更新日:2022/05/04
住宅ローンは50年まで組める!何年まで借りるか見極めるポイント
住宅ローンで悩ましいのは何年まで借りるのかという問題です。そもそも何年まで借り入れ可能なのか、借入期間が長くなるメリット・デメリット、自分に合った借入期間の見極めポイントに加え、最長50年まで借入可能な「フラット50」の特徴についても解説していきます。
- 住宅ローンは最長何年まで借りられるか知りたい人
- 借入期間が長期の場合のメリット・デメリットを知りたい人
- フラット50について詳しく知りたい人
内容をまとめると
- 住宅ローンは一般には35年まで、最長50年まで借りられる
- 借入期間が長いと月々の返済額は減り、審査に通りやすくなる
- 借入期間が長いと利子支払いが増える
- 住宅ローンはライフプランと合わせて設計しよう
- 顧客満足度93%のマネーキャリアは随時無料相談受付中!あなたに合った住宅ローンをシミュレーションしてみましょう
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 住宅ローンは何年まで借りられる?
- ①一般的には35年まで
- ②最長では50年まで借りられる
- 住宅ローンを何年まで借りるかを見極めるポイント
- ①毎月の返済額
- ②返済中に必要になる一時金
- ③返済完了年齢
- 参考:年齢上限に注意
- 住宅ローンを長期間借りるメリット
- ①毎月の返済額を抑えられる
- ②若い世代もローンを組みやすくなる
- ③住宅ローンの審査に通りやすくなる
- 住宅ローンを長期間借りるデメリット
- ①利息や保証料が高くなる
- ②老後資金が足りなくなる恐れがある
- ③金融機関の選択肢が少ない
- 最長50年まで借りられる!フラット50の特徴
- ①長期優良住宅が対象
- ②フラット35よりも金利が高い
- ③9割まで借り入れ可能
- ④債務承継ができる
- まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ!
目次
住宅ローンは何年まで借りられる?
住宅ローンの計画は借入金額のほかにも、何年まで借りるか借入期間も重要な検討要素になります。
「住宅ローンは一体何年まで借りられるのだろう」「何年まで設定できるのだろう」
住宅ローンの計画を立てている人の中には、借入期間の長さについて疑問に思う人もいるかもしれません。借入期間の限度がわかれば、住宅ローンの選択肢が広がる可能性もあります。
- 住宅ローンは35年までが一般的
- 長くて50年まで借りられる
何年まで借りられるのか、今回は借入期間をテーマに住宅ローンについて解説していきます。
借入期間が長めの住宅ローンも登場しています。長期間借りるメリット・デメリットもあわせて解説していきます。
①一般的には35年まで
②最長では50年まで借りられる
現状では最長何年まで借りることができるのでしょうか。
住宅ローンは最長で35年というのがかつての常識でしたが、近頃は最長50年まで借りられる商品も出てきました。
固定金利の住宅ローンである「フラット35」をご存じの方も多いと思いますが、そのシリーズで「フラット50」という商品があり、借入期間が最大50年となっています。
借入期間の長い商品が生まれた背景としては、
- 質のよい住宅に長く住むことを促進(居住者の費用削減)
- 立替機会を少なくし廃棄物を減らす(地球環境への配慮)
などがあります。
フラット50にも年齢制限はあり、ローン開始時は44歳まで、完済時年齢は80歳が上限となります。
住宅ローンを何年まで借りるかを見極めるポイント
住宅ローンを何年まで借りるのか、非常にむずかしい問題です。住宅を買った時期によって、借入金額によって、状況により判断基準が異なってきます。
- 毎月いくらずつ払うのか
- ローン返済中に必要になる一時金
- 何歳で払い終えるのか
①毎月の返済額
月々にいくらずつ返済するのか。住宅ローンの計画のうち最も家計に直結する情報だと思います。
具体的にイメージしてみましょう。
<借入金額:3000万円>
金利固定(全期間)年利1.5%、ボーナス払いなし、元利均等返済
返済期間 | 返済金額/月 | 利子総額 |
---|---|---|
20年 | 14.5万円 | 474万円 |
30年 | 10.4万円 | 727万円 |
40年 | 8.3 万円 | 991万円 |
50年 | 7.1万円 | 1266万円 |
当然のことながら、返済期間が長くなるほど月々の返済額も小さくなります。ただし、利子が高くつきますので、返済総額としては大きくなります。
- 何年まで(何歳まで)借入期間とするのか
- 月々の収入はどの程度か(働き手は1人か共働きか)
- 家計に対する住居費をどの割合までとするか
このようなポイントを検討しながら月々の返済金額を決めていく必要があります。前の住まいが賃貸であればその家賃を参考にするのもよいでしょう。
実状を照らし合わせ無理のないローン計画を立てることが重要です。
②返済中に必要になる一時金
ローン返済は長期間にわたります。その間には家族のいろいろなライフイベントがあります。
- 子どもの教育費(入学、受験、塾の費用)
- 冠婚葬祭費用
- 車の購入、買換え
- 老後資金の準備
イベントごとに通常の家計外の一時金が必要となります。
子どもがいる場合、高校、大学と進学するごとに入学金、授業料などまとまった出費が必要になってきます。
車の費用も高額となります。車検の費用も定期的に必要です。
ローン返済の終盤は老後の資金を見据えた貯蓄も必要になるでしょう。
住宅ローンの計画は、上記のような一時的な費用が必要になることも十分考慮しなければいけません。ギリギリの返済計画にならないよう十分考えながら返済プランを決めるようにしましょう。
③返済完了年齢
住宅ローンを何年まで借りるか、計画・設計する上で重要になるのが返済完了年齢です。
ローン返済の完了年齢をイメージしてみましょう。
返済開始 | 30年ローン場合 返済終了 | 35年ローン場合 返済終了 |
---|---|---|
25歳 | 55歳 | 60歳 |
30歳 | 60歳 | 65歳 |
35歳 | 65歳 | 70歳 |
30年以上のローンを組むと、完済するのはほぼ老年期となります。定年を迎え、収入源が年金に切り替わるなど、家計に大きな変化が訪れる時期です。「定年になっても働き続けるのか」という点も、住宅ローン計画では重要な要素となります。
ローン返済の終盤にどの程度収入があり、返済にどれだけ充てられるか、可能な限りシミュレーションしておく必要があります。
住宅ローンは定年になる前に払い終えていたいのか。
年金をもらう前には完済していたいのか。
このような個人的な要望も、実は大きな判断要素となるでしょう。返済完了年齢を十分検討した上で借入期間を決定する必要があると言えます。
参考:年齢上限に注意
「何年まで借りるか」を考える上で、年齢の上限について留意する必要があります。
返済終了時年齢の上限の多くは80歳で設定されていますが、中には85歳という場合もあります。
フラット35では、借入期間として「80歳-申込み時の年齢」と「35年」で低い方という要件があります。つまりフラット35の返済完了年齢もmaxで80歳だということになります。
長期的に借入れを考えているのであれば、返済開始時の年齢にも注意する必要があります。若いうちから支払いを始めていなければ、支払い終了時の年齢上限に引っかかってしまいます。
何年まで借りるかという問題を考える際には、ローン開始時・終了時の年齢上限も必ず確認するようにしましょう。
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住宅ローンを長期間借りるメリット
従来は最長35年だった住宅ローンの借入期間も、時代とともに長期化しています。
住宅ローンを長い期間にわたり借りた場合のメリットを挙げてみましょう。
- 月々の返済金額を低めにできる
- 若い世代もローンを組みやすい
- 住宅ローンの審査に通りやすい
①毎月の返済額を抑えられる
借入金3000万円、4000万円で月々の返済額を試算してみます。
借入期間 | 借入額3000万円 返済月額 | 借入額4000万円 返済月額 |
---|---|---|
20年 | 14.5万円 | 19.3万円 |
30年 | 10.4万円 | 13.8万円 |
40年 | 8.3万円 | 11.1万円 |
50年 | 7.1万円 | 9.5万円 |
※金利固定(全期間)年利1.5%、ボーナス払いなし、元利均等返済
このように、同じ借入金額なら借入期間が長くなるほど、返済の月額を低くすることができます。しかし、後述しますが借入期間が長いということは、支払う利子の総額も大きくなるため、借入期間、利子も含めた支払い総額をトータルで考えていくことが重要です。
②若い世代もローンを組みやすくなる
若い人はまだ貯蓄も少なく、頭金も多く設定できません。何年まで借りられるのかと心配する人も多いかもしれません。
しかし近年、借入期間が長めの住宅ローンも登場しています。若いうちに住宅ローンを組めば、長い時間をかけての返済が可能になります。
例えば借入期間35年、25歳で返済を開始した場合、60歳、定年時に返済が完了します。35歳から返済をスタートする場合、返済が終わるのは70歳でかなり高齢です。実現可能な返済プランかよく検討する必要が出てくるでしょう。
しかし若い人なら、50年の住宅ローンも組める可能性はあるのです。
③住宅ローンの審査に通りやすくなる
住宅ローンの審査は、契約者の支払い能力も重要なポイントとなります。借入期間を長く設定し、ローン返済の月額を低めに設定すれば、支払い能力が十分であると認められる可能性が高く、審査に通りやすくなります。
住宅ローンの審査においては、実際の返済能力以上に計画を立てるのはマイナスとなります。将来のライフイベントなども含めて関連費用を想定し、収入に対して無理のない住宅ローン計画を立てることが重要です。
住宅ローンを長期間借りるデメリット
住宅ローンを長期的に借りるのは、メリットがある一方落とし穴もあります。長所・短所の両方を天秤にかけ、返済計画を十分検討する必要があります。
- 利息や保証料が高い
- 老後資金が足りなくなる恐れ
- 金融機関の選択肢が少ない
①利息や保証料が高くなる
借入期間 | 返済金額/月 | 支払い総額 (利子総額) |
---|---|---|
20年 | 14.5万円 | 3,474万円 (474万円) |
30年 | 10.4万円 | 3,727万円 (727万円) |
借入期間が長いほど、返済月額は減りますが、利子を含めた総支払い額はふくらんでいきます。支払う利子の妥協点を探しながら、何年まで借りるのかを考えていくのがよいでしょう。
②老後資金が足りなくなる恐れがある
住宅ローンを長期間借りた場合、完済時期が老年期になる可能性は高いです。住宅ローンの返済が終わる頃、老後資金は準備できているでしょうか。
ローン返済の終盤、収入は年金しかない中でローンを返していかなければならないという可能性も出てきます。
住宅ローンを何年まで借りるのか、借入期間の長さを考えるのと同じぐらいの重みで、ローン終了時は何歳にするのか十分に検討する必要があります。
住宅ローン計画は老後資金計画と合わせて立てていくことが大切です。
③金融機関の選択肢が少ない
2021年、千葉に本店を置く京葉銀行が借入期間を35年から40年に延長すると発表しました。その後、主に地方銀行を中心に借入期間を長めに延長する金融機関が増えています。
借入期間が35年よりも長い住宅ローン商品が出てきているのはたしかですが、まだ金融機関の選択肢は多くありません。
また、借入期間が長いとうたっている金融機関や商品でも、中古物件や増改築は最大35年に制限されるなど、条件が付く場合もあります。ローンの要件は十分確認するようにしましょう。
最長50年まで借りられる!フラット50の特徴
フラット50は最長50年まで借りられるプランですが、他にはどのような特徴があるのでしょうか。
- 長期優良住宅が対象
- フラット35よりも金利が高い
- 9割まで借り入れ可能
- 債務承継ができる
フラット50の特徴について詳しく解説していきます。
①長期優良住宅が対象
長期優良住宅 | 借入限度額 控除期間 | 最大控除額(年) 控除率0.7% |
---|---|---|
長期優良住宅 | 5000万円 13年 | 5000万円×0.7%= 35万円 |
その他の住宅 | 3000万円 10年 | 3000万円×0.7%= 21万円 |
②フラット35よりも金利が高い
フラット50に限らず一般論として、金利は借入期間が長くなるほど高くなります。フラット50の金利はフラット35よりも高くなります。
具体的な金利を見てみましょう。
種類 | 借入期間 | 最も多い年金利 借入9割以下 9割超 |
---|---|---|
フラット35 | 21~35年 | 1.48% 1.74% |
フラット50 | 36~50年 | 1.98% 2.24% |
参考:フラット35 新機構団信付きの【フラット35】等の借入金利水準(2022年5月)
金利は数パーセントの違いでも、利子込みの支払い総額は大きく変わってきます。支払い期間、月々の返済額、支払い総額のバランスをよく検討した上で返済計画を立てるようにしましょう。
③9割まで借り入れ可能
フラット50の借入限度額は、
- 8000万円以下 かつ
- 建設費(土地を含む)または購入額の9割以内
購入費の1割といえば、3000万円の場合300万円にもなり、決して小さくない金額です。費用を100%フルでは借り入れられないという点も必ず念頭に入れておくようにしましょう。
④債務承継ができる
フラット50はローン付きのまま売却できます。ローン返済の途中でもローン残高を含めて債務を受け渡すことができます。
リレーバトンを渡すように、ローンという債務も含めて買い手に引き継ぐかたちになります。
買い手の立場で言えば、購入した物件に付いていた金利が低い場合、その分だけお得に購入することができます。購入時の金利で新規ローンを組むことももちろん可能です。
まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ!
今回のテーマは「住宅ローンは何年まで借りられるのか」。内容をまとめると下記の通りです。
- 住宅ローンは最長50年まで借りられる
- 長期間借りると月々の返済金額は低いが利子支払いが増える
- フラット50は長期優良住宅が対象