床の傷は火災保険で補償される?適用範囲や申請方法を紹介

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「火災保険で賃貸住宅の床の傷は補償される?火災保険で保険金が降りる場合って?」と、床の傷を理由に保険金請求をしたい人は思うはず。実は、不測かつ突発的な事故に該当する場合、床の傷も火災保険が適用されるのです。今回は、火災保険の適用範囲と申請方法を紹介します。

火災保険で床の傷は補償される?補償される場合はどんな時?

火災保険は火災以外の損害に対しても補償をしてくれるというのは、近年よく知られるようになってきた事実です。


しかし仮に、鍋やフライパンなどをうっかり落とした場合などに床の傷がついた時なども火災保険の補償は適用されるのでしょうか? 


火災という言葉とはあまりにも遠い事柄だけに、実際のところどうなのか悩んでしまいますよね。 


答えは「場合によっては」床の傷は火災保険によって保障されることがあります。 


この記事では「火災保険による床の傷の補償の適用」について 

  • 故意でない床の傷などの破損は火災保険によって補償される
  • 「不測かつ突発的な事故」の補償範囲
  • 床の傷で実際にもらえる保険金
  • 保険金がおりないケースも
  • 賃貸の場合の補償範囲
  • 床の損害を火災保険で請求する流れ

以上の事柄について解説していきたいと思います。
 


この記事を読んでいただければ、床の傷を中心とした火災以外のリスクに対応できる火災保険についての事柄がわかります


また将来のリスクに対応できる火災保険についての知見を得ることができます。

ぜひ最後までお読みください。 



火災保険によって補償されるのは故意でない破損

まず、火災保険で床の傷などの汚損、破損が補償される条件としては、故意でない不測かつ突発的な事故による破損、汚損であることが挙げられます。 


故意でないことをどう証明するかというのはなかなか難しいところですが、床の傷の場合はリフォーム業者に修理あるいは見積もりを取ってもらう段階で写真を撮ってもらったり、簡単なコメントをもらうなどの方法があります。 


原理的には修理する前に保険会社に申請することも可能なのですが、もし申請が通らなかった場合のことも考えて万全の準備をしておくことが重要です。


また、火災保険の補償対象として「建物」を対象にしていることも条件となります。


火災保険は種類として 「建物」と「家財」を補償するものがあり床の傷が補償されるのは「建物」が保証対象に入っている保険商品ということになります。 


そしてもう一つ、保険会社によって定められた免責金額(保険契約者の自己負担額)が床の傷の損害を回復するための金額を上回っていることが条件となります。 


保険会社ごとに火災保険に対する免責金額(自己負担額)はまちまちです。 


もし補償される場合は支払われる保険額から免責金額(自己負担額)が引かれた額が契約者に渡ることになります。 


すなわち免責金額以内で収まる損害は保険会社の支払対象にはならないと言うことです。 




契約した火災保険の約款や付与された特約によって支払いの条件は変わってきますので保険会社や保険代理店に細かく問い合わせることも必要です。 


「不測かつ突発的な事故」に該当する場合は補償対象に

さて、火災保険の補償対象としての不測かつ突発的な事故とは一体どのような場合を指すのでしょうか?


定義としては以下のようになります。 

  • 予測不可能な事故 
  • 事故の原因がはっきりしている事故
  • 事故日がはっきりしている事故 


具体例としては建物が対象となっている保険の場合は

  • 保険契約者の子供が室内でボール投げなどをして遊んでいたところ、うっかり窓ガラスを割ってしまった 。 
  • 掃除中に物を運んでいたところ、バランスを崩してドアに物が当たってしまい破損を招いた 。

などのケースがあります。 


保険対象に家財が含まれている場合としては

  • 家具の配置換えをしている時に プラズマテレビに誤ってぶつかってしまい、画面が割れてしまった。
     
  • 掃除中によろけて、棚とテーブルにぶつかってしまい破損させてしまった。 

といった例が代表的です。 

床の傷で実際に受け取れる保険金

床の傷についての火災保険が下りた場合に実際に受け取れる保険金は一体いくらぐらいなのでしょうか? 


計算式としては 

 損害額-自己負担額=損害保険金

となります。
 


損害額とは保険会社と契約者とのあいだに協定で定められた協定再調達価額を基準にして計算されるものです。


再調達価額とは保険対象を事故発生直前に現状復帰するために必要な費用のこと。


自己負担額とは保険会社によって定められた「損害によって受けた金額のうち保険契約者が自己で負担する額」ということになります。


免責金額と言われることもあります。    


家財の場合も計算式は同じです。 


フローリングの床材の修理補修にかかる価格相場としては20,000円から50,000円くらいといわれていますので、損害額が仮に5万と認定されたとすると、そこから保険契約ごとに定められた自己負担額が引かれ、残った金額が損害保険金ということになるわけです。


自己負担額は各保険会社によってかなり幅があり、自己負担額なしの場合もあります。 


仮に自己負担額が1万円に設定されていた場合は 

損害額(50,000円)-自己負担額(10,000円)=損害保険金(40,000円)

の保険金支給ということになるわけですね。 

床の傷に関して火災保険の保険金がおりないケースも

一見して故意でない事故と思われる場合にも、保険金がおりないケースというものもあります 。


  • 偶発的な事故によるものでない汚損破損 
  • 気づかないうちに
    くぼみが生じている
    ヒビが生じている
  • いつ汚損破損したのか分からない事故日が定かでない
  • 汚損破損したものの機能的には問題がない場合

    擦り傷
    外観上の傷
    汚れ
     
  • 故意でないにせよ保険契約者に重大な過失が認められる場合


これらの場合は保険金はおりません。


床の傷に関しては、「機能的(生活する上で)に問題がない」という条項にふれる可能性がありえます。 


生活する上で支障をきたすかどうかを保険申請時にしっかり説明する必要が生じる場合もあります。 


また、いつごろ床の傷がついたかの証明も必要になるでしょう。

賃貸の場合、床の傷で受け取れる損害補償は?

賃貸の場合、床の傷は「借家人賠償責任保険」に加入していると補償される場合があります。


賃貸の場合に加入している火災保険は、「家財」が対象となっています。床の傷は「建物」の損害補償の範囲になるので、賃貸に住んでる場合にはここまで解説した内容は当てはまりません。


賃貸の場合は、「借家人賠償責任保険」の対象になるかが重要となります。


「借家人賠償責任保険」とは、借りている部屋に対して火災や水漏れなどで損害を与えてしまった場合にその修理費用を補償する保険です。


通常は、借主は部屋の退去時に入居時と同じ状態に戻す義務「原状回復義務」があります。原状回復できない場合、貸主は借主に退去時の追加費用として損害賠償を請求できるようになっています。


このような状況に備えたものが「借家人賠償責任保険」です。


「借家人賠償責任保険」の補償範囲はこのようになっています。

  • 火災または破裂・爆発
  • 水漏れ、給排水設備に生じた事故に伴うもの
故意による損害や部屋の引き渡し後に発見された損害については補償の対象外となっています。

たとえば、子供が遊んでいて落書きや傷ができてしまった場合には対象となりません。

もし、賃貸に住んでいて何か損害を与えてしまった場合には、貸主が加入している火災保険が適応される場合もあるので、管理会社や貸主に相談してみましょう。

床の傷で保険金を申請する際の流れ

床の傷で保険会社に請求を行う場合は、保険会社に電話するとすぐに保険金が支払われるわけではありません。


このような流れで申請を行うことで、保険金が受け取れます。


床の損害箇所の現状確認


床の傷に気づいた時には、「損害発生日時、時間帯」「損害が発生した原因」を記録しておくようにしましょう。申請時に必要な情報となります。


また、被害状況の確認の際に証明となる損害箇所の写真や動画を撮影しておくとよいでしょう。


保険会社に連絡


損害が起きたことを保険会社に連絡をしましょう。連絡をする際には、保険証を手元に置いておくとスムーズに手続きができます。


保険会社に連絡をすると、保険金請求時に必要な書類を受け取れます。


必要書類を提出


連絡後1~2週間で書類が届くので、届いた書類に必要事項を記入して提出します。


床の損害状況の調査


保険会社や鑑定会社によって派遣された調査員によって、直接損害状況の確認や審査が行われます。審査結果は、当日ではなく後日自宅に届きます。


保険金の支払い


申請内容と現場調査の結果により保険が適応される場合には、指定の口座に保険金が支払われます。


保険金を受け取り次第、床の修理を行います。

火災保険の破損・汚損の補償でおすすめの保険会社を4つ紹介

火災保険の契約条件としてチェックしておくべき部分としては
免責金額」「保証条件」「各種特約」「割引条件
などがあります。
 


各条件とも保険会社によって、かなりのばらつきがあります。 


「各種特約」については、オプションといえるものですので、つけるほどリスクには備えられるものの保険料は当然あがります。 


本当に必要な補償なのかをよく考える必要がありそうですね。 


割引条件というのは消火設備が整っているなど、契約者自らがリスク軽減の努力をしていると認められる場合に保険料を割引するということです。 


こちらも、割引のために極端な負担を受け持つとなると本末転倒ですので、慎重に検討しましょう。 


破損、汚損については各保険会社とも含まれているプラン、含まれていないプランと多種多様ですのでしっかりチェックしましょう。

三井住友海上の「GKすまいの保険」

基本プランから細かく段階的に補償内容を増やすというフォーマットの保険商品です。
 


保険契約者の環境や事情にフィットした保険をカスタマイズすることができるので、隅々まで行き届いた補償をお求めの方にオススメです。
 


なお、破損、汚損に関しては基本プランには含まれていませんので注意が必要でしょう。 


メリットとしては補償内容を絞ることにより、保険料の節約が期待できます。
 


逆に、あらゆることを予想して十分な補償を求めようと考えると、保険料が思った以上に割高になるデメリットもあります。


破損、汚損を対象にした建物の保険プランとしては「4つの補償+破損汚損プラン」「6つの保証プラン」のどちらかに加入する必要があります。
 


自己負担額としては1万円、3万円、5万円、10万円からの選択となります。 

セコム損保の「セコム安心マイホーム保険」

ホームセキュリティで有名なセコムが、住宅関連の火災保険とのシナジー効果を狙って保険業界に参入したのがセコム損保。 


それだけに他の保険会社と比べて火災保険への力の入れ方が違います。


保険の割引条件に施行のホームセキュリティの加入があげられるなど、セコムグループのサービスを受けるとおおいに節約が図れる上、住居全般の安全保証が図れるようになっています。
 


保険金支払対象の事故が起こった時に監視カメラ、消火器などのセキュリティ用品を購入する費用が損害が発生した日を起点として180日まで最高20万円まで支払われるという「セキュリティグレードアップ費用」も独自性の高いサービスだと言えますね。
 


住居のトータルとしての安全保障を考える方にオススメです。
 


破損、汚損を対象にした建物の保険プランとしては「スリムプラン」「ベーシックプラン」「ワイドプラン」のどれかに加入する必要があります。
 


自己負担額としては、なし、10万円、20万円の3種類から選べます。 

損保ジャパン日本興亜の「THEすまいの保険」

保険プランが非常にシンプルでわかりやすいものになっています。
 


破損汚損の補償を手厚くしたい場合も選択がしやすくなっています。
 


東京火災をルーツとして古くから多数の保険会社が合併して出来上がった会社であり、全国に営業所や支店が幅広く展開されています。


そのぶん近年の保険会社としてはネットでの加入の割合が少ないですが、実店舗で直にお客様の要望に応えてきたプロが多数在籍しています。


直接、保険のプロフェッショナルの意見をしっかりと聞いて保険を選びたい方にはうってつけの会社です。
 


建物に関する不測かつ突発的な事故に対する補償は「ベーシックⅠプラン」のみが対応しています。
自己負担額は、なし、1万円、3万円、5万円、10万円の5種類から選べます。 


ただし、破損、汚損の場合だけは免責金額なしを設定したとしても特例として1万円の自己負担が必要になるのに注意しましょう。 

東京海上日動の「トータルアシスト住まいの保険」

保険プランの数は少ないですが、その分基本プランの補償範囲が広くなっています。
 


火災保険のみならず、その他の補償も気になる方は検討の価値あり。
 


基本プランの補償範囲が広いだけあって基本割高なのは留意すべきでしょう。
 


また、損害に付帯する片付け作業その他の費用を負担してくれる費用保険金が充実しています。


実際に事故にあったと考えた場合の不安がかなり解消されるのもメリットですね。


保険会社におまかせであらゆる分野が補償される保険プランをお求めの方におすすめ。 




破損、汚損、偶然の事故に対応しているプランとしては「充実タイプ」「マンション向けタイプ」となっています。
 


自己負担額はなし、5000円、3万円、5万円の3種類から選べます。 


ただし破損、汚損の場合に限り負担額なしのプランを選択しても自己負担額は5000円かかるのには注意しましょう。

参考:火災保険で保険金がもらえる意外な使い道

その他、床の傷以外にも火災保険で保険金がもらえる場合があるのでご紹介します。


  • 落雷をはじめとする自然現象のせいで家電製品に異常が発生した場合
  • お気に入りの服が 大工さんなどの不注意により柱から出ていた釘に引っかかり破れてしまった
  • 台風などにより屋根の瓦が飛んでしまった 
  • 盗難被害にあった掃除機を弁償してもらえた


その他、まだまだ色々な場合があるようです。


写真などの証拠があるのがベターですが、必ずしも保険金の請求にそれらが必要でない場合も増えてきています。   

火災保険の破損・汚損の補償は保険会社によって異なるので見直しを!

保険会社によって「免責金額」「保証条件」「各種特約」などが異なります。


特約を付帯することでリスクには備えられますが、その分保険料は高くなってしまうので、ご自身の状況に合わせて選ぶことが重要です。


また、自然災害の多発で2022年10月から保険料が値上がりが予定されているので、今のうちに火災保険を見直しておくことで、最大10年程度の保険料が安くなる可能性があります。


火災保険の見直しをする際には、一括見積を利用することで無料で簡単に複数の保険会社から見積もりを一度に受け取ることができます。


保険スクウェアbangでは、一度の入力することで最大26商品を比較でき、最短即日の見積もりが可能です。


しかし、「自分にとって必要な補償が分からない…」という方もいらっしゃると思います。そのような方でも、保険スクウェアbangでは、保険アドバイザーが何度でも無料で相談に乗ってくれるので自分に必要な補償を選ぶことができます。もちろん無理な勧誘はないので安心してくださいね。


ぜひ利用してみてください。

まとめ:火災保険で床の傷は補償される!保険金の請求を忘れずに

火災保険による床の傷の補償を中心に破損、汚損全般についても説明してきましたが、いかがでしたでしょうか? 


今回のこの記事のポイントは 

  • 火災保険による床の傷の補償は主に不測の事態が原因の場合に各保険会社の約款、保証プランに応じて行われる 
  • 「不測かつ突発的な事故」の補償範囲は偶発的な事故が原因でなおかついつ起こったかはっきりした汚損、破損 
  • 床の傷で実際にもらえる保険金は損害額-自己負担額=損害保険金の計算式にて決定 
  • 保険金が下りないケースは偶発的でない明らかな過失による場合、また、いつ起きたか定かでない、特に機能に問題のない損害の場合 
  • 賃貸の場合は「借家人賠償責任保険」の対象となるかが重要
  • 火災保険で保険金がもらえる意外な使い道は思ったより多い

といったところです。


床に傷ができてしまった場合には、発生日時や原因が分からない場合、補償が受けられなくなるため、できるだけ早く申請を行うようにしましょう。


保険ROOMには他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。 

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