更新日:2022/11/21
住宅ローンボーナス払いの平均額は?返済割合やデメリットも解説!
本記事では住宅ローンのボーナス払いの平均額や返済割合の目安について解説します。また、ボーナス払いのメリットとデメリットを解説した上で、ボーナス払いを利用するか見極めるポイント・ボーナス払いに向いている人・ボーナス払いが出来なくなったときの対処法もご紹介します。
- 住宅ローンのボーナス払いの返済割合の目安について知りたい方
- 住宅ローンの返済平均額について知りたい方
- ボーナス払いのメリットとデメリットについて知りたい方
- ボーナス払いを利用するか見極めるポイントについて知りたい方
- ボーナス払いが出来なくなったときの対処法について知りたい方
内容をまとめると
- 住宅ローンのボーナス払いの返済割合は、借入金全体の20%が目安
- ボーナス払いにはデメリットも存在するため、利用する場合にはボーナスの支給停止の可能性や使い道なども考慮しながら、慎重に検討することが重要
- ボーナス払いが出来なくなったときは、ボーナス払いの割合変更や停止、住宅ローンの借り換えの検討が必要
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目次を使って気になるところから読みましょう!
- 住宅ローンのボーナス払いの返済割合
- 借入金全体の20%が目安
- ボーナスの3割程度を返済に充てる人が多い
- 住宅ローンの返済平均額は毎月10万円
- 返済負担率は手取りから考える
- ボーナス払いのメリット
- ①毎月の返済額が低くなる
- ②返済期間が短くなる
- ボーナス払いのデメリット
- ①利息を多く払うことになる
- ②ボーナスが支給されない場合のリスクが大きい
- ボーナス払いを利用するか見極めるポイント
- ①ボーナスが停止する可能性があるかを考える
- ②ボーナスの使い道を考える
- ③繰り上げ返済を行うかを考える
- ボーナス払いに向いている人
- ①公務員
- ②高年収の人
- ボーナス払いが出来なくなったときの対処法
- ①月払い額を増やす
- ②月々の返済のみにする
- ③住宅ローンの借り換えをする
- まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ!
目次
住宅ローンのボーナス払いの返済割合
住宅ローンの返済方法には、以下の2つの方法があります。
- 毎月払い
- ボーナス払い
借入金全体の20%が目安
ボーナス払いの上限額は各金融機関ごとに設定されており、借入金額全体の40~50%以内を上限としているところが多くなっています。
例えば4,000万円の住宅ローンを借入れしてボーナス返済を30%に設定した場合、2,800万円を毎月返済で、1,200万円をボーナス時に加算して返済していくことになります。
ボーナス払いの割合を何%にするかは、上限の範囲内であれば自由に設定できますが、20%を目安にすることをおすすめします。
なぜなら、ボーナスの支給額は景気や社会情勢の変化による影響を受けやすく、場合によっては不支給の可能性もあるからです。
毎月の給与の支払いは法律で義務化されているものの、ボーナスの支給は義務付けられてはいないため、業績が著しく悪化すればボーナス不支給の可能性も十分にあります。
そのため、無理のない割合として20%前後に設定していくのが無難と言えます。
ボーナスの3割程度を返済に充てる人が多い
ボーナス払いの割合を決める際は、実際のボーナス支給見込み額から逆算して決める方法が一般的です。
具体的には、ボーナスの3割程度を返済に充てる人が多いです。
前述の通り、ボーナスの支給額は会社の業績や社会情勢の変化による影響を受けやすく、支払いが保証されているものではありません。
よって、ボーナス払いに頼りすぎると、不測の事態が発生したときに窮地に追い込まれてしまう可能性があります。
その点、ボーナスの3割程度に設定しておけば、仮に支給額が減らされた場合であっても、耐えることができるでしょう。
万が一、ボーナス不支給という最悪のケースになったとしても、たちまち破綻するほどの致命傷にはならないかと思います。
住宅ローンの返済平均額は毎月10万円
国土交通省の最新(令和2年度)の「住宅市場動向調査」によりますと、住宅ローンの年間返済額は分譲戸建住宅取得世帯で平均123.5万円、分譲マンション取得世帯では平均139.1 万円となっています。
年間返済額 | 返済負担率 | |
---|---|---|
分譲戸建住宅取得世帯 | 123.5万円 | 18.6% |
分譲マンション取得世帯 | 139.1万円 | 17.4% |
返済負担率は手取りから考える
返済負担率とは、年収に占める住宅ローンの年間返済額の割合のことです。
返済負担率を算出する際に注意すべき点は、総支給額ではなく必ず手取り額から算出するということです。
なぜなら、総支給額では税金や社会保険料の控除額が考慮されていないため、総支給額で算出してしまうと家計を大きく圧迫する可能性が高いからです。
一般的には、返済負担率は25%以内に収めることが理想とされています。
25%を超えてしまうと返済額の負担が大きくなってしまい、レジャー費や趣味に費やせる余裕も無くなってしまいますし、そもそも住宅ローンの審査に通らなくなる可能性もあります。
住宅ローンは返済が長期にわたるからこそ、無理のない返済計画を立てることが重要となります。
ボーナス払いのメリット
さて、ボーナス払いを利用することによって、実際にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
そこで本章では、ボーナス払いのメリットについて解説していきます。
具体的なメリットとしては、以下の2つが挙げられます。
- 毎月の返済額が低くなる
- 返済期間が短くなる
①毎月の返済額が低くなる
ボーナス払いを利用すれば、毎月の返済額を低くすることが可能となります。
例えば借入金(3,000万円)・返済期間(30年)・固定金利(2%)のケースですと、以下のようなシミュレーション結果になります。
毎月の返済額 | ボーナス払い | |
---|---|---|
ボーナス返済なし | 110,885円 | - |
ボーナス返済10% | 99,797円 | 66,733円 |
ボーナス返済20% | 88,708円 | 133,466円 |
ボーナス返済30% | 77,620円 | 200,200円 |
(参考:住宅金融支援機構「返済プラン比較シミュレーション」)
このようにボーナス払いの返済割合を増やすほど、毎月の返済額を低くすることができます。毎月の出費を抑えたい人にとっては、大きなメリットとなるでしょう。
②返済期間が短くなる
また、ボーナス払いを利用することによって、返済期間を短くすることも可能となります。
ボーナス払いの利用は、いわば毎月返済のローンとボーナス専用の返済のローンを併用している状態となります。
そのため、毎月の返済額が同じであれば、ボーナス返済額の分だけ返済期間を短くすることができるのです。
これは「期間短縮型の繰り上げ返済」の効果に似ており、計画的に繰り上げ返済するのが苦手な人であっても、ボーナス払いであれば自動的に返済期間の短縮の効果を得ることができます。
ボーナス払いのデメリット
ボーナス払いにはメリットがある反面、デメリットも存在します。
そこで本章では、ボーナス払いのデメリットについて解説していきます。
具体的なデメリットとしては、以下の2つが挙げられます。
- 利息を多く払うことになる
- ボーナスが支給されない場合のリスクが大きい
①利息を多く払うことになる
ボーナス払いを選択すると、ボーナス返済部分については、実質的に次のボーナス支給月まで元本部分と利息の支払いを先延ばしをしていることになります。
そのため、ボーナス払いの場合には元本の減りが遅くなり、その分利息を多く払うことになるのです。
例えば借入金(4,000万円)・返済期間(35年)・固定金利(1.5%)のケースですと、以下のようなシミュレーション結果になります。
総返済額 | うち利息分 | |
---|---|---|
ボーナス返済なし | 51,438,816円 | 11,438,816円 |
ボーナス返済20% | 51,463,080円 | 11,463,080円 |
ボーナス返済40% | 51,487,514円 | 11,487,514円 |
(参考:住宅金融支援機構「返済プラン比較シミュレーション」)
このようにボーナス払いの割合が高くなるほど、利息の分だけ総返済額は増加してしまうのです。
②ボーナスが支給されない場合のリスクが大きい
ボーナス払いの最大のデメリットは、ボーナスが支給されない場合のリスクが大きいという点です。
前述の通り、ボーナスの支給額は会社の業績や社会情勢の変化による影響を受けやすく、支払いが保証されているものではありません。
さらに将来的に独立や早期退職をすることになれば、ボーナスの支給は完全になくなってしまいます。
ボーナス払いの返済割合が大きいほど、ボーナスが不支給になったときのダメージが大きくなります。
事実、ボーナス払いの負担に耐えられなくなって、破綻するケースも珍しくはありません。
ボーナス払いを利用する場合には、ボーナスが支給されない場合のリスクを十分に考慮しておかなければ、最悪の場合は破綻の危険もあるということを肝に銘じておく必要があるでしょう。
ボーナス払いを利用するか見極めるポイント
前述の通り、ボーナス払いにはメリットとデメリットの両方が存在します。
そのため、ボーナス払いを実際に利用するかどうかは、慎重に検討する必要があります。
そこで本章では、ボーナス払いを利用するか見極めるポイントについて解説します。
具体的には、
- ボーナスが停止する可能性があるかを考える
- ボーナスの使い道を考える
- 繰り上げ返済を行うかを考える
①ボーナスが停止する可能性があるかを考える
ボーナス払いを利用するか見極める際の最重要ポイントは、ボーナスが停止する可能性があるかどうかを考えることです。
ボーナス払いは、最初に決めた返済計画に沿って支払いを継続させなければなりません。
そのため、仮にボーナスが0になったときにも返済を続けられるかどうか、よく考えておく必要があります。
住宅ローンの返済は、基本的に長期に及びます。今現在は問題なくとも、今後会社の業績が悪化したり、転職によって収入状況が大きく変わる可能性は十分にあります。
もちろん誰にも将来の予測はできませんが、現在の状況が今後も続くという思い込みは避けるべきでしょう。
②ボーナスの使い道を考える
ボーナス払いを利用すれば、当然ながらボーナスの手取り額は減ってしまいます。
そのため、事前にボーナスの使い道をよく考えておく必要があるでしょう。
具体的には、その他のローン(自動車など)や税金の支払い、投資資金用のお金も残しておく必要があります。
また、せっかくのボーナスになりますので、この機会に家族で外食や旅行に行きたいと考える人もいるでしょう。
住宅ローンの返済ばかりに気を取られていると、手元に全くお金が残らなくなる可能性もあるため、きちんと使い道の計画を立てておくことをおすすめします。
③繰り上げ返済を行うかを考える
ボーナス払いに向いている人
ボーナス払いにはデメリットも存在するため、実際に利用するかどうかは、自身の収入状況と照らし合わせながら検討することになります。
とはいえ、人によってはボーナス払いのデメリットがあまり問題にならないこともあります。
そこで本章では、ボーナス払いに向いている人をご紹介します。
具体的には、以下の2つのケースが挙げられます。
- 公務員
- 高年収の人
①公務員
公務員は民間企業の会社員と比較してもボーナスの支払いが安定しており、ほぼ確実に支給される職業であります。そのため、ボーナス不支給のリスクについてもあまり気にする必要がなく、公務員はボーナス払いに向いていると言えます。
もちろん今後もこの状況が100%続くとは限りませんが、公務員とボーナス払いの相性がいいのは間違いないでしょう。
②高年収の人
基本的に高年収の人も、ボーナス払いに向いていると言えます。なぜなら、元々の年収が高ければボーナスの減少や不支給があったとしても、返済に支障をきたすことは少ないからです。
ただ、将来的に年収が下がる可能性もあるため、いくら今が高年収で生活に余裕があったとしても、無理のない割合に設定しておくことをおすすめします。
ボーナス払いが出来なくなったときの対処法
とはいえ、予期せぬ環境の変化により、ボーナス払いの継続が困難になる状況も発生することがあるかもしれません。
そこで本章では、ボーナス払いが出来なくなったときの対処法について解説します。
具体的には、以下の3つの対処法があります。
- 月払い額を増やす
- 月々の返済のみにする
- 住宅ローンの借り換えをする
①月払い額を増やす
ボーナス払いが出来なくなったときには、月払い額を増やしてボーナス払いの割合を低くするのが一般的な対処法です。
通常、住宅ローンは返済が始まったとしても、月払いとボーナス払いの割合を変更することが可能です。ボーナス払いの割合を低くして月々の返済額をメインにしておけば、急なボーナスの不支給があったとしても、致命傷になる可能性は低いでしょう。
ただし、ボーナス払いの割合変更にあたっては、再度審査が必要になる場合があります。
万が一、審査に落ちた場合にはボーナス払いの割合変更は認められないため、注意が必要です。
また、金融機関によっては所定の手数料がかかることもあるため、事前に確認しておきましょう。
②月々の返済のみにする
ボーナス払いが出来なくなったときには、いっそのことボーナス払いをやめて、月々の返済のみに変更することも可能です。
住宅ローンは返済が始まったとしても、申請すれば「毎月払いとボーナス払いの併用」から「毎月払いのみ」へと返済方法を変更することができます。会社の業績悪化や景気の悪化があった場合には、早めに金融機関に相談しておきましょう。
ただし、その場合は返済条件が変わることになるため、再度審査を受ける必要があります。万が一、審査に落ちた場合には変更が認められないため、注意が必要です。
また、①の割合変更と同様に、金融機関によっては所定の手数料がかかることもあるため、事前に確認しておきましょう。
③住宅ローンの借り換えをする
また、ボーナス払いが出来なくなったときには、住宅ローンの借り換えを検討するのも1つの手段です。
住宅ローンの借り換えとは、新たな金融機関で住宅ローンを組み直し、既存のローンを一括で返済することです。
金利の低い住宅ローンに借り換えることができれば、月々の返済額やトータルの返済額を削減することもできます。もし金利の高い時期に住宅ローンを組んだ人であれば、借り換えを検討する価値は大いにあるでしょう。
ただし、借り換えは住宅ローンを再度組むことになるので、改めて審査を受ける必要があります。
また、借り換えには数十万円の手数料がかかるため、事前にしっかりと金額のシミュレーションしておいた方がいいでしょう。
まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ!
住宅ローンのボーナス払いは合理的な返済方法ではあるものの、デメリットも存在するため、実際に利用するかどうかは慎重に検討する必要があります。
もし住宅ローンについて少しでも疑問や不安がある方は、ぜひマネーキャリアにご相談ください。
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