40年住宅ローンのメリットは?取り扱い金融機関やシュミレーションも

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▼この記事を読んでほしい人
  • 40年以上の長期間返済ローンを組もうと考えている方
  • 住宅ローンの選び方が分からない方

内容をまとめると

  • 40年以上の住宅ローンを組める金融機関の数は少ない
  • 40年住宅ローンは毎月の返済額を抑えられたり親子リレー返済に最適だが、金利が高くなるため利息負担も増える
  • 40年住宅ローンを考える際は、物件の再検討や繰上返済も考える
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住宅ローンは40年間で借りられる?取り扱い金融機関は?


住宅ローンを借りたいと考えている方の多くが悩むのが返済年数です。従来設定できた返済年数は最長で「35年」でしたが、最近では40年に設定できる住宅ローンも増えています。


そこではじめに、

  • 近年増加している「40年ローン」が可能な住宅ローン
  • 40年ローンが利用できる金融機関
以上の点を解説していきます。

近年40年ローンが増えている

住宅ローンは本来「35年」が返済期間の上限でしたが、現在ではそれよりも長い「40年」を選択できる住宅ローンが増加しています。


もともと住宅支援機構が「フラット50」という返済期間が50年の住宅ローンを提供していましたが、最近ではそれに倣いいくつかの金融機関が返済期間40年超えの住宅ローンを用意しています。

40年ローンを提供する金融機関

現在40年ローンを提供している金融機関の一例として、次の表をご覧ください。

金融機関名金利タイプ融資期間
阿波銀行変動金利
固定金利
1〜40年
香川銀行変動金利
固定金利
1〜40年
熊本銀行変動金利
固定金利
変動金利:1〜40年
固定金利:40年以内
スルガ銀行変動金利戸建て:40年以内
集合:50年以内
東海ろうきん変動金利
固定金利
1〜40年
南都銀行変動金利
固定金利
1〜40年
北洋銀行固定金利2〜40年
みちのく銀行変動金利
固定金利
2〜40年
琉球銀行変動金利
固定金利
1〜50年

これらの金融機関が提供している住宅ローンにおいて返済期間を40年に設定できます。中には「琉球銀行」など50年という長期間返済にも対応している銀行もあります。


40年ローンは金融機関によって融資できる金額に違いがあり、それぞれ選択できる「金利タイプ」も異なります。

住宅ローンを40年借りた場合のシミュレーション


実際に40年ローンで住宅ローンを契約した場合、40年よりも短い返済期間に設定した場合の返済額とどれくらい変わるのでしょうか。


次は住宅ローンを40年に設定した場合の、毎月の返済額について解説します。

35年ローンに比べて返済額が増える

返済期間を「35年」にした場合と「40年」にした場合の返済額の違いについて、

  • 借入額:3,000万円
  • 返済方法:元利均等
  • 金利タイプ:変動金利
  • 年率:1.5%(全期間)
  • 融資手数料・保証料:含めない
以上の条件で住宅保証機構の「住宅ローンシミュレーション」を用いて返済額をシミュレーションしてみると、次のようになります。

項目35年ローン40年ローン
毎月返済額91,855円83,151円
総支払額38,579,007円39,912,637円
あくまでシミュレーションであるため実際の返済額とは異なりますが、40年ローンは35年ローンに比べて約133万ほど総返済額が増加しています。

当然ながら毎月の返済額は40年ローンの方が少ないですが、5年違うだけで総返済額がこれだけ変わってしまうことは留意しておくべきです。

40年住宅ローンを借りるメリット


40年ローンで住宅ローンを利用する場合は総返済額が増えてしまいますが、そもそも返済期間を40年に設定するメリットとは何でしょうか。


次からは40年住宅ローンをで借り入れるメリットについて、

  1. 35年と比べて毎月の返済額が少ない
  2. 「親子リレー返済」が可能
  3. 住宅ローンが残ったまま売却できる場合がある
以上3つの点について解説していきます。

①毎月の返済額を抑えられる

さきほどシミュレーションで解説したように、40年ローンはその年数以下の返済期間に設定した場合に比べて毎月の返済額を抑えられます


そのため、できるだけ月々のコストを減らしたい方は40年ローンを利用するメリットがあるでしょう。ただし同時に総返済額は増えてしまうという点は注意が必要です。

②「親子リレー返済」を利用しやすい

返済期間が長い場合、親だけでなく親子2代にわたって返済を行う「親子リレー返済」が利用しやすくなります。


たとえば親がすでに60・70代以上と高齢である場合、親が単独で長期返済の住宅ローンに加入しても存命中に完済できない場合があるため、必然的に返済期間を10年や20年など短期間に設定しなければならず、月々の負担が増えるケースがあります。


しかし親子リレー返済が可能な住宅ローンにおいて返済期間が40年あると子どもが返済を引き継げるため、親だけに負担がかからず余裕をもって返済が可能です。


また親子リレー返済では双方の収入額を合算して借入可能額が審査されるため、一人だけで借り入れる場合よりも多くの金額を借り入れられます。

③住宅ローン付きで売却できる

固定金利で住宅ローンを利用する場合、物件の売却時に債務を引き継げる金利引継特約」を利用できる場合があります。

この特約は住宅金融支援機構が提供する「フラット35」または「フラット50」が対象であり、適用されるのは国が「長期優良住宅」と認めた住宅に限られます。

具体的にどのような住宅が「長期優良住宅」に認められるのかというと、
  • 劣化対策等級(構造躯体等)が等級3
  • 耐震等級等級2または等級1かつ安全限界時の層間変形が100分の1以下
  • 断熱等性能等級が等級4
  • 維持管理対策等級が等級3
  • 高齢者等配慮対策等級が等級3
以上のような認定基準をすべて満たした住宅のみ長期優良住宅と認められ、金利引継特約を利用できます。

40年住宅ローンを借りるデメリット


このように40年住宅ローンを利用することにはメリットがありますが、逆にデメリットがあることも理解しておく必要があります。


そこで次からは40年住宅ローンのデメリットについて、

  1. 35年ローンより高金利である
  2. 35年ローンより利息負担が増える
  3. 選択できる住宅ローンの種類が限られる
以上の点について解説していきます。

①金利が高い

固定金利の住宅ローンは返済期間を長くするほど金利が高くなります。


たとえば住宅金融支援機構の「フラット30」と「フラット50」における借入金利水準を比較してみると、

  • フラット35(返済期間21〜35年):1.480%
  • フラット50(返済期間36〜50年):1.980%
このように、35年ローンで設定した方が金利が低くなります。

②利息負担が増える

住宅ローンの返済期間を40年など長期間に設定すると、利息の負担が増加します。


たとえば3,000万円を1.5%の固定金利で借り入れた場合の35年と40年の利息負担を、住宅保証機構の「住宅ローンシミュレーション」で比較すると、

  • 35年金利:38,579,007円
  • 40年金利:39,912,637円
このように、利息分の負担が大幅に増えます。

毎月の支払いは少なくなるため見落としがちですが、可能な限り総返済額を減らしたい方は40年ローンは避けるべきです。

③ 選べる住宅ローンが少ない

現在返済期間を40年に設定できる住宅ローンは「40年ローンを提供する金融機関」で解説したように、一部の金融機関のみが提供しているため選択肢が非常に少ないです。


いわゆる「大手」の金融機関でも40年ローンを用意しているところは少ないため、より多くの金融機関が提供している35年ローンや、住宅金融支援機構と連携する「フラット35」または「フラット50」が有力な選択肢となります。


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住宅ローンを40年で組む場合のポイント


これから住宅ローンを40年で組もうと考えている方にとって、可能な限り損をしないためにおさえておくべきいくつかのポイントがあります。


次は住宅ローンを40年で組む場合のポイントについて、

  1. 物件の変更について検討
  2. 余裕があるなら繰り上げ返済
以上の点を解説していきます。


①購入物件を変更できないか再検討する

住宅ローンの返済期間を40年にしようと考えている方の背景には、そもそも物件価格が収入に見合っていない、支払い能力に対して高すぎるという問題があるかもしれません。


一つの目安として住宅ローンは「年収の30〜35%」が返済に充てられる限度となっており、金融機関が審査により借り入れを認める割合もその程度です。ただし返済年数を増やすことで、本来20年や30年の返済期間では返済が難しかった金額を借り入れることもあります。


毎月返済できるギリギリのラインで、さらにそれが40年続くとなると途中で返済が難しくなって滞納したり、一括返済しなければならなくなるリスクが高くなります。


そのため40年ローンを組む前に、物件価格が本当に自分の収入に見合っているか、ローンを組んだ場合今後も無理なく返済を行っていけるローン金額なのかどうかを必ず考えるべきです。

②繰り上げ返済を行う

住宅ローンは繰り上げ返済をすることで、返済期間を短くすることができます。


これは月々の返済額を増やすのではなく、ボーナス等で収入に一時的な余裕ができたときに月々の返済とは別に追加で返済を行うことです。これにより

  • 利子分の支払いが減る
  • 総返済額が減る
このようなメリットが得られます。

ローンはあくまで「借金」であるため返済期間が長引けば長引くほど利息が増え、高齢になったとき返済が難しくなるリスクが大きくなります。

将来仕事を失ったり病気になって返済が滞る可能性を考えて、たとえ40年ローンを組んでも余裕のあるうちに繰り上げ返済を行うことをおすすめします。

③借入れ可能年齢などに制限がある

住宅ローンは返済期間が長期化するほど契約者が高齢になるリスクがあるため、

  • 申込時の年齢
  • ローン完済時の年齢
以上の2点に条件が設けられており、40年ローンの場合は特に条件を達成することが厳しくなる場合が多いです。

たとえばローン完済時の年齢限度が「80歳」となっている住宅ローンの場合、「40歳」がローンを組む年齢の限度となりますが、実際のところ40歳で40年ローンに申し込んでも審査に通らない場合があります。

理由は単純に、予定完済時に高齢であることのリスクです。たとえ安定した職に就いていても退職後年金生活になっていると返済能力が大幅に落ちるため、金融機関からは「返済できなくなる可能性がある」と判断される可能性があります。

そのため住宅ローンはできるだけ年齢が若いうちに組むべきです。40歳から組もうと考えている方も、できるだけ収入が減る老後まで返済が続かないように借入額を調整したり、親子2代で返済できる「親子リレー返済」を活用しましょう。

40年住宅ローンの取り扱い銀行おすすめ3選


40年住宅ローンを取り扱っている金融機関の選択肢は少ないものの、その中からベストな住宅ローンを選びたいと考えている方は多いでしょう。


そこで最後に、40年住宅ローンでおすすめできる、

  1. フラット(複数の銀行)
  2. 東海ろうきん
  3. 南都銀行
以上それぞれの金融機関について解説していきます。

①フラット

住宅金融支援機構と連携する全期間固定金利の住宅ローン「フラット35」および「フラット50」を提供している金融機関がおすすめです。


特に「フラット50」では最長50年まで、そのすべての返済期間において金利が固定されている住宅ローンで借り入れできるため、元々40年ローンを考えていた方にもおすすめできます。


一例としてどの金融機関が「フラット50」を提供しているかというと、

  • 岩手銀行
  • 富山銀行
  • 西日本シティ銀行
  • 北日本銀行
  • トマト銀行

これらの銀行が対応しています。

②東海ろうきん

東海ろうきんでは組合員を対象として、最高1億円まで借り入れができる住宅ローンを提供しています。


東海ろうきんの住宅ローンは、

  • 保証料
  • 団体信用生命保険料
  • 全額・一部繰上返済手数料
以上3つのコストが0円であるというメリットがあるほか、
  • 会員組合員:年率−0.20%
  • 生協組合員等:年率−0.10%
  • 財形貯蓄・iDeCo等利用者:−0.20%
このようないくつかの条件を満たした際に金利優遇を受けられます。

低金利で借り入れるためにはろうきんの会員組合員または生協組合員となる必要がありますが、加入することで同時に団体信用生命保険就業不能保障団体信用生命保険に加入できるなどさまざまなメリットが受けられます。

③南都銀行

南都銀行では最長40年まで返済期間を設定できるいくつかの住宅ローンを提供しています。


住宅ローンを考えている方それぞれのニーズに応じて、

  • がん団信付住宅ローン
  • 三大疾病保障付住宅ローン
  • ライフサポート団信付住宅ローン
  • 夫婦連帯債務型ホームローン
  • 夫婦連生団信付ホームローン
  • フラット35
  • リバースモーゲージ型住宅ローン
これだけの種類の中から選ぶことができます。疾病保障やがん保障が付帯された住宅ローンに加入したい方には特におすすめできます。

また南都銀行利用者は「ゆうちょ銀行」のATM手数料が土日祝を除いて無料になるというメリットがあります。

まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ!


今回は40年住宅ローンについてさまざまな点を取り上げてきましたが、いかがでしたでしょうか。


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