」より、借入期間21年以上35以下・融資率9割以下・新機構団信付から参照)

以上の結果から、過去5年間の金利は1.30%前後で推移していることがわかります。なお、2011年以前は平均して2%以上です。つまり、現在の金利水準は過去と比べても非常に低いといえます。

超低金利が続いている主な理由は、以下の2つが挙げられます。
  • 日銀によるマイナス金利政策
  • 少子高齢化による人口減少
現在の日本経済は以上のような理由から金利が上げづらい状態です。住宅ローンの金利は市場金利の影響を強く受けるため、市場金利に伴って住宅ローンの金利も低水準で推移しています。

住宅ローンの金利は市場の長期金利・短期金利と連動する


住宅ローンの金利は市場の金利と連動しています。ただし、金利タイプによって連動する指標は異なります。各金利タイプが連動する指標は以下のとおりです。

  1. 固定金利:長期金利と連動
  2. 変動金利:短期金利と連動
本章では、金利タイプごとの特徴や傾向をそれぞれ解説します。

それぞれ全く異なる指標を基準としているため、金利タイプを何にすべきか迷っている人は、それぞれの金利の仕組みをチェックしてみましょう。

①固定金利は長期金利(10年国債)と連動

固定金利の場合は、長期金利と連動しています。長期金利とは取引期間が1年以上におよぶ貸借で、長期国債の特に10年国債を指標としています。


10年国債とは長期国債の中でも特に流通量が多く、固定金利で期間が10年のタイプの国債です。国債は株式などと同様に市場で取引されるため、

  • 売りが増える→購入価格が安くなる→利回りが高くなる
  • 買いが増える→購入価格が高くなる→利回りが低くなる

というように、長期資金の運用によって価格や利回りが変動します。つまり、長期金利は将来の景気や投資家たちの動きなどの長期的な予測によって決まるのです。


住宅ローンの固定金利はこの長期金利の性質と同様に、

  • 景気が上がると金利が上がる
  • 景気が下がると金利が下がる

といった傾向があります。また、実態に関係なく長期的な予測によって金利が決まるため、短期金利よりも先に金利が上昇します。


固定金利で住宅ローンを組みたいと考えている場合は、景気の動向や長期金利の変動をチェックしておきましょう。

②変動金利は短期金利(短期プライムレート)と連動

変動金利の場合は、短期金利(短期プライムレート)と連動します。短期プライムレートとは、金融機関が企業に融資を行う際に適用する最優遇金利のうち、1年以内の短期貸出に適用する金利です。


短期プライムレートは日銀による政策金利をベースに決定します。政策金利は中央銀行(日本の場合は日銀)が一般の銀行に貸し付ける際の金利です。政策金利は現在の景気や物価によって左右されるため、

  • 景気が良い時は高い
  • 景気が悪い時は低い

という傾向があります。


前述の長期金利は「将来」を重視するのに対し、短期金利は「現在」が重視されます。長期金利よりもワンテンポ遅れるイメージのため、変動金利は固定金利よりも上昇するのが遅いです。


変動金利で住宅ローンを組む際は、短期金利の推移や市場の動きをよくチェックして、金利上昇のリスクに対して適切に対応できるように備えておきましょう。

今後の住宅ローンは上昇予測?


住宅ローンの金利タイプを選ぶとき、今後金利が上がるか下がるかは重要な問題です。そこで、今後の住宅ローンの金利動向を予測をしてみましょう。


結論から言えば、以下の理由から金利は上昇していく見込みです。

  • 米国ではFRBの政策による利上げ
  • 米国の長期金利は今後も上昇する見込み
  • 米国の金利上昇の影響で日本でも長期金利が6年ぶりの高水準に
  • 指値オペにより日本の住宅ローン金利は0.25%程度で推移する見込み

本章では、住宅ローンの金利動向について、上記4つのポイントに分けて解説します。

米国では住宅ローン金利が急上昇

2022年3月・5月に、米国の中央銀行であるFRBの政策により利上げが実施されました。この利上げに伴い米国では住宅ローンの金利が急上昇しています。


2022年4月には30年固定金利の金利が5%台に乗りました。この金利高騰により住宅を買いにくい状態になった結果、住宅ローンの申請件数は前年同月比の4割程度まで減っています。


FRBによる利上げの背景としては、2021からの急激なインフレが挙げられます。

  • 新型コロナウイルスの感染拡大
  • ウクライナ情勢

などの要因が合わさったことで、ガソリンなど広範囲にわたりインフレが生じました。2022年4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比8.3%の上昇です。


インフレは通常、景気が良く経済活動が活発になると発生します。そのため、一見すると良いことのように思えますよね。しかし、過度なインフレはむしろ景気後退を招きます。賃金の上昇が物価上昇に追いつかず家計を圧迫するからです。


FRBによる利上げはこの過度なインフレを鎮静化するために行われています。

米国の金利は今後さらに上昇

FRBの政策による利上げは、2022年末までにさらに7回予定されています。この利上げによって政策金利は以下のように推移する見込みです。

  • 2022年末:約1.9%
  • 2023年末:約2.8%

ただし、上記の数値は2022年3月時点での予測です。当初は0.25%ずつの利上げを予定していましたが、2022年5月に行われたFRBの会合では0.5%の大幅上昇が決定されました。そのため、当初の見込みよりも大幅に金利が上昇する可能性があります。


以上の点から、米国の金利は今後さらに上昇していくものと予想されます。それに伴い住宅ローン金利も上昇する可能性が高いです。


なお、米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)の2022年5月26日の発表によると、住宅ローンの30年物固定金利は前週の5.25%から平均で5.10%へ大幅に下がりました。しかし、依然として高水準なのに変わりはなく、インフレも市場予測を上回るペースで進んでいます。そのため、住宅ローンの金利が下がり続けるとは考えづらい状況です。

日本の長期金利も6年ぶりの高水準

米国の金利上昇に伴い、日本の金利も若干の影響を受けています。米国の長期金利の上昇により日本の市場でも国債を売る動きが波及したことが理由です。


前章でも述べたとおり、国債と金利の関係は以下のようになっています。

  • 売りが増える→購入価格が安くなる→利回りが高くなる
  • 買いが増える→購入価格が高くなる→利回りが低くなる

この結果、2022年1月31日には10年国債利回りが0.185%まで上昇しました。これは2016年1月以来、実に6年ぶりの高水準です。その後も上昇傾向は続き、2022年2月4日には2%に到達し、以降も2%台で推移しています。


長期金利の上昇傾向に伴い、日本の住宅ローンの金利も高水準で推移する見込みです。

日本の住宅ローン金利は0.25%に

日本では2022年2月14日の金融政策決定会合にて、約3年半ぶりとなる指値オペを実施する胸を通知し、同年3月29日から31日にわたり複数回実施しました。


指値オペとは、日銀が利回りを指定して国債を無制限に買い入れる手法です。指値オペは長期金利に実質的な上限を儲けることで、金利の上昇を抑える効果があります。


今回の指値オペでは10年物国債を0.25%の利回りで無制限に買い入れるとしています。この結果、3月28日に上限の0.25%に到達、30日には長期金利が0.215%まで低下しました。


日銀の方針転換で変動許容幅が0.25%から拡大されない限りは、今後も指値オペなどで長期金利が0.25%程度に抑えられる可能性が高いです。そのため、住宅ローン金利もまた0.25%程度の水準で推移していくものと考えられます。

住宅ローンを借りるなら、変動金利と固定金利どちらを選ぶ?


変動金利と固定金利はいずれも特徴や金利の動きが異なります。そのため、家計やライフステージ、性格等を考慮して選択することが大切です。


それでは、今住宅ローンを借りるなら、変動金利と固定金利のどちらを選ぶべきなのでしょうか。金利タイプを選ぶ際のポイントとしては、以下の2点が挙げられます。

  1. 変動金利は固定金利よりも金利が低い
  2. 超低金利の今は固定金利がおすすめ
本章では上記で挙げたポイントをそれぞれ解説します。

選択①:変動金利のほうが金利は低い

変動金利は固定金利よりも金利が低いため、毎月の返済額を抑えることが可能です。固定金利の場合は固定期間中の金利が約束されています。そのため、変動金利よりも金利が高めに設定されているのです。


住宅金融支援機構「住宅ローン利用者調査(2021年10月調査)」によると、住宅ローン利用者の67.4%が変動金利を選択しています。この点からも変動金利の人気の高さがうかがえますよね。


ただし、変動金利は金利の上昇により返済額が増えるリスクがあります。返済額が増えると家計を圧迫し経済的に困窮するかもしれません。金利の将来的な動向を正確に予測することはほぼ不可能です。そのため、変動金利は金利が上昇した際に適切に対応することが求められます。


以上の点から、以下のような人は変動金利の利用を検討してみましょう。

  • 金利動向をまめに確認できる人
  • 金利上昇時に適切な対応ができる人
  • 経済的に余裕がある人
  • 借入額が少ない人
  • 返済期間が短い人

少額や短期間の借入は金利変動リスクが少ないとされています。そのため、少額や短期間の借入の場合も利用を検討してみてください。

選択②:金利が安いうちは固定金利を選ぶ

現在の金利水準は「底値」とも言われるほどの超低金利です。長期の固定金利の金利水準が大きく引き下げられているのに対し、元々低金利な変動金利はそれほど下がっていないため、固定金利と変動金利の金利差が小さくなっています。


固定金利は固定期間中の金利が一定です。そのため、将来的に大幅に金利が上昇しても金利が変わらない安心感があります。現在の超低金利と固定金利の安心感から、今住宅ローンを始めるなら固定金利がおすすめです。


ただし、選択期間型固定金利の場合は固定期間終了時の金利に注意が必要です。選択期間型固定金利には125%ルールが適用されません。そのため、固定期間終了後に金利が跳ね上がるリスクがあります。


以上の点から、以下のような人は固定金利の利用を検討してみましょう。

  • 金利上昇リスクを回避したい人
  • 金利をまめに確認することが難しい人
  • 返済額を一定にしたい人
  • 固定期間終了までに収入が増える・支出が減る見込みがある人

固定金利であれば固定期間中の金利が抑えられるため、教育費や自動車ローンなどの支出がある人にもおすすめです。

既に借りている住宅ローンの変動金利が上がる場合の対策


変動金利は金利相場が固定金利よりも低い一方で、金利の上昇により毎月の返済額が増えるリスクがあります。そのため、金利の上昇に備えて適切な対策を行うことが重要です。


本章では、変動金利が上がる場合の対策として以下の2つを解説します。

  1. 返済のために手元資金を残しておく
  2. 住宅ローンの借り換え・金利タイプの変更を検討
毎月の返済額が増えて家計を圧迫することを防ぐためにも、早めに対策しておきましょう。

対策①:返済のための資金を確保しておく

変動金利が上がる場合の1つ目の対策は、返済のための資金を確保しておくことです。


金利が上昇すると毎月の返済額が増えます。もし金利上昇に対して何も対策していないと、住宅ローンの返済が家計を圧迫して経済的に困窮するかもしれません。そのため、金利が上がっても対策できるように、返済資金として多めに手元資金を残しておきましょう。


金利上昇の対策としては繰上げ返済も有効です。繰上げ返済では通常の住宅ローンに上乗せで返済することで、返済期間を短くすることができます。返済期間が短縮されることで、

  • 将来支払う予定だった金利を支払わずに済む
  • 総返済額が減らせる

などのメリットもあります。上乗せ分だけ毎月の返済額は増えるため、残していた手元資金でカバーしましょう。


また、繰上げ返済には返済額軽減型というタイプもあります。返済額軽減型は返済期間が同じで毎月の返済額を少なくする方法です。手元資金が少ない場合は返済額軽減型繰上げ返済も検討してください。


ただし、繰上げ返済は手数料がかかったり上限が設けられていたりする場合があります。そのため、変動金利を利用する際は繰上げ返済ができることを前提にせず、毎月の負担の増加に貯蓄等で備えておくことが重要です。

対策②:住宅ローンの乗り換えを検討

変動金利が上がる場合の2つ目の対策は、住宅ローンの乗り換えを検討することです。


金利が上がる場合、まずは毎月の返済額を減らせるかを考えてみましょう。返済額を減らす際に有効なのが以下の2つの方法です。

  • 住宅ローンの借り換え
  • 金利タイプの変更

借り換えとは、新たな金融機関で住宅ローンを組み直して、現在借りている住宅ローンを一括返済する方法です。金利の低い住宅ローンに借り換えをすることで、毎月の返済額を抑えることができます。


ただし、借り換え時は改めて諸費用かかります。ローン残高や返済期間によってはむしろ総返済額が増える可能性があるため、必ず専門家とシミュレーションした上で検討しましょう。


住宅ローンの金利タイプは契約後でも変更可能です。現在の変動金利と固定金利の金利が同程度であれば、固定金利への変更により金利上昇が抑えられる可能性があります。


ただし、原則として金利は固定金利の方が先に上昇します。そのため、金利が上昇し始めてから固定金利に変更するのでは遅いです。固定金利への変更を検討する場合は、国債や長期金利の動向をよくチェックして、金利が上がる前に先取りで行動することが重要です。

参考:住宅ローン金利は毎月1日に発表

多くの金融機関では、毎月1日に住宅ローンの金利が発表されます。一部の金融機関では毎月中旬ごろの発表です。


毎月1日に金利が発表される場合は、以下の流れで決まります。

  1. 市場の金利動向を調査
  2. 月末に金利を決定
  3. 1日に金利を発表

なお、変動金利の金利は毎月変動するわけではありません。一般的に変動金利の金利は半年に一度見直されます。また、見直しが行われても5年ルールがあるため、適用されるのは原則5年に一度です。


5年間は金利が変わらないとはいえ、金利動向を確認せず放置することは危険です。金利が上がってから対策しようとしても手遅れになる恐れがあります。そのため、変動金利を利用している場合は、必ず毎月の金利を確認して早めに対策できるように備えておきましょう。

住宅ローンが低金利で借りられる銀行を徹底比較


住宅ローンには多くの商品があるため、どこで契約すべきか迷ってしまいますよね。


そこで本章では、低金利で住宅ローンが借りられる銀行から以下の3社紹介します。

  • au自分銀行
  • 三菱UFJ銀行
  • みずほ銀行

住宅ローン選びでは金利以外にも諸費用や利用のしやすさなど、総合的な視点で比較・検討することが大切です。金利の低さはあくまで一つの判断材料として参考にしてみてください。

【変動金利の安さNo.1】au自分銀行

au自分銀行は変動金利の安さがNO.1の住宅ローンです。「金利引き下げキャンペーン」と「au金利優遇割」をセットにすることで、非常に低い金利で住宅ローンが借りられます。

au自分銀行の概要は以下のとおりです。
概要

変動金利

(2022年6月1日現在)

 0.289%
固定金利
(2022年6月1日現在)
10年固定:0.665%
20年固定:0.955%
35年固定:1.460%
保証料0円
事務手数料借入額×2.2%
特徴auサービス利用で最大年0.1%の金利引き下げ
KDDI、auフィナンシャルホールディングス傘下であるau自分銀行は、関連サービスである「auモバイル」「じぶんでんき」を利用していると優遇金利が適用されます。

優遇金利適用後の金利は変動金利として最低クラスであるため、毎月の負担を抑えることができます。割安な金利で住宅ローンを組みたい場合は、合わせて携帯会社・電気会社の変更も検討してみましょう。

【民間住宅ローンNo.1】三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行は、民間住宅ローン取扱残高がNO.1の住宅ローンです。メガバンクならではの信頼感があるため、安心して住宅ローンを利用したい人に向いています。


三菱UFJ銀行の概要は以下のとおりです。

概要
変動金利

(2022年6月1日現在)
0.475%
固定金利
(2022年6月1日現在)
10年固定:0.990%
20年固定:1.450%
35年固定:1.400%
保証料0円
事務手数料借入額×2.2%
特徴団信の保障内容が充実
三菱UFJ銀行の住宅ローンでは、7大疾病保障付きの団信が利用できます。7大疾病は生活習慣病とも呼ばれる、多くの日本人が生涯のうちに罹患するリスクのある病気です。住宅ローンの返済は長期間になることが多いため、病気で働けなくなり収入がなくなると返済が困難になってしまいます。

そのため、万が一の備えとして保障の手厚い団信への加入はおすすめです。ただし、7大疾病保障付きの団信は金利の上乗せが必要になるため、家計状況やライフステージから慎重に検討しましょう。

【迷ったらここ!】みずほ銀行

みずほ銀行は安心感と金利の低さのバランスが良い住宅ローンです。メガバンクならではの信頼感はもちろん、メガバンク最低水準の金利で返済額を抑えられます。


みずほ銀行の概要は以下のとおりです。

概要
変動金利
(2022年6月1日現在)
0.375%
固定金利
(2022年6月1日現在)
10年固定:0.900%
20年固定:1.400%
35年固定:1.330%
保証料一部前払い方式
金利上乗せ型
ローン取扱手数料型
事務手数料33,000円または借入金額×2.2%
特徴ライフイベントごとの返済額の見直しが可能
みずほ銀行の住宅ローンでは、産休・育休中の返済額の減額など、ライフイベントに合わせた返済額の見直しができます。

収入が減ったり支出が増えたりするタイミングでは、返済額が同じでも家計には負担がかかってしまいます。そのため、ライフイベントに応じて返済額の減額ができるのは大きなメリットです。

金利差による返済額の差をシミュレーション


住宅ローンの金利が低いほど総返済額は少なくなります。しかし、金利の違いで毎月の返済額にはどの程度の差が出るのでしょうか。


本章では以下の条件で金利差による返済額の差をシミュレーションします。

  • 借入額:3000万円
  • 返済期間:35年
  • 返済方式:元利均等返済
  • ボーナス返済なし
  • 変動金利
  • 当初金利0.75%、以降5年ごとに1%ずつ上昇

シミュレーション結果は以下のとおりです。

借入時5年目11年目16年目
金利0.75%1.75%2.75%3.75%
返済額81,235円93,529円104,777円114,579円
借入時との返済額の差-12,294円23,542円33,344円
以上の結果、金利が1%増えるごとに毎月の返済額が約1万円ずつ増えています。このように返済額が増えてしまうと、毎月の返済が家計を圧迫して生活が困窮する可能性が高いです。

現在の変動金利の金利水準はほとんど変動がありませんが、将来の金利上昇は予測ができないため、このように急激に上昇していく可能性も十分考えられます。そのため、金利上昇に備えた対策を常日頃から心がけておきましょう。

まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ


住宅ローンの金利や市場の金利との関連性などを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


現在の住宅ローンは超低金利で推移しています。しかし、米国の利上げの影響から今後上昇していく可能性があります。そのため、変動金利の場合は特に金利上昇に備えた早めの対策が重要です。


適切な対策を行うためには、お金に関する専門知識が欠かせません。お金の専門家であるFP(ファイナンシャルプランナー)であれば、家計状況やライフステージに合わせたアドバイスができます。住宅ローンの金利で悩んだら、まずはFPに相談してみましょう。


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